飛竜とアイルーと。   作:麗紫 水晶

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次話でございます!眠気を必至に笑いに代えて執筆しておりました。ささ、読んでやってくださいまし。また、後程にて。物語の始まり始まり。



休息期間です♪♪

相変わらず広場の入口付近が賑わっている頃、広場の奥で、自己紹介とそれぞれの自慢を披露している白羅達でありました。ラミアさんもまた、少し変わっているところがあって、ディノバルド君の尻尾自慢の時は、

 

「私の武器を研がせてもらっていい?♪」(どういう興味なんでしょう?)

 

と、切れ味長持ちに成る程研いでいるし、タマミツネさんの泡自慢は、

 

「あ、泡すご~い♪お肌スベスベ♪」(そこは女性、お肌も気にしてらっしゃいましたか。)

 

と泡のお風呂にして入っているし、麒麟さんの雷自慢の時は、

 

「あ、あ、すご…い…、こりに効くわぁ♪♪」(流石はハンター、一筋縄ではいきませんね♪)

 

と自ら雷を受けて、こりをほぐしてますし、ガムート君のお鼻自慢の時は、

 

「ス、スゴイ、ブランコが出来るんだ♪」(いや、あなた強制したでしょ。)

 

と、何か調教モードになってますし、銀レウス君の火炎自慢に至っては、

 

「すご~~~~い♪一度にこんがり肉が25個焼けてる~~~♪♪」(それって超贅沢です!)

 

と、意味不明な理解力ですし、白羅君に至っては、

 

「ぎゅ~~してもいいかなぁ♪♪♪」(意外と大胆デスネ♪♪♪)

 

「ニャ!?え!?ニャ!?ニャ~~♪♪♪」

 

と、顔を赤らめながらもハグをされ、あまりのドキドキ感が最高潮になり、カクッ…と気を失ってしまう白羅なのでありました。

 

「え、あ、ちょ、ちょっと、白羅さ~ん!」(美人にハグされれば誰でも…ねぇ♪)

 

そしてラルクさんはといいますと、1枚の鱗を抜いて、ラミアさんに渡したのです。

 

「こ、これを私に!?」

 

ラルクが頷きます。それは貴重な鱗で”千刃竜の斬刃麟”でありました。

 

「ラルクがおいらの他に渡すと言う事はラミアさんとの友情の証ニャ♪大事にしてほしいニャ♪」

 

「有り難うね…。これからよろしくお願いします…。これは絶対大事にするね♪♪」(よろしくお願いいたします♪♪)

 

 と目を潤ませながら、布!?にくるんで、ポシェットにしまうのでした。

 

「ニャ!?そうニャ!?ハンターさんとの約束があったニャ!」

 

と、急に言い出して起き上がったのでラミアさんもビックリ。

 

「え~もう起きちゃうの~~、せっかく添い寝してあげようと思ったのに~♪」(貴女をそんな子に育てた覚えはありません!)

 

「ゴメンニャ。これからギルドマネージャーのところに一緒に行くニャ。」

 

「え、どうするの?」

 

「この前ソリ2号機を作ってもらった時に約束したニャ。褒賞金を三倍にしてもらうと言うニャ。」

 

「え゛、マジ!?大丈夫なの!?」

 

「ニャ、どうしてもダメニャらおいらが払うニャ。それぐらいの無理を聞いてもらったニャ。あの時は感謝だったニャ。だから頼んでみるニャ!」

 

決意が固いことが分かると、ラミアも一緒に行くことにする。

 

「白羅さんらしいな。ま、そこが好きになったんだけどね♪♪」

 

「ニャ!?ニャにか言ったかニャ!?」

 

「い、いえ、何も♪♪♪」

 

「!?!?!?」

 

そのまま、赤らめ顔でそっぽを向いてしまったので、白羅もそれ以上はツッコミはしなかった。

 集会場へ着くと、ど真ん中付近に相変わらずお座りで研究熱心なおばあちゃまが本を読み漁っていた。周りの人達も慣れて来たのかラルクと来ても怖がったり、騒いだりはしなくなった。しいて言えば、ラミアが一緒に行動していることぐらいが気になるところであった。

 

 「研究中すみませんニャ。お願いがあって来ましたニャ。」

 

 白羅は丁寧にそのおばあちゃまに話しかける。 すると顔を上げて白羅と、ラミア、ラルク!?の顔を見た。

 

 「相変わらず、人を驚かす奴だね♪♪私も昔はずいぶんと狩には出たが、モンスターに面と向かうのは初めてだよ♪♪その隣にいる綺麗なハンターはあんたの嫁さんかい!?」

 

 「ニャ、ニャンて事を!?な、仲間ですニャ!!」

 

 「え~~~、お嫁さんでもいいのに~~~。」(あなたガンガンいくタイプでしょ?)

