怪人を狩る怪人   作:成金ヤック

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こちらの世界線は補足としてタツマキがアシナを呼び出していた世界線となっております。どこの場面で呼び出していたかはご想像にお任せ致します...(場面の追加と書くのが疲れたなんて言えない)


決断

蝙蝠side

怨門を構え獣と対峙する。奴はサイタマ殿のおかげで、だいぶ弱りかけており尾の本数が10本から6本まで激減している。これぐらいなら怨門を抜いた我なら容易いだろう。

 

「ギッ...ギュウ...」

 

獣の悲痛な呻きが耳に入る。貴様に罪は無い...しかし切らねばならぬのだ...すまぬな。

 

「参る。」

 

「ギャアアアア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙!!」

 

刀と爪がぶつかり甲高い音が響く。爪が我の喉を掻っ切ろうと襲う、それを弾き反撃の一打を飛ばすが奴も負けじと爪で刀を弾く。弾き、撃ち合い、お互いに1歩も譲らぬ攻防と化す。

 

6本でも獣は獣...やはり手強い...。このまま撃ち合い続けてもジリ貧...何れこちらが敗れる。

 

「怨嗟「泣き声」!!」

 

この現状を打開するために少し距離を取り泣き声を打つ。

 

「グゲギッィィ!?」

 

効果的だった様で獣は大きく体制を崩し隙が生じる。奴の元へ移動し顎を蹴りあげ胴を開ける。その胴体に怨門を突き刺し奴のアシナ殿の魂を獣から押し出す。

 

「ゲッギィ!?」

 

奴は余力で刀を掴んできたが、魂という核が抜け落ち力が抜けて行くのだろう。次第に刀を抑える力が弱まっていく。我は添えていた左手を空けて、癒を顕現させる。

 

「獣よ...御免!」

 

癒を相手の下顎から頭頂部にかけて突き刺し奴の存在を浄化する。

 

「グッギギッグギ...イ...ヤ...ダ」

 

奴の存在が塵となり霧散する。癒しを消し怨門を鞘に納め変身を解除する。獣がいた所で手を立て黙祷する。

 

黒く変色したアシナ殿の魂に治癒の浄化をかけながら抜け殻の元へと戻る。

 

抜け殻の元へと行くと小娘が半べそを書きながらうずくまっている。邪魔だからどいてもらうとしよう

 

「小娘。邪魔だ、どけ。」

 

小娘に何か言われて居るが全て無視し抜け殻に魂を置いて体の中に入れる。

 

遺書を書く時間もないな...仕方ない血に思いをしるしておこう。血は記憶...アシナ殿が目を覚ました時にこれを渡してもらえれば気づいて貰えるだろう...

 

血を四角く固形化させて思いを載せる。

 

「バンク...近場にいて1番冷静な貴様に渡す。これを...これをアシナ殿が目覚めた時にアシナ殿に渡して貰えぬか?」

 

「それは構わぬがお主何をする気じゃ...ジジイの世迷言になるが早まってはならぬぞ...他にも道は...」

 

「ジジイ...それ以上はダメだ。あれは覚悟決めてるぜ止めるのは無粋って奴だよ。」

 

ガロウ...感謝しよう。

 

「サイタマ殿...無茶いって主を止めて下さってありがとうございました。また...主とご飯でも食べてやってください...」

 

お礼は済ませた...未練も無い始めよう

 

「おっ?おう。」

 

「小娘...現主の貴様に頼む事がある」

 

「何よ...何しようっての?」

 

我は我自身である蝙蝠を帯から鞘ごと抜き小娘に渡す。

 

「それでアシナ殿を貫いてやってくれ...我は刀状態でやることがあるからな...それと...迷惑を掛ける。」

 

「それでアシナが助かるのかしら?」

 

「あぁ確実にな...」

 

「わかったわ...やるわよ。」

 

感謝するぞ...小娘...

