飛竜とアイルーと。   作:麗紫 水晶

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 ど~~~も~~~………………。さりげなく更新しま~~~~す。
 いつも高評価やお気に入り、読んでくれている方々には感謝しておりま~~す♪♪♪
 早速、本編を読んでやってくださいまし~~~♪♪後ほど後書きにて~~~。
 では、物語の始まり始まり……………♪♪




♪♪♪事件です!!③♪♪♪

ここは……!?ジャングル!?密林!?熱帯雨林!?ここどこ!?!?!?

迷う……よね………、こんなジャングルの中………。しかも、夜ですよ。月明かりが、足元を所々照らしてくれるものの、先の方は闇………。いかなるモンスターが出てもおかしくはない。そんな道なき道を、匂いと感でユクモ村へと向かって歩いて行く小柄なモンスターが1匹………。

アオアシラの子供である。彼は焔羅と雅盛に助けられつつ、領主の屋敷から何とか抜け出し、真っ暗夜道を……といっても道はないのだが、茂みの中を必死に歩いて行く………。追っ手に捕まらないために……、白羅の元にたどり着く為に………。託された思いを胸に……。

その事だけで、前脚、後脚を必死に動かしていた。頼みとなるのは自分の感だけ……。追手に気付かれるまで少しでも遠くに離れたい……、その一心だった……。

 だが、所々に差す月明かりだけが頼りでスムーズに進むことが出来ずにいた。大きな音を立てるわけにもいかない……、かと言ってなるべく遠くに離れたい……。緊張と焦りが子熊を可哀そうなほど追い詰めていく……。

 事実、この時子熊はまだ気づいていなかったが、間違いなく追手が迫って来ていた……。

 

「お、おやかた様大変です!」

 

「どうした!?騒々しい!」

 

領主であるバルドの自室に、いきなりドアを開けて入ってくる者がいた!

 

「も、申し訳ありません!地下牢に捕らえていた子熊が脱走しました!」

 

「なんと!他の者は!?」

 

「はっ!今のところその子熊1匹かと!」

 

「そうか……、分かった。追っ手は何とかする。お前は引き続き、他の者達を監視しろ。これ以上の失態は許さんぞ!」

 

「はっ!全力を持って!!」

 

と衛兵は扉を閉めて、早足で持ち場へと戻るのだった。

 

「ミリザは居るか!?」

 

「はいニャ、ここに……。」

 

自然と音もなく、バルドの傍に姿を現わすオトモ。見事なまでに気配を消し、部屋の何処に隠れていたか分からぬ程、隠密に長けている。

 

「今のは聴いていたな。すぐに連れ戻すのだ。抵抗するならば構わん、その場で討伐しろ。」

 

「はいですニャ。お任せ下さいニャ。」

 

静かに姿が暗闇に消えて行く。

 

「俺の計画の邪魔はさせん。必ず手に入れてやるぞ………。」

 

一人呟きながら月夜の空を窓から眺める領主バルドであった………。

 

月の明かりが、地上を照らし、森の木々が地面の光を遮る中、1匹と1頭が気配をかぎ分けながら森の中を進んでいた。

 

 体毛は白と黒の縞模様で4本の四肢、前脚に翼があり、とげとげしい尻尾がある。顔は猫似で見方を変えれば可愛らしいが、攻撃や素早さ、隠密性は侮れない……。迅竜≪白疾風≫とも呼ばれるナルガクルガが匂いと気配を探りながらじわじわと追いつこうとしていた。

 その背中に一匹の武装したアイルーが乗っていた。

 ナルガネコメイル装備とナルガネコ手裏剣を装備したオトモアイルー”ミリザ”である。

  

「どうニャ!?≪リネル≫分かるニャか!?」

 

 匂いを嗅ぎながら進んでいる≪リネル≫と呼ぶナルガに声をかける。すると、不意に顔を上げ小走りに歩き出した。どうやら子熊の気配を察したようだ。

 ミリザも背中に捕まりながら、その行く手の先の方を凝視していく……。姿を見つけ次第、取り押さえる気が満々であった。が、一つ気がかりもあった……。

 

「一体どうやって逃げ出したニャ!?……。」

 

あの簡単には千切る事が出来ない鎖を断ち切ったなどと、誰が予想しえただろうか。まして親ならともかく、相手は子熊だ。 

徐々に子熊の気配に近づいて行く。だが、子熊もアオアシラの子。獣の気配や匂いを探知出来ぬ訳ではない。まして大型モンスターの気配だ。いくら隠密とはいえ、同じモンスター。そして子熊も神経のアンテナを張り巡らせながら進んでいる。

 

後ろからの追っ手に気付き、走り出そうとしたその時だった!

