俺の親友は前世は男だったけど、今は幼女になった 異世界カルテット   作:ボルメテウスさん

8 / 10
異世界かるてっと⑧

「本日は授業をお休みにして、皆の親睦を深める為にレースを行います」

 

「「「「レース?」」」」

 

大多数の者がレースという単語に疑問に思い、口に呟き、そのほとんどが嫌な予感をしていた。

 

この学園に来てから、既にクラス内で各々が酷い目にあった事もあり、これから行われるレースというのも、どのような内容になるのか疑問に思っている。

 

かという、私も、このクラスの教師をやらされて、一体何が起こるのかよく分からなかった。

 

「ルールは簡単なのね。

こちらで用意した乗り物に乗って、ゴールした人達のチームの勝ち。

レースは全部で三回行われて、レースの順位によって、ポイントが振り分けられるのね」

 

「質問、質問!!」

 

「なんだね?」

 

レースという事もあって、疑問に思った生徒の一人であるスバル君が手を上げた。

 

「チームってどんな風に分かれるんですか?」

 

「チームは主に一緒に来たメンバーで行われるの。

レースに出られるのはペア一組だけ、それ以外は応援なのね」

 

「ふむ、数による不利を防ぐ為か。

ならば、レースで使われるマシンというのは一体、どこにあるのだ?」

 

「レースで使われるマシンはこれで決定するのね」

 

そう言い、取り出したのは

 

「・・・あの先生」

 

「なんだね?」

 

「これなんですか?」

 

「くじ引きなのね」

 

「マシンってくじ引きって、なんでぇ!!」

 

「そんなの決まっているよ。

面白いからに決まっているよ」

 

相変わらず考えが読めない。

 

それは他の生徒達も困惑しているようだが、そこでスバル君が飛び出した。

 

「ここは男スバル!!

良いマシンを狙って見せるぜ!!」

 

そう言いスバル君は一番にくじ引きを引いたのだが

 

「おぉ電動自転車なのね」

 

「えっ?」

 

レースを行う際に自転車というのは果たして有利なのか?

 

「あの、一応聞くけど、二人乗りって禁止ですけど、その場合はどうなるの?」

 

「あっスバル、それだったら大丈夫だよ」

 

「えっエミリアたん、何か良いアイディアが!!」

 

「僕が籠に乗れば問題ないさ」

 

「あぁ、そうだよね、そんなムフフな青春展開はないですよね」

 

何やら落ち込んでいるようだが、改めて見てみると猫が立って喋るのは可笑しくないか?

 

「では、私も引かせてもらおうか」

 

そう言い、アインズ君も続いてくじを引いた。

 

そこに書かれていたのは

 

「・・・ハムスケ?」

 

「殿、お待たせしました!!」

 

「ええぇ!!でっかいハムスターが喋って入ってきたぁ!!」

 

もう異世界という事で慣れたつもりだけど、いきなり教室のドアを開いて、しかも人間と同じぐらいの大きさのハムスターが入れば、それは誰だって驚くだろう。

 

困惑しているのは他の皆で同じようだが。

 

「ふっここまでまともなマシンが出て来なった。

つまりは俺の出番だな」

 

「おぉ、数少ない高い幸運の見せどころですね」

 

「大丈夫、カズマだったら、きっと当てられるわ!!」

 

「おぉ任せろ!!」

 

そう言い、カズマ君は勢いよくくじを引いた。

 

その結果は

 

「おぉ凄いぞ、これは外車だぁ」

 

「凄いわよ、カズマ!!

これだったら勝ったも当然よ!!」

 

「えぇ、こんなカッコ良い車なのでいけますよ!!」

 

そう言い、現れた赤い外車を見ながら、カズマ達は大きく騒いでいたのだが

 

「そう言えば、思ったのだが、お前達の中で車を運転できる奴はいるのか?」

 

「「「「・・・・」」」」

 

突然の疑問でデグレチャフの一言で先程まで祭り騒ぎの全員が黙り始めた。

 

「どっどうしよう、俺、こんな車運転した事ないわ、アクアは?」

 

「わっ私は女神よ。

こんなの、動かした事ないわよ、めっめぐみんは!!」

 

「私だって、こんなの操縦した事ないですよっ!!

