俺の親友は前世は男だったけど、今は幼女になった 異世界カルテット 作:ボルメテウスさん
「どうしたら良いんだ、この状況は!!」
この世界に来てから、すぐに俺は危機的な状況に陥っていた。
その危機とは
「まさかっ、バイトで何回も死んでしまうなんてっ!!」
この世界に来て、金不足に陥った為に、エミリアたんに頼れない事もあって、自分の金を稼ぐ為に働いていたのだが、そのバイト先が問題だった。
この世界で俺が働けるのが、その一つの店だけだったのだが、その店が問題だった。
「まさか、その店長があそこまでへっぽこだなんてっ!!!」
その店で働き始めて、そこの店長は数々のミスによって、死んでしまい、時にはバイトを辞めようと思ったが、その先でもあの店の影響で死にかける。
「店長さんも良い人だからな」
だからと、いって、このままでは危険すぎる。
死に戻りだけど、まぁこれまでに比べたら、まだ明るい方なので困っている。
「あの状態をどうにかするには、助っ人が必要だ!!」
なるべくエミリアたん達以外に
「・・・」
周りを見てみるが、冒険者らしき人達にラスボス軍団の方々に軍人の皆様と、どこに助けを求めれば
「くっ、この状況で、バイトをどうすればっ!!」
「バイト?
それは本当か?」
「げっ!!」
よりもよって、全ての方々の中でもとてもではないが
「いや、ロリよりはマシか」
「ん?」
「いや、なんでもない。
えっと、確か」
そう言い、改めて目の前にいる人物を見るが白髪に軍服、その上に手錠だが、インパクトが強すぎて名前を忘れてしまった!!
「あぁそれじゃあ、あらためて自己紹介するか。
俺の名前はしろがね・スーだ、よろしく頼むよ、スバル君」
「おっおう、よろしくな!!」
見た目はこの中でも一番異常な恰好をしているから、警戒していたけど、話しやすい相手だとは思わなかった。
「といってもなぁ、あの店は危険だからな」
「俺の仕事をしている所は大抵は危険だから、それぐらいはなんともないぜ」
なんだがぐいぐいと食い込んで来るな。
このまま断る事はできそうにないし
「だけど、もしかしたら」
これまでにない行動をしたら、なんとかなるかもしれない。
「だったら、頼む!!」
「あぁ」
こうして、俺は新しいバイト仲間と共に、バイト先へと向かったのだが
「あれ、いつもだったらここで店長に会うんだけど」
店に入って面接をする為に入ったのだが、なぜか店長が今回は現れない。
いつもとは違う行動をしたからなのか?
「ふむ」
店で困り果てている時、しろがねさんが目の前にある薬棚を見始める。
「ふむ、別の世界だが、とりあえずは危険物はこちらに置いておき、比較的に売れやすい物はここに」
「ほへぇ」
しろがねさんは手錠をしているとは思えない程の手慣れた動きで、俺を今まで殺していった爆薬入りポーションを仕舞いこんでしまい、借金の元になっている高級ポーションを小分けにして値段を変えていった。
「なんだか、手慣れているようだけど」
「あぁ、俺はこう見えて、医者だからな」
「マジですか!!」
見た目とは正反対な職業で驚いていたが
「気になったのですが、それだったらなんで手錠を?
まさか、そういう趣味が」
「ないない、俺はそういうのはないから」
良かった、ちゃんと否定してくれているので、少しは常識はあるようだ
「俺はターニャ達とは敵国出身の医者で、戦場に会ったターニャ達の捕虜になっているんだ」
「思った以上に暗かった」
嘘だろ、遠くから見ていたけど、仲良く話していたのは嘘なの!?
「それじゃあ、逃げ出さないように」
「いや、突然この世界に転移されたから、手錠の鍵を忘れたから、外せないんだ」
「あっそうか」
よく考えたら、俺達も突然この世界に連れてこられたから、そういう可能性はあったのか。
「だったら大変だろ、着替えとか、手錠になっているから外せないし。
というか壊さないのか?」
「残念ながら、この手錠には爆弾が仕込まれていてな、俺の身体など一瞬で吹き飛ばす程にな」
「うわぁ」
思った以上の境遇に俺は思わずつぶやいてしまう。
それじゃあ
「この世界に来てから、ずっと着替えをしていないんですか」
「いや、この手錠には魔法磁石があって、魔力が流す事で触れている間で、ようやく自由に動かせるんだ」
「へぇ」
それはそれで不憫で仕方ないな。
だが、この状況においては俺にとっては救世主だぜ。
「だけど、どうしようか。
このがらがらになっている店を繁盛させるには」
「う~ん、店の中にある商品の質は高いけど、今回はそれが売れなくしているな」
「と言いますと?」
これは結構気になるな。
「スバル君は売り物を買う時には自分の財布と相談するけど、この店にある薬。
例えば、このポーション一つで食堂の全メニューを買える程の値段だ」
「それは売れないわ」
日々の生活に困っているからこそ言えるが、それでは売れないわ。
「他にも危険物もあるから、それが客足を遠くさせる原因だ。
だから、この状況をどうにかするには、まずはこの商品をどうやって売れるようにするか」
「う~ん、だったら、ポーションを別の器に写して、小分けにして売ればいけるんじゃない?」
「確かに、その方法だったら売れるかもしれないが、多分だけど、その為の器がないだろ」
「あぁ確かに」
この店にある器はどれも安物だけど、今はそれでも俺達にとっては貴重な物だ。
「だから、今回は少し趣向を変える。
スバル君は話していて、コミュニケーション能力は高いから、今から作る物を売って欲しいんだ」
「どんなものなんですか?」
そう言い取り出したのはそれ程大きくないビニール袋に
「これは?」
「パッドだ。
使い捨てで簡単に外せるセロハンテープが付いている。
幸い、このポーションは一滴だけでも絶大な回復力を誇るから、このパッドに一滴しみこませる」
「ふむふむ」
「それを10個で1セットにする。
パット自体の料金もそれ程高くなく、ポーションから出したのもそれ程多くないから」
「確かにこれは手軽だな!!」
実際、必要ならすぐに取り出して張り付ければ良いから絆創膏のような物か。
そこに薬が入って、この値段は
「売れるっ!!
