学校も終わり今日の分の仕事も終えたので部活にいきますか。
ちなみに平塚先生は「どうせ比企谷は逃げようとすると思うので捕まえに行きます」と2年F組に向かった。そんなことはないと思うと言ってみたら「では賭けてみますか?」と言われたので乗ってやった。まぁ教師同士が生徒のことで賭け事をするなんて許されないだろうが、バレなきゃいいんだよ。
あっ賭けたのは飲み物だ。小せえ・・・
〜脇役移動中〜
「おや、平塚先生。どうでした、彼は?」
特別棟に向かう途中でぱったり出くわした。さて結果は?
「ああ、彼はやはり逃げようとしていたよ。賭けは私の勝ちのようですね」
とそう言って笑った。
「あらら、負けてしまいましたか。それで?何の飲み物を買ってくれば良いのですか?」
「お茶で頼むよ。それと、飲み物の量は決めてませんでしたね。というわけで2リットルペットボトルを買ってきてください」
勝ち誇ったように彼女はそう言った。
「・・・そういうところがあるから結婚どころかその候補すら見つからないんですよ」
「グハァ!」
なんか後ろの方でダメージを受けてる独身がいるがしーらないっと。
「おはようございます。二人ともお元気なようでなによりです」
扉を開け何やらまた、言い合っていたようなので強制的に意識をこっちに持っていく。脇役の 挑発 効果は今ひとつだ・・・
二人は一瞬こちらに意識を向けたがすぐにまた口喧嘩に戻った。無視しなくてもいいじゃないか・・・
「別に、人に好かれたいだなんて思ったことはないのだけれど」
その言葉にはなんらかの後悔のようなものが感じられた。
「あなたの友達で、常に女子に人気のある人がいたらどう思う?」
「愚問だな。俺は友達がいないからそれは杞憂だ」
それは力強く、模範解答というにはあまりにも悲しすぎた。なぜ、そんなにも自信満々にそんなことを言えるのだろう。
「仮の話として、答えてくれればいいわ」
「殺す」
「ほら、排除しようとするじゃない?理性のない獣と同じ、いえそれこそ禽獣にも劣る・・・。私がいた学校もそういう人たちが多くいたわ。そういった行為でしか自身の存在意義を確かめられない哀れな人がたちだったのでしょうけれど」
彼女ははっと鼻で笑った。
「小学校のころ、60回ほど上履きを隠されたことがあるのだけれど、うち50回は同級生の女子にやられたわ」
「あとの10回が気になるな」
「男子が隠したのが3回。教師が買い取ったのが二回。犬に隠されたのが五回よ」
私は絶句した。そしてなんとも言えなくなった。これ
結局この日は依頼人は来なかった。楽だねぇ、この仕事。
次の日また比企谷くんは平塚先生に呼び出されていた。また性懲りも無く変なレポートを出したのだろうか?
あ、蹴られた。
〜脇役部活中〜
今日も依頼はないのだろうと思い、私も本を持っていき読んでいたらドアから弱々しいノックが聞こえてきた。
「どうぞ」
雪ノ下さんはページを繰るてを止めて、扉に向け声をかけた。
「し、失礼しまーす」
からりとドアを少しだけ開けて彼女は入ってきた。えらく周りを気にしている。誰かに見られたくないのであろうか。
「な、なんでヒッキーがここにいんのよ!?」
「・・・いや、俺ここの部員だし」
彼女は比企谷くんを見るなり、ひっと声をあげた。まるで幽霊のような扱いですね・・・。というより彼女の格好、めっちゃ校則違反なんだが。
「あなたは確か由比ヶ浜さんでしたか。とりあえず立ち話もなんですから、どうぞおかけになってください」
「あっ、ありがとうございます。ていうか、月城先生ここの部活の顧問なんですか?」
「ええ、まあ、半ば強制的にですがね」
由比ヶ浜さんはどういう事だろうと頭をひねっている。まあ、わからなくていいよ。
「そういえばそうだったわ。由比ヶ浜さんもF組だったわね」
「えっ、そうなん」
えっ、比企谷くんクラスメイトの名前はともかくとして顔も覚えてないのはどうなんだ?
「そんなんだから、ヒッキー、クラスに友達いないんじゃないの?キョドり方キモいし」
彼は一体クラスでどんな扱いを受けているんだ?というか、依頼は?
