INFINITE・Be The One   作:海空来

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シャルル「い、いきなり僕かぁ…あ、台本あるんだ、えぇーっと、天才物理学者___」

戦兎「てんっさい物理学者な!」

シャルル「これそのまま読むんだ…てんっさい物理学者の桐生戦兎と万丈龍我の前に、新たな2人の生徒が現れた。一人は傭兵のような少女、ラウラ・ボーデヴィッヒ、もう一人は新たな男性IS操縦者、シャルル・デュノア、この2人の登場が物語にどう影響するのか、だけども今回は休憩回、さぁ、どうなる第12話!」

万丈「主役ってなんだっけ…」


第12話 平凡な日々

HR終了後、1-1と、1-2の生徒は第2グラウンドへ来ていた。

今日は合同のIS実習の授業の日である

 

「では、本日より射撃、格闘を含むISの実習訓練を開始する」

 

整列している生徒の一人が手を挙げて質問した

 

「先生、なんで戦兎君と万丈君は制服のままなんですか〜?」

 

そう、戦兎と万丈はISを基本的に使わないためぴっちりしたISスーツを着ていないのだ

 

「そいつらはISより優れた装備があるからな。最も、桐生の奴はISを自分で作っているが…」

 

瞬間、生徒達がざわついた

 

「え、戦兎君自分でIS作ってるの?」

「天才物理学者ってホントだったんだ」

「ただの変わり者かと…」

 

ちょくちょく誹謗中傷が聞こえる気がするがこの際気にしないでおこう…

あれ、そう言えば…

 

「織斑先生、山田先生はいないんですか?」

「あぁ、彼女なら…」

どいてくださぁぁぁぁい!!

 

突然の叫び声に皆が逃げる、ただ一人一夏を除いて

 

一夏を巻き込み、空から落ちてきたそれはアリーナに激突した

一夏は間一髪白式を起動し難を逃れた

 

「んっ…なんだこれ」

 

一夏は手元にある柔らかいものを掴んだ

 

「あうんっ//」

 

突然のいやらしい声に一夏は驚いて視界を広げた

そこには、自分が押し倒したようになっている山田先生の姿があった

 

「ぬァァァ!?」

 

一夏は驚いて飛び退いた

 

「あの…織斑くん…困ります//」

 

頬を赤らめた山田先生は誰の目で見ても色っぽい

 

「山田先生、授業を始めますよ」

 

千冬先生のドスの効いた声が響く

 

「ひゃいっ!それじゃあ皆さん、専用機持ちの方をリーダーにして班を作ってくださーい」

 

するとセシリアや鈴を無視して、シャルルや一夏、戦兎、万丈の元へとみんなが集まってしまった

 

「バカども!出席番号で8人ずつ6グループに分かれろ!桐生と万丈は一緒のグループになれ!いいな!」

 

 

数分後、6グループが出来上がった

 

織斑一夏チーム

一緒になったメンバーは口々に自分の名字に感謝していた

ただ一人、篠ノ之箒を除いて…

彼女は2()()()一夏と練習がしたかったと思っていた

それゆえブスっとふくれっ面だが、一夏がそれに気付くことは無かった

 

桐生戦兎、万丈龍我チーム

 

言わずもがな、仮面ライダーへの質問ばかりで実習にならない

最終的には千冬先生の監視の下、とても静かな実習となりました

 

セシリア・オルコットチーム

このチームは順調で、セシリアがクローズチャージと一戦交えたのもあり、その時の経験を活かした実習が行われた

 

凰鈴音チーム

このチームも順調ではあったが時折、鈴が質問をされて困っていた

その質問というのも…

 

「鈴って万丈と付き合ってるの?」

 

これを言われ誤魔化す必要は無いのだが、放課後にいつも一緒に帰るようになったため勘繰られたらしい

 

シャルル・デュノアチーム

女の子のように可愛いシャルルに皆かかりきり、専用機持ちなのに心配されるという結果となった

 

ラウラボーデヴィッヒチーム

…最悪だ

ラウラはろくに教える気がない、ラウラを除いたメンバーが自分たちで学ぶ実習となった

 

 

 

【お昼休み】

 

 

今日は箒の提案で屋上で弁当を食べることになった

本当は2人で食べようと言うことだったらしいが、一夏は皆を誘ってしまったのだ

溜息を吐く箒と、事情を察して同じように溜息を吐いた戦兎

 

「はい、一夏、あんたの分」

 

最初に動いたのは鈴

一夏が以前、食べたいと言っていたから作っていたらしい

一夏が鈴の弁当箱を開けるとそれはそれは美味しそうな酢豚が入ってた

 

「おお〜、美味そうだな〜!」

「ふふん、そうでしょ」

「これを龍我は毎日食べてるのか〜」

「そうよ〜!……え?」

 

鈴がフリーズした

 

「ななっ、なんで知ってんのよ!?」

「万丈いっつも言ってるぞ、おおー鈴の奴力入ってんなーって」

 

鈴は溜息を落とす

こいつこういうデリカシーは無いのか

 

「んっんっ!」

 

咳払いの起こった方を見るとセシリアがバゲットを開けていた

 

「私も今日はちょうどたまたま早く起きてしまったので、多く作ってしまいましたの、食べてくださりませんか?」

 

その中にはいくつかのサンドイッチが入っていた

だが一夏はしっている、彼女はろくに味見もせず美味しそうな材料を放り込み、爆弾級のものを作ることを

 

