目指すは忍ぶ忍者   作:pナッツ

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今回から下忍編……の導入です


下忍編~木の葉の忍びとして~
21:日に向かう追跡者


<三人称>

 

木の葉の里の甘味屋、そこに二人の人物がいた。一人は里で忌み嫌われる狐のお面……ではなく、白い無地の仮面をつけた白髪の少年。

 

もう一人はお団子むずびの髪型にピンクのチャイナ服を着た少女。二人は団子に茶を交え、気が抜けたように会話をしていた。

 

「それにしても、久しぶりに悟と会ったわねー。前会ったのっていつぐらいだっけ?」

 

「半年前じゃなかった?テンテンはもう下忍で忙しいからね。しょうがないよ。アカデミー生の俺とは時間が合わなくても」

 

「は~時間がたつのが早く感じる……まだおばあちゃんじゃないけど、私は心身疲れてるわ~。最近調子はどう?悟はアカデミー卒業できそう?」

 

テンテンと呼ばれた少女は仮面をつけた悟という少年をからかう様に質問をする。答えはわかりきっているようだ。

 

「どうだろ、半々かな~」「ってそんなわけないでしょ!適当言わないでよ!」

 

「もう!最近私の班の暑苦しい2人組に突っ込みばかり入れてるから癖になりそう……。ってもうなってるかも、もうやだ~」

 

テンテンはへにゃりと机に突っ伏す。その様子を苦笑いしながら見る悟は

 

(ここ一年くらいガイさんと修行が出来ていないのも、テンテンやリー、ネジらの担当上忍になったからだよな。あーあ、あと少しで俺も下忍か……)

 

と今後の自分の様子を思い描きながら、決して短くはなかった今までの約12年を振り返っていた。

 

黙雷悟が転生して約12年がたち、今年にはアカデミーを卒業して下忍になれるという場面。悟自身は、いよいよ自分が知る漫画の場面へと物語が進んでいることに言い知れぬ緊張を感じていた。

 

と、そんな風に休日をダラダラ過ごしていた二人だが突然、机に突っ伏したまま行儀悪く団子を食べるテンテンが悟の肘を突く。

 

「なに?」

 

「いや、悟とさっき合流してから気になってたんだけど、いや逆に悟が気にしてないのが気になるというか……。いや!悟気づいてるよね!?」

 

「なにに?」

 

テンテンが悟の後方、甘味屋の外の電柱の陰に目線を向ける。そこには二つの影がありそれがずっと悟をつけていることにテンテンは気づいていた。

 

しかし、それに気づいているはずの悟が全く言及しないので、話題には出さなかったが流石に気になったようだ。

 

「ああ……あれね。別に害はないから気にしなくても「私が気になるのよ!訳をいいなさい!」……うっす」

 

最近気が強くなってきている幼馴染への説明をめんどくさがった悟は、渋々茶をすすりながら後方の陰について説明を始めた。

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

<黙雷悟>

 

あれは半年ぐらい前か。俺は久しぶりにヒザシさんから稽古に来ないかと誘いを受け日向の屋敷へと来ていた。……狐の面を被らなくなってから、若干日向に呼ばれる回数が増えた。まあ、元々回数は少ないのだが。

 

そんなこんなで、ヒザシさんと道場で会い昔と同じように組手を始めようかとしていたとき、ヒザシさんから声がかかる。

 

「どうだい、悟君最近の調子は?その……ヒナタ様とも上手く付き合ってくれているようだが」

 

「?……ぼちぼち……というか普通に友達として仲良くしてもらってますよ?どうしたんですかヒナタ……さんとの仲を聞いてくるなんて、何かありました?」

 

「何かあるというより、 <起きるかもしれない>っと言った方が正しいか……すまないが今日は日向の修行衣に着替えて組手をしてくれないか?」

 

突然の意図のつかめない申し出に頭に?を浮かべる俺だが、まあ汗で汚れることを思えば服を貸してもらえるのはありがたいと思い、腑に落ちない感じで了承する。

 

するとふすまが引かれ、日向の女中さんのような方が姿を現す。……いつぞや、俺とナルトを吹き飛ばした人じゃないか。

 

なんて、少し不満に思うがそこは感情を隠し、素直に案内を受けた部屋で着替えを済ませ道場へと戻る。

 

改めて、ヒザシさんと向き合い構を取る。

 

「余計なことを頼んですまなかったな。では改めて、久しぶりに稽古をつけてあげよう。」

 

「よろしくお願いします!数年前の俺とは違いますよ……!」

 

そうして俺はヒザシさんと組手を始めた。

 

俺お得意の八門遁甲は使わず、素の技術だけで組手を行う。相手は目が見えないとしても、日向ヒザシだ。経験を積むのに不足なんてことはない。

 

そして、俺はヒザシさんと組手を行った。俺の型は柔拳の基礎と剛拳の基礎を混ぜたものになっている。効率的な動きをする剛拳、破壊力のある柔拳ともいえる。

 

師匠みたいな人にそれを披露できるのは自分の成長ぶりを感じられていいな。

 

そう思い俺は組手へと挑んだ。

 

数時間も組手をしたのはガイさんとの「あれ」以来か……。

 

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

 

流石にぶっ通しで数時間動き続けると体力がキツイ。転生前を思えば破格のスタミナだが。八門を使えばさらに体力にブーストをかけられる、まあ今は使うときではない。

 

「はあ、はあ、はあ、ア゛ーーーっキッツイ……」

 

