最高の脇役になろう! 凍結   作:逃亡常習犯

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聞いてないんですけど?

私にタバコを止められた平塚先生は改めて話を切り出した。

 

「君は部活はやっていなかったよな?」

 

「はい」

 

「・・・友達とかはいるのか?」

 

そういうと比企谷君はあからさまに動揺しながら

 

「びょ、平等を重んじるのが俺のモットーなので、特に親しい人間は作らないことにしてるんですよ、俺は!」

 

「つまり、いないということだな?」

 

「た、端的に言えば・・・」

 

比企谷君がそう言うと平塚先生はやる気に満ち溢れた顔になった。

 

「そうか!やはりいないか!私の見立て通りだな。君の腐った目を見ればそれくらいすぐにわかったぞ!」

 

なぜそんなに嬉しそうなんだ?教師としては心配しなければいけないことだろうに。そう考えていると次は

 

「・・・彼女とか、いるのか?」

 

と、深刻そうに聞いてきた。いや、あれは魔女裁判を行う裁判官の目か。

「今は、いないですけど」

 

ちょっとした未来への期待が込められている。一応、人と仲良くしたいということなのだろうか?

 

「そうか・・・」

 

平塚先生は今度はどこか潤んだ瞳で見つめる。いかにも、お前も・・・一人なんだな、とでもいいそうな雰囲気だ。平塚先生たまに見せる残念なところを直せば普通にモテると思うのに。

彼女は何やら思案したのち、ため息混じりに言った。

 

「よし、こうしよう。レポートは書き直せ」

 

「はい」

 

「だが、君の心ない言葉や態度が私の心を傷つけたことは確かだ。女性に年齢の話をするなと教わらなかったのか?なので、君には奉仕活動を命じる。罪には罰を与えないとな」

 

とても傷ついているとは思えないほど威勢良く、元気に嬉々としてそう言った。しかし、奉仕活動が罰とは。何をさせるのだろうか。そもそも私情だろうに罰を与えて良いのだろうか。

 

「奉仕活動って・・・何すればいいんですか?」

 

「ついてきたまえ」

 

そういうと平塚先生はタバコを灰皿に押し付け・・・持っていないことに気づくと忌々しそうに私をにらみ説明も前置きもなしに扉の方へ向かっていった。いやそんな顔しなくてもいいだろ。

突然の出来事で戸惑っている比企谷君は止まっている。

 

「おい、早くしろ」

 

まだ機嫌が悪いのかきりりとした眉根で彼を睨んだ。そして私を見ていかにもいいことを思いついたという顔をして

 

「月城先生もついて来てください」

 

とそういった。私はわざとらしくため息を吐くと比企谷君に続き職員室を出た。

 

 

 

 

 

〜脇役たち移動中〜

 

 

 

 

 

特別棟の廊下をコツコツと音を立てて歩いていると比企谷君が

 

「俺、腰に持病がありましたね・・・あの、ヘル、ヘル、ヘルペス?あれのんですよ・・・」

 

「ヘルニアと言いたいんですか?君はそんな中腰で作業しているようには見えないですがね。ちなみにヘルニアとはラテン語のherniaが語源で脱出を意味していて腰のことだけを言うわけではないそうですよ」

 

「安心しろ、君に頼むのは力仕事ではない」

 

デスクワーク系なのか?しかし生徒にさせるような仕事は今のところないはずだが。しかし、比企谷君は諦められないようで

 

「俺、教室に入ると死んでしまう病が」

 

「どこのながっぱな狙撃手だ。麦わら海賊団か」

 

よくそのツッコミが出てきたよ。合コンでもその調子でツッコミを入れて引かれているのだろうか?