 

 「ほ~~~♪♪白羅や。お前さんも、隅に置けないね~~~♪♪」(隅に置いたら潰されますので♪♪)

 

 白羅が赤面絶好調で、湯気がハッキリと上がっている。その場に直立不動になっていた。

 

 「それで?私に何のお願いさね。」

 

 小さめの丸いレンズの眼鏡をくいっと持ち上げ、話の本題を切り出してきた。

 

 「は、は、はいニャ!!今回助けたガムートを止めようとしてくれたハンターさん達に報奨金を上乗せして欲しいニャ。お願いしますニャ!!」

 

 左腕は今だ包帯グルグル巻きのまま、地面に頭をこすりつけていた。それを見たラミアとラルクも頭を下げる。

 

 「ほう、お前さん達もかい?いい仲間を持ったじゃないか。それで、どれだけ上乗せすればいいんだい?」

 

 「はいニャ。3倍にお願いしたいニャ。」

 

 「は!?あたしゃ最近耳が遠くてね。もう一度いいかい?」

 

 「はいニャ。3倍で。」

 

 「3倍かい?」

 

 「3倍ニャ。」

 

 「………………。」

 

 「………………。」

 

 「何か、あんたに恨まれるようなことをしたかね?」(いえ、逆にあなたをふっとばしてしまいました、てへ♪)

 

 「い、いえ、とんでもにゃいニャ。」

 

 「なら、どうしてそこまで上乗せしたいんだい?」

 

 「大事な仲間たちを救ってくれたからですニャ。」

 

 白羅がギルドマネージャーの顔を真っすぐ見つめていた。暫く見つめ合うと、2人!?共ポッと顔を赤くして顔を反らしてしまった。(似た者同士か!!)

 

 「ちょ、ちょっと待ってくれ!!」

 

 その話を聞きつけた、ハンターが声を掛けて近づいてきた。無論この前手伝ってくれたハンターである。

 

 「俺たちは白羅さんに助けてもらった身だ。恩人を助けない程落ちぶれちゃいない。確かにあの時そんな話はしたが、あの時の勢いで言っただけで、本気にしなくてもいいぜ。」

 

 「ニャ!駄目ニャ!あれだけの負傷者を抱えながら、おいらを手伝ってくれた事は本当に感謝しているニャ。報奨金だけでも受け取って欲しいニャ!お願いするニャ!」

 

 「い、いや、しかし…。」

 

 「どうした!?」

 

 ハンター達が集まって来る。よく顔を見渡すと、この前の助けたハンター達であった。色々と、クエストを一緒にしているらしい。

 

 「いや、どうしたもこうしたもない。白羅さんが俺たちのこの前のクエストの報奨金を3倍に引き上げてくれと、マネージャーに嘆願に来てくれているんだ。」

 

 「はあ!?とんでもないぜ!命の恩人にそこまでされるいわれはねえし、実際に来てくれて嬉しかったしな♪」(さすがはハンターさん広いお心)

 

 「そうね、白羅さんの活躍も見れたし。」(そんなにカッコよかったですか!?)

 

 「あの時、助けられなかったら全滅だったしな。」(命が無事で何よりです♪)

 

 「美味しそうだったな~~~…。」(獣医さんいませんかぁ~~~!!)

 

 「ニャ!?皆さん…。」

 

 白羅も目が潤んでいた。

 

 「だ、そうだ。だからそんなに気張らなくてもいいぜ。それより、あんたの左腕の方が心配だぜ。」

 

 と右肩に手を掛けて微笑んできた。

 

 「ありがとうニャ……。」と頭を下げていた。

 

 「やれやれ、人情を見せられるとはこの私も焼きが回ったかね。」

 

 「ニャ、マネージャー!?」

 

 「さすがにあの人数だ、3倍はきついが2倍までは出そう。これは、ちょー特別だ、いいね!」

 

 「ま、マジか…。」

 

 それを聞いたハンター達も驚いてマネージャーの方を改めて見る。

 

 「ニャった~~~!!マネージャーありがとうニャ!!!」

 

 「「「「「おおおおおおお!!!」」」」」

 

 ハンター達の中で歓喜に沸く!その勢いで白羅が胴上げされていた。

 

 「ニャ!?ニャ!?ニャ~~~!!」

 

 その姿を外側から見ていたラミアがラルクに話しかける。

 

