怪人を狩る怪人   作:成金ヤック

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救済と光

タツマキside

 

 

 

「タァツゥマァキィ!!!!!!何故主からの継承を受け入れた!!!我は貴様の様な下等を主とは決して認めぬ!!!」

 

 

 

随分な言われようね。

 

 

 

「そんなこと言われったって知らないわよ私だってなすがまま、それこそ言われるがままの状態たったのだから。で...アシナの考えってなによ、あんたなら分かるでしょ。さっきから倒れた状態から起き上がらないんだけど...」

 

ビクンッ!!!

 

アシナの体が大きく跳ねる。

 

 

 

びちゃびちゃグチャ バシャア ドロォ ゴギギ メキベゴォ

 

 

 

アシナの体が変異していき辺りに血液が飛び散る。その血液がアシナを囲い形を作る。

 

「始まった...始まってしまった...」

 

「ねぇ残念侍...なによ...あれ!」

 

アシナがおぞましい物に姿を変えていく。その様は黒く黒くまた黒く、足は4足で尻尾は8本目は無く、口は人の耳辺りまで避けている、口から除く牙は鋭利で爪もまた鋭利である。頭頂部に生えた耳は愛らしさの欠片もなく生物的嫌悪しか湧かない造形である。

 

「奴は...獣...怪人でも、ましてや人ですら無い、己が欲のままに生きる悪意の獣た...」

 

これ以上見たくは無かった。自らの友人が...信頼し...背中を預け。協力しあった者が異形の化け物にかわる様が。今まで通りアシナの声がひょいっとした感じで聞こえて来ることを祈るしかない..

 

「現実を受け入れろタツマキよ、あれは既に主では無い...主は...奴を倒すためだけに自らの...自らの怪人を解き放った、それは酷く...残酷な物だ。」

 

『KROOAAAAAAA!!!!』

 

元の形が人から出てるものとは思えない人ならざる叫び。それは既にアシナがそこには居ないことを裏ずけているように感じた...感じてしまった。

 

「それはヒーローって言うより怪人のがちッ!?」

 

バズゴォン!!!

 

ガロウが話終わるより先にアシナだった者が尻尾ではじき飛ばす。

 

「ギャギギギギギア゙ア゙ア゙ア゙ア゙アッア!!!」

 

きっとあれは笑って居るのだろう、手を叩き口をあんぐりと開けて声を張る。聞いてるだけで気が狂いそうだ。

 

「野郎ッ!ぶっつぶッ!!!」

 

ガロウが一方的に殴られなぶられ遊ばれる

 

「クソがッ怪害神殺..」

 

「ううういあんあいえん 」

 

8本の尾から繰り出される無差別な破壊、それはガロウの拳をひとつずつ丁寧に受け止め弾きさらに大きな力で跳ね返す。

 

「キッキキィアッガァkkkkiikikiあっあぁア゙ア゙ア゙ア゙ア゙」

 

いちいち叫ばなきゃやってらなれないのだろうか、叫ぶ度に耳を抑えなければならない。

 

弾かれ砕かれ貫かれ、ボロボロにされながらもなお立ち上がるガロウ。それに比べアシナだった物は以前無傷。それどころか余力が有り余っている。本気すら見えない。その様は新しい人形を手に入れた子供のようにすら見えた。

 

「何だよお前!なんなんだよお前!こんな事ならあの時殺しておけば...ッ!?」

 

「おえはあえあ?ケケッキューキキクッアアッ」

 

また来る...耳を塞ぐ

 

 「あっあっ...ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙」

 

「うぅ...」

 

長いすごく長い、しかしその声は悲しく泣いてるようにも聞こえた。

 

ガロウが殴り掛かるが相変わらず流され反撃を食らって居る...かと言って殴らず守りに徹すれば重たい一撃が尻尾や腕はたまた足からも繰り出される。ガロウの攻撃手段の合計が4本だとしたらアシナだった者は12本に及ぶ...その差は3倍普通に見ても勝ち目なんてないだろう。

 

なんなんだ?この悪夢は夢ならばはやく覚めてくれと願うばかりだ。 

 

蝙蝠side

 

主が獣化した...尾は八本最悪刺し違えてでも殺る。いや我の実力ではあれを止めることは不可能だ...そうだ!高エネルギーの奴ならば主の暴走を止めることも。

 

奴は何処にいる...そこか!

 

 「やっと出れたぜ。あの野郎...注文が多いっての...ん?」

 

「貴公に...折り入って...頼みがある!」

 

「ん?なんだ言ってみろ」

 

「主の...アシナ殿の暴走を止めてくだされ!!!」

 

地面に頭を付けて誠心誠意頼み込む

 

「貴公だけだもう...あれを止めれるのは...貴公だけなのだ!!!我では力も無く主の愚行を止める事も出来なんだ!!!主は馬鹿だった!最後まで自らで片付けようと...我が...我等が不甲斐ないばかりに!すぎた力を解放し!!今!暴れて居られる。頼む!!!主を倒すのに...協力して下され...」 

 

「.........」 

 

ダメか...

 

「貴公が望むならなんだって...「分かった協力するよ」へ?」

 

「だから協力するって。お前アシナの相棒だろ?アシナがピンチなんだろ?そんでアシナ以上に強いお前がアシナを守りたいけど力が足りないだから自分より強いものに主の為に助けを乞う、自らのプライドを投げ打ってまで。すげぇよお前、プライドとか高そうなお前が他人のためにそこまで出来るなんて...アシナの事本当に大切に思ってんだな。後俺は一応ヒーローだからな人の頼みは聞かなきゃって奴だ。」

 

あぁこの人というのはなんと...暖かい...とても。少しだけ救われた気がする。暗闇からたった一つの光が見えた。...主...安全に解釈してやれそうです。

 

「感謝する...このご恩は忘れませぬ!!」

 

「んじゃっ行こうぜ。」

 

 

「不甲斐ないことですが我は傷が深く...戦力には...回復したら向かいまする。」

 

「ん?分かったんじゃあ先行ってるわ。」

 

彼の者は黄色い服にマントをはためかせて威風堂々とし歩いて行った。

 

正義 執行

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