学のない脳で頑張っております。皆さんの声援が励み……。
ささ、読んでやってくださいまし。後ほど後書きにて。
では、物語の始まり始まり……♪♪
「村長さん……。」
集会場の受付嬢であるアイラが後輩に諭され、ここユクモ村に滞在していた。
白羅とラルクが行方不明と知り、落ち込んで仕事もままならない状態で、気を使ってくれた後輩に感謝しつつ、集会場を飛び出していた。
クエストに参加することは出来なかったが、村長さんと情報を収集する事になった。今はクエスト参加者からの連絡待ちをしている。
「どうしました!?アイラさん。」
村長も心配ではありつつも、しかし他の業務もこなしつつ、アイラの問いかけに返事をしていた。
「なかなか連絡が届きませんね……。」
「そうですわね。一体どこに行ってしまわれたのか……。」
クエストが開始されてから3日目が過ぎようとしていた。そう簡単に見つかる事ではない事は承知している。だが、こうも一報が無いのも不安になってしまう。
今は二人はいつもの村長が居るベンチに二人で腰かけ、アイラが情報をまとめるための書類を持って連絡を待っているところだった。
「そ!村長!!!」
村中に響きそうな大きな声で、全速力で走って来る者が。
「どうしました!?何か情報が!?」
門番は村長たちの前まで来ると、息を切らしながら口を開く。
「は、はい……。今、姫沙羅さんとタマミツネがこちらに向かっているとの事です!……ハアハア…。」
「えっ、姫沙羅さん達が!?」
白羅達が見つかったのだろうか……。2人は急いで村の門まで走っていく。門に着くと、確かに遠くから姫沙羅達がこちらに向かってくる。だが、白羅達の姿は見えない。複雑な気持ちではあったが、まずは第一報になるので吉報を期待した。
「ニャ!?村長さんにアイラさんニャ!?」
目の前まで来ると、タマミツネの背中から姫沙羅が飛び降りて来た。そして一緒に降りて来た物が……。
「あ、あら、その子はもしかして、アオアシラの子供では!?」
「そうニャ。ジンオウガに襲われているところを助けたニャ。一緒に暮らそうと思うニャ。」
と、姫沙羅が子熊の方を見ると、子熊も顔を上げて姫沙羅の方を見ていた。
「あら、可愛い。随分と懐いてますのね♪♪」
「お互いにあの時は命懸けだったからニャ……。気持ちが通じたと言うかニャ♪♪」
姫沙羅は子熊を撫でていた。子熊も気持ちよさそうに甘えてくる。
「白羅さんは……。」
アイラが待ちきれずに口を開いた。
「まだ、見つからないニャ。手掛かりもニャいから再度探しに行くつもりニャ。」
姫沙羅も残念に話すが、探すことを諦めたわけではない。再度探索に出発しようと意気込んでいる。
「そうでしたか……。わかりました、よろしくお願いします。」
「勿論ニャ♪♪」
「では、広場の方へ参りましょう。」
と、一緒に歩き出す。子熊は姫沙羅にべったりと寄り添い、タマミツネはその後ろを歩いて行く。
広場では金レイア、その子龍達が入り口で出迎えてくれた。
広場の外側で研究員や一般の人々も、静かに真剣に村長や姫沙羅達を注目する。
「えっ、あっ……いや!そんなに見つめちゃ……♪♪」(相変わらずの照屋さん♪♪)
全員が冷や汗を流して固まっていたこともお約束の様で……。
広場内では心配そうにしている金レイアと子龍達が。
「ゴメンニャ。まだ見つからないニャ……。」
姫沙羅も残念に話す。それを聞いて少し気落ちした様であった。
「あたい達はまた探しに出るニャ。帰って来るまでこの子を預かって欲しいニャ。」
と子熊を指さす。だが、不安もあった。他のモンスター達と打ち解ける事が出来るだろうかと……。
「可愛い♪♪」
その時声を発したのはアイラだった。アイラは地面に両ひざをつけて、両手を広げておいでおいでする。
子熊は一度、姫沙羅の顔を見た。姫沙羅も分かったのか微笑んで頷き返す。それを確認するとゆっくりと歩み出てアイラの元に。最初は手の匂いを嗅ぎつつ、アイラを認識しようとする。
アイラがゆっくりと手を伸ばして子熊の背中を優しく撫でると、安心したのかアイラにも懐いてきたのだった。
「あらあら、甘え上手な子ですわね♪将来が楽しみですわ♪♪」
「アイラさんに頼んでいいかニャ!?」
姫沙羅もアイラに懐いたようなので、任せたいと思っていた。
「わかりました、任せて♪♪」
微笑んで子熊を両手で撫でているのだった……。
「良かったニャ♪いい子にしてるニャよ♪♪」
と姫沙羅も撫でてやると、ゴロゴロと2人に甘えているのだった……。
ふと、その時、金レイアが空を見上げた。その姿にタマミツネもレイアの方を見る。するとレイアが真剣な表情でタマミツネに振り返った。
「クルクル、グルァ、グァ。」
レイアがタマミツネに何か話した。それを聞いたタマミツネが目を丸くして驚いている!