売れますよ、しろがねさん!!」
「さんはいらない。
しろがねと呼んでくれ」
「だったら、俺もスバルって呼んでくれ」
意外な所で、こんなパートナーが出てくるとは、本当に良かったぜ。
「それにしても」
「どうしたんですか?」
「いや、俺はこの店に入ってから店長に会っていないけど、、勝手にバイトしても良いのかな?」
「あっそういえば」
しろがねの印象が大きすぎて、店長の存在を忘れていたけど
「吾輩ならば、ここだが?」
「いや、誰ですかあなたはぁ!!」
いきなり出てきたのは何やら怪しい仮面を付けてスーツが似合う男の人が出てきた。
「この人が店長か?
すまない、勝手に店の物を触ってしまって」
「ふむ、吾輩としては、処分に困っていたポーションが、このように変わるとは予想外だったから、別に良いがな。
むしろ、こちらからバイトとして雇いたいぐらいだからな」
「あっはぁ」
「そして、そこの少年の疑問にも答えよう。
お前の言っている店長は、今はこのような状態だ」
そう言われ、店長は足を退けて、見せる。
そこにいたのは、この店で初めて出会った明るい雰囲気のある色気のあるお姉さんの姿ではなく、所々でぷすぷすと焼かれている可哀想な人だった。
「てっ死んでいる!!」
「ふむ」
しろがねはそのまま何事もなかったように女の人に近づき、腕を持ち上げた。
「動脈が動いている気配はないけど、身体の冷たさの割には筋肉が動いている?
心臓から流れる音からして、生命活動は停止しているのに、肉体の腐食はない?」
「しろがねよ、その者はリッチーと呼ばれる種族だ。
元から死体だから、そのような心配はない」
「なるほど、だったら」
そう言い、しろがねはそのまま懐から取り出した金を店長?に渡した。
「これは?」
「さっき作った商品の値段分だ。
少し怪我をしているから、手当に使う」
「まぁ吾輩としても、貴様のように超一流の医者がこの店に働いてくれるならば、良いがな」
「あぁ、それはどうも」
そのまましろがねは手慣れた動きで店長さんを直していくが
「あの人が何をしたって言うんだ」
「あれだ」
そう言い、店長?が指したのは箱のようだ?
疑問に思い、開けてみると
「・・・・はい?」
「吾輩が忠告したにも関わらず、大量の聖水を買って、それを持ったままこけたのだ。
おかげで自身で浄化された訳だ」
「思ったよりもしょうもない!!」
「それにしても、貴様達はなかなかに面白い。
よろしい、今日から貴様達は我が店のアルバイトに採用する!!
あっ採用するさいの給料はこのようになっている」
「なんだか、凄い偉そうだ。
あっでもなかなか待遇は良いな」
渡された書類を見てみると、意外と労働時間は適切で休日出勤もなかなかだ。
「治療は終わった。
しばらくすれば、目覚めるけど「おめでとう、神の医者よ。今日からよろしく頼むぞ」異世界まで来てそれか」
「おぉ!!」
これはこれで面白くなってきた。
異世界生活のバイト先はセクシーな店長と謎の仮面をつけた店長?、それにクラスメイトであり神の医者と呼ばれるしろがね。
これはこれで
「そういえば、店長達の名前、知らなかった」
「そうだった、吾輩の名前はバニル!!
あっちで気絶しているのはウィズだ」
「よろしく!!」
とにかく、ここから新たな生活が始まるぜ!!
「すまないが、ここについて質問だが良いか?」
「ふむ、そこはこれが、このようになっていてな」
何やら盛り上がっている間に後ろから何か話し声を聞こえるが、今はそんな事は関係ないぜ!!