飛竜とアイルーと。   作:麗紫 水晶

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 更新させていただきます。では……♪


♪♪追跡調査!?……って。♪♪

 大パーティーが、盛りに盛り上がって結局朝まで続いた次の日……。

村の人達が片付けを始めてくれていたが、主要のメンバーの面々はこの通り泥酔でその場で睡眠中………。

まあ、微笑ましいこと♪っと、一人笑みをこぼしながらそっと彼等に毛布を掛けてあげているユクモ村の村長さん……。彼女も一緒にかなり飲んでいた筈だが、かなり強いとみた!

 

「ホホホ、白羅さんには内緒でね♪」(りょ、了解しました!)

 

な、何か別の威圧感が……。

 

「あ………おはようございます………。」

 

まずはラミアが目が覚めたようだ。

 

「クスクスクス…もうお昼ですわよ♪」

 

村長さんにそう言われて目を丸くする!

 

「えぇっ!もうそんな時間なんですか!?」

 

「そうですわね、みんなを起こしてあげてくださいな。」

 

「あ、は、はい!…うわっ……みんな凄い格好……!?」

 

表現するのはちょっと失礼して、姫沙羅、灯羅、他の村の村長さん達は居たが、肝心な二人が居ない。

 

「ああ、白羅さんとアルザート様なら朝一で王城へと向かいましたわ。」

 

ラミアが探している様だったので、村長さんが気を利かせてそれに応えていた。

 

「えぇっ!私も一緒に行きたかったのに~~!」

 

大きな声で残念がるので、周りが何だどうしたと起きてきた。

 

「白羅さんが、アルザート様と王城に行ったって……。」

 

「ニャ~~!あたい達を置いてくニャんて許せんニャぁ~~!」

 

「いい加減になさいっ!!」

 

その場に居る全員ビクッとして、一人に注目する。当然、姫沙羅が一番に毛を逆立てて冷や汗を垂らしている。

 

「一体どんな顔で王様の前に出るのですか…、それに疲れているところを連日で連れ回すのは仲間に申し訳ないからと言って起きるまでそのままで……と白羅さんがそう言って出掛けて行きました。私にもデートの誘い……じゃなかった、頭を下げても行きましたよ。白羅さんの気持ちも分かってあげるのも、大事なんじゃなくて?」

 

村長さんに促されて全員しばらく無言であった……確かに自分達の気持ちばかりが優先になりがちで、白羅の気持ちを考えてなかったかもしれない……。

 

「今回はアルザ―ト様もついてるし、思いの深い場所でもあるので帰りを待つことにしましょ。大丈夫!私達を放置したまま、戻ってこない訳がありません。私達が信じてあげなくてどうするんですか?」

 

村長さんの言う事ももっともである。仲間を放って置けるほど、淡白な猫ではない。その事は、全員が分かっている事である。

 

「分かりました、こっちで出来る事をして、帰りを待ちます。彼が安心して帰って来られるように。」

 

「ニャ、あたいもそうするニャ。白羅の居場所を守らないとニャ。」

 

「そうですわ。白羅さんを待ちましょ。」

 

「そうですよね、戻って来たら日取りを相談しないと…。」

 

「「「おいっ!!」」」(って、まだ言ってる………。)

 

周りも苦笑いしながらも、身の回りから片付け始めるのだった………。

 

♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪

 

城下町へとやって来た二人は、元領主の居た屋敷に寄っていた。白羅達が乗り込んだ時の事、雅盛や焔羅を助けた事、姫には世話になった事、殿下に再会出来た事をアルザートに話ながら建物の前で話す。建物はその時のままで、雇われていたもの達は全員解雇され、時々掃除を頼まれたものが2、3人屋敷内を掃除して行く。

 今は無人であり、領主の座も空席になっているとアルザートが話していた。ここの事も含めて話がある、と王城へと案内されるのだった……。

 建ち並ぶ商店街、往来する人々、人数もさることながら、街は活気に満ちていた。その大きな通り道をアルザートと並んで歩いていく……。周りの人々もアルザートだけでなく、白羅もこの前の騒動の主役であった為に知っている者も多く、注目を集めるのだった。