 

我は抜け殻の蝙蝠の中へと戻り、それを確認した小娘が我を主に突き刺す。

 

我は主の体の中へ血に意識を乗せて潜り込み魂を探す。

見つけた...弱いながらも潰えぬように必死に光る健気な魂...全く最後まで迷惑を掛けてくれたな?我は主の魂に入り込み、今1人の...元の1人のアシナへと戻った。

 

アシナside

なにか...暖かいものを感じる。とても暖かくて安心する...

 

久しぶりに心地いい心臓の音が聞こえる...これは誰の音だろう?

 

「ァ...し...な!ア...ナ」

 

誰かの声が聞こえたから、ゆっくりと目を開ける。

 

「シナァ...アシナァ!」

 

だんだんハッキリしていきそれは俺を読んでいた声だと認識した...

 

「アシナァァ!!ヤッタァ!!生き返った!!...ちょっとまって?...生き返ったァ!?アシナの心臓が!?動いてる!?えぇ!?」

 

タツマキさんが信じられないと言った感じで声を張り上げている...俺も信じられなかった。試しに自らの胸に手を当てる。

 

ドクン...ドクン

 

一定周期で脈打つ心臓の音が聞こえる。本当に生き返ってる?どうして?なんで?

 

バングさんが俺の肩は叩き右手を差し出してくる

 

「アシナ君...君の連れがこれを君にと...ね」

 

バングさんから四角くて赤い石のような物を渡される。

それを手に乗せた瞬間どろりと溶けだし皮膚の中に入っていく。言葉が脳に染み渡り、衝撃を受けた

 

《主...これが聴けてるということは蘇生は成功したのだな?あー主には済まないがこれを聞いてる時...我は...まぁなんとやらという状態だ...まぁ気にはしないでくれ元々別々になったものが1つになっただけである。案ずる事など何も無い...サイタマ殿にはお礼を言っておく様に!絶対であるぞ?暴走した主を止めてくれたのは何を隠そうあの方だからな!後は小娘や他の協力者にも礼を行っておいてくれ...助かったと...特に小娘には迷惑を掛けた。影の功労者は間違いなく奴だろう。生活に着いてだが...我の力を全て譲渡したからヒーロー業については余っ程大丈夫だろう、安心して取り掛かって下され!しかし無理はダメですぞ?もう主は怪人では無く人間...それを念頭において立ち回って下され!後怨門については偶に毒抜きをしてやらねば大変なことになってしまわれる!頼のみましたぞ?それと...もうこれくらいだな?兎に角元気で過ごしてくれ...それが我の...蝙蝠の最後の願いである...ではな主よ...達者で過ごしてくれ給えよ。》

 

「アシナ?大丈夫?」

 

大丈夫なわけない...しかし皆の前で情けない姿を晒す訳には行かない...

 

「うん...大丈夫。ありがとう!皆ごめんね迷惑掛けちゃって」

 

「うーしそれじゃ明日にでも飯食いに行こうぜ!今日はもう疲れたから寝る!」

 

「先生!2日連続ホテルは金銭的に...」

 

「アシナ君も帰る家が無いじゃろうて...3人とも儂の家に止めちゃる...」

 

「済まないバング...俺はこのままクセーノ博士に回収して貰うから先生とアシナさんだけで...」

 

「アシナは家に来ればいいのよ!」

 

「皆には悪いけど...今日は1人でどこかに泊まるよ...今日の埋め合わせは後日するから...」

 

そのまま僕は蝙蝠の抜け殻を鞘に収めてフラフラと森を歩いて。気づいたら街に着いており手頃なビジネスホテルの部屋を借りてベッドの上に腰掛け頭を抑えた。

 

「蝙蝠...ごめん...ごめんよ...俺が、俺が不甲斐ない...ばかりに!!ウッグゥ...エッエグゥ」

 

暗い部屋の中今は無き相棒を思い、咽び泣く。

元々無かったそれが無くなった...しかし無くなったそれは俺にとってかけがえのない存在だったのだ。戻りたくて止まなかった人と言う存在。1度開き直っても尚人でありたいと思っていた。そんな思いは最悪の結果の元に完遂された。

 

TRUEandBADEND

人返り

 




こちら蝙蝠が自らを犠牲に死ぬ道を選んだ結果となります。

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