「ゴルァ………!!!」
長い格闘の末、勝負を制したのはラージャン。両手を上げて雄叫びをあげていた。
「「「「おぉ~~~!!!!」」」」
ハンターやブランゴ達が拍手喝采である。蓬は勝利者のラージャンにバナナの束を渡す。
すると、それを受け取ったラージャンが半分に割り、その片方をドド・ブランゴに渡したのだ。ブランゴも驚いたが、それを受け取って、がっちりと握手していた。
何故かスポーツマンシップのような変な清々しさが、その場を駆け抜けていくのだった。
「ゴルァ、ゴルゴル、ゴァ!?」
焔が2頭に今度は話し掛けていた。すると2頭はお互いに頷きあい、遥か遠くの方角を指差したのだ。これにはハンター達も驚いてその方向を見る。
「その方向で見たって言うのかい!?」
「バォ!」
ラザックの問いに蓬が返事を返していた。はっきりとした場所ではないが、白羅達が生存している事は確認出来た。だが、蓬も焔も首を傾げていた。ラザック達にはその意味は分からなかったが、少なくともこの雪山には居ないことだけははっきりとした事だった。
「一緒に探しに行かないか!?お互いの力を駆使して捜す方が効率が良いし、発見しやすいと思うんだ。」
ラザックが蓬にそう話し掛けて、一緒に行動しようと誘っていた。
蓬と焔も分かったと、頷き返していた。
「それは良いな♪」
「そうだな♪」
「じゃ、決まりだな♪」
そこからは、ラザック達4人のハンターと、ガムートの蓬とディノバルドの焔がチームを組んで、捜索する事になったのだった………。
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森丘のエリア4は正に二つ名を冠するモンスター同士が戦おうとしていた。そのエリアの緑の大地は、あちこちがこげつき、そちらこちらも地面が抉れていた。
ここ森丘の大地は名前の通り緑の大自然に囲まれた土地で、生き物が生存するにも、住みやすい土地柄である。
だが今は、縄張り争いではない。片や戦いに勝つために……。片や、仲間を守りたいが為に………。“隻眼イャンガルルガ”……“黒炎王リオレウス”………。
両者の想いが激しく激突する!!!
お互いに目の前で睨み合い、顔を横に向けて片目で上目遣いにドヤ顔をしながら、自慢を始めたのだ。徐々に顔を近付けていく……。くっつけそうになるぐらいに近づいた時、横から声がした。
「あんたら何やってるニャ……。」
その瞬間、硬いもので双方とも頭を思いっきり殴られる!2頭とも頭に大きなタンコブが……。翼で頭を抱えてしゃがみ込む。
見上げると姫沙羅が自身の丈の2倍以上の棍棒!?を片手に持って肩に担いでいる。
隻眼が文句を言おうと咆哮を上げようとするが、
「うるさいニャ……。」
姫沙羅が低い声で、片手に持っている棍棒を振り下ろし、隻眼のタンコブの上にもう1つのタンコブが………。(姫沙羅さん、コワイ……。)
更に鋭い視線で隻眼を睨む。その恐ろしい殺気にレウスもたじろぐ……。
「ニャにか文句あるニャか……。」
低い口調で睨んだまま問いかけられて、隻眼も急におとなしくなり、黙って頭を下げ、すごすごと引き下がって行ったのだった……。
「キ、姫沙羅ニャ……コフッ……。」
岩壁下で横になって動けずにいた灯羅が声をかけていた。姫沙羅はすぐに灯羅の傍に。レウスとタマミツネも傍に。
「こ、この毒ニャ……。」
かなり青ざめて苦しそうな灯羅に姫沙羅も参ってしまった。解毒薬や漢方薬で果たして即効性があるのか、緊急を要する事態だ。
するとレウスが足の爪の1本で、ゆっくりと灯羅の腕の上に重ねる。するとどうだろう。灯羅の青ざめた顔が一変し、生気が戻り、苦しさが和らいでいく。何とか動けるほどまで回復する。
「レウス、凄いニャ!!」
姫沙羅も驚いていた。解毒できるとは……。
「ありがとうニャ♪」
灯羅はレウスにお礼を言う。レウスも返事を返して回復できたことに喜んだ。
「ニャ!?調査船ニャは!?」
上空を見上げると、調査船から皆が手を振っている。何とか無事の様だ。
手を振り返すと、一旦船を修復するためゆっくりと移動しながら戻って行くのだった。
「とりあえず、何とかニャりそうニャ。」
「とんでもない奴に出くわしたニャ。」
「まさか、二つ名に会うニャンてニャ。」
「何故か、レウスまで二つ名になってるニャが。」
「姫沙羅まで二つ名になるかと思ったニャ……。」
「ニャんか言ったニャか!?」
「ニャ!?ニャにも♪ニャ、ニャァ、1度戻ろうニャ。ニャ♪♪」
とレウスに乗ってしまう。
「ニャにか、誤魔化された気がするニャ……。」
首を傾げながら、タマミツネに乗り、後をついて行くのだった……。
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随分と移動した……。麒麟にも負担は掛けられないと、時折ラミアも一緒に歩いた。
