マイネリーベのマリーンに転生したけども詰んだかもしんない 作:むぎすけどん
学園が始まってから一週間が経ったが、
ヒロインの話題が絶えない。
どうやら、ここ数日、4人のシュトラール達に対し、
その内容も「古代の
ただ、ルードヴィッヒだけは、迷惑電話を
なんかムカつくなぁ。
それだけなら、シュトラールも苦労してるのね、で終わってもいいところだが、
問題は、ヒロインの所業は私たち3人にも及んできていて、それがもっと深刻なのだ。
彼女は、私たちの電話番号をどこから調べたのか、深夜、早朝、問わず、電話攻勢をかけてくる。
内容は「一週間後に図書館に行かないか」とか言ったような、
そんな緊急性のあるものではないのだが、
それを毎晩、非常識な時間にかけてくるので、たまらない。
3人とも電話番号を一度変えてみたのだが、それすらも翌々日にはつきとめられてしまう有様。
「困ったわねぇ」とオーガスタは疲れたように、ため息をついた。
ここは
オーガスタはいまだにここのモカにハマっているらしい。
「うわぁん!マリーンちゃん」と私に抱きつくミンナ。
うはぁ、いい匂いがするな。...ムム、私より大きいか、ムムム。
少し堪能しながらも、背中を優しく撫でる。
ミンナの顔を覗くと、泣きはらした目の下に、くっきりと黒いクマが見える。
これは思ったより深刻だ。
ヒロインが、いつも、夜中に電話をかけてくるので、この一週間ろくに寝ていないらしい。
うーん、心配だな。
不眠は美貌の敵というし、どうしたものだろうか。
「どうしたんですか?」
と近くの席に座っていた門番が話しかけてくる。
この人、ローゼンシュトルツ学園の警備を普段担当している方なのだが、シュトラールがいる学校だけに、大変容姿が整っている人物だ。
ゲームでは、クリスマスパーティ時にしか、登場しない隠しキャラで、なかなかのイケメンなので、マイネリーベファンからは大変人気が高い。
この人を攻略するルートは無いのか、と制作会社コ◯ミに要望が殺到したほどである。
その門番は仕事終わりに、やたらと、この喫茶店でお茶することが多いので、最近では、私たちと世間話をする茶飲み仲間になった。
何故か、女子会にも不自然に混ざることのできる不思議なイケメンである。
でも、この人、まだ名前を知らないんだよなぁ。
いつまでも「門番」じゃ可哀想だよなぁ。
「外井さん」とか?
門番は、私たちから、話を聞いた後、少し困った顔をした。
「そうですね、...それは
「...うーん、私に少し心当たりがあるんですが、
明日、もう一回、電話番号を変更することはできませんか?
たぶん、もうかかってこないと思いますよ。」
私たちは門番を信じて、その次の日、寮の部屋の電話番号を変えた。
すると、あら不思議。
ヒロインちゃんから、電話がかかってこなくなった。
門番、すげー。
一体どんな魔法を使ったんだ!