女子小学生に大人気の官能小説家!?   作:暮影司

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パパ活をする児童向け小説家

「パパ活しようと思うんだー」

「へぇ~。いいじゃんいいじゃん、似合うし、面白そうじゃん……って言うわけないでしょーっ!?」

 

 びっくりですよ。

 女子小学生の彼女が、フランクにパパ活をしようと言い出したわけで。

 渋谷百九。ももきゅーちゃんは、正直ルックスはパパ活をしてそうなギャルであるが、実際にやるとは思わなかった。

 なお、真奈子ちゃんはパパ活をしているが、実の父親が相手なので問題なし。本当に問題がないかどうかは自信なし。

 

「そんなバイトみたいな感覚で」

「バイトみたいな感覚でやってみようかなって」

「うわーい! どうなってしまったんだ、日本の女の子は! やまとなでしこの慎みはどこに行ったんですか!?」

「別にパパ活くらいふつーじゃん?」

「OH……」

「買いたいものがあるんだ~」

 

 なんでも俺が買ってやる、と言いたいところだが……。

 

「ももきゅーちゃん、ちょっとそこに座りなさい」

「はーい。体育座りするね。ぱんつ見えるようにサービスサービス」

「なんていい子なんだ! だからこそ不安!」

 

 こんないい子がパパ活したらヤバいって。パパがパンチラで興奮しちゃう!

 

「そもそもパパ活っていうのはどういうものか知ってるの?」

 

 そう。そこからですよ。

 JSはどうしてパパがお金を払うのか、その理由をわかってない可能性が高いです。

 真奈子ちゃんみたいに、スポンジを使わずに体を洗うプレイとかしちゃうかもしれない。

 

「おじさんが若くて可愛い女の子と一緒に遊んだりお話したりするためだけに高いお金を払うやつっしょ。ちょっとだけ気のある素振りを見せて、ワンチャンあるかもと思わせるのがコツじゃん」

「わかりすぎてるじゃん」

「えっちなことなんて知らな~い、って感じを求めてると思うから、今みたいに無防備にぱんつ見せたりとか、ほっぺにちゅってするくらいにしとけばむしろすぐには手を出してこないと思うんだよねー」

「すげーわかる」

「ぶっちゃけ、おじさんなんてチョロいから、かわいくおねだりしとけばウィンウィンだと思うんだけど」

「うわー」

 

 なんだろう、俺よりわかってるまである。

 他の子ならともかく、ももきゅーちゃんはちょーどいい距離感で上手にパパ活できちゃうタイプ! 俺も払ってしまいそうだ!

 

「とはいえ心配だ」

 

 世の中には変態がいっぱいいるからね。

 俺みたいな紳士ばかりじゃないんだよ。

 強引になにかしてこないとも限らない。

 世の中のおじさんがそんな甘いわけじゃないと、わからせないと。

 ももきゅーちゃんは「じゃあ、練習しよーよ」と提案してきた。

 練習か。

 確かに。

 なんでも練習が大事ですよね。

 事前にシミュレーションしておけば安心だ。

 

「ぱぱ~」

 

 甘い声で、猫の手で腕を触りながら、上目遣い。

 細くて浅黒い脚を、俺の脚に軽く乗せた。

 イエローブラウンのウェーブの掛かったロングヘアが、少しだけ俺の体にかかって。ふわっと少女ならではの香りが漂う。

 

「5万払うわ」

「ちょちょちょ! チョロすぎだから!?」

 

 無理だろ!

 もうオチたって!

 なんでもするって!

 

「さかぴ、世の中のおじさんはそんな甘くないヨ?」

 

 わからせられてしまった。

 いや、違うな。

 

「ももきゅーちゃんは、自分の可愛さがわかってないんじゃない?」

「え」

「普通の女の子じゃないんだよ? むちゃくちゃ可愛い女の子なわけ。だから、普通だったらそこまで甘くなくても、チョロくなっちゃうんだって」

「そ、そこまでじゃねーし! んも~、さかぴはアタシのことが好きすぎ~」

「いや! そこまでです!」

「そんなの……さかぴだけじゃね?」

「いーや! 特にパパ活なんてするようなヤツは、ももきゅーちゃんみたいな激カワJSギャルに弱いんです!」

「へへへ」

「はい可愛い! 2万あげます」

「んも~、チョロさかぴ」

 