だっダクネスだったら、この中で一番年長なので、運転はできますよね!!」

 

「むっむりだ!!馬術ならば多少はできるが、こんなの見た事も聞いた事もないぞ!!」

 

どうやら不穏な空気が動いていた。

 

「ふっ勝ったな。

相手は自転車にハムスターに車。

一輪車でも来ない限り、ビリはあり得ないだろう」

 

「とりあえず、引いてみるか」

 

そう言い、しろがねもその札を引いた。

 

「・・・・」

 

「どうしたんだ?

まさか一輪車を引いたのか?」

 

「いや、一輪車じゃないけど、その、これは一体」

 

そう言い、取り出した札はアクセルと書いていた。

 

「・・・・なんだこれは」

 

さすがにどういう意味なのか分からずデグレチャフは声を出した。

 

「おぉ、それを引いたのか。

では来てくれ」

 

「んっ?」

 

その声と共にドアが開くと、そこに出てきたのは全身を機械の鎧を身に纏っており、人一人分はあるだろう大剣を持ち、マスクはAと描かれている赤い戦士が入ってきた。

 

「こちら、仮面ライダーアクセルなのね」

 

「・・・」

 

「どうやって、勝つんだ!!」

 

確かに強そうな雰囲気を持っており、頼りになりそうだが、とてもではないがレースで二人を抱えて走って勝てるとは思えない。

 

「あっ意外に電動自転車、当たりだったのか?」

 

これまでのメンバーを見て、暗くなっていたスバル君は明るくなり、そのままレース会場へと入った。

 

「それでは第一回チキチキ異世界レースが始まりです。

実況はロズワールと」

 

「解説のレルゲンが送ります」

 

「さぁて、各ペアがさっそく入ってきました。

最初に入ってきたのはナツキスバル&パックペアです」

 

「さすがに二人乗りはアウトという事で籠にパック選手が入る事でなんとか出場できましたね」

 

「続いてはアインズ&アウラ選手です」

 

「アウラ選手はビーストテイマーという事もあって、操縦は十分ですね。

後ろの方で血走っている二人が何をするのか分からなくて、怖いですね」

 

「まだまだいますよ、カズマ&アクアペアです」

 

「何やら外車に取りつけていますが、大丈夫でしょうか?」

 

「マシン調整であれば、問題ありません」

 

「そして最後にしろがね&ターニャペアですが」

 

「二人共、どのようにしてアクセルに乗るのか分からずに落ち込んでいますね」

 

こうして見ると、とんでもなく酷い絵だ。

 

自転車に乗せた猫と一緒に走る少年と、骸骨が乗ったハムスター、なぜか悪い笑顔になっているコンビに、頭を抱えている二人。

 

一体どうなってしまうのやら。

 

「さぁ各車スタート地点に入り、いよいよレースが始まります。

レルゲン先生、これは楽しみですね」

 

「頼むから問題行為だけは辞めてくれ」

 

「そう言っている間にも、今、シグナルが赤から青に変わった!!」

 

その一言と同時に一斉に走り出し、スタート地点が凍りだした。

 

「「なぁ」」

 

「パック、お前の仕業か?」

 

「ふふっ、勝つ為だったらなんでもするよ。

これであのコンビは最下位は決定だね」

 

「これは汚い。

愛くるしい小動物の見た目ですが、魔法による不正行為です。

これはどうしますか?」

 

「ルール上は殺し以外だったら、選手同士ならばどんな妨害行為もありです。

ただしテレポートや時止めなどは禁止されています」

 

「はい、もはやなんでもありのレースのようだな。

だが、それならば、極炎」

 

「おぉっと、アインズ選手、これは凄い。

パック選手に対抗するように黒い炎を出した!!」

 

「アンデット如きに邪魔をされてたまるもんですか!!