 あまりに見つめられて、白羅が照れてアルザートに隠れるように歩いていると、若い女の子達に¨可愛い~~♪¨とか言われてしまい、顔を赤くしながら王城へと向かうのだった……。

 

白羅にとっては、王城は何年ぶりになるだろうか……、中へと入るとあの頃と少しは変わったところもあったが、殆どが変わりなくアルザートの案内によって、応接間へ案内されていた。

 

と、中に入って来る者が。

 

「おおっ!白羅殿!逢いたかったぞよ!」

 

「ニャ~!沙夜姫様ニャ~!」

 

「一昨日ぶりじゃの。何年の友の再会のようじゃのぅ。」

 

「ニャァ……、おめかしした姫様も綺麗ニャ……。」

 

「な、何をやぶから棒に……。わちは変わっていないのじゃ。」

 

と、言いつつ顔を赤くしている。まんざらでもなさそうだ。

 

「白羅殿、この前は姫様を助けて頂きありがとうございました。この恩はけっして忘れません。」

 

「ニャ、亜夕羅さんニャ。おいらの方こそ、姫様が一緒でニャかったら今頃どうニャってたか……。お礼を言うのはこっちの方ニャ。」

 

「おおっ!師匠いらしてたんですか?」

 

遅れて殿下が応接間に入って来る。沙夜姫と一緒に並んで顔を見合わせて微笑んでいる。

 

「今日は王様に呼ばれて参上しました、殿下。」

 

「おおっ、アルザートか。父に呼ばれたとな?」

 

「はい、件のお話かと……。王様にお会い出来ますか?」

 

「うむ、ならば謁見の間に居よう。私達も一緒に同行する。」

 

「はっ!ありがとうございます。」

 

「白羅殿、兄様も居ると思うぞ。」

 

「ニャ!雅盛様もニャか!?」

 

 まだ、和の国には戻ってはいなかったようだ。どうして……と思うより、会って話がしたいと思う事の方が優先だった。廊下を通り、大きな観音扉の前に立つ。綺麗な装飾が施され、優雅さと気品を漂わせた扉がゆっくりと開かれた。天井高くずっと奥の方に玉座がある。それに座るは国王陛下であろう、その傍で話をするは雅盛らしき人物が。白羅達は玉座の前まで赤い絨毯の上を真っ直ぐに歩いて行った。

 

「父上、アルザ―トと師匠をお連れしました。」

 

「ニャ!殿下、おいらはもう師匠じゃニャいニャ。」

 

「いいえ、そのお姿ではあっても私にとっては師匠に変わりなく!」

 

「そんニャ、偉くもないニャよ。」

 

「いや、傍で見ていたわちが保証する。そなたは真に強い。」

 

「ひ、姫様までニャ……。照れるニャ……。」

 

 そんなやり取りを見ていた雅盛が声を掛けてきた。

 

「白羅よ。改めて礼を言わせてくれ。ありがとう。」

 

「ニャ、ニャにを言いますニャ。当然の事をしただけですニャ。アルザ―ト様にもお願いして探してもらってましたニャ。助ける事が出来てこんニャ嬉しい事はないですニャ。」

 

「そう言ってもらえると私も少し気が晴れる。本当に済まなかった。」

 

「ニャ、雅盛様の所為ではないですからニャ、気にしちゃダメですニャ。」

 

「そうなのじゃ、ずっとあの調子なのじゃ。何とかならんかのう。」

 

「急には気持ちも切り換えは出来まい。ゆっくりと取り戻せば良い。」

 

「お、王様ニャ……。」

 

「白羅よ……久しいの。」

 

 何年ぶりだろうか……お互いに無言のまま、顔を見合わせていた……。

 

「お久しぶりでございますニャ。お元気そうで何よりですニャ。」

 

「ほほ……、そなたが居なくなって寂しかったぞ。」

 

「ニャ、そんニャ……。ご希望に添えなくて申し訳ありませんでしたニャ。」

 

「ほっほ、わしもそうだが、何より息子が寂しがっての。」

 