由比ヶ浜さんははしゃぎ疲れたのか、一息ついた。
「・・・あのさ、平塚先生から聞いたんだけど、ここって生徒のお願いを叶えて叶えてくれるんだよね?」
「そうなのか?」
「少し違うかしら。あくまで奉仕部は手助けをするだけ。願いが叶うかどうかはあなた次第」
「どう違うの?」
由比ヶ浜さんは理解できていないようだ。ふむ、ここは私が解説するとしますか。
「つまりは由比ヶ浜さん、ODAのようなものですよ」
「おーでぃーえー?」
「・・・政府開発援助のことです。中学校で習いましたよね?例えばタンザニアでは日本はお米を与えるのではなく、お米の作り方を教えました。なぜかというと、作り方を教えればその後もタンザニアで米を作ることができるでしょう?しかし、与えてしまってはそれがなくなるとそれまでです。要は自立を促す・・・という解釈でよろしいですか、雪ノ下さん?」
「ええ、その解釈が一番良いかと」
「な、なんかすごいねっ!」
この子大丈夫か?将来詐欺とかひっかからないかな?なんか、世界を救うために募金をお願いします、とか言われたらころっと騙されるんじゃなかろうか。
「必ずしもあなたのお願いが叶うわけではないけれど、出来る限りの手助けはするわ」
その言葉で本題を思い出したのか由比ヶ浜さんはあっと声をあげる。
「あのあの、あのね、クッキーを・・・」
そう言いかけ比企谷くんの顔をちらっと見る。ふむ。
「比企谷くん。何か飲み物を買ってきましょう。お客にお茶も出さないのはどうかと思うので」
あっ、そういえば平塚先生との賭けのお茶買ってない。ついでに買ってこよう。
「・・・そうっすね。俺も喉乾きましたし」
まあ、購買往復すれば十分かな。
〜脇役買い出し中〜
「話は終わりましたか?あっ、これどうぞ」
そう言って私は由比ヶ浜さんと雪ノ下さんに飲み物をを渡す。もちろん、私の自腹だ。やはり、こういう時は払わないとね。
「ありがとうございます」
「ありがとうございます。比企谷くんがいないおかげでスムーズに進みました」
「・・・そいつはよかった。で、何すんの?」
「家庭科室に行くわ。比企谷くんも一緒にね」
「家庭科室?」
「何すんの?」
比企谷くんは家庭科室にあまりよい思い出がないのか顔をしかめながらいった。
「クッキー・・・クッキーを焼くの」
「はぁ、クッキーを」
「由比ヶ浜さんは手作りクッキーを食べてほしい人がいるのだそうよ。でも、自信がないから手伝ってほしい、というのが彼女のお願いよ」
彼女の依頼を疑問を持ったのか比企谷くんが嫌そうに言った。
「なんで俺たちがそんなこと・・・。それこそ友達に頼めよ」
「う・・・、そ、それはその・・・、あんまり知られたくないし、こういうことしてるの知られたらたぶん馬鹿にされるし・・・。こういうマジっぽい雰囲気、友達とは合わない、から」
「まあ、比企谷くん、人には人の事情があるのですよ。私が鶴見先生に断りを入れておきましょう。流石に無断というわけにはいきませんからね」
〜脇役移動中〜
「クッキーの始まりは皆さんいつぐらいからか、知っていますか?クッキーの元祖は7世紀のペルシアで砂糖の使用が比較的一般的になった時期に作られたそうです。その頃は携帯して旅行などに持って行っていたそうで現在の旅行ケーキのようなものだったそうです。ちなみにクッキーとビスケットとサブレの違いはわかりますか?」
「えーと、わかりません」
「たしかに考えたことなかったわね」
「全部同じ焼き菓子だしな」
「クッキーは元はアメリカから伝わってきた焼き菓子です。全国ビスケット協会では糖分と脂肪分が全体の40%以上の物と定められています。名前はオランダ語のクオキエから来ており、それがアメリカに渡ってクッキーになりました。ビスケットはラテン語で二度焼かれたパンという意味です。全国ビスケット協会では糖分と脂肪分が40%未満の物をビスケットと呼ぶようです。クラッカーや乾パンもビスケットの一種です。サブレはフランスから伝わって来たもので、フランス語で砂を意味していて、食感が砂のようにホロホロとしているからその名がついたそうです。都市名が由来となった説もあります。クッキーやビスケットとの大きな違いはベーキングパウダーを使わないことです」
「へー、そうなんだ!先生物知りですね」
「雑学とかを授業とかで入れた方が皆さんも興味を持ったりするでしょう?それに、なにかと関連付けた方が覚えやすいので。それに他の人が知らないことを知っているってなんだか優越感を覚えません?」
「思ったよりも最後がゲスい理由だった!?」
えーそうかなー?
なかなか進まないなあ。
次回もお楽しみにしたください。
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