 駄目だこれ、単にお互いにデレデレしてるだけで何も進まねーわ。

 なんか永遠にやっていたい気もするが。

 

「まあ、ももきゅーちゃんがパパ活したら、秒で稼いでしまうことはわかったけど。そもそもなんでやりたいの? 何が買いたいの?」

 

 動機ですよ。目的ですよ。なんでも大事なのはね。

 

「やっぱカレシのクリスマスプレゼントくらい、自分で稼いだお金で買ってあげたいじゃん?」

「俺のためかよー!?」

 

 涙腺崩壊です。

 その気持ちだけでもう、ハッピーメリークリスマス。

 それにしても、パパ活したお金で彼氏にプレゼントって。

 賢者の贈り物か?

 動機はわかったけれども。

 

「それは嬉しいが……ヤバい人かもしんないじゃん?」

「それはダイジョーブ」

 

 ど派手なネイルでVサインを繰り出すももきゅーちゃんは、ダイジョーブイなんてご存知ない世代です。

 なぜ大丈夫なのでしょうね。

 ももきゅーちゃんは、スマホのマッチングアプリの画面を見せてきた。

 

「だって、相手はあげはちゃんのパパだもん」

「な、なんだってー!?」

「お友だちのパパとのパパ活だから、ダイジョーブだよ~」

 

 はたしてそれは大丈夫なのか!?

 少なくとも、娘のお友だちとパパ活しちゃうあげはちゃんのパパの方はヤバい。何を考えているんだ。

 そもそも、あいつは俺のお尻を開発してくるようなやつだった。俺の理解が及ぶ相手じゃないな。

 

「やめとこうよ。あいつ……あげパパはちょっとヤバいんだ」

「……なに。まさか、今、あげはちゃんのパパの悪口言ってる?」

「ひえっ!? 言ってません!?」

 

 怖っ!

 長いまつげ、カラコンの目でメンチきられると超怖い。

 ギャルは誰かの悪口、特に友達とか家族など身内が悪く言われることを許さない。たとえそれが、自分のカレシであっても! そういうところ、好きだよ。

 

「あげはちゃんのパパだから、安心。だよね?」

 

 笑顔なのに怖い!

 

「はいっ! そうです!」

 

 思わず敬礼。

 ギャルと俺のヒエラルキーを思い知らされます。

 しかし安心なわけがねえ。

 そうだ。やきもちってことにしよう。

 

「でもぉ~。ももきゅーちゃんがあげパパとラブラブになっちゃったら、嫉妬しちゃうかも~」

「あはは! さかぴったら~」

 

 うむ。

 イチャイチャモードならいける!

 

「だから、俺もついていくっていうのはどうかな~」

「ラージャマハル~」

 

 了解という意味らしい。

 ちゃちゃちゃーっとスマホをいじいじ。

 一緒に行けば、なにかあったら助けられる。これで安心だ。

 

「パパ活、ふたりでもオッケーだって!」

「よしよし、これで安心……ってなんだって!?」

「さかぴはJKってことにしたから」

「いやいやいや、無理だろ!」

「アタシがメイクしたらイケるっしょ」

 

 目がマジだ……。

 ま、いいや、好きにさせてみよう。どうせ、やっぱ無理だわってなるっしょ。ブスでもいいんだ、ももきゅーちゃんが守れれば。

 

「これが、わたし……!?」

 

 当日。

 あげはちゃんの家に行く前。

 ももきゅーちゃんプレゼンツの女装した俺は、びっくりするくらいの美少女だった。

 

「うそ、でしょ……」

 

 姿見の前で、スカートをひらりとさせて一回転してみる。

 やば。かわいいんだけど。俺。

 着ているのは、ももきゅーちゃんが持ってきてくれた冬物のワンピース。グレーのチェック柄で、大きめのベルトがポイントだ。

 ウィッグは茶色のポニーテールにしてもらって、紺色のリボンもつけちゃった。

 

