神武、頑張ります!~ちょっと歴史が違う世界の艦これの艦娘になりました~ 作:雪たまご
1956年、春。竹島付近を巡回中の巡視船が不審船を発見した。不審船は漁をしているわけでもなく特に怪しい様子もなかったので漂流船と判断。保護を目的に接近、船員が話しかけたところ、突如隠し持っていた銃で発砲。船員が腹部に銃創を負ったため、慌てて不審船の船員を全員拘束した。
後に「竹島事件」と呼ばれるものである。
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1955年冬・呉
「どうだい?神武。元気にやってるかね?改装が終了したと聞いたが。」
<あ、おっさん!!久しぶり!見て見て、かっこよくなったでしょ!?>
今年の春から私は改装されていた。それに伴って精神体も少し変わった。100m長あった後部甲板が40mほどになったことで背中から出ていた甲板も短くなったし、噴進砲が載せられたので肩に筒が増えた。あと、おなかの部分に円を六等分して互い違いに黒く塗った絵がついたよ!!
「改装前も後も君はかっこいいよ。それよりほら、お土産のおはぎだ。」
<やったーっ!!おっはぎ!!おっはぎ!!>
モグモグ、モッキュモッキュ。
<ごちそうさまでした。ところでおっさん、どうしてここにこれたの?今忙しいんじゃなかったっけ?>
「ああ、実は少し韓国の方がきな臭くてね。広島市内で韓国の日本大使を含めて会議が開かれるんだ。」
<ふーん。私が出張るような事態にならなきゃいいけど。>
「そうあってほしいね。」
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1956年夏・呉
「やぁ、また来たよ神武。」
<・・・久しぶり、神武。>
<おっさんに、崇神!?今長崎じゃなかったの?>
<・・・私達は双子艦だからある程度離れていても大丈夫・・・みたい。>
「本題に入りたいんだけどいいかな?」
<あ、うん。ごめんね。>
<・・・どうぞ。>
「ついこの前に起きた竹島の事件のことは聞いているかな?」
<一応。えーっと保護しようとしたら撃たれて、捕まえたんだっけ?>
<・・・私が知っているのもその程度。>
「それだけ知っていれば十分だ。それで捕まえた人達が韓国人だったんだけど、今向こうはすごいことになっててね。」
おっさんはいったんそこで言葉を区切るとハングルで書かれた新聞を取り出す。
「何が書いてあるかわからないと思うから、簡単に訳そう。
<我が国の領土、独島付近で休養していた国民が大日本帝国に不当に拘束されている。これは許されざることであり、我が国は日本政府に国民の解放と賠償金の支払いを要求する。>
・・・とまぁ、だいたいこんな内容が書いてあるんだ。あ、独島というのは竹島の韓国名だ。」
<・・・えっ・・・と・・。>
<・・・・・・バカ。>
「今、向こうさんは朝鮮戦争の跡から我々の予想を上回る速さで急速復興しているんだが、国内があれているらしくてね。」
<大日本帝国を敵として国内をまとめ上げよう・・・ってこと?>
「そうなるかな。」
<勝てると思ってるのかな?>
<さすがに勝てないことぐらいはわかってると思う。おそらく開戦してすぐに攻め込んでさっさと講和するつもり。>
「政府の見解も概ね崇神と同じだ。ということで君たちには対馬に私とともに向かうことになった。」
<威圧でもするの?>
「そういうことだ。外務省も頑張ってはいるが、最近日本海領海に侵入する武装船が増えてるし、向こうさんはやる気まんまんのようだからね。」
本当に戦争になりそう・・・。それにしても韓国の国力はまだまだ回復できていないと思うんだけどな・・・。背後にどこかいるのかね・・・。
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1958年春・対馬・神武
<韓国、攻めて来ないんじゃない?>
<神武は甘い。まだ警戒が必要。それにそんなこと言ってると・・・>
「早期警戒機から通信です!!・・・・・・これはっ!?識別パターンなしの空母3隻、軽空母2隻、一等巡洋2隻、二等巡洋4隻、駆逐艦6隻が向かってきます!!」
<神武・・・。>
<な、なはは・・・。>
未確認艦隊が来るまでもう少し時間があるので念のために簡易点検を行う。
<それにしてもどうやってあれだけの数をそろえたんだろうね?>
「おそらく中国かソ連の型落ちだろう。あの国にあれだけの量を作る工業力はない。」
「簡易点検、終了しました!!」
「あいわかった!!神武、抜錨!!未確認艦隊に接触する!!」
<よーし!れっつごー!!>