_____なんであんな事をしたんだろうか。
俺はあの後現実から逃げる様にすぐ眠りに落ちた、他にやり方があったんじゃ無いか。
ずっと頭の中ではそんな事を考えていたがやってしまった事を後悔していては何も始まらない。
せめて墓なんかを作ろう、そうでもしないとあの少女が浮かばれない…
「アラ…オキタノ?」
後ろから声がしたので振り返るとそこにはあの少女が居た、服こそボロボロのままだがどうやら傷は治っている様だ。
「お前…大丈夫なのか?」
「えぇ、お陰様で…何故私を助けたかはわからないけど」
少女の言葉は日本語の様に聞こえたが何処か違うような気がしたが何故か通じる。
昨日に比べて少女を可愛いと思ってしまうほど世界が変わった。昨日の俺に何があったのだろうか
「なんでお前はあんな所に倒れていたんだ?」
「…まぁ色々とね。貴方には関係ないよ。」
「それより貴方は何故私を助けたの?私達と貴方達は敵同士じゃ無いのかしら?それともそこまで人間は愚かなのかしら?」
何故助けたか…。実際は俺のエゴだ、それ以上でもそれ以下でも無い
ただの腐って自己満足で助けたのだ、それよりも敵と言う言葉に気になってしまう…あの世でも人間は争っているのだろうか…?流石野蛮種族
「敵…?お前は何者なんだ?」
少女は困った様な顔をしていた。まるで「そんな事も知らないのか」と言いたげな表情だ
「深海棲艦…。貴方達はそう呼んでいるんだっけ」
「っ…!?」
深海棲艦…俺が生きていた頃海を支配した人類の敵。
コイツらが居なければ彼女が戦地に赴く事も無かっただろうし死ぬ事も無かっただろう
「お前達が彼女を…殺したのかッ…!!」
クスクスと少女は笑いながらこちらを指差す
それは嘲笑…侮蔑。そんな感情を感じさせる
「殺したねぇ…馬鹿言わないで。私達は一度も命を奪った事は無いしこれからも奪うつもりは無いわ」
「嘘を付くな…!彼女は…彼女は…!!」
俺は怒りを堪えるのが精一杯だった。深海棲艦…人類が誇る圧倒的な兵器を持ってしても傷一つ付けられなかった化け物、そんな相手に無力な俺が敵うわけが無いと頭では分かっているんだろう、だがどう見ても少女だ…国の情報が間違っているにでは無いかと疑心暗鬼になる。
そんな俺を見て少女は溜息を吐き壊れかけの椅子に腰掛ける。
「…はぁ、やっぱりおかしいわ…本当に全て知っているの?」
「あぁ知っているとも…!!お前達が海を支配して俺達人類の貿易は出来なくなった!!そしてお前達を倒す為に女子供関係無く徴兵されたッ…!!」
「お前達さえ居なければ…彼女達は死ななかった!!」
少女はきょとんとした表情で聞いていた。馬鹿馬鹿しい…こんな俺でさえ殺せそうなこんな少女が人類の敵で核兵器すらも一切通用しなかったと言うのだろうか。
「本当に知らないとは思って無かったわ。貴方達人類は本当に愚かなのね…」
少女は一際目立つボンネットから手のひらサイズの可愛い白髪の女の子を出してこちらに見せてきた。
というか何処にこの子が入るスペースが有ったのだろうかと考えるがその思考を遮る様に小さな女の子はこちらに喋りかけてくる
「私達は争うべき存在じゃ無いんです!!信じてください!!」
「いや信じろって言ったってお前達深海棲艦が居なければ…「とっくに人類は滅んでいた」
こんな惨劇は起きなかった。その言葉を遮ったのは椅子に腰掛ける少女だった。
少女の瞳はさっきの様な嘲笑う様な物では無くまるで別人の様に真剣だった。
「生命の源であり全ての生命が行き着く果て…それが海、余りにも地上には命が増えすぎてしまったのよ。だからアイツは…目覚めてしまった。全ての生命をまた一塊に戻す為に奴らは動き出した。私達も戦力の大半が持ってかれたわ…残っているのは遠征に行ってた少数部隊と運良く奴らから逃れられた者のみ。」
少女は手のひらサイズの女の子を撫でながら真実を語り出した。
この戦いの本当の真相を、そして彼女を殺した敵の正体を。
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