何者かが、子熊を後ろから捕まえ、茂みの中へと引き込んだのだ!

 

「フグッ!?」

 

口を抑えられ、声を挙げる事が出来ない!

 

(しっ!静かにするのじゃ!)

 

耳元でそう囁かれて、子熊も慌てて声を挙げるのを止める!

 

(姫様!来ました!)

 

驚いた事に、もう一人居る!しかも二人とも女性のハンターのようだ。子熊も観念して、その二人に従い気配を殺しながら様子を見ることにした。

案の定、オトモとナルガがほんの5、6メートル先にやってきた。子熊も息を飲んだ!緊張が、子熊にもハンターにも走った。嫌な脂汗も滲んでくる。必死に気付かれまいと、動きを止める。

 

「チッ、ここで匂いと気配が消えたニャ。気付かれたかニャ!?まあいいニャ。空から追うニャよ!!」

 

 そう促すと、《リネル》と呼ばれるナルガクルガが頷いて真上にジャンピング急上昇し、飛翔して離れていった……。暫く、気配が遠のくのを確認するとようやく子熊を地面に降ろし開放した。

 

「すまんのう。ああするしか方法がなかったのじゃ。許しておくれ♪」

 

 と苦笑いしながら子熊に微笑んだ。普通ならば、そのまま捕獲しどこかに連れ去られるか売り捌かれるところだろうが、彼女達は違っていた。

 

 1人は黒髪のストレートヘアで、和の国の武装のような武具をつけた”桐花・真”で、太刀”叛逆刃ジールレギオン”を背中に背負っていた。

 もう1人は忍装束のような武具をつけた”忍・極天”で、双剣”対剣ヴォルトトス”を背負っていた。

 

「姫様!?今の者たちは、この子熊を狙っていたようですが……。訳アリの様ですね。」

 

 もう一人の女性ハンターが子熊を降ろした”桐花”の女性ハンターに話しかける。

 

「うむ。その様じゃな。しかも、親熊も居ない。意味ありげじゃの。」

 

「グァ!!」

 

 子熊が一声礼を言うと、また歩き出した。枝や葉っぱをかき分けながら進んで行く。

 

「ちょっと待つのじゃ!?」

 

 突然、声をかけられ、驚いて振り向く。

 

「姫様、この子熊、どうやらこの方向からするとユクモ村に向かっているようですが!?」

 

「お主、ユクモ村に行きたいのか!?」

 

 なんだろうか、話など出来うるはずもない者が声をかけて来る。

しかも、ここで初めて会ったばかりだと言うのに心配してくれているのだ。

だが、子熊も直感的に悪い人間ではないと判断した。なので素直に頷いて見せた。

 

「おお!話が分かるんじゃな!?人慣れしているアオアシラの子なぞ、そういるものではないぞよ。亜夕羅≪あゆら≫よ。この子熊と共にユクモ村へ行きたいがどうじゃ!?」

 

「沙夜姫≪さよひめ≫様、私も同感です。ここで子熊を放置していくのは、忍びないかと。まして、先程の追っ手は、特にナルガクルガに乗っていたアイルーは、かなりの手練れかと。一緒に同行していく方がお互いに利があると思われます。」

 

「そのようじゃな。なら決まりじゃ。お主と一緒に行こうと思うがいいかの!?」

 

 子熊は驚いた。こんなに親切な人間に会うのは姫沙羅や白羅達以来の事。寂しさと不安が少し和らいだ気がした。頷いて一緒に行く事にする。

 

「よし、ならば、先の奴らを警戒しつつ、ユクモ村に向かおうぞ♪」

 

 木々や枝葉をかき分けつつ、2人と1匹はユクモ村へと進むのだった……。これが後に白羅達とも深い関りがある出会いとなる…………。

 

 

♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪

 

 

 