「ち、父上!それは言わぬ約束でしょう!」

 

「おや、そうであったかな?」

 

「ちちうえ~~……。」

 

 ははははは……。謁見の間に久しく笑いがこだまする。他にも執事や参謀等々も居たが、王様が笑顔を見せるなどここしばらくは無かった。ゆえに驚くを隠せなかった……。白羅の事を知る者も少なかった為、余計に不思議な光景に見えたようだ。

 

「しばらくぶりですね、すっかり可愛らしくなって。」

 

「お、王妃様ニャ……ご無沙汰しておりましたニャ……。」

 

 優雅なドレスに身を包み、優しい笑顔で迎えてくれる、人々からも好かれている王妃様。勿論超美人である。

 

「久しぶりに来たのです。ゆっくりしていってくださいね。」

 

「ありがとうございますニャ。」

 

「陛下、御団らんのところ申し訳ありません。そろそろ本題の方を宜しいでしょうか?」

 

アルザートが恭しくも催促する。

 

「お、おお!そうであったな。この続きはまた後でな。早速ではあるが、白羅よお主に頼みがある。」

 

改めて表情を引き締めた王様が白羅に話を切り出した。

 

「ニャ、ニャんですかニャ?」

 

「うむ、1つはお主も分かっておると思うが、領主の座が1つ空いておる。そこでお主に頼みたいのだが、どうじゃ?」

 

「ニャ、ニャんと!おいらがですニャか!?」

 

「そうじゃ、今のところ適任者が居らんでの。そなたがやれば各村との繋がりも深まるじゃろう、どうじゃやってみんか?」

 

白羅は迷った……。確かに自分が領主になった暁には、村との繋がり、モンスターとの繋がりも深まることになるだろう。しかし………。

 

「直ぐにお返事しニャいといけませんニャか!?」

 

「いや、今しばらくはよい。ただ長引けば誰かに領主の座を奪われることになる。さすれば村との繋がりが薄くもなろう。お前と一緒に暮らしているモンスター達の事もある。わしは問題ないのだが、他の領主たちがうるさくての。反対の者が多いのでそれらの管轄になってしまうとわしも助けにくくなる。じゃからお主を見込んで頼みたいのだ。」

 

 白羅も黙ってしまう……。領主になれば、モンスター達の生活がもっと楽になるだろう。しかし、ユクモ村にある自宅から離れてしまうのも、モンスター達を支えるのもやりずらくなってしまうし、白羅自信が寂しい事に思った。しばら~~~く考えていると、尻尾の先から頭のてっぺんまで電気が走り抜ける!!

 

「ニャ!!分かったニャ!居ますニャ!適任者がっ!!」

 

 周りがみんな驚く。一気に注目を浴びる白羅……。

 

「ニャ!て、照れるニャ……。」

 

 両手で顔を覆ってしまう白羅……照屋なのか、お茶目なのか……。

 

「ご、ゴホン!して、適任者とな?」

 

 王様が咳ばらいをして改めて白羅に応えるように促す。

 

「ニャ、おいら達をサポートしてくれているラザックニャ。」

 

「おお、彼か!なるほど……。」

 

 アルザ―トも知っていて確かに……と納得していた。

 

「知っておるのか?」

 

「はい、王様。彼ならば確かに適任でしょう。白羅君達とも付き合いが長いし、白羅君の家を建てたりモンスター達の面倒も見ています。事情もよく分かっていますし、私としても適任かと。」

 

「ほう、しかし、その者もハンターなのであろう?その方面も長けているという事か?」

 

「そうですね、下手な業者よりは頼りがいがあるかと。」

 

「なるほどの。アルザ―トにそこまで言わせるとは珍しい事ぞ。して、了承してくれそうか?」

 

「ニャンとか説得しますニャ。ラザックニャら分かってくれますニャ!」

 

「あい分かった、その件は二人に頼もう。実は本題はもう一つの件じゃ。」

 

「ニャ!?!?」

 

 領主の件が二の次なんて余程の事だろう。白羅も不思議がって王様の発言を聞いていた。

 

