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本日は前話で感想が多かったので2本投稿しますよ!
ピンクの悪魔が歌うとき……………
カービィ達は脱出の魔法陣に名乗り光に満たされた視界、何も見えなくとも空気が変わったことは実感した。奈落の底の澱よどんだ空気とは明らかに異なる、どこか新鮮さを感じる空気にハジメの頬が緩む。
やがて光が収まり目を開けたハジメの視界に写ったものは……
洞窟だった。
「なんでやねん」
ハジメにユエは自分の推測を話す。慰めるように。
「……秘密の通路……隠すのが普通」
「あ、ああ、そうか。確かにな。反逆者の住処への直通の道が隠されていないわけないか」
途中、幾つか封印が施された扉やトラップがあったが、オルクスの指輪が反応して尽く勝手に解除されていった。二人は、一応警戒していたのだが、拍子抜けするほど何事もなく洞窟内を進み、遂に光を見つけた。外の光だ。ハジメはこの数ヶ月、ユエに至っては三百年間、求めてやまなかった光。
ハジメとユエは、それを見つけた瞬間、思わず立ち止まりお互いに顔を見合わせた。それから互いにニッと笑みを浮かべ、同時に求めた光に向かって駆け出した。
近づくにつれ徐々に大きくなる光。外から風も吹き込んでくる。奈落のような澱んだ空気ではない。ずっと清涼で新鮮な風だ。ハジメは、〝空気が旨い〟という感覚を、この時ほど実感したことはなかった。
そして、ハジメとユエは同時に光に飛び込み……待望の地上へ出た。
地上の人間にとって、そこは地獄にして処刑場だ。断崖の下はほとんど魔法が使えず、にもかかわらず多数の強力にして凶悪な魔物が生息する。深さの平均は一・二キロメートル、幅は九百メートルから最大八キロメートル、西の【グリューエン大砂漠】から東の【ハルツィナ樹海】まで大陸を南北に分断するその大地の傷跡を、人々はこう呼ぶ。
【ライセン大峡谷】と。
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ボク達は今、ついに外に出たんだ♪
ひさびさに外に出たから歌いたい気分♪
「せっかく外に出たんから歌っていい?」
とボクはハジメに聞く。
「歌?いいぞ」
「んっ!聞きたい!」
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俺はハジメ。
ついに地上に出ることに成功した俺たちはカービィの歌を聴く事になった。
カービィが歌うんだからきっとコピー能力を使って凄い歌が聴けるんだろうなぁ〜
………と、この後何が起きるか知らない俺とユエはそう思っていた。
「じゃあ歌うよ!コピー能力マイク!」
カービィは手にマイクを持って歌い始めたのだった。
「いつでもぐーすーかーーびぃーほしーーのかーーびぃーー…………」
めっちゃ音痴だった。
やばい、耳が痛いとか言う次元じゃない!
さっきまでいた洞窟は崩れ辺りの魔物は死んで逝く。
隣を見ると……ユエが倒れた。
くそっ!なんとかあの兵器を止めなければ!
ジャイ○ンかよ!
「へーいーわーーなーーらくえんーーだれかがながしたなーみだーーこーわーいゆーめなんてーー……」
たぶん効かないと思うが、カービィに向かってドンナーを使う。
ドパァン
「まんまるぴんくーだーよー!ほーしーーのぉかーびぃーー」
だがカービィの歌から音符(物理)が現れ弾丸を弾いた。
マジか。
「つよい!ほしの!せんしーー」
その音符(物理)は次々と現れこれには物理ダメージもあるようだ。
と、分析してると目の前に音符(物理)が!