「さかぴは肌がキレイだからお化粧ノリがいーんだよねー」

「そうなんだ……」

 

 顔もかわいい。

 ガーリーっていうの? けっこう女の子っぽい顔立ちなんだな、俺……。

 

「さかぴはちょっとタレ目だけど、そこがまたかわいーよね」

「うん……」

 

 つけまつ毛が、タレ目に似合っている。

 目は大きくクリクリするようにメイクされており、眉毛もキレイに整えられている。かわいい……俺、かわいい……。

 ちょっと前髪が決まってないな……。

 

「あ、さかぴ。前髪気にしてんだ。ウケる」

「ここ、ちょっと巻きたいな」

「やったげる」

「ありがと」

 

 目をつむって、ヘアメイクをお願いする。楽しい。嬉しい。なにこれ、女の子っていつもこんなことやってんの? なんで男になんて生まれちゃったのかしら!

 

「できたよ、さかぴ。ちょーかわいい」

「ほんとだー、ありがとー」

 

 うふふ。わたし、かわいっ。やったね。

 

「じゃ、いこっか」

「うん。るんるん」

 

 あー楽しい気分。これでおでかけできるなんて……。

 って、どこにいくんだっけ?

 

「うわ―っ!?」

 

 でかける先があげはちゃんの家でパパ活だったーっ!?

 やばいって、こんな可愛い俺、どうなっちゃうのよ!?

 

「どしたの、さかぴ。おうちの前で大声出して」

「わたし、かわいすぎて、ヤバいなって」

「あはは。よかったねー」

 

 脳天気な……女の子は可愛いと危険なんだよっ!

 

「つっても、ホラ。あたしもカワイーじゃん? いちおー? マジの女の子だし?」

「そだよね。ごめん、ちょっとチョーシのってた」

「そんなことないよー。メイクした甲斐があったってカンジ」

 

 女の子同士の会話って、気を使うなあ。

 いくらももきゅーちゃんが可愛いったって、さすがに俺のほうが可愛いじゃん?

 やっぱギャルより、清純派で女の子らしい子の方が普通好きだと思うし。

 そう思いながら、待合場所に。

 

「やあ」

 

 まじで、あげパパだよ。

 ホストみたいなギラギラのスーツ着てるよ。

 

「ふたりとも、かわいいね」

 

 やはり俺は可愛いのか……知ってた。

 

「渋谷百九ちゃん……ももくちゃんと、えー」

「あ、わたしのことはさかぴって呼んでください」

「さかぴちゃんね。オッケー」

 

 どうやら俺だってことにも気づいてないようだ。安心安心。

 

「じゃ、行こうか」

 

 ナチュラルに腰に手を回される。

 こいつ……。

 文句言ってやろうか。

 

「それにしても、ほんとに可愛いね。さかぴちゃん」

 

 ふむ……俺が可愛すぎて、つい……ということか。

 じゃあしょうがないかな。

 しかし……。

 

「えー。みんなに言ってるんじゃないですかー?」

 

 チャラい男ってほんとイヤよね~。

 

「そんなことないよ。ほんと、好みのタイプ」

 

 ほんとかしらね~?

 キャバ嬢感たっぷりのあげママと、清楚なお嬢様の俺は似てないと思うの……。

 

「かわいいよ。好きだな」

「そ、そうですか……?」

 

 う、うれしい……。

 思わず頬が緩んでしまう。

 なんだろう……この気持ち……なんだか体を許してしまいそうな……ヤバい!?

 少し体を離したら、ももきゅーちゃんがささっとあげパパの腕を取った。

 

「えー、アタシはー?」

「おっと、ごめんごめん。ももくちゃんは、とってもチャーミングだよ」

「本気で言ってるー?」

「本気、本気」

 

 ももきゅーちゃんを口説いているあげパパ……なんかイライラするな。

 

「アタシ……ぱぱの事、けっこー好きかも?」

「そう? 嬉しいね」

 

 おいおい、なにそんな簡単な嘘でコロっとデレてんだよ。

 俺のほうが絶対可愛いのに……。

 男の気持ちは男である俺のほうが詳しいはずだ。

 

 このパパ活勝負……絶対に負けられない!

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