それを知らない万丈は躊躇いなくそれを齧った

 

 

数秒の沈黙が流れ

 

 

 

 

「まっずい!!?」

 

 

「なんですって!?」

 

セシリアが怒りながら立ち上がった

 

「いやほんとにまじぃんだって!」

「そんなことないですわ!あむっ!…なんですの…この味…!?」

 

セシリアが思わず手を抑える

 

「お前味見とかしないだろ、見た目だけ良くしても料理は上手くならない、ISと同じさ、武器を増やして見た目を良くしても使えなきゃ強くはならない、しっかりと練習して、自分でも確認しねぇと、な?」

 

戦兎が優しく諭すとセシリア少ししょんぼりと頷いて座り直した

 

「次はシャルルだな」

 

一夏が弁当を覗くと美味しそうな和食が並んでいた

 

「最近フランスで和食人気なんだ、それで僕も作ってみたくなっちゃって」

 

「へぇ…食べてみていいか?」

「それじゃあかまぼこあげるね」

 

シャルルは口元にかまぼこを持って行った

一夏は躊躇いなくそれを食べる

 

その様子はさながら、カップルのようだった

 

「あ、うめぇ…料理美味いんだなーシャルルは」

「へへへ、ありがとう、一夏」

 

良い雰囲気の二人の横でめらめらと炎が燃えたぎる

それに気付いた戦兎は箒の弁当を覗いた

 

「おおっ、箒の弁当唐揚げ入ってるー!」

「えっ、あ、あぁ!一夏に食べてもらおうとな!…ハッ//」

 

アピールし過ぎたことに気付いた箒は顔を赤らめた

 

「へぇ、それも貰っていいのか?」

 

ダメだった…箒はブスっとした態度で唐揚げを取りやすい位置へ持って行った

 

「うん、美味い…混ぜてるのは生姜と…なんだ?」

「!おろしにんにくだ!隠し味に大根おろし少々だな」

「なるほどな〜今度やってみよう」

 

少しでも一夏と話せた箒は上機嫌だ

 

そして…

 

「万丈のは鈴が作った酢豚か〜…で、戦兎は…おお!?」

 

戦兎は栄養バランスを考えた内容だった

弁当箱の半分を占めるふりかけご飯、2つのミートボールにポテトサラダ、アジの開きと蜜柑。飲んでいるのはパック牛乳、そして卵焼き

 

「お前これ毎日作ってんのか?」

「まぁな、頭を動かす天っ才だからな、ちゃんと考えねーと」

「だからアジの開きか〜…魚は頭にイイって言うもんな、卵焼きは塩か?砂糖?」

「砂糖だ、母さんの味を再現したいんだが上手くいかなくてな…」

「へぇ…食べてみていいか?」

「いいぞ、ほら」

 

一夏は貰った卵焼きを頬張った

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あっま!!!?」

 

 

「そうか?俺の母さんのはもうちょっと…」

 

戦兎の言葉に万丈除く全員が目を見開く

一夏がここまで叫んだというのにまだ足りないと言うのか

 

皆は戦兎の味覚に不安を覚えるのであった

 

 

 

 

 

 

[ある日の昼休み]

 

戦兎はまた格納庫に向かい自分のISの開発にかかろうと歩いていた

 

「あ、そういや…」

 

戦兎は踵を返してとある教室へ向かった

 

ノックをして入ったその教室は1-4組

教室は歓声に包まれた

 

「桐生戦兎様よー!」

「正義のヒーローだ〜!」

「どうしてこんな所に〜!?」

 

もう慣れたものだ、戦兎は手頃な生徒に話しかける

 

「あの…更識って女の子いる?」

「更識さんですか?更識さーん」

 

教室の隅に眼鏡をかけ眠そうな目をしてデスクモニターを睨んでる子がこちらを見る

 

間違いない、この子だ

戦兎が確信したのは髪色、生徒会長と同じ髪色をしている

 

「…へっ、な、なんでっ!?」

 

その子はこちらを見るなり顔を赤くしていった

 

「よっ、俺桐生戦兎、君もISを1人で作ってるって噂を聞いてね。よかったら一緒に作らないか?」

 

戦兎はまるで(無自覚)彼氏のように机くらいの位置にしゃがみこんで視線を持って行った

 

「はわっ…わわっ、私で…良ければ…」

 

彼女はモジモジしながら応えるのだった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




次回、INFINITE・Be The One

簪「私、ヒーローが好きなの、ヒロインを助けてくれるヒーローが」

___彼女のISを作る理由___


ラウラ「必ず倒す、私を侮辱したアイツを…」

___ラウラの敵意___

そして…

ラウラ「うぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!」


千冬「バルキリートレースシステムか…」
戦兎「その姿…まさか?!!」
万丈「…なんでてめぇが!!」

第13話 「Phantom Evolution (幻惑の進化)」







お知らせ
作者「たいっへんお待たせ致しました…忙しくなったのと戦姫絶唱シンフォギアにハマってしまいましたがゆえです…
さて、お知らせとはですね王姫絶唱オーマギア、あれやはり消します。
理由はやることが想像できなくなったからです
INFINITE・Be_The_Oneはストーリーが決まってるのですがあれは突貫的に描きたくなっただけで何も決まってないんです
なのでシンフォギアは別の形で作り直します、申し訳ございません」

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