今は“鏖魔”の案内で砂漠の中や洞窟内、なんと、砂の滝の底まで………。そこを通った時は、ラミアも麒麟も周りをよく見回しながら、探しつつ移動したが見つけることは出来ず……。確かに案内してくれている“鏖魔”が通り過ぎて行くのだから、居ないとは思っても探さずにはいられなかった。そこを抜けて、そこから更に砂漠の中をかなりの距離を移動していた。
クーラードリンクも節約しながら飲んでいたつもりだが、それでも後1本となっていた……。
その時、前方に木々や緑が急に広がりだした。そこで砂漠地帯が終わりだと告げていた。ラミア達は安堵した。クーラードリンクは間に合ったようだ……。だが、森が広がってはいるが、何か様子が変だった。風が吹き荒れ、草木が大きく左右に揺れ動く。空が暗雲の渦であり、生物たちは身の危険を感じてそこから避難してしまっていて、虫1匹すら居ない。
“鏖魔”がその渦の中心を見上げている。ラミアも麒麟もその強風に耐えながら渦の中心を見上げていた。
”生物”の気配を感じ取っていたからだ。やがてゆっくりと姿を現す。
全身に半透明のヒレを纏い、常に浮かんでいるため、後ろ脚が退化し、前脚の部分も爪はない。翼の代わりをしている感じだ。常に嵐を纏い、厄災とまで言われ、最強種の一角である古龍”嵐龍アマツマガツチ”がラミア達の前にフワリと降り立った。
ラミアも麒麟も驚いてしまった。ラミアにとっては、この古龍に会うのは初めての事。話には聞いているものの、実際にしかもこんな目の前になど、驚かないわけがなく、圧倒されっぱなしである。逆に麒麟は驚きはしたもののほとんど動じてはいない。
「グァグルァ、グルッ。」
「キィァ、キュキュ、キィ。」
何か会話がなされたようだ。すると“鏖魔”が方向を変え、砂漠の方へと歩き出す。どうやらここからはアマツマガツチが案内をしてくれるようだ。
「ありがとう!!」
ラミアは礼を言って手を振った。“鏖魔”もそれに応えるように尻尾を振って返事をしていた。やがて、砂の地面に潜って離れていった……。
アマツマガツチの方へ向き直ると、突然背中を見せて乗るように促してきた。狩の時はダウンさせようと乗る事があるが普通に乗せてくれるのは、初めてだ。しかも古龍に……。
「の……、乗せてくれるの!?」
「キュイ!」
返事を返して催促してくる。キリンと顔を見合わせ、緊張しつつ背中へと乗った。
「よ、よろしくお願いします。」
背中の上でしゃがむと身体を起こし、ゆっくりと前進を始める。やがてかなりの上空へと昇ると、一方向へ向かって真っすぐに飛翔する。
ラミアは暗雲ながら、周りの景色とアマツマガツチを交互に見つめながら、感嘆するのだった……。
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白羅とラルクと白龍は話し合っていた。
白龍は記憶は引き継がれるのだと言う。それで白羅の事を知っていたのだ。
『なぜ、お主はその時、友になりたいと思ったのだ!?』
「ニャ……。それはニャ……。」
白羅はモジモジしながらも、白龍に向き直り話始める。ラルクもそこが知りたいと興味津々で白羅を見つめていた。
「き、綺麗だったニャ……。」
『な、我がか!?』
その答えには2頭とも驚いた。普通ならば最強だからという意味合いで、仲良くしたいと思うところだが、そういう事ではなく、全身が白い体躯の古龍など他には居ない。そこに目を奪われたのだと言う。
(クスッ、白羅らしいと言えばらしいね♪)
ラルクも何となくだが分かった気がした。
『友になりたい気持ちは、今も変わらぬか?』
改めて聞いてきたので、白羅は直ぐに頷いた。
「なりたいニャ。お願いできないニャか!?」
白羅は再度願った。一緒に住むまでにはならないが、仲良くなりたいとは思っていた。
『ふむ。敵対する理由もなし………。それも良いか。』
「ニャ!?ニャら!?」
『良かろう。力もお主に継がれている部分もあるしの。ぶつかり合う言われもない。そこの竜とも仲が良さそうだしの♪』
「ニャッた!!よろしくですニャ!!」
『ふむ。よろしくな。』
(良かったね白羅♪)
「ありがとうニャラルク♪」
2頭と1匹は微笑んで顔を見合わせるのだった。
『む……。あやつがこっちに向かって来るのう。まだ少し遠いが……。』
「ニャ!?そう言えば皆心配してるニャ……。」
(そ、そうだね……。探しているかも……。)
白羅もラルクも急に思い出し申し訳なくなった。ファルマさんの依頼でバブルボッカから欠片を取り戻そうとしていた矢先の事だっただけに、連絡も取れず心配しているだろうと思ったのだ。
『ならば、もう少しでおのずと会えるだろう。あちら此方から近づいて来ている気配がするしの』
「ニャ!?本当ニャか!?」
白羅もラルクも驚いた。
『うむ。今しばらくここで待つがよい。ここから離れてしまっては、会えなくなってしまうぞ。』
「わ、分かったニャ。待たせてもらうニャ……。」
そう言うと、早く会いたいと焦る気持ちをぐっと堪えて、皆が到着するのを待つのだった…………。
読了ありがとうございます♪やっと次話にて再会できそうです~~♪次話も読んでやってくださいましね~~~♪では次話にてお会いできる事を切に願って………♪紅龍騎神でした♪