裏稼業とカカシさん(旧題:裏稼業の何でも屋が出向く先には必ずカカシが待っている件)   作:chaosraven

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 一週間開かずに投稿できた事が実に久しぶりで、なにこの解放感と達成感(滝汗)

 前回ちらっと匂わせておいたお届けものが届く回。番外編に投稿するかもと書きはしたが、先に出来上がったからこっちを投稿。
 なにが来るかな? ガチャガチャポン♪(殴


-51-デリバリーされたおくりものその1

 

 

 

「この間ぶりに会ったレイにお届けモノだよ〜」

 

「・・・誰から? なんで?」

 

 

 先日のデータ受け渡しの任務より、なんと三日も経たぬ内に再会した404小隊。間伸びした猫なで声をあげるUMP45とその仲間たちが、棺桶程のデカイ箱を持ってギルドにやってきた。

 普段は命がけで裏仕事を手がけるチーム四人が、声を合わせてうんしょこいしょと運んでくる姿にはシュールさを覚えたが、問題は”お届けモノ”と呼んだ人が入りそうなその箱の中身よ。

 

 なんだってわざわざギルドへというのはもちろん、彼女たちが何をデリバリーしてきたのかも全く分からない。

 俺と共闘経験のある404が運び屋という事実から、少なくとも俺に害を与えるような危険なモノではない・・・と思うが、えっ、なんで? どういうこと??

 

 

「この間のデータの受取人からレイにお礼だって」

 

「・・・何処となく嫌な予感がプンプンするんだけど」

 

「ちなみに返品は一切受け付けないからね。私たち疲れたからもう運んであーげない」

 

「いや、あのね・・・」

 

 

 プイッとそっぽを向く45、ナイン、G11に416。

 ・・・なんか知らんけど今日の君ら揃いも揃って不機嫌だね。ってか、45がここまで素直に感情見せるのも珍しい。あからさまに唇尖らせてら。

 普段は飄々として掴み所を見せないヤツなのに。

 

 

「ふーんだ。ボンキュボンに囲まれたバカレイなんか知らないもん」

 

「遂にキミにまでバカレイと呼ばれる時が来たか・・・あぁ、頭痛くなってきた」

 

 

 痛む頭を手で擦りつつ、とりあえず彼女たちが運んできた箱へと近づく(ちなみにボンキュボンのくだりは状況的に間違ってないのでスルーしておく。やぶ蛇はつつかないのだ)。

 するとそっぽ向いたまんまの45が、ジャケットの懐から手紙らしきものを取り出して俺に寄越してきた。

 送り主がわざわざメッセージを書いて寄越したってか。

 

 

「・・・んっ」

 

「・・・ありがとう」

 

 

 塩辛い対応になんとも言えぬものを感じるも、渡された手紙を読んでみる。

 

 

「えーっと? 『先日は貴重なデータを提供してくれてありがとう。

 お礼と言ってはなんだけど、I.O.P.上位機関に勤める主任研究員の権限を使って貴方にあるサービスを提供しようと思います。

 つきましては45たちが運んだ箱の中身をよくご確認の上、大切にご利用いただければ幸いです。

 ちなみにクーリングオフ、サービスそのものの辞退は一切受け付けられないので悪しからず。

 

 Dr.ペルシカリア

 

 P.S.私の姉が貴方の体を診たときに驚いてたから、今度会う機会があった時は是非私にも診せてね。はーと』・・・って、なんだコレ」

 

 

 一方的に送りつけておいてクーリングオフが効かないって酷い話だなオイ。

 ところで、追伸に書いてある私の姉が俺の体を診た時って・・・このペルシカリアとかいう研究者はもしかしなくてもあの女医の妹ってことか?

 

 

「これがペルシカの写真よ」

 

「・・・確かに姉妹だわ」

 

 

 よく似てた。

 ものすごく不健康そうな濃いクマといいものすごくボッサボサな髪といい、にゃははんと笑う朗らかな雰囲気の姉と違って妹は身嗜みに殆ど気を回してないようだが。

 それ以外は顔立ちも体格もよく似てるわ。多分、性格も。

 

 ・・・あの女医の妹って時点で何かが絶対に起こるって確信が出てきたんだが、ねぇどうしてもこの箱開けなきゃダメ?

