何時か在りし日の物語。
時は戻り、これは何時かあるはずだった...あるべきだった物語。数多ある世界線の内の原初の物語。
Z市のゴーストタウンのマンション...そこで1人のリーマンが首を切られて高熱を出して悶絶してる様子が見て取れる。彼の名前はアシナ、しがない...なんの変哲もないただの1市民であり一般会社勤めのサラリーマンである。彼はこの高熱で怪人になるなどとこの段階ではよそうだにしていなかった事だろう。日が暮れ夜が訪れる。そして彼の呼吸が止まってしまう...ここから始まる彼の物語。
アシナside
1日寝たら大分回復した。
そのまま上に体を伸ばして気分を変える。
...え?あれ?なんか…手…冷たくない?
人間の体温では絶対感じることの出来ない。まるで血が通ってないように感じる。試しに脈を測って見るが……
あっ…これ死んでますわぁ。しかも、死んでるのに動けるとかこれ、完全に怪人ってやつですわァ
「ひっ…」
短い悲鳴が出た。どうやって活動出来てんのこれ?血が通ってなかったら普通動かなくなぁい?
怖くなって後ずさる。
ゴト…
何かに足がぶつかる。こんなとこにはものなんて置いた記憶がないが。
ん?刀?ふむコレで死ねと言うんじゃな?…いや無理無理無理。
いや…待てよ怪人になるって事はヒーローに狩られるってことか?いやいやそれも無理でしょ…でも、どうせ死ぬのなら…我が刃で死んでくれようぞォォォォ
半ば狂乱になりながら刀抜いた
チャキ…スーーー
刀身は赤黒く驚く程に美しい。正に芸術品、昔の人達はこんな綺麗なもので殺し合いしてたのかと思い耽る。
はっ…気を取られてる場合じゃない
「さらば!!!我が人生よ!!!!」
首に刃を推し当てようとした瞬間手が止まった。と言うより刀が進まない。
(またれよ我が主よ命は大切にするものだそれが自らの物なら尚更という物だ)
…こいつ脳に直接!?脳がプルプルと震えてるような感覚に陥る。十中八九こいつだよな?声の主は?
(左様)
刀は短く応えると部屋が霧で包まれる。そこに立って居たのは俺と同じ位の着物を着込んだ侍さん。
「我は其方の半身。其方が絶望の淵にたった時に我が生まれた。世界の不条理に対して抗う力を。この世の全てを深淵に包む力を…」
え?なんかすごく壮大だけど仕事辞めたショックでこいつ生み出しちゃったの?やばくない?俺ってそんなに心に傷おってたの?
(なんなりとお申し付けを我が主よ。)
え?やば...ヒーローに狩られそうになるならいっその事ヒーローになって内部で頑張...いや無理だよそんなのそんな勇気があったら今頃昇格してうっはうっはだって...取り敢えず寝よう、寝て起きたら考えよう。
俺は惰眠を貪り夕刻まで寝ることを選んだ。
まぁあれですね1話の分岐ですね...
感想等お待ちしております。