ありふれた能力世界最強   作:コロンKY

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黒竜

「カービィ頼む」

「わかったよ、スーパー能力ウルトラソード!」

滝を切断すると青年がいた。

 

 

ハジメは手っ取り早く青年の正体を確認したいのでギリギリと力を込めた義手デコピンを眠る青年の額にぶち当てた。

 

バチコンッ!!

 

「ぐわっ!!」

 

 悲鳴を上げて目を覚まし、額を両手で抑えながらのたうつ青年。愛子達が、あまりに強力なデコピンと容赦のなさに戦慄の表情を浮かべた。ハジメは、そんな愛子達をスルーして、涙目になっている青年に近づくと端的に名前を確認する。

 

「お前が、ウィル・クデタか? クデタ伯爵家三男の」

「いっっ、えっ、君達は一体、どうしてここに……」

 

「俺はハジメだ。南雲ハジメ。フューレンのギルド支部長イルワ・チャングからの依頼で捜索に来た。(俺の都合上)生きていてよかった」

「ボクはカービィだよ〜」

「イルワさんが!? そうですか。あの人が……また借りができてしまったようだ……あの、あなたたちも有難うございます。イルワさんから依頼を受けるなんてよほどの凄腕なのですね」

 

 

何があったのかをウィルから聞いた。

 

 要約するとこうだ。

 

 ウィル達は五日前、

 

突然、十体のブルタールと遭遇したらしい。その数のブルタールと遭遇戦は勘弁だと、撤退に移ったのだが、どんどん増えていき、気がつけば六合目の例の川にいた。群れに囲まれ、包囲網を脱出するために、盾役と軽戦士の二人が犠牲になったのだという。それから、大きな川に出たところで、現れたのは、漆黒の竜だったらしい。その黒竜は、ウィル達が川沿いに出てくるや否や、特大のブレスを吐き、その攻撃でウィルは吹き飛ばされ川に転落。流されながら見た限りでは、そのブレスで一人が跡形もなく消え去り、残り二人も後門のブルタール、前門の竜に挟撃されていたという。

 

「わ、わだじはさいでいだ。うぅ、みんなじんでしまったのに、何のやぐにもただない、ひっく、わたじだけ生き残っで……それを、ぐす……よろごんでる……わたじはっ!」

 

がつまり苦しそうなウィルに、意外なほど透き通った声で語りかけた。

 

「生きたいと願うことの何が悪い? 生き残ったことを喜んで何が悪い? その願いも感情も当然にして自然にして必然だ。お前は人間として、極めて正しい」

「だ、だが……私は……」

「それでも、死んだ奴らのことが気になるなら……生き続けろ。これから先も足掻いて足掻いて死ぬ気で生き続けろ。そうすりゃ、いつかは……今日、生き残った意味があったって、そう思える日が来るだろう」

「……生き続ける」

 

だが、事はそう簡単には進まない。再度、カービィのウルトラソードで滝壺から出てきた一行を熱烈に歓迎するものがいたからだ。

 

「グゥルルルル」

 

低い唸り声を上げ、漆黒の鱗で全身を覆い、翼をはためかせながら空中より金の眼で睥睨する……それはまさしく〝竜〟だった。

 

 

 その黒竜は、ウィルの姿を確認するとギロリとその鋭い視線を向けた。そして、硬直する人間達を前に、おもむろに頭部を持ち上げ仰け反ると、鋭い牙の並ぶ顎門をガパッと開けてそこに魔力を集束しだした。

 

キュゥワァアアア!!

 

 不思議な音色が夕焼けに染まり始めた山間に響き渡る。ハジメの脳裏に、川の一部と冒険者を消し飛ばしたというブレスが過ぎった。

 

「ッ! 退避しろ!」

 

「ボクに任せて!コピー能力ミラー!!リフレクトフォース!」

 

ミラーカービィがブレスを止めようとする。

しかしリフレクトフォースに徐々にヒビが入っていく。

「だったら、コピー能力クリエイト!ミラー/ミラー/ミラー/ミラー、ミラー分身、」

 

カービィはコピー能力クリエイトによって強化されたミラーにより

ミラー分身をすることで、分身を維持することができるのだった。

「「「「「「「「「「「倍増リフレクトフォース」」」」」」」」」」」

そして総員(全員ミラーカービィ)でブレスを跳ね返した。

 

そしてトドメと言わんばかりに一瞬で黒竜の懐に潜り込むと、〝豪脚〟を以て蹴り上げ、再び仰向けに転がした。そして、動きが緩慢な黒竜の腹の上で〝宝物庫〟からパイルバンカーを取り出す。

 

思わずたたらを踏むハジメ。パイルバンカーの重さに引かれて、発射寸前だったパイルバンカーは、その矛先を天に向けて起動し、十全に加速させた杭を上空へと発射した。天へと昇る一条の光を尻目に、パイルバンカーを〝宝物庫〟にしまったハジメは、黒竜が最後の足掻きとウィルに爆進するのを確認した。

 

「ちっ、メタナイト!」

「任せろ!マッハトルネード!」

 

 

そしてハジメは、地面に深々と突き刺さる杭を〝豪腕〟も利用して引き抜くと肩に担いで黒竜の尻尾の付け根の前に陣取った。そして、まるでやり投げの選手のような構えを取る。手には当然、パイルバンカーの杭だ。

 

 全員が、ハジメのしようとしていることを察し、頬を引き攣らせた。鱗を割るのが面倒だからといって、そこ・・から突き刺すのはダメだろうと。ハジメの容赦のなさにユエとシア以外の者達が戦慄の表情を浮かべているが、ハジメはどこ吹く風だ。

 

 そして遂に、ハジメのパイルバンカーが黒竜の〝ピッー〟にズブリと音を立てて勢いよく突き刺さった。と、その瞬間、

 

〝アッーーーーーなのじゃああああーーーーー!!!〟

 

 

〝お尻がぁ~、妾のお尻がぁ~〟

 

 黒竜の悲しげで、切なげで、それでいて何処か興奮したような声音に全員が「一体何事!?」と度肝を抜かれ、黒竜を凝視したまま硬直する。

 

 どうやら、ただの竜退治とはいかないようだった。

 

しかし、これで解決と言わんばかりに何処からかあの音楽が流れ始める。

そうカービィがボスを倒した時に流れる音楽が!

 

そしてカービィがノーマルの状態で3人に増えた。

 

ハジメ、ユエ、シアはまたあれをやらなくてはならないのかと、もしかしたら逃げたらなんとかなるかもと思い逃げ始める。

 

「何処行くんですか!?」と愛子先生は言うが逃げる

 

が、しかし、

 

謎の力によりハジメたちは元の位置に戻される。

 

「「「!?」」」

 

そこにいる皆は何が起こる分からず、急に増えたカービィを見たが、(ただし、ハジメ、ユエ、シア、メタナイトは除く)

そして皆んな身体が勝手に動き出して、例のダンスを踊り出した。

『テテテテテテテッテテ〜テテテテテテテッテ〜テテテテテテテッテテ〜テテッテテッテテ!』

「「「「「「「「「「「「「「「「ハァィ!」」」」」」」」」」」」」」」」

 

このダンスに口々に言うが、カービィはそれに対して、

「ボクのパーティがボスを倒したら踊らないといけないやつ。」

 

「「「「「「「「「「「「「………」」」」」」」」」」」」」

 

「で、でも体力は踊るだけで全回復するんだよ!」

 

「「「「「「「「「「「「「………」」」」」」」」」」」」」

 

そうして、カービィの二つ名に強制ダンスの悪魔が追加されたのだった。

 




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