蝙蝠side
木に叩きつけられ頭がチカチカする...しかしなんだ、毒を叩き込まれなかっただけ不幸中の幸いと言えよう。回復も問題なく順調に進んでいる、立つことが出来るようになるまで時間の問題だ。
「ちょっとあんた大丈夫なの!?もしもーし!」
小娘か...こやつは無事そうだな。
「大丈夫に見えるか?骨をへし折られ粉にされた再生まで時間がかかる...貴様も確か慈愛刀を携帯していただろう...それでガロウ達の手当をしてやれ、我よりかはマシだろうが相当無残なことになってるだろう。」
「えぇ白目ひん剥いて地面に倒れてるわ。」
小娘に慈愛の刃を刺してもらって治癒の速度を倍にする。白目を向いて倒れてるか...まぁ一瞬で数えきれない程の攻撃をその身に浴びればそうなるな...ガロウは怪人だから再生は容易いだろうがバングの方は...
「おぉーよく寝たわい」
無事そうだな...耐久化け物か?
「おぉ無事であったかタツマキ!」
「あんたも無事で何よりよシルバーファング。」
骨を元通りにするだけだから対して時間はかからなかった。もう立てる。
「他の奴の回収に出かけるぞ。獣はサイタマ殿に取り敢えず任せるとすれば良い。」
直後物凄い轟音と共に真横の森林が山と共に消滅した。
「何!これ!あの化け物の攻撃なの!?」
いや...獣はこの威力の攻撃は備えて居ない筈だ...しからばこれは...
「サイタマ殿...だな」
「じゃろうな」
「はぁ!?あのハゲが!これを!?うっそでしょ!?」
小娘が大口開けて我とバングそして消えた森を交互に見ている。笑えてくるな。
「それより他の奴らの回復が先決だ。急ぐぞ」
未だに信じられないと言った表情でその場に静止している小娘を引きずりながら他の奴らの回収を急いだ。
サイタマside
アシナがいなし続けるが見るからに辛そうな口をしており、への字に曲げて俺の攻撃を捌き続ける。そんなアシナに一瞬の隙が生じて俺の拳が腹に直に入る。
「グボォ...ゲェゲボォ、ゲッゲッ、オッオゲェェェ」
黒い血のようなどろりとした液体をその場に吐き続け悶絶する。
「アシナ...もう限界だろ?ほら楽しかったから...今日はもう帰って飯でも食おうぜ?な?」
「ギッギギ...ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙!!...アッアッアァァ...」
アシナが力無く叫び、それでも尚俺の方へ向かってくる。しかし最初の方の勢いは既に無く俺の拳が面白いように当たる。
「お前...もうボロボロじゃねぇか...なんでそうまでして俺と戦おうとする?俺弱いものいじめは趣味じゃねぇんだよ...」
訴えても尚止まらないアシナにイライラしてくる。
「いい加減に...しろ!!」
全力で振り抜いた全力の拳、マジ殴りとは似ているようで違う。意識を落とすための拳。アシナが一瞬止まりポカンとする。
「コスプレも殴り合いもやめだ!帰るぞ!」
「小娘!!今だもう一度やつを止めてくれ!!」
「えっええ!?わかったわよ!」
後ろから凄い勢いで侍が駆けてくる。
あっちょ...何して。
蝙蝠side
ガロウや残念サイボーグの回収を済ませてサイタマ殿の方へ向かう。獣は既に疲労困憊しており、叩くなら今しかないと思い小娘に静止を頼み、我は獣の方へ駆ける。
獣の液状の体の中へ手を突っ込みお目当ての物を探す。
ぐじゅぐじゅと嫌な音を立て獣は悶える。
主のが邪魔だったので抜け殻を小娘のの方へ放り投げる。
どこだ...どこにある...
球体のような物を確認して思いっきり抜き取る。球体は刀の形を成して我が右手に収まり、それと同時に獣が拘束から抜け出して我を突き飛ばす。
「おっとぉ...ナイスキャッチじゃろ?」
鬼サイボーグを紐で自らの体に括ったバングに受け止められる。
「済まないバング...感謝する。」
「カカカッ容易い御用よ!」
刀は怨門...我は主の半身...主に扱えるというのならば...
刀を抜き取り黒い刀身を顕現させる。右手は黒い炎を纏い体が怨門の炎に飲まれて主が怨門を抜いた時同様、狐の耳に猫の様な目にフサフサの黒しっぽに黒色の着物を纏う。
「怨嗟を飲み込み沈めることができるのは...怨嗟の器として作られたこやつのみ...ならば力を借りよう、我が兄弟よ...」
獣と向き合い構え、介錯を開始する。
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