神武、頑張ります!~ちょっと歴史が違う世界の艦これの艦娘になりました~   作:雪たまご

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建造から進水式。

 俺こと神無月武は一般人だ。年は17、男。今日も今日とて、トラックにひかれそうだった子供を突き飛ばして満足気な顔で代わりにひかれそうな人を助け、上から花瓶が落ちてきた人を避けさせ、自殺しようと飛び降りた人をキャッチからの精神的フォローをしていた。

 そんな俺は今。

 

 

 

 

 戦艦、始めました。

######

かーんかーんかーん!!

 バチバチバチバチバチ!!

 

 今日も少しずつ俺、いや私の身体が造られていく。気がついた時、私は巨大な鋼鉄の塊であることを悟った。そして気合い?でなんやかんややってたら、どうやら精神体のような感じで人サイズの透明な身体ができたんだけど・・・なぜか女だった。濡れ羽色の長髪にぼんっきゅっぼんっ(死語)な良い体型、スラッとした足。顔も整っているし完璧に美少女です、はい。

 

 今私という艦が造られているここは呉。しかも年は1946年。私を造っている人達の話を盗み聞くと、この世界では太平洋戦争は日本が勝ち、その記念に造られているのだそうだ。そんな私は神武型一番艦<神武>。世界最大最強になるであろう船だ。

 

 

「どうした?神武。考え事か?」

 

 艦首から作業の様子を見ていた私に声をかけるおっさんが一人。ふつうの人には私は見えないのだが、いわゆる霊感というものがある人には見えるらしい。

 

<眺めてただけ。それより今日のは?>

 

「ははは、まぁ待て。今日はおはぎだ」

 

<待ってました!>

 

ふわっと浮き上がり、ゆっくりとおっさんの所へ降りていく。

 

「今日は白か。」

 

<何がー?>

 

「何でもない。それよりほら、おはぎ。」

 

 おっさんに差し出されたおはぎを味わって食べる。もちろん精神体なので物理的には食べることはできないので、食べ物に宿っている「気」を食べるのだ。おっさん曰く、気がなくなった食べ物はおいしくないらしい。

 

<ところでおっさん。>

 

「おっさん・・・どころか爺でもいい年齢だがね。なんだい?」

 

<後どれくらいで私は完成するの?確か造り始めたのって1942年だよね?>

 

「八割方はできているからね。来年には完成すると思うよ。」

 

<崇神も?>

 

「そうだね。長崎の方も同じペースらしいよ。」

 

 今出てきた崇神は神武型二番艦<崇神>。私の双子の妹だ。大和型の武蔵と違ってガングロではない。むしろ私とそっくりだ。

 

「おっと私はそろそろ行かねばならん。また来るよ、神武」

 

<はーい。・・・じゃあね、提督。>

 

######

 

1947年8月15日終戦記念日

 

 今日は私、神武と妹、崇神の進水式だ。沖合いには祝砲を撃ったりや警備などで、ホテル(大和)と旅館(武蔵)にロリコン(ながもん)など主力艦がいる。何でも我が大日本帝国の海軍を各国に見せつけるんだとか。

 

「君達には大和達の後に祝砲を撃ってもらう。」

 

<はーい>

 

<・・・わかった。>

 

「それから神武、君には式典の際に私のカンペを読み上げて欲しい。」

 

<おっさん・・・>

 

<提督・・・>

 

@@@@@@

 

「次は小沢海軍総隊司令長官兼連合艦隊司令長官です。」

 

<(全略)以上で終わります。祝砲、撃てぇ!!>

 

「(全略)以上で終わります。祝砲、撃てぇ!!」

 

ドォォォオオオンッッッ!!!

 

遠く海上で祝砲の轟音が響く。

 

「よし、次は君達だ。」

 

<いくよ崇神>

 

<いこう神武>

 

<<せぇの!!>>

 

ドゴォォォォオオオオンッッッッ!!!!

 

他国の海軍関係者は16inch(41cm)砲とは比べものにならない22inch(56cm)砲の音に腰を抜かしたそうな。

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