いつもは明るい太陽に照らされ、陽気に活気のあるユクモ村………。が!突然の来訪者に戸惑いを隠せない。村の子供達も流石に家に隠れて様子を見ている。

龍暦院の研究員達、村の人々も、急な来訪者に戸惑うばかりだった。

 

白羅達は全員、家の外へと慌てて飛び出す!すると、20人程の衛兵隊が、広場の入り口に待ち構えていた。あまりに物々しいので、研究員達や、村の人達も警戒し、萎縮している。

 その、一番前に若干の武装が違う者が居た。どうやら、彼がその隊の隊長らしい。

 

「私はこの隊の隊長をしている者だ!白羅と申す者はおるか!?」

 

張りのあるハッキリと通る大きな声で、白羅達に向かって叫んできた!

 

「おいらがそうニャ!」

 

みんなのいる位置より1歩前に出る。

 

「領主様の命により、今よりこの広場はモンスター共々、領主様の管轄下に入る!従って貴殿達は立ち退き願いたい!」

 

「ニャ!?ニャんだって!?!?」

 

「は!?何それ!?」

 

「そんニャ話しは聞いてないニャ!?」

 

「当たり前ニャ!あってたまるかニャ!」

 

白羅を含め、ラミアに姫沙羅、灯羅も寝耳に水の話しだった。

 

「繰り返す!これは貴殿達に同意を求めている訳ではない!強制的に退去せよ!との、命令である!従って、抵抗する者有らば容赦はせん!」

 

「あまりにも横暴ニャ。」

 

「親の顔が見てみたいニャ。」

 

「「「そこか!?!?」」」

 

そんなツッコミをしつつ、困ってしまう。

だが、モンスター達は白羅を信用・信頼してこの広場にいる。

 その白羅達を退けばどうなるか……。白羅達にとっても、大切な仲間達だ。ハイそうですかと簡単に引き下がれる訳がない。

 白羅達はお互いに顔を見合わせて無言で頷く。そして決心したように衛兵隊の隊長に向き直る。

 

「申し訳ニャいが、お断りするニャ。」

 

「何!?」

 

 隊長の目つきが変わった。素直に従うものと上から目線でもあったので、反発されるとは思わなかったらしい。

 

「ニャら聞くニャが、おいら達が居なくなったら、広場にいるモンスター達は歯止めが利かなくなるニャ。そのモンスター達を全部止められるニャか!?」

 

 そうなのだ。LVUPしたり、進化したり、希少種であったりしているモンスター達だ。その団体が暴れ出したら……。想像もつかないほどの大惨事になるだろう。その覚悟を白羅は問うていた。

 

「ふんっ!その時は国中のG級のハンターを繰り出して止めてくれよう。」

 

「ニャンだと!討伐すると言うニャか!」

 

「もしもの時はと言っている!大人しくしておれば、討伐する事もない。」

 

「おいら達が居なくなれば、どっちみちモンスター達は動き出すニャ。生かしておく気がなさそうニャ……。」

 

「そんなっ……。」

 

 ラミアも絶句する。灯羅達も唇を噛みしめていた。それぞれが拳を握って、わなわなと身体を震わす。

 

「さあ、話は終わりだ!大人しくここから去るか、それとも抵抗して捕まり連行されるか。どうする!!」

 

「ちょっとお待ちくださいな!」

 

 綺麗な着物を着飾った女性が扇子を持って現れた。

 

「村長さん……。」

 

「ユクモ村の村長か……。何か用か!」

 

「えぇ。この広場を提供する者として、この村を代表する者として、私や他の村の村長やギルドナイト様等の相談も無しに強引に話を進めようなど、失礼千万ですわ!!」

 

「そ、村長さんニャ………。」

 

白羅はうれしくなって村長の横顔を見た。村長もまじめな顔のまま、相手の隊長を見据えている。

 

「この広場にいるモンスター達には私たちも大変世話になっております。村の危険が及んだ時も助けになってくれた事もあり、村の子供達に大人気なのです。それには白羅さん達の貢献度があり、その白羅さん達が居なくなってしまったら………。モンスター達は一斉に暴れだし、瞬時に村は焼け野原と化しあなた方の住む土地も只では済みませんよ。それを踏まえておっしゃっておりますの!?」

 

