マイネリーベのマリーンに転生したけども詰んだかもしんない 作:むぎすけどん
「ねぇ、マリーンちゃん、あの子って、私たちの前に座ってた子じゃない?」
ミンナが指さす先には、長い金髪を揺らした、ちょっとぽっちゃり目の少女が歩いている。
うーん、覚えてないなぁ。
校長先生の縦ロールのインパクトと、前世のOLの記憶がよみがえったので、それどころじゃなかったからなぁ。
「私、ちょっと行ってくるね!」
えっ! と思うより先に、ミンナはその子に向かって駆けていく。
…うーん、この子、一皮
まぁ、公爵令嬢の私がバックにいるかぎり、どんな身分の子でも不敬には当たらんだろうけどさ。
何だろな、前世、悪役令嬢マリーンとその取り巻き1と2がいるな、ぐらいにしか考えてなかったんだけど、もう、この子、リーダーでいいんじゃね?
悪役だからって、3人グループを作らなくちゃいけないルールなんてないんだけどさ。
悪役テンプレの「様式美」ってやつ?
「ねえ、ねえ、あなた、さっき、私の前に座ってた子でしょ?」
「え!! あっ そうだけど…」
マジか。
後ろに目でもあるんだろうか。
まぁ、ミンナは超絶美少女だからなぁ。
周囲の視線を集めていたことは、想像に固くない。
しかも、私は、そんな美少女を隣に
「では同じクラスね、
私はヴェルヘルミーネ、お友達になりましょうよ。」
おぉ!言えた。
さっきまで泣いていた、内気なあの子はどこへ行った!?
お姉さん、あなたの成長ぶりには、ちょっとさみしく感じるわ。
「ええ、よろこんで。
私、エリカ・クラウス。」
、とその子が答える。
うーん、なんか聞き覚えのある名前だな。
それになんか、見覚えがあるような..
「今友達になった子が、あと2人もいるのよ!」
ほうほう、ここで私らの出番ですな。
任せんしゃい。
「クラウスさん?、私はマリーン・カーレンベルクと申します。ヴェルヘルミーネの友達よ。以後、よろしくね。」
流れるようにカーテシーを行う。
その子は呆気に取られたように私を見つめていた。
ふふふっ、公爵令嬢の威厳と華麗さに
それにしても、クラウスか…男爵位でそれっぽい人がいた気がするけど、ご息女なんていたのかしら…..
…うん?
。。。あ!こいつヒロインじゃね!?
「あ!」と本当に叫びそうになり、隣にいたオーガスタに
あぶないあぶない。
そうそう、ヒロインって、ブラウンシュヴァイク子爵の落し
うーん、ちょっと、ぽっちゃり系?
いや、そんな小錦みたいな、っていうほどでもないんだけどね。
うん、ある意味、カワイイかもしれない。
それにこの子、ちょっと似てるんだよね。
まだ、マリーンだった時、生き別れた、子犬の『アニス』ちゃんに。
しばらく、ボーっとしてたら、隣の紫クチビルに
「んっ、ごほん、連れが失礼したわね。
私はオーガスタよ、よろしく。」
オーガスタの所作が綺麗に決まる。
ふんっ、何よ。紫クチビルのくせに。
藤木くんかよ。
前世でも今世でもリアルにそんな人、あなたしか見たことないわよ。
「ねえ、立ち話もなんだし、カフェでも行かない?」
おおっ!
いい提案だ。
いいぞっ、紫クチビルぅ!
オーガスタが
アハ、考えてることが、バレちゃった?
何だかんだで、付き合いが長いからな。
ちょっと、調子に乗りすぎたか…。
「い、いいですわね。そうしましょうよ。」
と私は提案に乗る。
「いいよ、お茶しにいこう。」とヒロインが同意しかけた時、
「キャーーーーーーーーーー!!!!見て!!」
と、つんざくような黄色い歓声が耳に響き渡ったのだった。