女子小学生に大人気の官能小説家!?   作:暮影司

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身を清める行為を見て、心を清く保てるか

 なんということはない。

 我が家の風呂だ。

 なんということはない。

 妹がいるだけだ。

 なんということはない。

 今日泊まるお友達もそこにいるだけだ。

 ここは脱衣所で、詩歌と沙織ちゃんが先にお風呂に入っている。俺は沙織ちゃんのママに送信するための動画を撮影するべくスマホを起動した。

 

「はい、それではですね、さっそく女子中学生の妹と女子小学生の入浴シーンを撮影していきたいと思いまーす」

 

 などというYouTubeチャンネルを開設したらどうだろう、なんて一瞬だけ考えたが速攻で終了(BAN)だし、人生も終了(END)です。おしまいデス(DEATH)

 

「アニキも早く来なよー」

 

 さっさと来いと妹から入浴の催促だが、そこには妹だけではなく六年生の網走沙織ちゃんがいるわけで。もちろん裸なわけで。決して「じゃーん、水着でしたー。期待した? 残念でしたー、このスケベ!」みたいな少年誌のような展開にはならないわけで。

 沙織ちゃんのママに動画を送る際に、水着なんて着てたら怪しまれてしまうからだ。完全に裸です。そしてそれは何かとマズイです。

 

「入浴剤溶けたか~?」

 

 そう、この問題を解決する方法はお湯を濁らせること。勘違いしてはいけない。俺が撮らなければならないのは、あくまで入浴しているということであり、裸ではないのだ。

 濁ったお湯の中にいれば、俺が入っても見えちゃうことはない。このことは真奈子ちゃんの別荘のときに発見しました。露天風呂だとキレイな風景だの動物だのが見えたときに思わず立ち上がってしまうアクシデントが発生したけど、ここはそういう心配なし! ヨシ!

 

「溶けたよ~」

「じゃ、入るぞ」

 

 録画状態にしたスマホを持って、妹たちのいる風呂へ。何か? 何の問題もないよ?

 

「いらっしゃーい」「らっしゃい」

「ブーッ!?」

 

 ぴしゃ―ん!

 すぐに扉を閉めた。なぜなら、二人とも湯船に入ってなかったからだ。

 問題しかねえーッ!

 

「入浴剤溶けてても、中に入ってなかったら意味がないよね!?」

「沙織ちゃんは体とか全部洗ってから湯船に入るように言われてるんだってー」

「先に言えよ!?」

 

 じゃあ、なんで早く入れって言ったの!?

 

「洗ってるところも撮影した方がいいってー」

「まじで?」

「変態、撮って」

 

 変態というのが俺のあだ名だというのは重々承知だが、いくらなんでもそのセリフは……メモっておこう。官能小説で使えそうです。

 

「じゃあ、あれだ、大事な部分を石鹸の泡で隠そう」

 

 ナイスアイディア。これならお茶の間で見るアニメでも入浴シーンが実現できるね。

 

「隠した」

「隠したってー」

 

 一応沙織ちゃんの声は聞こえるのだが、声が小さめだからか詩歌もフォローしてくれているようだ。

 今度こそ安心だな。スマホの動画撮影をONにして、っと……。

 いざ。

 ガラッ。

 そこには大の字で待ち構える全裸の沙織ちゃん。でも、大事なところには泡がついてるから、大丈夫……じゃねーッ!?

 ぴしゃ―ん!

 またしても風呂場から脱衣所にリターンです。

 

「隠れてないんですけどー!?」

「心臓は隠した」

「確かに心臓は大事ですけど! 心臓の周りが隠れてないんですけど!」

「大事じゃない」

「大事にして! おっぱいを大事にして!」

「大きくないから大した事じゃない」

「おっぱいは大きさじゃないんだよ! 小さくても大事なんだよ!」

 

 俺の大事な心臓がバックンバックン大変なことになってますよ。

 まったく完全にぺたんこだった胸が最近大きくなってきたことが、証明されてしまった瞬間です。

 

「やっぱりなー、沙織ちゃんは隠したっていうけど、隠せてないなって思ってたんだー」

「言えよ!?」

「さっきのは隠したって言ってるけど、隠せてないよーっていう意味だった」

「わかんねえよ!?」

 

 フォローしてくれていると思ったのは勘違いでした!