 「貴方もこのアイルーさんの魅力に惹かれたのよね♪」

 

 「クァ!!」

 

「そうね、私もその一人。」

 

 と話しかけてくる人物が。振り向くと集会場受付嬢アイラであった。

 

「あ、受付嬢さん。」

 

「あなた、よく白羅さんと組む事が出来たわね。誰の誘いも拒否していたので、一匹狼とも言われていたのよ。あのギルドナイトでも、ね♪」

 

「え、そうなんですか!?」

 

それにはラミアも驚いた。筆頭リーダーでもある彼から誘われるなどと、他のハンター達が聞いたら、しかも断ったと聞いたら、相当のクレームが付いてきそうだった。

 

「じゃ、なんであたいはOKだったのかな?」

 

「それはあなたがどう思って、白羅さんと話をしたか、ということね♪」

 

「え!?どういう事ですか?」

 

「あなたは白羅さんを一人のハンターとして見ていたのでしょう?つまり、そういうことよ♪」

 

そこで初めてラミアは理解出来た。お供として雇われて……ではなく、仲間として誘われたかったのだと。

 

「あの人の前の主人であるハンターもそうだった。雇い雇われの立場だったけど、一ハンターとして見ていたの。白羅さんもそういう彼が大好きだった。だから強いのよ。この間、レベルが76レベルに上がってたし♪」

 

「げっ。76レベル!?」(あなたより格は大分上ですね♪)

 

ラミアも驚かされっぱなしである。

 

「そんな私が仲間入り出来て、ラッキーだけど、いいのなかぁ、あたいで。」

 

「大丈夫よ♪嫌なら最初からお断りされてるわ♪認められてる証拠ね♪」

 

「じゃぁ、安心して誘惑できるってことだ♪」(おませさん!って、ダメだこりゃ。)

 

「フフ、そこは譲れないわ♪私も狙っているから♪」(いいんデスネ!本当にいいんデスネ!?)

 

「あら、お二人さんだけじゃないんだなぁ♪」(あらら、来ちゃった。)

 

と博士帽子に眼鏡をかけたモンスター好きの美人お姉さんが。

 

「あらあら、皆さん抜け駆けはよろしくありませんわ。私が一番予約ですのよ♪」(あの、なんの予約でしょうか?)

 

と、何処から現れたかユクモ村の村長さんまで、参戦したのでもう大変!

 

「いえ、一番予約は私が。」(う、受付嬢だけに予約は得意のようで!?)

 

「いいや、あたいが一番さ。」(うう、立派になって……って違うし!)

 

「いいえ、一番予約は譲れませんわ。」(村長さん、目が血走ってます。)

 

「いやいやいや。私がもらいますよ、その一番。何せますます研究対象が、フフフフフフフフ………。」(ここまでくれば立派に危険人物です♪)

 

ここでも、綺麗な火花を散らして、ラミア参戦となったのでありました。知らぬは当人ばかりなり♪♪

 

無事に折り合いがついて、16名のハンター達に、褒賞金が手渡され、白羅に感謝して一気に仲良くなり、逆に、クエストの都度モンスター達の食糧を調達してくれる事にもなって、感謝で一杯の白羅でありました。

 

「皆さん!ありがとうニャ!ラルク!ラミア!帰るニャよ!」

二人!?を促し帰り仕度を始める。

 

「クァ!」

 

ラルクが背を向けて、乗るように促してくる。

 

「だ、大丈夫ニャか?ラミアとおいらが乗っても?」

 

ラルクが頷く。流石飛竜といったところか。

 

「いいの?ゴメンね。失礼するね。」

 

と、おそるおそる背中に乗る。手を伸ばして、白羅の手をとり、引っ張り上げる。何とか背中に乗って、準備OK。

 

「ニャ!出発ニャ!」

 

ラルクがホバリングして、上昇を始める。

 

「すご~~~い!キレイ!」

 

ラミアもその眺め、景色に感動していた。ある程度の上昇した後、ユクモ村に向かって飛翔していくのであった。

「全く。あやつ本当は、私に恨みがあるんじゃないのかい!?お~い!誰か降ろしとくれ~!」

 

闘技場の壁の上の方で、引っ掛かってぶら下がっているおばあちゃまが、助けを求めているのでありました………♪♪♪

 

 

 




読んで頂いて、感謝でございます。今回はタイトルのとうり、休息でございました。仲間は増えてはおりませんが、次話からまた増え出しそうな気配が……♪
なので、また楽しみにしていただければと思います。 では、次話にてお会いできることを切に願って。

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