ありふれた能力世界最強   作:コロンKY

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ブルックの町

遠くに町が見える。周囲を堀と柵で囲まれた小規模な町だ。街道に面した場所に木製の門があり、その傍には小屋もある。おそらく門番の詰所だろう。小規模といっても、門番を配置する程度の規模はあるようだ。それなりに、充実した買い物が出来そうだとハジメは頬を緩めた。カービィも新しい食べ物に期待してご機嫌だった。

 

「……機嫌がいいのなら、いい加減、この首輪取ってくれませんか?」

 

 

「「「………」」」

 

町の方からもハジメ達を視認できそうなので、カービィ達はロボボアーマーを降りた。するとロボボアーマーはジェットモードになって遥か上空に飛んでいって待機した。

 

因みに道中、シアがブチブチと文句を垂れていたが、やはりスルーして遂に町の門までたどり着いた。

 

 

「止まってくれ。ステータスプレートを。あと、町に来た目的は?」

 

 規定通りの質問なのだろう。どことなくやる気なさげである。ハジメは、門番の質問に答えながらステータスプレートを取り出した。

 

 

 

格好は、革鎧に長剣を腰に身につけているだけで、兵士というより冒険者に見える。その冒険者風の男がハジメ達を呼び止めた。

「食料の補給がメインだ。旅の途中でな」

「んっ!」

「お腹すいたもんね〜」

 

「カービィはさっきまで道中で(魔物を)食ってただろ?」

「それとこれとは違うの〜!」

 

「ピ、ピンクボールが喋ったあああ!」

喋るピンクボール(カービィ)に驚く門番。

 

「まぁ落ち着け。こいつはそういうもんだと思ってくれ。」

 

「わ、わかった。じゃあステータスプレートを見せてくれ」

 

 

「はーい」

「わかった」

門番の男がハジメとカービィのステータスプレートをチェックする。

 

ハジメは「あっ、ヤベ、隠蔽すんの忘れてた」と内心冷や汗を流した。

あまりステータスの基準を知らないカービィは「ハジメに大丈夫?」と純粋無垢な瞳でハジメを慰めるのであったとさ。

 

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南雲ハジメ 17歳 男 レベル:???

天職:錬成師

筋力:11000

体力:13240

耐性:10720

敏捷:13500

魔力:14830

魔耐:14830

技能:錬成[+鉱物系鑑定][+精密錬成][+鉱物系探査][+鉱物分離][+鉱物融合][+複製錬成][+圧縮錬成]・魔力操作[+魔力放射][+魔力圧縮][+遠隔操作]・胃酸強化・纏雷・天歩[+空力][+縮地][+豪脚][+瞬光]・風爪・夜目・遠見・気配感知[+特定感知]・魔力感知[+特定感知]・熱源感知[+特定感知]・気配遮断[+幻踏]・毒耐性・麻痺耐性・石化耐性・恐慌耐性・全属性耐性・先読・金剛・豪腕・威圧・念話・追跡・高速魔力回復・魔力変換[+体力][+治癒力]・限界突破・生成魔法・言語理解

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注意*カービィはコピー能力マイクで樹海とライセン渓谷の魔物を全滅させました。(12曲)

 

 

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カービィ(ポポポ) 年齢不明 性別不明 レベル:☆☆☆☆☆

