飛び出して先ず目に入ったのはボロボロのタツマキさんと両腕のないジェノス君だった。
「大丈夫?2人とも、まだ戦えそう。」
「馬鹿言わないで...全然余裕よ」
「愚問ですよアシナさん足だけで大丈夫です。」
相変わらず強がりな人達だ...あまり無理はして欲しくないんだけど、俺と蝙蝠で何とかできるかって微妙な話だからな。
「んじゃあ皆行...」
くよと言おうとした瞬間すごい勢いでタツマキさんが吹き飛ばされる。
「タツマキさん!?」
ズドドドド!
光の玉が俺目掛けて飛んでくる。飛び退く事で回避出来たけど後が辛そう。
「おいおい...生きてるなんてなぁ?まぁ息の根止まってるか分からないし。死亡確認なんて意味ないと思ってしなかったから生きてるなんて当然か...虫達の餌にすれば良かったか?」
しまっ...
「させぬぞ」
ガィィィン!!!
蝙蝠が間一髪で受け止めてくれる。
「ありがとう蝙蝠!そいつ任せられそう?」
「安心して下され...余裕でございます。」
心強い...
「了解任せた。」
俺は先ずデカ口を仕留めに行った。
先ず1匹め!!!
「血流技!!!『波打ち』!!!」
ズバン!!
口から上を両断する。存外に柔らかかった、次の相手は近いあの黒いのだな?
「血流技『血纏』」
「俺と殺り合うってかぁ?そいつは辞めとけよ相手が悪いぜ。」
「喋ってる暇があるのか?」
黒いのを両断して次の黒いのに移る。黒いのが多いな...でも硬さはないから速さで攻めれば...
「よそ見してる暇があるのかぁ?」
は?
「ガファッ!?」
半端なく重い一撃が体を襲う。何が起きた?こいつはさっき切ったはず...分裂するのか?それとも別の個体?分からない。
「甘すぎんぜ!お前!」
ガッ...ベキボギバギギ
捕まれ、握りつぶされる...全身の骨が悲鳴を上げる。こりゃ再生に時間がかかるな...
ベヂャア
「はいっしゅーりょーお疲れさんって感じだな」
「主!?」
「おいおい前向けよ俺の速さと硬さに着いてけて無いんだろ?」
情けねぇなぁ俺
蝙蝠side
主は死なぬ案ずるな...まずは目の前の虫に集中しろ...確かに早いそして硬い、だが敵ではない...
「はっはっはっはっこのスピード!貴様も首切り同様!なぶり殺しに...!?」
切れぬ相手でも無い。
「おっと?掠めただけか?流石の反応速度だな?だが切れぬ相手でも無いな。」
「クソが...強いな?貴様、貴様の主よりずっと。」
「無論。なんせ我は主の師であり」
刀に着いた緑の液体を振り落とし構え直す。
「従者であるからなぁ?貴様を倒して主の元へと向かう。」
「言ってくれるじゃねぇか。」
ブッ
バカの1つ覚えだな。こやつは気付かぬのか?先程から我が1つも動いて無いという事に。
「もらったァ!!!あ?」
ズン!!!!
「アギィ!?!?」
虫の背中に縦1文字入れる。やはり硬いな...首は切れぬだろうが、金の筋ぐらいは切れるだろう。狙うか
「いってぇなぁ!」
拳が振られるが弾いて胸に反撃を入れる。これは避けられ掠めるだけだった。
「クソがよォ」
グチグチグチ
「ふむ...昆虫の類いに再生機能は備わっておらぬはずだが...」
「これは僕の特有能力だよ...まだ倒れる訳には行かないからね...」
また速さに身を任せた攻撃か...雑魚だな。
ズン!!!
「昆虫皇!!!奴の動きを止め...うわっ!!」
一瞬だったほんの一瞬、第三者によって体が完全に制止してしまった。奴にとってはその一瞬の隙さえあれば良かったのだろう...
ズブン!!
「ゴボォ」
口から血が垂れ腹から奴の尾が突き出ている。
「いやーギョロギョロもいい動きするね...って嘘でしょ。」
最後の足掻きで奴の尾を引きちぎる。
「悪足掻きにも程があるでしょ...まぁ痛いだけでいくらでも生やせるけど。」
体が動かぬ...
刀を杖にして膝を着く。ここまでなのか?いや...再生を待てば...まだ。毒が身体中を巡っている、傷を塞いでからの解毒が優先か...
「君は確かに強いよ?ギョロギョロが居なかったら間違いなく他の竜達を葬ってただろうねぇ?てか全力の毒だったのに生きてるの怖いんだけど早く死んでくれない?」
奴がニタニタしてるであろう声で言ってくる。耳障りな声だ...
「もうヒーロー協会も終わりだね。さっきあっちでシルバーファングが爆破四散してたの見えたし。タツマキは満身創痍。虎の子である名前も知らない君は地に伏せている。勝ち目ゼロじゃん」
すまぬ...主...
冷たい地面の感覚を味わいながら我は地面に倒れ込んだ。
補足!蝙蝠についてオリキャラ説明でボロス以上と明記しましたがサシでやり合えばボロスには勝てます。めちゃくちゃ苦戦強いられるでしょうが...今回蝙蝠が倒れた理由は想定していなかった一瞬の出来事が鍵です。昆虫皇のスピードと判断力があればそのたった一瞬のコンマにすら満たない静止があれば蝙蝠に毒を流し込む事など造作もありません。そんなこんなで今回蝙蝠は昆虫皇andギョロギョロに破れてしまったわけですよ!
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