「実はお主に新大陸へ行ってきて欲しいのだ。」

 

「ニャい!?!?!?」

 

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♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪

 

 

 

 ユクモ村に戻ってきた白羅とアルザ―ト。白羅の顔もあまり冴えない。

 

……………「新大陸に行って古龍渡りの調査をしてきて欲しいのだ。」

 

「こ、古龍調査ですニャか?」

 

「そうだ、既に今までも第1期団から5期団までが遠征している。彼らには彼らの調査がある。それとは別に動いて欲しいのだ。」

 

「ニャンと!」

 

「実はの。報告があって、飛竜種が多数新大陸の方角に飛来しているようなのだ。理由は分からぬ。龍達が向かった先に何があるのか……。モンスターと仲の良いお主ならそれを見つけられると思うての。どうじゃろう、行って来てはくれぬか?」

 

「ニャ……。2、3日貰っていいですニャか?考えてみますニャ……。」

 

「うむ、良い返事を待っておるぞ……。」

 

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 そんな会話があった後である。なかなかどうしたら良いのか、案が出てこない。かと言ってそのままな訳にもいかない。が、とりあえずみんなには帰って来た事を知らせ、ラザックの所へと向かう。ラザックもモンスター達の食料を調達して戻って来たところだった。

 

「たっ!大変ニャ~!ラザック~~!頼みがあるニャ~~!聞いて欲しいニャ~~~!」

(なかなか計画的だなこの猫……。やるな……。)

 

「な、何だ何だ!どうした?白羅さん?」

 

ラザックも白羅の慌てように、疑わない。

 

「どうしたラザック?」

 

「彼女か?」

 

「「おいっ!」」

 

「ニャ!二人にも聞いて欲しいニャ!とにかくおいらの家で話すニャ!一緒に来てニャ~!」

 

「アルザート様も居るってことは、関係があるんすね?」

 

「そうだな。まずは彼の話を聞いてやって欲しいんだがいいかな?」

 

「分かりました。行きましょう。」

 

と、言う事で白羅の家に。

 

「あ、お帰りなさい白羅さん。」

 

「白羅、お帰りニャ~!」

 

「ただいまニャ!ラミアニャ!姫沙羅ニャ!」

 

二人も微笑みながら迎えてくれた。

 

「ラミア達にも、聞いて欲しいニャ。ニャ!?村長さんもニャ。」

 

「村長さん迄もニャか!?」

 

「そうニャ。食事しながら会議ニャ。」

 

「ふ~ん、会議ねぇ……って、会議!?」

 

「それはただ事ではありませんわ、白羅さんが会議と言うからには余程の事態なのでしょう。早速話を聞きますわ。」(村長さんどこから…………。)

 

と、一同に介した面々が、白羅宅の2階で専属猫飯屋さんに料理を出してもらいつつ、テーブルを囲んで白羅の話を聞くことに……。

 

「まずはラザックに頼みがあるニャ、領主になってもらえないニャか?」

 

「ブフゥッ!!」

 

ラザックが驚いて、口に含んだアルコールを吹き出していた。

 

「な、なんだそりゃあ!」

 

「領主だってよ、柄にもない……。」

 

「彼女紹介してくれないかな?」

 

「「こらっ!」」

 

「ラザックが領主にって、どうして?」

 

「そうだ、そうだ。俺じゃなくたって他にも適任者が居るだろう。どうして俺なんだ?」

 

「ニャ、ラザックはおいら達と付き合いが長くなったし、モンスター達の面倒も見てもらってるニャ。一番気心が分かってていいニャと思ったのニャ。是非お願い出来ないニャか?」

 

「いや、しかしなぁ……。」

 

さすがにラザックも腕を組んで、考え込んでしまう。普通ならば魅力的な地位でもある。しかしラザックも一介のハンターである。他の事も器用にこなせるだけで、領主の仕事が何かは全く知らない事なのだ。大変そうな事なのも予想がつく。

 