天職:星の戦士・ピンクの悪魔

筋力:30000

体力:250000

耐性:20000

敏捷:100000

魔力:250000

魔耐:20000

技能:言語理解・ホバリング・吸い込み・頑張り吸い込み・ビックバン吸い込み・コピー能力[+ビーム][+カッター][+レーザー][+ファイア][+バーニング][+アイス][+フリーズ][+スパーク][+ニードル][+ストーン][+ホイール][+トルネード][+ボール][+バックドロップ][+スロウ][+ソード][+パラソル][+ハンマー][+ユーフォー][+マイク][+ライト][+スリープ][+クラッシュ][+ボム][+ニンジャ][+ウィング][+ヨーヨー][+プラズマ][+ミラー][+ファイター][+スープレックス][+ジェット][+コピー][+コック][+ペイント][+エンジェル][+ミサイル][+スマブラ][+マジック][+ミニマム][+バルーン][+アニマル][+バブル][+メタル][+ゴースト][+リーフ][+ウィップ][+ウォーター][+スピア][+ビートル][+ベル][+サーカス][+スナイパー][+ポイズン][+ドクター][+エスパー][+クリエイト]・コピー能力ミックス[+バーニングバーニング][+バーニングアイス][+バーニングスパーク][+バーニングストーン][+バーニングニードル][+バーニングカッター][+バーニングボム]][+アイスアイス][+アイススパーク][+アイスストーン][+アイスニードル][+アイスカッター][+アイスボム][+スパークスパーク][+スパークストーン][+スパークニードル][+スパークカッター][+スパークボム][+ストーンストーン][+ストーンニードル][+ストーンカッター][+ストーンボム][+ニードルニードル][+ニードルカッター][+ニードルボム][+カッターカッター][+カッターボム][+ボムボム]・属性ミックス[+ファイアソード][+アイスソード][+サンダーソード][+アイスボム][+サンダーボム]・スーパー能力[+ウルトラソード][+ドラゴストーム][+ミラクルビーム][+スノーボウル][+ギガントハンマー]特殊能力[+スターロッド][+虹の剣][+スターシップ][+ワープスター][+ラブラブステッキ][+マスター][+トリプルスター][+バトントワリング][+アイアン][+トップ][+カブキ][+ヒーローソード][+マジックビーム][+ヘビィハンマー][+ヒールドクター]・ロボボアーマー召喚・能力スキャン[+ビームモード][+ファイアモード][+ソードモード][+カッターモード][+ストーン][+パラソルモード][+スパークモード][+アイスモード][+ボムモード][+エスパーモード][+ホイールモード][+マイクモード]

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冒険者や傭兵においては、戦闘能力の情報漏洩は致命傷になりかねないからである。ハジメは、咄嗟に誤魔化すため、嘘八百を並べ立てた。

 

「ちょっと前に、魔物に襲われてな、その時に壊れたみたいなんだよ」

「こ、壊れた? いや、しかし……」

 

無理もないだろう。何せ、ハジメのステータスプレートにはレベル表示がなく、ステータスの数値も技能欄の表示もめちゃくちゃだからだ。

更にカービィはもっと酷い。

コピー能力なんて未知の能力があるからだ。

 

 

ステータスプレートの紛失は時々聞くが、壊れた(表示がバグるという意味で)という話は聞いたことがない。なので普通なら一笑に付すところだが、現実的にありえない表示がされているのだから、どう判断すべきかわからないのだ。

 

ハジメは、いかにも困った困ったという風に肩を竦めて追い討ちをかける。

 

「壊れてなきゃ、そんな表示おかしいだろ? まるで俺が化物みたいじゃないか。門番さん、俺がそんな指先一つで町を滅ぼせるような化物に見えるか?」

 

ステータスプレートの表示が正しければ、文字通り魔王や勇者すら軽く凌駕する化物ということになるのだ。例え聞いたことがなくてもプレートが壊れたと考える方がまともである。

 

「い、いやでも、そこのピンクの生物はありえるかもしれないのだが。」

 

ハジメはカービィを持ち上げて門番に見せた。

「こいつの瞳を見てくれ。こんな純粋無垢な瞳見たことあるか?」

 

 

「はは、いや、見たことないよ。それに表示がバグるなんて聞いたことがないが、まぁ、何事も初めてというのはあるしな……ちなみにそっちの二人は……」

 

 

 

「さっき言った魔物の襲撃のせいでな、こっちの子のは失くしちまったんだ。こっちの兎人族は……わかるだろ?」

 

 

 その言葉だけで門番は納得したのか、なるほどと頷いてステータスプレートをハジメに返す。

 

「それにしても随分な綺麗どころを手に入れたな。白髪の兎人族なんて相当レアなんじゃないか? あんたって意外に金持ち?」

 

 

 

