ピシーッ
「ひいーっ」
ピシャーッ
「きゃーっ」
ピッシーン
「きゃーじゃない!」
「ひーん!」
沙織ちゃんはなぜこのような異常行動を?
「変態、なんで異常な行動してるの。ろくに小説も読まずに。
ええ……こんな異常な行動の人にそれを言われるんですか。俺はそこまでオカシイことはしてないと思うんだけど。
しかも今、俺をベッドに四つん這いにさせて、上に乗ってるんだけど。沙織ちゃんはまだお馬さんごっこがしたい歳だっけ?
お子様なのか、女王様なのか。あるいはその両方です。とんでもない属性だ!
沙織ちゃんは、馬を走らせるように、太ももで俺の腹をぴしっと締める。
「まず、あげは」
「あげはちゃん?」
「彼女に何をした? 異常なことをしてるよね?」
んー?
あげはちゃんと? 大したことしてないよね。異常なこと? 強いて言えばあれか。
「ラブホテルに一緒に行ったな」
ピシーッ
「痛ーッ!」
尻にムチが入った。
こんな痛かったら走るどころじゃねーッ! 競走馬すげーッ!
「この変態! この世のどこに
「ひいーっ! だって小説の取材ですよ!」
「だったらぼくでいいでしょっ!」
なるほど、
「そうじゃなくて、あげはちゃんの取材なんだよー。俺は付き添いなんだよ」
「18歳の男が小学生の女の子とラブホテルに付き添いなんて言い訳が通じると思うの?」
「いや、俺もあげはちゃんとラブホテルに行くのはマズイと思ってたんだよ! 河川敷で土下座までしたんだよ!」
「土下座までしてラブホテルに行ったのか、この変態!!」
「痛い! 違うよ! 勘弁してって土下座までしたけど行く羽目になったの! 小説の師匠として当然の義務だって! やむを得なかったんだ!」
「そういうときは土下座の前にぼくに連絡すればいいでしょっ! あげはなんて、ぼくから言えば諦めさせられるでしょっ!」
「ひいーっ! 痛ぇ~っ!」
ムチで叩かれているけど、なんか言ってることは優しいような?
これがアメとムチ?
「それで? 真奈子とは何を?」
「へ? 真奈子ちゃん? 二人で別荘に泊まったくらいだけど」
ピシーッ
「痛ーッ!」
「この変態! この世のどこに
「だって、入浴シーンを書くために温泉に入りたかったんだよ!」
「だからって二人は問題あるからぼくも呼べ!」
「ひいーっ」
なるほど、
ムチで叩かれていると、まともな判断が出来ないですよ?
「あとは?
「んー? ラジオやってますね」
「それは聞いてるから知ってる」
「聞いてくれてるんだ? 深夜なのに」
「たまたま! そんなことより他にしたことがあるな?」
ん~?
なにこれクイズ?
「朝まで彼女の部屋でエロゲーやったこと?」
「変態! 変態すぎ!」
ピシーッ
ピシーッ
「ぎゃーっ!? なんで? 俺たちは18歳以上ですし、むしろ他のことより問題ないです!」
「ぼくともその、エロゲー? ってやつを一緒にやること! ラジオで言ってる美少女がいっぱい出てくるやつ?」
「それは絶対駄目なんですけど!?」
「うるさい! あの女とはしたのに、ぼくとは駄目とか許さない!」
ピシーッ
ピシーッ
「わかった、わかったからムチで打たないで! いつの間にか二回打ってるし!」
痛すぎる! 二倍じゃすまない!
よくわからないが、エロゲーがなんだかわかってもいないっぽいのでなんかちょっとエッチな格好のキャラクターが出てくる格闘ゲームでもやればいいだろ。嘘も方便! 糞は大便!
「で? 真奈子のバースデーパーティーでも誰かに何かやらかしたな?」
沙織ちゃんは探偵なのかな?
どこまで知ってるの?
っていうかそんなに知ってるなら俺から何かを聞き出す必要あるの?
これはもはや尋問じゃなくて拷問なのでは?
「な、なんのことでしょうか……」
うっかり何か言えばムチでしばかれる状況。
絶対に余計なことを言ってはいけない自分の部屋。
「なんか? アルバイトの? メイド? に?」
……全部知っているのでは……怖い……。
「
「それだけ?」
「えっ? いや、うん。それくらい」
「ふーん。じゃあそれはいいや」
そっか。考えてみればあんなの大したことないもんな。お尻に偏差値をつけるとかよくあることだよね。ムチで叩かれなくて安心。
「で? それはいいけど、あげはのお母さんと何かあったとか?」
「ああ、うん。別に大したことないよ、あげママのおっぱい揉んでキスしまくっただけ」
お尻や太ももを触るのと対して変わらないというか、むしろ母親が子供としてたら問題ないようなことだよね。
「死ねーッツ!」
ピシーッ!
ピシーッ!
ピシーッ!!
「ぎゃあああ!?」
どうして!?
尻が! 痛い! やめて!
最後太ももに当たってる! 死ぬ! せめて尻!
「駄目に! 決まって! いるでしょうが!」
「ひい! ひい! でも、こっそりじゃないし! あげはちゃんもパパもいるところでオープンだし!」
「なおさら! 駄目でしょ! 死ね!」
「なんで!?」
もう、わからないよ。沙織ちゃんの言っていることがわからない!
あまりの痛さにまともな思考が無理!
「メイとマイのママがご主人さまにおっぱい揉んでキスされてたらどうなるの!」
「えっ? なにそれ、いいね。沙織ちゃん、それいい」
一気に思考がクリアーになったぞ。よっしゃ、そのネタいただきだ!
「よくなーい!」
「ぎゃあああ!?」
「そんなもん! 出版! できる! わけないでしょ! 女子小学生に読ませられないだろ! このバカ! クズ! 変態! 死ね!
「ひい! ひい!
「変態!」
「変態ですぅ! 俺は変態ですぅ!」
「賢者!」
「賢者ですぅ! 俺は賢者ですぅ!」
「お兄ちゃん、な、なにやってるの? お馬さんごっこ?」
「お兄ちゃんは賢者なんですぅ!」
「それは知ってるけど」
「詩歌のお兄ちゃんは変態なの!」
「お兄ちゃんは変態なんですぅ!」
「待って! 録画するから待って!」
その日、沙織ちゃんは肌をツヤツヤさせて帰った。
なぜか詩歌もツヤツヤしていた。
俺はげっそりしたし、とにかく尻が痛くて眠れなかった。おかげで沙織ちゃんが置いていったハートフルな小説が読めましたとさ。
結構久しぶりでしたね、沙織ちゃん。
沙織ちゃんファンにはたまらない内容になったはず。きっと。