「ニャ!?どうしたニャ、2人とも!?」
姫沙羅も竜語は分からなかったが、タマミツネの驚きように気が付いて声をかけていた。
その時、広場の外側にいる、研究員の一人が大声を上げる!
「大変です!!調査船からの連絡で、森丘で灯羅さんとリオレウスが”二つ名隻眼イャンガルルガ ”と交戦中!灯羅さんと船がダメージを受けている!至急応援求む!!との事です!!」
「なっ……!!」
「ニャ、ニャンだって!!2人ともそういうことニャか!?」
2頭を見るとそうだとばかりに即頷いてきた。
「それは大変ですわ!!姫沙羅さん、お願いできますか!?」
「当然ニャ!!タマちゃん、すぐに出発するニャ!!」
その呼びかけに、頷き返し身体を反転させる。
「それじゃ、行ってくるニャ!!」
急いでタマミツネの背中に飛び乗る姫沙羅……。
「お願いしますわ!怪我をされぬよう、お気をつけてくださいまし!!」
「了解ニャ!タマちゃん行こうニャ!!」
「グァ!!」
急ぎ森丘へと向かう1匹と1頭だった……。
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万年雪でほぼ溶ける事のない、更に吹雪いたりもしている雪山……。山の下の麓の方は暖かいのか、逆に雪は解けていて草木のある地面が見えている。上へ上るにつれて雪の量は増えていく……。更に寒さも強くなる。
氷山ほどの凍える寒さではないようだが、寒いには変わりなく……。
そのエリア7にラザック含む4人のハンターが来ていた。地形が湾曲したような形をしているので、岩陰に旧キャンプの跡が残っており、時折必要なアイテムが残っていたりする。それを回収し、地形の広い方へ移動しようとしたその時、彼らは立ち止まってしまった……。変わった光景を目にするあまり、4人はそこに固まってしまう……。
その広い場所の中央付近で、ドド・ブランゴとラージャンが”あっち向いてホイ”をしているじゃ、あ~~~りませんか!!(どこで知ったの!その遊び!?)
その傍にはガウシカが1頭、倒れていて動く様子もない。2頭がその餌としているガウシカをどちらがゲットするか、喧嘩をすれば無傷じゃ済まないとお互いに分かっているようで、お互いに利害が一致しているという所だろうか。
なので、話し合いならぬ、何故か”あっち向いてホイ”で。となったようだ。
まあ、はたから見ると大暴れじゃなく静かに地味に”あっち向いてホイ”をしているなどと、ハンター達からすればイメージが……。と嘆きそうである。だが、モンスターも生き物であり、心も持っている。そんなほのぼのした光景があってもいい。(んな、寒い所じゃなくても………。)
しかも、2頭はかなり真剣でラザック達にまるで気付いていない。
ラザック達は気付かれないように、壁に沿ってゆっくりと移動していく。隣のエリアへと4人並んで、そうっと歩を進めて、なんとかエリア8へ。
「あの光景ありかよ……。」
「いや、俺も全く想定外。」
「だよな。”あっち向いてホイ”ってどゆこと!?」
「勝負してみたい♪」
「「「おい!!」」」
理解しがたい事だっただけに、ラザック達も話しに身が入らない。
エリアに入ってきた先で話をしていたので、ブランゴ4頭に気付くのが遅れてしまった。
モンスターに攻撃してはならない。今回のクエスト条件の1つだ。
そう思うも既に遅し。囲まれてしまったのだ。
「ちぃ!しまった!」
「囲まれちまった!」
「どうする!?」
「”あっち向いてホイ”出来ないかな?」
「「「おい!!!」」」
3対1のボケ・ツッコミをしながらどうする事も出来ずに、背中合わせに一か所に固まる。
攻撃が来る!……。そう覚悟をした時だった……。
”ヒュルヒュルヒュルヒュル”風切り音が上空より近づいて来る!
”ズドン!!!”