だが、
「たのんだよーかーびぃーー」
ちょうど歌が終わり音符も消えた。
「よかった」
生きてて。
「よかった?ありがとう!じゃあもう一曲!」
「コピー能力
「よ〜し!頑張るぞ!コピー能力クリエイト『マイク』/『マイク』/『マイク』/『マイク』さぁ!いってみよう!」
そこで俺の意識は途切れた。
その歌で樹海が崩壊したのは後で知った。
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意識が戻った俺たちはカービィのロボボアーマーホイールモードで高速移動している。
カービィの歌で道には魔物一匹もいなかった。
しばらくするとウサミミ少女がいた。
地面に身を守るように丸まっているウサミミ少女を見やる。
「……何だあれ?」
「……兎人族?」
「なんでこんなとこに? 兎人族って谷底が住処なのか?」
「……聞いたことない」
「じゃあ、あれか? 犯罪者として落とされたとか? 処刑の方法としてあったよな?」
「……悪ウサギ?」
カービィとハジメとユエをウサミミ少女の方が発見したらしい。
「だずげでぐだざ~い! 音で死んじゃう! 死んじゃうよぉ! だずけてぇ~、おねがいじますぅ~!」
滂沱の涙を流し顔をぐしゃぐしゃにして必死に駆けてくる。
どうやらカービィの歌の被害者のようだ。
カービィは悪気がないようだが。
ハジメに助ける気がないことを悟ったのか、少女の目から、ぶわっと更に涙が溢れ出した。一体どこから出ているのかと目を見張るほどの泣きっぷりだ。
「まっでぇ~、みすでないでぐだざ~い! おねがいですぅ~!!」
「いや、もう音は聞こえないだろ。」
ロボボアーマーホイールモードで逃げる俺たち。
ああいうのは関わると面倒だからな。
「!?いやです!」
そう言ってウサミミ少女はロボボアーマーホイールモードに追いつくスピードで追いかけてくる。
「おい、こら。存在がギャグみたいなウサミミ! 何で追いかけてくるんだ!」
遂に追いついてハジメのコートの裾をギュッと掴み、絶対に離しません! としがみつくウサミミ少女を心底ウザったそうに睨むハジメ。後ろの席に座るユエが、離せというように足先で小突いている。
「い、いやです! 今、離したら見捨てるつもりですよね!」
「当たり前だろう? なぜ、見ず知らずウザウサギを助けなきゃならないんだ」
「そ、即答!? 何が当たり前ですか! あなたにも善意の心はありますでしょう! いたいけな美少女を見捨てて良心は痛まないんですか!」
「そんなもん奈落の底に置いてきたわ。つぅか自分で美少女言うなよ」
「な、なら助けてくれたら……そ、その貴方のお願いを、な、何でも一つ聞きますよ?」
頬を染めて上目遣いで迫るウサミミ少女。あざとい、実にあざとい仕草だ。涙とか鼻水とかで汚れてなければ、さぞ魅力的だっただろう。実際に、近くで見れば汚れてはいるものの自分で美少女と言うだけあって、かなり整った容姿をしているようだ。白髪碧眼の美少女である。並みの男なら、例え汚れていても堕ちたかもしれない。
いい加減本気で鬱陶しくなったハジメは脇の下の脳天に肘鉄を打ち下ろした。
「へぶぅ!!」
呻き声を上げ、「頭がぁ~、頭がぁ~」と叫びながら両手で頭を抱えて地面をのたうち回るウサミミ少女。それを冷たく一瞥した後、ハジメは何事もなかったようにロボボアーマーホイールモードになり直して先へ進もうとする。
その気配を察したのか、今までゴロゴロ地面を転がっていたくせに物凄い勢いで跳ね起きて、「逃がすかぁ~!」と再びハジメの腰にしがみつくウサミミ少女。やはり、なかなかの打たれ強さだ。
「先程は助けて頂きありがとうございました! 私は兎人族ハウリアの一人、シアといいますです! 取り敢えず私の仲間も助けてください!」
そして、なかなかに図太かった。
だが助ける気なんて……。
と、思ったがハジメはロボボアーマーを誰が操縦しているか思い出す。
カービィだ。
「困ってるの?ボク達に任せてよ!!」
「助けてくれるんですか?ありがとうございますぅ!」
ハジメは、しがみついて離れないウサミミ少女を横目に見る。そして、奈落から脱出して早々に舞い込んだ面倒事に深い溜息を吐くのだった。
好評だったり、続けて欲しいと、いう声があれば確実に続きます!
さらに本日はもう1本投稿します!