機動戦士ガンダムSEED EXODUS   作:naomi

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EP14 それぞれの想い

(一騎くん…カノン…)

 

真矢はメディカルルームのとある一室を訪れていた。

 

「ここにいたか遠見」

 

「皆城くん。大丈夫だよね二人は」

 

「…わからない。一騎は無茶をし過ぎた。本来なら同化されていた。身体が残っているのが不思議なくらいだ」

 

「…カノンはなんでここに」

 

「人類軍と地球連合の同盟軍とアザゼル型『ウォーカー』が結託して竜宮島を襲撃して来た時。戦力不足ということで要とカノンが復帰して対抗していた。その際に『SDP』が発現したんだ」

 

「『SDP』って」

 

「『SDP』は、織姫が目覚めた後の竜宮島内のファフナーとパイロットに発現した、フェストゥムが示した「超次元現象」を限定的に再現した力だ。当初、ファフナー搭乗時に発現したことからファフナーの新たなる戦闘能力と考えられていたが、実際にはパイロット自身から生じたものであり、非搭乗時にも能力を発揮することが可能だ。条件さえ満たせば甲洋や操といったヒト型フェストゥムでも発現する。SDP発生者には、肉体がそれぞれ異なる形でヒトならざる者へと変化していき、症状が進行しきれば存在の消滅可能性がある「新同化現象」が代償として発現している。ニーベルングシステムによって残る指先の同化現象と、変性意識に関わる脳の奥底=ダークフロアのR複合体から引き起こされるものであることが判明しており、過去のデータと合わせた検証から症状の抑制までが可能となってはいる。」

 

「えっと…つまり」

 

「代償を伴う僕達の新しい『力』だ。今のところ鏑木が『引力』水鏡が『壁』御門が『跳躍』西尾が『増幅』立上が『同化』という形で確認している。要も『増殖』が発現した」

 

「カノンは」

 

「彼女は、『予知』を発現し竜宮島に襲来したフェストゥムの動きを予測し最悪の事態を回避出来た。更には『エインへリアル・モデル』という新たなタイプのファフナーを設計してくれた」

 

「『エインへリアル・モデル』…」

 

「同化現象をこれまでのファフナーの10分の1にまで抑制させることに成功した。『1秒でも長く戦える』ファフナーだ、このタイプの開発に成功して『SDP』も安定して発動出来るようになった。だがその代償でカノンの存在が消失する可能性があった。」

 

「そんな…」

 

「『SDP』はそういう力だ。僕達の力には常に代償は付きまとう。真壁司令達とエスペラント、そして織姫が話しあった結果。精神的ダメージで意識を失っていたカノンをここに入れ、暫く力を使えなくした」

 

「それって、今よりも更なる困難があるってこと」

 

「織姫はそう考えている。本当に必要となるまで、カノンは眠らせる。それが真壁司令達の結論だ」

 

「そっか…」(貴女の頑張り、無駄にはしないからカノン。ゆっくり休んで)

 

「あっあの…一騎がここに運ばれたって聞いたんだけど」

 

そこへ恐る恐るシンが訪ねてきた。

 

「どうしましたか」

 

「いや…その…」

 

「…僕達の用事は済みましたので失礼します。行くぞ遠見」

 

「えっ…うん」

 

(…。俺お前と初めて会った時のこと、今になってまたスゲー後悔してるよ。俺なんかよりずっと色々なことに覚悟を持って戦ってたんだな)

 

(俺…戦うよ。今度こそ俺の大切な人達とお前の大切な人達どちらも。俺が守ってみせる。お前の分までな、一騎)

 

迷いを振り切ったその瞳にかつての『怒り』は消えていた。

 

 

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