「まぁいい。通っていいぞ」

「ああ、どうも。おっと、そうだ。素材の換金場所って何処にある?」

「あん? それなら、中央の道を真っ直ぐ行けば冒険者ギルドがある。店に直接持ち込むなら、ギルドで場所を聞け。簡単な町の地図をくれるから」

「おぉ、そいつは親切だな。ありがとよ」

 

 門番から情報を得て、ハジメ達は門をくぐり町へと入っていく。門のところで確認したがこの町の名前はブルックというらしい。

 

 

 

「どうしたんだ? せっかくの町なのに、そんな上から超重量の岩盤を落とされて必死に支えるゴリラ型の魔物みたいな顔して」

「誰がゴリラですかっ! ていうかどんな倒し方しているんですか! ハジメさんなら一撃でしょうに! 何か想像するだけで可哀想じゃないですか!」

「……脇とかツンツンしてやったら涙目になってた」

「まさかの追い討ち!? 酷すぎる! ってそうじゃないですぅ!」

 

 怒って、ツッコミを入れてと大忙しのシア。手をばたつかせて体全体で「私、不満ですぅ!」と訴えている。ちなみに、ゴリラ型の魔物のエピソードは圧縮錬成の実験台にした時の話だ。決して、虐めて楽しんでいたわけではない。ユエはやたらとツンツンしていたが。ちなみに、この魔物が〝豪腕〟の固有魔法持ちである。

 

「これです! この首輪! これのせいで奴隷と勘違いされたじゃないですか! ハジメさん、わかっていて付けたんですね! うぅ、酷いですよぉ~、私達、仲間じゃなかったんですかぁ~」

 

「あのなぁ、奴隷でもない亜人族、それも愛玩用として人気の高い兎人族が普通に町を歩けるわけないだろう? まして、お前は白髪の兎人族で物珍しい上、容姿もスタイルも抜群。断言するが、誰かの奴隷だと示してなかったら、町に入って十分も経たず目をつけられるぞ。後は、絶え間無い人攫いの嵐だろうよ。面倒……ってなにクネクネしてるんだ?」

 

「も、もう、ハジメさん。こんな公衆の面前で、いきなり何言い出すんですかぁ。そんな、容姿もスタイルも性格も抜群で、世界一可愛くて魅力的だなんてぇ、もうっ! 恥かしいでっぶげら!?」

 

カービィがコピー能力リーフでハリセンを作って無言でシアを叩く。

「……」

「んっ!調子に乗っちゃだめ」

「……ずびばぜん、カービィざん、ユエざん」

 

そんな様子に呆れた視線を向けながら、ハジメは話を続ける。

 

「あ~、つまりだ。人間族のテリトリーでは、むしろ奴隷という身分がお前を守っているんだよ。それ無しじゃあ、トラブルホイホイだからな、お前は」

「それは……わかりますけど……」

 

「……有象無象の評価なんてどうでもいい」

「ユエさん?」

「……大切な事は、大切な人が知っていてくれれば十分。……違う?」

「………………そう、そうですね。そうですよね」

「……ん、不本意だけど……シアは私が認めた相手……小さい事気にしちゃダメ」

「……ユエさん……えへへ。ありがとうございますぅ」

「まぁ、奴隷じゃないとばれて襲われても見捨てたりはしないさ」

「街中の人が敵になってもですか?」

「あのなぁ、既に帝国兵とだって殺りあっただろう?」

「じゃあ、国が相手でもですね! ふふ」

「何言ってんだ。世界だろうと神だろうと変わらねぇよ。敵対するなら何とだって戦うさ」

「くふふ、聞きました? ユエさん。ハジメさんったらこんなこと言ってますよ? よっぽど私達が大事なんですねぇ~」

「……ハジメが大事なのは私だけ」

「ちょっ、空気読んで下さいよ! そこは、何時も通り『…ん』て素直に返事するところですよ!」

 

 

「………ボクは?」

 

 

 

「「「あっ。」」」

 

3人の台詞が重なった。

 

「コピー能力プラズマ」

 

カービィはプラズマを纏ってハジメ達をビリビリの刑にした。

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

そんな風に仲良く? メインストリートを歩いていき、一本の大剣が描かれた看板を発見する。かつてホルアドの町でも見た冒険者ギルドの看板だ。規模は、ホルアドに比べて二回りほど小さい。