 

「変態は、ぼくのおっぱいが大事」

「そうだね! 大事だから泡で隠してね!」

 

 なんか際どいセリフだったけど、否定している余裕がありません。いいから隠してください。

 

「隠せたよー」

 

 今度は「隠せた」だから安心だね。

 

「入るよー」

「どうぞ」

 

 沙織ちゃんの返答を聞きつつ、中に。

 今度は椅子に座った状態で、適度に泡がついてる状態だった。やれやれ。

 詩歌は白濁した湯船に浸かっており、肩より上しか見えない。安心。

 しかし妹は不満らしく、頬を膨らませた。

 

「なんでパンツ履いてるの?」

 

 そりゃパンツ履いてるだろ。妹の入浴を撮影するだけでもヤバいのに、全裸だったらそれはもう全裸監督ですよ。ナイスじゃないですね。

 

「こっちは裸なのにぃ」

「いや、俺は撮影のために風呂場に入ってるだけだから」

「ぶーぶー」

「ちゃんと浸かっとけ」

 

 なぜか抗議する詩歌だが、こいつの文句などどうでもいい。俺には女子小学生が体を洗うところを撮影するという大事な任務があるんだ。

 沙織ちゃんはお風呂の椅子に座って、鏡を見ながらスタンバイしていた。顔は真剣そのもの。これから撮られるということをわかっている。そういう顔だ。

 ちょっとだけ緊張しているみたいだけど、それがまた初々しくて良い。

 

「よーし、じゃあ沙織ちゃん、まずは首から洗ってみようか」

「うん」

 

 泡のついたスポンジが、顎の下から鎖骨まで滑り降りる。俺は沙織ちゃんの斜め後ろからスマホを構えた。

 

「ん……ん……」

 

 喉を洗うたびに、少し息が漏れる。

 

「いいよ、いいよー」

 

 その様子を録画。なんか楽しくなってきたぞ。

 

「次は肩、いっちゃおうか」

「ん」

 

 華奢な肩を撫で回すスポンジ。柔肌にキレイな雪山が作られていく。このゲレンデで恋をしない男などいないだろう……。

 

「次は腕」

「うん」

 

 腕をこする手から、シャボンが浮かぶ。これは本当にお風呂に入ったことを証明するためのレコードなのだろうか。うっかりアートになってしまっているのではないか。

 そんなことを思いつつも、カメラマンとしては洗う場所を指示してしまう。

 

「腋」

「うん」

「胸」

「うん」

「お腹」

「うん」

 

 俺の指示通りに体を洗う沙織ちゃん。順調だ。なんか胸を洗っているときにちょっとだけ肌がピンク色だった場所が見えた気もするが、大事な場所には泡がついてるから問題ないだろう。

 さて、さすがに股を洗うところは撮らなくていいな。

 

「足の裏を洗おうか」

「うん」

 

 ちゃんと足の裏も洗っていますよ。それが伝われば十分に違いない。

 

「んしょ、よいっしょ」

 

 足の裏は洗いにくいのか、椅子の上で脚を動かしている。

 くぱあ。

 

「ん?」

 

 なんか今、音のような何かが聞こえた。

 俺は足の裏に集中しているからさっぱりわからないが、脚の根本の方から何やら聞こえたような……いや、気のせいだろう。

 

「洗い、にくっ、あっ」

 

 少し腰を浮かせてくるぶしを洗っていた沙織ちゃんは、バランスを崩してしまった。だが、俺の両手はふさがっている!

 

 すってーん。

 

 ToLOVEる発生です!

 沙織ちゃんは俺を押し倒す格好に。俺のパンツの上に彼女がまたがっている。そういう状態です。この状態で撮影をすることをなんて言ったっけ。そう、ハメ撮りです。それをお母さんに送っていいんでしょうか。いいわけないんデス!

 

「ちょ、沙織ちゃん」

「あ、すぐにどく、あ、んっと、あっ」

 

 腰の上からどこうとして、そのたびに足の裏がアワアワのために滑ってしまい、何度も俺に腰を打ち付ける沙織ちゃん。ピストンを止めて!

 沙織ちゃんの体は泡まみれで、特に大事な部分は泡がついており、この状態で密着されて動かれると……

 

「ん? なんかパンツが……」

「きゃー! パンツを見ないでよ、エッチ!」

「ごめん」

 

 まったくもう! うら若き男のパンツをじっくり見るなんて、沙織ちゃんは悪い子! テントなんて張ってないんだからねっ!

 

 ぴちゃぴちゃぴちゃぴちゃ

 

「ん? 詩歌、湯船で何かやってる? 激しい水音が」

「んーっ、なん、にも、やって、ない、よぉっ」

「そうか?」

 

 バスタブで小鳥が泳いでいるかと思ったぞ。

 

「それ、より、パンツ脱いだら? 泡だらけだし、んっ、苦しそうだし」

「く、苦しそうって何が? 全然そんなことないんですけど?」

 

 何を言っているのかしら、うちの妹は。ほんといつもわけがわからないね。

 

「変態、なんか苦しそう」

「苦しくないから!」

 

 まったく沙織ちゃんまで……

 

「そ、そんなことより、もう十分撮れたからね、俺はもう出るから」

 

 ずるずると沙織ちゃんから抜け出て、ひいこらひいこら風呂から上がる。別になんらかの事情で普通に立って歩くのが難しいからではないですよ?

 

「しかしこれ、編集が大変だな……ふぅ……」




風呂だけで一話使っちゃったよ!?
そしてなぜか、これが妙にすらすらかける不思議。
この後も一話使うのか……?
この先生、全然小説書いてないぞ……?
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