「ラザックにお願いしたいニャ、村を、モンスター達を守って欲しいニャ。領主にニャってくれれば、各村の流通も良くなるニャし、モンスター達を守ってもらいやすくなるニャ。こんな嬉しい事はないニャ。この通りニャ!どうか……!」

 

白羅がその場で土下座して、ラザックに頼み込む。

 

「な、ちょ、ちょっと、頭を上げてくれよ白羅さん!俺なんかに任せて良いのかよ?」

 

「いいニャ!ラザックだからこそ頼んでるニャ!頼もしい仲間ニャからな♪」

 

「びゃ、白羅さん………。」

 

仲間と言ってくれる白羅に嬉しく思うラザック。一緒にいる二人以外に、仲間と思ってくれている者がいる事が何より嬉かった……。

 

「フゥ……。分かったよ、恩人から土下座されたらやらないわけにはいかないだろ。どうなるかは分からんがやるだけやってみるさ。」

 

「ラザックニャ……。」

 

お互いに握手を交わす。領主ラザックの誕生であった。

 

「あともう1つニャは…………。」

 

全員が白羅に注目する。

 

「おいら新大陸に行って来るニャ。」

 

!?!?!?

 

「「「「「「なにぃっ!!!」」」」」」

 

………………………………。

 

「びゃ、白羅さん新大陸って………。」

 

「そうニャ。実は王様からもう一つ依頼されたニャ。ニャンでも飛竜種が新大陸の方角に多数飛来して行ってるそうなのニャ。」

 

「え、でも新大陸には別に派遣されている期団があるはずでは?」

 

「そうニャ。でも、別任務だそうニャ。」

 

「別任務って……。」

 

「帰って来れる保証はあるニャか?」

 

「ニャンとも言えないニャ……。」

 

 白羅もうつ向いてしまう。必ず戻れるという確証は無い。だが、飛竜たちがこぞってどこに向かっているのか……。なぜそこを目指すのか……。これからのモンスター達との繋がりにも大きく影響する気がしていた。

 

「私は反対……。」

 

「ラミアニャ……。」

 

「あたいもニャ……。」

 

「姫沙羅ニャ……。」

 

「私も賛成しかねますわ……。」

 

「そ、村長さんニャ……。」

 

「だってよ、俺も素直には賛成出来ないな……。なんで、白羅さんなんだよ。他にもベテランのハンターならいくらでも居るじゃないか?」

 

「ニャ、モンスター達の気持ちも分かり合えるのもおいらしか居ないとも言ってたニャ……。」

 

「だからって……。」

 

 全員、黙ってしまった……。みんなの反対の気持ちも分かる……。ゆえに白羅も説得する言葉が浮かんでこなかった……。だが、外ではそれに関連するが如く別の出来事が起こっていた……。

 

 

♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪

 

 

 

(少しは強くなって帰って来たか……。)

 

(うん、少しね。父さんこそ黒炎王だなんて……。)

 

(お前も大人になれば進化出来るさ。)

 

(そうかな?)

 

(そうね、あの猫さんと一緒ならあるいは……ね。)

 

(母さん……。)

 

(僕らも負けないからな!)

 

(兄ちゃん、姉ちゃん……。)

 

 広場の奥の方高台の上で家族の語らいをしているリオレウス達家族。焔羅の無事を確認しつつ、再会を喜びつつ……。大パーティでも一緒に過ごしていた唯一の貴重な家族……。だがそれを邪魔される出来事が……。

 

(呼んでる……。)

 

 不意に黒炎王が上を向く。どこか遠くを眺めるように……。

 

(ど、どうしたの?)

 

(呼んでる……。)

 

 今度は金竜の方が……。

 

(呼んでる……。)

 

(呼んでる……。)

 

 今度は2匹の子竜が……。

 

(えっ、父さん!母さん!兄ちゃん!姉ちゃん!みんなどうしたの!!)

 

 焔羅以外同じ方向を見つめているのだ。急に言葉が棒読みになって何かにとり憑かれたかのように、焔羅の声が耳に入っていない……。

 

(行こう、呼んでいる。)

 

(行きましょう。)

 

(行こう。)

 

(行こう。)

 

 焔羅を残し、ホバリングを始める。

 

(え!ま、待って!どこに行くの!?父さん!母さん!兄ちゃん!姉ちゃん!待ってよ!!)