 

 ハジメは看板を確認すると重厚そうな扉を開き中に踏み込んだ。

 

 

カウンターには大変魅力的な……笑顔を浮かべたオバチャンがいた。

 

 

そんなハジメ達の内心を知ってか知らずか、オバチャンはニコニコと人好きのする笑みでハジメ達を迎えてくれた。

 

「両手に花を持っているのに、まだ足りなかったのかい? 残念だったね、美人の受付じゃなくて」

 

「いや、そんなこと考えてないから」

「あはははは、女の勘を舐めちゃいけないよ? 男の単純な中身なんて簡単にわかっちまうんだからね。あんまり余所見ばっかして愛想尽かされないようにね?」

「……肝に銘じておこう」

 

「さて、じゃあ改めて、冒険者ギルド、ブルック支部にようこそ。ご用件は何かしら?」

「ああ、素材の買取をお願いしたい」

「素材の買取だね。じゃあ、まずステータスプレートを出してくれるかい?」

「ん? 買取にステータスプレートの提示が必要なのか?」

 

 ハジメの疑問に「おや?」という表情をするオバチャン。

 

「あんた冒険者じゃなかったのかい? 確かに、買取にステータスプレートは不要だけどね、冒険者と確認できれば一割増で売れるんだよ」

「そうだったのか」

 

「そういえばボクが倒した魔物は(+カービィの歌の被害者の魔物)お腹の中(異空間)にしまってあるよ。」

 

「どうなったんだそのお腹」

 

「「「「……………」」」」

 

オバチャンの言う通り、冒険者になれば様々な特典も付いてくる。生活に必要な魔石や回復薬を始めとした薬関係の素材は冒険者が取ってくるものがほとんどだ。町の外はいつ魔物に襲われるかわからない以上、素人が自分で採取しに行くことはほとんどない。危険に見合った特典がついてくるのは当然だった。

 

「他にも、ギルドと提携している宿や店は一~二割程度は割り引いてくれるし、移動馬車を利用するときも高ランクなら無料で使えたりするね。どうする? 登録しておくかい? 登録には千ルタ必要だよ」

 

 ルタとは、この世界トータスの北大陸共通の通貨だ。

青、赤、黄、紫、緑、白、黒、銀、金の種類があり、左から一、五、十、五十、百、五百、千、五千、一万ルタとなっている。驚いたことに貨幣価値は日本と同じだ。

 

「う~ん、そうか。ならせっかくだし登録しておくかな。悪いんだが、持ち合わせが全くないんだ。買取金額から差っ引くってことにしてくれないか? もちろん、最初の買取額はそのままでいい」

「可愛い子二人と使い魔(カービィ)もいるのに文無しなんて何やってんだい。ちゃんと上乗せしといてあげるから、不自由させんじゃないよ?」

「ボクは使い魔じゃなくてカービィだよ!!」

 

 今度はきちんと(カービィも)隠蔽したので、名前と年齢、性別、天職欄しか開示されていないはずだ。オバチャンは、ユエとシアの分も登録するかと聞いたが、それは断った。二人は、そもそもプレートを持っていないので発行からしてもらう必要がある。しかし、そうなるとステータスの数値も技能欄も隠蔽されていない状態でオバチャンの目に付くことになる。

 

 ハジメとしては、二人のステータスを見てみたい気もしたが、おそらく技能欄にはばっちりと固有魔法なども記載されているだろうし、それを見られてしまうこと考えると、まだ三人の存在が公になっていない段階では知られない方が面倒が少なくて済むと今は諦めることにした。

 

 戻ってきたステータスプレートには、新たな情報が表記されていた。天職欄の横に職業欄が出来ており、そこに〝冒険者〟と表記され、更にその横に青色の点が付いている。

 

青色の点は、冒険者ランクだ。上昇するにつれ赤、黄、紫、緑、白、黒、銀、金と変化する。……お気づきだろうか。そう、冒険者ランクは通貨の価値を示す色と同じなのである。つまり、青色の冒険者とは「お前は一ルタ程度の価値しかねぇんだよ」と、言うことだ。