 

 

「箱開けないって言ったら私ら四人でリンチするわ」

 

「オーケイ。分かったから銃のストックこっちに向かって突っついてくるのは止めよーぜ?」

 

 

 床に置かれた棺桶サイズのデカイ箱。本音を言えば開けたくないけど、45たちのオーラが結構マジなのをほっ放っとくと実害が出そう。大きく一度の溜息を吐くと、意を決して蓋に手をかけた。

 

 が、四人が苦労して運んでた割に蓋そのものの重さはそこまででは無く、思っていたよりは軽い蓋を持ち上げて中を覗いてみると・・・

 

 

「・・・・・・マジ?」

 

 

 見たことのない美少女が胸の上で手を組んで眠っていた。・・・ウロボロスの時といいこの人形といい、人形開発者はなんでこうまるで死んでる様な(てい)でボディを運んで来るんだ? 段ボールに無理くり体を丸めて梱包するよりはマシだと思うが。

 さてこの人形、美女ぞろいのI.O.P.製人形たちのなかでも愛嬌ある顔立ちをしている。サングラスを額の上に掛けてはいるが、頭の上で二つに丸められたダンゴのおかげか可愛らしいという印象の方が強く来る感じだ。

 格好はというと白のワンピース、その上からぶら下げる様にして取り付けられているやたらと長いマガジンホルダーにガスマスク、そこに45みたいに黒いジャケットを羽織った身なりである。

 ある程度肌の透ける生地の膝上までを隠す黒いストッキング、シューズは悪路を駆け回ることも考えた造りになってるらしい。

 

 ここまでがこの人形をぱっと見た情報だが、個人的に気になるのは結構な数をぶら下げたこのやたらと長いマガジンである。というか、普段から使っている非常に馴染み深いものに見えて仕方ないのだが。

 

 

「・・・なぁ45」

 

「何?」

 

「この子、もしかして・・・?」

 

「知〜らない」

 

「えぇ・・・」

 

 

 先ほどから続く冷たい対応にため息が溢れる。ってかなんでキミたちそんな拗ねてんのさ。

 わかってると思うけど、急なデリバリーに一番驚いてるの俺だからね?

 

 ガクンと肩を落としつつ、他に何か入ってないかを見渡してみる。が、人形を収めるだけで大体のスペースを使っているため、表皮に傷付けない意図もあってか隙間に何かを詰めたりはしてない様だ。

 とりあえず箱から出すか・・・と思い首に手を回そうとチラと視線を向けると。

 

 

「フフン♪ 初めましてだね! 私はP90(Project Ninety)! ヨロシクねご主人!」

 

 

 死んだ様に寝ていた筈の顔にはいつの間にか無邪気なスマイルが浮かび、閉じられてた筈の可愛いおメメがパッチリ開いて、そしてとんでもない事を宣言しおった。

 

 

「・・・・・・You何言っちゃってんの???」

 

 

 あ、久々にこのセリフ言った気がする。

 

 

 

 -----

 

 

 

「あ、そうだ。ペルシカ博士から手紙があるよ。はいどーぞ♪」

 

 

 そう言って彼女は自分のケツの下敷きになっていたと思われる手紙を取り出し、満面の笑みで俺に手渡してきた。

 ・・・ついさっきまでスリープモードになってたせいか、ケツの下にあった筈なのに無機質な冷たさしか感じられず変な感覚だ。

 おまけに手紙からほのかにフローラルな香りがするし、後ろに浮いてるスケアクロウの睨みが突き刺さってきて精神的にも辛いんですけれども。

 

 変態ならここで鼻近づけて匂い嗅ぐくらいの事はしそうだなとか、そんな場違いな事を考えつつ、封を開けて取り出す。

 

 

「『提供するサービスと致しましては、貴方が普段使用している武器がP90を始めとするFN社製の銃であると伺ったので、今回はP90を戦術人形としてエッチング処理を施しお届けさせて頂きます。

 弊社としてはあまり例の少ない、最初から戦闘での運用を想定して設計したモデルとなっておりますので、貴方様の日々のお仕事の中で必ずやお役に立てるかと。

 なおこのモデルは”現状”量産体制に入っていませんので、もし損傷した場合には通常より修理料金が割高となりますことをご了承下さい。

 それでは愛でるも良し、絆を育み合うも良し、戦場で共に駆け抜けるも良し、P90を貴方の生活の中でお役立て頂ければと思います。

 

 16Lab 主任研究員 Dr.ペルシカリア』・・・つまり、現状キミはワンオフ機ってことか?」

 

「そだね。まあでも、私は弾を避けるのには自信があるよ!」

 

 

 ・・・ほう?

 

 

「ほーん???」

 

「うえぇっ?」

 

 

 そこまで言うならテストがてら試してやろうか?