 

「着いたぞ」

 

そうこうしてるうちに着いたようだ。教室のプレートには何も書かれていない。この部屋には何があるのだろうか?ここでは一体なんの奉仕活動をするのだろうか?疑問は尽きないがまあすぐに解決するだろう。

平塚先生はノックなしにからりとドアを開けた。

 

部屋の中はやはり使われていないようで端の方には椅子や机が積み上げられている。そしてそこには一人の少女がいた。確か国際教養科の雪ノ下雪乃さんだったな?たまに授業をするからわかる。

彼女は来訪者に気づくと文庫本に栞を挟み込み顔を上げた。

 

「平塚先生。入るときにはノックを、とお願いしていたはずですが」

 

「ノックしても君は返事をした試しがないじゃないか」

 

「返事をする間も無く、先生が入ってくるんですよ」

 

不満げな顔をし彼女は言い返す。

 

「月城先生こんにちは。先生からもノックをするようにおっしゃってください。」

 

「こんにちは。そうですね、しかし、本人に悪気がないので更生のさせようがないですね。力になれずにすいません」

 

彼女はやはりと言った様子でため息をついた。

 

「それで、そのぬぼーっとした人は?」

 

「彼は比企谷。入部希望者だ」

 

「2年F組比企谷八幡です。えーっと、おい。入部ってなんだよ」

 

彼は促され会釈をし、そう言った。入部ということはここは部活なのだろう。しかし、何部なのだろうか?学年一位の彼女が部活に入っているなんて聞いたことがない。

 

「君にはペナルティとしてここでの部活動を命じる。異論反論抗議質問口答えは認めない。しばらく頭を冷やせ。反省しろ」

 

すごい!独裁者もびっくりの独裁ぶりだ。歴代の独裁者も意見ぐらいはとりいれたぞ。

 

「というわけで、見れば分かると思うが彼はなかなか根性が腐っている。そのせいでいつも孤独な憐れむべき奴だ。人との付き合い方を学ばせてやれば少しはまともになるだろう。こいつを置いてやってくれるか。彼の捻くれた孤独体質の更生が私の依頼だ」

 

すごい言われようだな。それほど彼はひどいのか。原作知識がないのでどれくらいひどいのかわからない。

すると彼女は面倒くさそうに口を開き

 

「それなら、先生が殴るなり蹴るなりして躾ればいいと思いますが」

 

彼女は見た目に反してかなり過激なことを言うようだ。

 

「私だって出来ることならそうしたいが最近は小うるさくてな。肉体への暴力は許されていないんだ」

 

「先ほどの当てていないのはノーカウントですか」

 

「当てていないからノーカウントだろう」

 

当てていなくてもアウトだろうがまあいいだろう。

 

「お断りします。そこの男の下心に満ちた下卑た目を見ていると身の危険を感じます」

 

「安心したまえ雪ノ下。その男は目と性根が腐っているだけあってリスクリターンの計算と自己保身に関してはだけはなかなかのものだ」

 

「それに彼にそんな度胸があるならば平塚先生にもっと噛み付いているでしょうしね。ドラマで言ったら下っ端がいいところでしょう」

 

比企谷君が裏切られた、とゆうような目で見てきた。いやだって君のことあんまりわからなくてもそれくらいは見たら分かるからフォローの仕様がない。

 

「小悪党・・・。なるほど・・・。まあ先生からの依頼であれば無碍にはできませんし・・・。承りました」

 

彼女は納得はしたのか本当に嫌そうに頷いた。

 

「そうか。なら、後のことは頼む」

 

とだけ言うとそのまま帰ろうとし、思い出したかのようにこちらに向き直り

 

「後、月城先生にはこの部活の顧問になってもらいます」

 

「は?」

 

「どうせ、放課後暇なんでしょう。では」

 

勝手に決められてしまった。いや脇役には過ぎた役目なんだろうが、さっきの仕返しなのか?

なんとなく、平塚先生は子供っぽいと思ってしまった。

 

 

 




書いていたら長くなってしまった。

誤字脱字報告ありがとうございます。
今後もよろしくお願いします。(オイ

では次回ガハマ襲来!脇役死す!デュエルスタンバイ!(嘘

出来るだけ早く一巻は終わらせたいな

追記アンケートってどうやってとるか教えてくださると助かります。
非ログインユーザーからも感想受け付けてますので改善点などありましたらよろしくお願いします。
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