村長は毅然として言い返していた。

村長にとってもかけがえのない者達になっている。モンスターを含めてだ。かの場所にもライダー村と呼ばれる村が存在するが、少し違うのは、絆石と呼ばれる石が、ここでは使わなくとも仲良く住む事が出来ていると言うこと。勿論、人間側の、モンスター側の、生活スタイルがあるのですべてに共同と言うことにはならないが、お互いを認め会う事で、お互いに寄り添う事で、絆が生まれるのだ。その事を白羅とラルクが、身をもって教えてくれているのである。だからこそ、村長も白羅を助ける為に必死であった……。

 

「だから、先程から何度も申している!いざとなればハンターを動員して食い止めると!これは領主命令である!駄目とは言わせぬぞ!」

 

白羅達と衛兵達のにらみ合いが、続いた。

 

「ワシらもその話し、聞いておらんが、領主殿はそこまで礼儀知らずじゃったかの!?」

 

「おじいちゃん!」

 

イサラの顔が明るくなる!

そう、ココット村の村長、ポッケ村の村長、そしてユクモ村の村長が揃っていた。

 

「ほほ~~い!イサラよ、白羅君との日取りはいつにするかの!?」

 

「「「「「「「それどころじゃないし!!!!!!!」」」」」」」

 

「なんじゃ、つまらんのう。」

 

と一人いじけているココットの村長であった…。

 

「私の所も使いは来ていないが、私達を差し置いて、直接とはどういう了見か!?」

 

「アルザート様ニャ………。」

 

「そうだぜ!白羅さんやモンスター達に助けられた俺達にとっても、命の恩人だ。それを出てけだと!どの面下げて言ってやがる!…………あ、その面か!?」

 

「ラザックニャ…………。」

 

白羅は目に涙を浮かべながら、苦笑いをしていた。

 

「我々も同感だ!」

 

とぞろぞろと白羅達の傍に寄って来たのは、龍暦院の研究員達………。

 

「僕たちもです!」

 

「隊長さん!ママさん!」

 

龍識船の隊長さんとママさんまで……。

 

「私達も白羅さんに賛同します!」

 

なんと、アイラを筆頭に受付嬢の全員が!

 

「みんニャ、ありがとうニャ♪おいらこんニャに仲間が出来たんニャな………♪♪♪」

 

白羅は涙ながらにみんなを見回した。みんな微笑んで頷いてくれる。その気持ちが凄く有り難く感謝だった。

 

「な、何なんだ!お前達は!一緒に連行されたいのか!!」

 

あまりの人数が白羅の周りに揃い踏みで、衛兵隊の隊長も焦ったようだ。

 

「悪いニャが、お引き取り下さいニャ!領主様に何をされようと、何を言われようと退去するのはお断りしますニャ。」

 

「我らを愚弄する気か!」

 

隊長がそう叫んだ途端!背筋が凍りつき身体が固まってしまった。白羅の頭上に白いオーラが立ち上り、それはかの古龍の顔になった………。

 

「なっ、ミ、ミ、ミラルーツだと!!」

 

さすがにそれは予測しえなかったのだろう、身体がカタカタと震えだし、衛兵たちも腰を引いてしまっていた。

 

「きょ、きょ、今日のところは、引き上げるぞ。領主様にご報告だ!」

 

と慌てて、引き返す。他の衛兵達も慌てて退散していった。

 

「わ~~~~~~!!♪♪♪♪♪」

 

みんなが一斉に沸き上がる!気持ちが1つに………とはこう言うことをいうのだろうか。みんな喜びに沸き返る。そして白羅達に拍手の渦が……。

 

「あ、ありがとうニャ♪♪みんな大好きニャ!!!」

 

 と大声で叫び、皆に向かって大きく手を振る!!そうして周り全員、白羅達を囲む中、1匹の大きな咆哮が上がった……。

 

「グオァァァァ!!!」

 

 その声がした方向に全員振り向く!!その広場の入り口に、当然衛兵達は居ないが、代わりに2人の女性ハンターと1匹の子熊が現れたのだった……………………。

 

 

 

 




 読了お疲れ様です~~~♪♪新しいモンスターが出てきていませんが、新たなハンターが2人出てきました。どう繋がりがあるのか………。次話をお楽しみにしていただければ♪♪
 他、短編や、斬破刀の日常もよろしくお願いいたします♪♪
 では、次話にてお会いできることを切に願って……♪♪紅龍騎神でした……♪♪
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