 とりあえずアサルトライフル位は撃ち出されてから見て避けられるようになってもらおうかね。

 

 

「・・・流石にそれは無茶振りが過ぎるというものですわ」

 

「ねぇだからなんで俺の思考を読めるの???」

 

「・・・・・・ぶい」

 

「ぶいじゃなくてさ」

 

 

 それはさておき。

 運ばれた箱から出た彼女はポンポン服をはたき、身形を整えた上で改めて俺へと敬礼してみせた。

 

 

「ま〜そんなワケで、クーリングオフは効かないってことで! 仲良くやろ?」

 

「・・・あんまりこういうこと言いたくないんだけど、キミのランニングコストがどの程度なのかによってはお留守番が増えるぞ?」

 

「うえぇっ? 初っ端からいらない子になっちゃった!? ちょいちょいちょいちょいちょ待てよご主人(ごしゅじ〜ん)、詳しくは箱の底板をどかすと色々載ったカタログとか私の銃とか入ってるからそれを見てにゃーん♪」

 

「なんだか退屈しなさそうな人形が来ましたわね・・・」

 

 

 俺ともスケアクロウとも異なる愉快な性格をした人形の様である。っていうか、P90に人格持たせたらこんな子になるという事実に目眩がするわ。色々と斜め上を超えてるし、わーちゃん辺りと鉢合わせたらバトルが始まりそうな予感が。

 とりあえず、言われた通り棺桶(もう箱じゃなくて棺桶でいいや)の底板を取っ払うと、取扱説明書(一応工業製品なので)や彼女の分身たる実銃(P90)にそれのクリーニングキット、戦術人形としての彼女の正式な衣装の予備二着がスペース分けされて収められていた。

 

 武器類は予備パーツが幾つかあるからなんとか出来るが、彼女に必要な内容物が不足なくあるかを調べるための検品はしなきゃいけないだろう。ということで取説を見ながらチェックを進めたのだが、衣装の中にまさかビニールに入れられた下着類まで収まってたのには流石に顔が引き攣った。いや、当たり前っちゃ当たり前なんだけどさ。

 以下取り出した際のやり取り↓

 

 

「・・・いやんえっち♪」

 

「えっちも何も、どう見ても未使用品にしか見えねえんだけど。むしろ使用済のモンこんな面倒な手順で梱包するか??」

 

「四の五の言わずにデリカシーを学ぶべきですわね」カカシチョップ

 

「痛ったっ」カカシチョップイタタタ

 

 

 地味に痛かった。背中にビット食らった時よりはマシだったがな。

 

 そんなこんなで何事かと集まってたハイエンド組、果ては404のメンツにまで白い目で見られながらチェックを終え、彼女の体内で常に消耗し定期的な補充が必要になるオイル類等の項目に目を向ける。

 ・・・この辺の類は他の人形にも使えるものを流用してるのか、価格自体はそんなに高くはないらしい。厄介なのはパーツそのものの交換が必要になるレベルのダメージを受けた時だな。量産していないって事は一から部品を作るということ。工期もそうだが、発注のたびに一つずつ作るんじゃ当然コストは高くつく。

 が、そうは言ってもハイエンド組と比べればまだ優しい方に収まってるのは幸いなところ。この辺りはI.O.P.と鉄血の方向性の違いってやつも関係してるのかもしれない。

 

 こんなもんで済むなら、お留守番なんて勿体ないことしなくても活躍させられるな。

 データを託した科学者からの唐突なプレゼントフォー・ユーには驚いたが、上手くやり繰りすりゃP90も含めてなんとか回せる筈だ。スケアクロウのローン返済義務が事実上消滅した分、その浮いた金で十分賄える。

 

 いつの間にか俺の横に浮かんでいたスケアクロウと互いに頷きあい、新たなメンバーに手を差し出した。

 

 

「・・・これからよろしく、P90」

 

「よろしく頼みますわ」

 

「フフーン♪ よろしくお願いしま〜す!」

 

 

 ということで、戦力一人増えました。




「・・・ねぇペルシカ」

「ん?」

「あのWA2000を届けなくてよかったの? 彼女、まだ現場に復帰はしてないでしょ。引き抜くんなら今だったんじゃ?」

「んーとね、ウチのトップにそれは止めろって横槍入れられちゃったからねぇ。だから、私が新たに作った最新モデルを届けてもらったんだ。幸い、彼のメインウェポンと一緒みたいだったし」

「・・・」

「ま、彼なら悪いようにはしないでしょ。過去に師弟の間柄だったからと言ったって、幾らでも替えの効く人形のピンチに故障抱えたまんま突撃かます位だし」

「・・・そーね」

「・・・」

「・・・」

「・・・豊胸手術でもしてあげy (バキィッ

「じゃあね!!!」

P90に名前を付けるとしたら?

  • そのまま『P90』でいんじゃね?
  • 『ナインティ』でいんじゃない?
  • ナインとティを逆さにして『ティナ』とか?
  • いやいや変化球で『きゅーまる』はどうよ?
  • 良いアイデアがあるから感想に書くぜ
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