 

 焔羅が大声で叫ぶも全く聞こえていない。焔羅を置いて飛翔して行ってしまう……。

 

「グルオアァァァァァァ!!!」(いくなあぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!)

 

 何が起こったのか……。訳が分からないまま、取り残されてしまった焔羅……。頭を下げて1匹そこにたたずんでいた………………。

 

「ヒヒヒィィィンッ!!」

 

 白羅達の家の外で馬の否鳴き声が……。すぐにキリンと分かり何があったのかと白羅達は外に出た。

 

(大変!!焔羅の家族が、居なくなったわ!!)

 

「ニャ!ニャ二ィッ!!」

 

 それを聞いて白羅が一気に飛び出して行く!

 

「ど、どうしたの!」

 

「黒炎王たちが居なくなったニャ!!」

 

「「「「「「ええっ!!」」」」」」

 

 全員白羅に続いて飛び出して行く!広場の奥の方、黒炎王たちが住処としていた丘の上……。

 行くとそこに一人ぼっちでたたずんでいる焔羅の姿が……。

 

「え、焔羅ニャ……。」

 

 声を掛けると、振り向いて涙目で白羅に抱きついてきた。白羅も抱きしめる……。1人となった時の寂しさや悲しみは痛いほどよくわかっている……。なので力一杯抱きしめていた。

 

「ど、どうして……。」

 

 白羅もアルザ―トも思い当たる節があった……。古龍渡り……。その調査に至極関係しているとの確信……。

 

(みんな、呼んでるって……。行っちゃったんだ……。)

 

「ニャンと!そうニャか……。」

 

「彼は何と?」

 

「はいニャ、みんニャ、呼んでる……。と言って飛んで行ったそうですニャ。」

 

「一体何に呼ばれていると!?」

 

「分かりませんニャ。でも、焔羅の止めるのを無視してまで行くニャンて考えられませんニャ。」

 

「ギルドや龍歴院にも話して捜索しましょう。少しでも手掛かりを集めないと。」

 

「お願いしますニャ。やっぱりおいら、行きますニャ!!」

 

「びゃ、白羅さん!」

 

「ごめんなさいニャ。焔羅の家族を放って置けないニャ。ここに一緒に住んでる限り、仲間であり家族ニャ。焔羅の悲しむ顔も見たくないニャ。」

 

「し、しかし……。」

 

「誰がニャンと言おうとおいらは行くニャ。おいらのわがままニャ、聞いて欲しいニャ……お願いニャ……。」

 

 白羅はウルルン目線で、みんなを見渡す。すぐに返事が出来ないままみんなうつ向いてしまう。

 

「分かりました!私も行きます!!」

 

「ニャっ!?村長さん!?」

 

「「「「「ええっ!」」」」

 

「白羅さんがどうしてもと言うのなら私も同行します!白羅さんと一緒に旅をしてみたかったですし。良いですよね白羅さん!」

 

「ニャ……そ、村長さんニャ……。」

 

「ちょ、ちょっと待ってください!それなら私も行きます!」

 

「ニャ!抜け駆けは許さにゃいニャ!あたいも行くニャ!」

 

「私も一緒に行こっと。」

 

「み、みんニャ……。」

 

 結局、行く事になった面々……。更に一緒に行きたがる物が……。

 

(僕らも行くよ!)

 

「ニャ!?ラルク!焔!蓬!キリンさんもニャか?」

 

(僕も行く!何と言われようとついて行くからね!)

 

「勿論ニャ!焔羅がいニャいと始まらニャいニャ!よし、行こうニャ新大陸にニャ!!」

 

「「「「「「おおっ!!」」」」」」

 

 何だかんだと気合の入った白羅達……。未知の世界、新大陸……。どうなりますか……では……♪

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




 読了ありがとうございます。一体どうやって行くんでしょ?次回をお楽しみに♪
                     紅龍騎神でした……♪♪
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