何かが落ちてきたと同時にブランゴ4頭が雪だるま状態と化した!4人は驚いて前方を見ると、ラザック達にとっては仲良くなった……、見慣れた顔ぶれがそこにいた。4人の顔が思わず綻ぶ……。
「蓬君~~~♪♪」
「焔君~~~♪♪」
そう、ガムートの蓬君が放った巨大な雪球だったのだ。後ろを振り返ったブランゴ達がガムートとディノバルドが居る事に勝ち目がないと悟ったのか一目散に逃げだすのだった。
「すま~~~ん!!助かった~~!!」
「ありがとうな~~!!」
傍までやって来た蓬と焔に感謝するラザック達だった。
「で、白羅さん達は見つかったかい!?」
ラザックが気になって蓬に声をかけるも、顔を横に振ってまだという意思表示をしていた。
「そうか……、俺たちもだ……。一体どこに行っちまった……。」
ラザックも悩んでしまう。もっと範囲を広げないといけないだろうかと考え直していた。
すると、4人の内の1人が蓬に話しかける。
「な、なあ、蓬君!?隣のエリア7でドド・ブランゴとラージャンが、”あっち向いてホイ”をやっているのを見たんだが……。」
「バォ!!」
すると、蓬が鼻でエリア7へ行こうと示してきた。
「えっ……。」
「マジか……。」
「やっとこっちに来れたのに!?」
「”あっち向いてホイ”出来るかな!?」
「「「おい!!!」」」
……何となくだが、良いコンビの様だ♪♪
「ガルッ!!」
焔も行こうと歩き出す。3人は渋々と1人はウキウキと2頭について行く。
エリア7に来ると、どんだけやってるの!?と言いたくなるぐらい、まだ続けていた。4人もあっけにとられてしまった。
「どんだけだよ!?」
「いや……餌の為なら……だろ!?」
「そうだな……死活問題だろうしな……。」
「俺が勝ったら、あの肉くれるのかな!?」
「「「勝つ気かよ!!!ってか参戦すんのかよ!!!」」」
楽しい連中である。で、蓬がその2頭の横に行く。すると、さすがに”あっち向いてホイ”を中断し、なんだ、とばかりに威嚇してくる。だが、蓬はお構いなしに自身の背中から鼻を使ってある物を取り出した。2頭は目を丸くして驚き、更にはうっとりとしてしまう。金色に輝くように見えるその物体は2頭にとっては大大好物!それが数十本とゆさゆさと揺れていた。”バナナ”である。しかも、5,6本が一房というのなら、数十本の巨大な塊はなんと言うのだろうか……。
それを蓬は目の前に”ドサッ”と降ろし、鼻を地面に突き刺して雪球を作り、2頭の間に降ろす。2頭は驚いたが、焔が反対側に現れたので更に驚く。
焔がその雪球を尻尾で横に輪切りにし、上側は捨てて、下側を尻尾でペシペシと叩いて固めていく。
「バオバオ、バォァ。」
蓬が2頭に話しかけたようだ。すると2頭が納得したようにその臨時に作られた雪の土台に歩み寄る。
2頭ともニヤリとしながら、やる気満々である。
それぞれ、胸を叩いて咆哮し、右腕の肘を台に乗せて、ガッシリと手を組む!その組んだ手の上に鼻を置いて押さえる蓬……。
4人はさすがに何をせんとしているのか理解した。
「あ、あはは……そうくるか♪♪」
「これは面白そうだな♪♪」
「さすがは蓬君だ♪♪」
「対戦してもいいかな!?」
「「「病院送りだから!!!」」」(どんだけ自信があるんでしょうね……♪♪)
そんな4人を横目に、蓬が声を上げる!
「ォ~~~……バォッ!!」
掛け声とともに鼻を上げて試合開始のゴングだ!!
2頭は一気に渾身の力で腕を動かしていく!!右腕の筋肉が異常なほど膨れ上がり、血管が浮き出ている!お互いに睨み合って、全身に力が入っているのが見て取れる。右に左にお互いに腕を倒されそうになるのを必死に堪えて持ち直す!そのやり取りが暫く続く。いつの間にか4人のハンター達も周りで応援を始め、いつの間にかさっきのブランゴ達も応援に加わっていた。
腕相撲は”万物共通”か!?と思い知る事になったのだった………………。
読了誠にありがとうございます。 今しばらく救出作戦にお付き合いいただいて、次のお話に行こうかと思っておりますので、お付き合いくださいね。
では、また次話にてお会いできることを切に願って……♪♪ 紅龍騎神でした……♪♪