ターンアンデット!!」

 

そう言い、アクアは外車の上から次々に放っていくが、ハムスケはその攻撃を見越して、避けていく。

 

「これは酷い。

既にレースどころではありません」

 

「もう魔法合戦ですね。

既に収集が尽きません」

 

目の前で繰り広げている光景に胃を痛めている間に、あのコンビの現状を知る為にスタート地点を見てみると

 

「いない?」

 

「どうしたんですか?」

 

「いえ、スタート地点にいたはずのしろがねペアがいなくなっておりまして」

 

「んっ何やら音が聞こえますが」

 

その音が聞こえ、見てみると、先程から魔法を打ち合っている三組の間を通り抜けるように赤い線が通り過ぎて行った。

 

「なっ今のはまさかアクセルなのか!!」

 

「馬鹿な、あんな人型で、どうやってスピードを」

 

「だけど、なんだか微妙に大きさがって」

 

「「「なんかバイクに変わっているぅ!!」」」

 

「振り切るぜ!!」

 

そこに走っているのはヘルメットを着けたしろがねとそれに必死にしがみついているターニャ。

 

そして、バイクになっている仮面ライダーアクセルだった。

 

「これは一体」

 

「もう解説のあなたがどうするの。

ではここでノズワール先生からの講座。

仮面ライダーアクセルはバイク型に変形できる仮面ライダーであり、最強マシンだよ」

 

「えぇ!!

まさかの当たりはこっち!!」

 

「だったら、道を凍らせちゃえ!!」

 

そう言い、パックは地面を凍らせるが、アクセルはそれも構わず走っていた。

 

「えぇどうなっているの?」

 

「アクセルはどのような悪路でも平気で走れるよ」

 

「ねぇ、あれって、どうなの!!

反則じゃないの、ねぇ!!」

 

あまりのものマシンパワーに対して、思わずアクアは立ち上がり文句を言おうとしたが

 

「いや、無理だろ、こっちだってこれでなんとかできている状態なんだから」

 

「何よ、カズマさん!!

カズマさんがマ○オカートだったら、勝てるかもって、言って、わざわざキ○ーブのコントローラーにしたのに!!」

 

「馬鹿言うな、結構難しいんだぞ!!」

 

いろいろと混沌になっていくレースの中でついにゴール前に突入する時だった。

 

アクセルに追いつくように他のチームも追いついていき、接戦になっていた。

 

アインズとパックは各々の魔法を使い、支援しており、カズマペアは変わらず妨害。

 

「これは盛り上がってきました!!

誰が勝ってもおかしくないレースです」

 

「燃えてきたぜ!!」

 

「だったら、燃えるぞ!!」

 

「「えっ?」」

 

しろがねは今の状況についてを語るように叫ぶと、何やらアクセルが突然何かを言い出すと持っているドライバーを動かし始めた。

 

【アクセル!マキシマムドライブ!!】

 

「はあぁ!!」

 

「「熱いぃ熱ぃ!!」」

 

突然アクセルが燃え出した事により、接戦をしていた他の選手は驚き離れてしまい、その間にアクセルはすぐにゴールした。

 

ゴールの直前にアクセルはバイク形態から人型形態へと変わり、火だるまになっている二人は地面に転がっている。

 

「消火だ、消火ぁ!!」

 

大急ぎで消火を行われ、怪我などは奇跡的にゼロだったが、ターニャは怒りのままにアクセルへと近づく。

 

「いきなり何をするんだ!!」

 

「俺に質問するなぁ!!」

 

「えぇぇ!!」

 

その一言と共にアクセルはすぐに消えてしまった。

 

「それでは無事にゴールしたしろがねペアに続いて、スバルペア、カズマペア。

そして残念ながら、アインズペアが最後にゴールしました」

 

「ハムスケが火に怖がっていた為にゴールが遅れてしまいましたね。

動物ならではの弱点です」

 

果たして、そういう問題なのか?

 

波乱すぎるレースだったが、これでもまだ一回戦だ。

 

まだ二回戦が続いている以上は油断もできないぞ?

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。