 

この制度を作った初代ギルドマスターの性格は捻じ曲がっているに違いない。

 

 

「男なら頑張って黒を目指しなよ? お嬢さん達にカッコ悪ところ見せないようにね」

「ああ、そうするよ。」

「ボクも頑張るよ〜」

「それで、買取はここでいいのか?」

 

「構わないよ。あたしは査定資格も持ってるから見せてちょうだい」

「カービィ、頼む。」

「はーい。」

すると、カービィの口(異空間)から真新しい素材たちが。

どうやらカービィの口の中は劣化しないらしい。

 

 オバチャンは受付だけでなく買取品の査定もできるらしい。優秀なオバチャンだ。ハジメは、あらかじめ〝宝物庫〟から出してバックに入れ替えておいた素材を取り出す。品目は、魔物の毛皮や爪、牙、そして魔石だ。カウンターの受け取り用の入れ物に入れられていく素材を見て、再びオバチャンが驚愕の表情をする。

 

「こ、これは!」

 

 恐る恐る手に取り、隅から隅まで丹念に確かめる。息を詰めるような緊張感の中、ようやく顔を上げたオバチャンは、溜息を吐きハジメに視線を転じた。

 

「とんでもないものを持ってきたね。これは…………樹海のと、ライセン渓谷の魔物だね?」

「ああ、そうだ」

 

 ここでもテンプレを外すハジメ。奈落の魔物の素材など、こんな場所で出すわけがないのである。

 

「どの素材も良質なものが多いからね、売ってもらえるのは助かるよ」

 

「やっぱり珍しいか?」

「そりゃあねぇ。樹海の中じゃあ、人間族は感覚を狂わされるし、一度迷えば二度と出てこれないからハイリスク。好き好んで入る人はいないねぇ。亜人の奴隷持ちが金稼ぎに入るけど、売るならもっと中央で売るさ。幾分か高く売れるし、名も上がりやすいからね。それにライセン渓谷は魔法を使えないんだ、死にに行くようなもんさ。よく生きて帰って来たね。」

 

「でもあそこのまもごもご……」

でもあそこの魔物は弱かった。と、カービィは言おうとしたがハジメに口をふさがれた。

 

買取額は五百万ルタ。結構な額だ。

 

「これでいいかい? 中央ならもう少し高くなるだろうけどね。」

「いや、この額で構わない」

 

 

「ところで、門番の彼に、この町の簡易な地図を貰えると聞いたんだが……」

「ああ、ちょっと待っといで……ほら、これだよ。おすすめの宿や店も書いてあるから参考にしなさいな」

 

 手渡された地図は、中々に精巧で有用な情報が簡潔に記載された素晴らしい出来だった。これが無料とは、ちょっと信じられないくらいの出来である。

 

「おいおい、いいのか? こんな立派な地図を無料で。十分金が取れるレベルだと思うんだが……」

「構わないよ、あたしが趣味で書いてるだけだからね。書士の天職を持ってるから、それくらい落書きみたいなもんだよ」

 

カービィ も地図を見てアドレーヌぐらい上手だと思った。

 

オバチャンの優秀さがやばかった。この人何でこんな辺境のギルドで受付とかやってんの? とツッコミを入れたくなるレベルである。きっと壮絶なドラマがあるに違いない。

 

「そうか。まぁ、助かるよ」

「いいってことさ。それより、大金があるんだから、少しはいいところに泊りなよ。治安が悪いわけじゃあないけど、その二人ならそんなの関係なく暴走する男連中が出そうだからね」

 

オバチャンは最後までいい人で気配り上手だった。ハジメは苦笑いしながら「そうするよ」と返事をし、入口に向かって踵を返した。ユエとシアも頭を下げて追従する。食事処の冒険者の何人かがコソコソと話し合いながら、最後までユエとシアの二人を目で追っていた。

 

「ふむ、いろんな意味で面白そうな連中だね……」

 

 後には、そんなオバチャンの楽しげな呟きが残された。

 

 

 




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