汗だらけになりながら、構えを継続する俺に軽く汗をかいているヒザシさんが声をかける。

 

「ふう、なかなかどうして。柔拳の基礎から随分と形は変わったが、面白い拳だ。確かに数年前の君とはえらい違いだ。」

 

そしてヒザシさんの方から構えを解く。

 

(……そろそろ頃合いか)……そろそろやめにしようか。君も汗をかいただろ。良ければうちで汗を流していきなさい。」

 

「え?いいんですか?……何か変じゃないですか、今日の俺への扱い……」

 

「そんなことはない。ああ、そんなことはない。気にしなくてもいい。気にしなくてもいいとも。」

 

内心(絶対なんかあるやつだこれ……えっこっわ!)と思いながらも、修行衣を借りている手前女中の手を煩わせるのも忍びない

 

(しのびない……しのびじゃない……。まだ俺は下忍じゃない……ふふ)

 

なんてそんなことより、違和感を抱えつつも再び現れた女中に案内され脱衣所へと向かった。

 

流石というか日向一族の屋敷ともなるとスーパー銭湯みたいに広い湯船があるようだ。

 

脱衣所に俺の着替えを後から持ってくると女中の人が言い、下がったのを確認して俺は修行衣を脱ぎ始めた。

 

「人んちの風呂入るって少し緊張するなあ……」

 

なんて独り言を言いながら、脱いだものを籠に入れ風呂へと向かう。

 

ガラガラと戸を引けば、広がるのは木装の浴槽。

 

あまりの広さと豪華さにおお……と感嘆の声をあげ、俺は軽くかけ湯をして湯船に浸かる。

 

数時間の組手の疲れを吐き出すように「あ゛~~~~」と声を出してタオルを頭にのせる。

 

ちなみに仮面は着けたままで髪が湯船に浸からないよう高めのポニテにしてある。

 

にごり湯というのか、浸かっている首より下は見えないくらいのにごりだ。

 

そんな感じで目を閉じ完全にリラックスすると、脱衣所に気配を感じた。

 

(女中の人が服持ってきてくれたのかな……)

 

呑気にそんな風に思っていたがどうも様子がおかしい、そう、まるで脱衣所で脱衣しているかのような……。

 

(いや、まあ俺が貸し切りと言うのも変な話だし普通に日向の人が来るか……)

 

と自分が仮面だけを水面に出している状態の、見るからに不審者なのを思い出しどう対応しようかと迷っているとガラガラと戸が開かれる。

 

「先の方失礼します」と日向ヒナタが……

 

 

「ヒナあああああぁぁぁあああああ!?」

 

思わず声を上げる俺。

 

「ひゃぁ!!……さ、悟君!?」

 

俺の声に驚き、体が跳ねるヒナタ。

 

「悟君がどうしてここに?」

 

と驚き目をぱちぱちさせながらと質問をしてくる。

 

「ど、ど、どうしてと言われると、ヒザシさんが稽古に誘ってくださったからで……その、稽古が終わった後汗を流すと良いと言われてそのまま女中さんに案内されて……」

 

と震えながら早口で答える俺。この状況、ヒアシさんにバレたら俺殺されるんじゃないか……?

 

「そうなんだね、私との組手にもたまに来てくれてたしおかしくないね」

 

とヒナタはそう答えるとかけ湯をし湯船につかる準備をしている。

 

……なんで?当たり前のように湯船に向かってくるの?なんで俺のすぐ近くに浸かってくるの?

 

(?!?!?!?!?!?!?!?!?!)

 

仮面のしたの俺の表情が混乱を極めている中、ヒナタが微笑みながら声をかけてくる。

 

「ふふふ、悟君とこうして湯船に浸かる時が来るなんて考えてたことなかったなぁ」

 

「いや、まあ、俺もそうなんですけど、いや、はい」

 

混乱している俺だが、ここまでのやり取りをしてヒナタの顔を見ると大きなアザが目に入る。

 

「!……ヒナタそのアザは……」

 

「ああ、これはね……私さっきまで妹のハナビとその……試合をしていて……それで……」

 

露骨に表情が暗くなるヒナタ。

 

ヒナタの妹のハナビか……。確か「5歳下のハナビにも劣る」うんぬんで跡目争いでヒナタに勝った子のことか。

 

まさか……今日その試合があったのか?

 

「もしかして今のいままでそのハナビって子と、跡目争いをしてたんじゃ……」

 

目をはっと見開くヒナタ。

 

「そうなの。すごいね悟君、色んな事にすぐ気が付いて。落ちこぼれの私と違って……」

 

「いや、そんなことはない!落ちこぼれとか関係ないよ!それにヒナタの実力ならそんな風にアザが付く攻撃を受けるなんて……」

 

普段ヒナタと組手をしている俺は、彼女の実力が決して低くないことを知っていた

 

けれどそこまで言って俺は気づく。

 

実力うんぬんの話じゃない。ヒナタが、こんな心優しい子が妹を本気で攻撃できるわけがないんだ。

 

「……ごめん。俺がとやかく言う話じゃないかもしれないけど、ともかくヒナタが落ちこぼれとか言って自分を卑下する必要なんてないよ!」

 

「えへへ……ありがとう、悟君……」

 

目に涙を貯めてヒナタは肩を震わせている。妹に負けたことよりも、多分彼女は周囲の期待に応えられなかったこと、落胆させてしまったことに落ち込んでいるのだろう。

 

一瞬慰めるために胸を貸そうかと思ったが、流石に抱きしめるとかはこの状況ではできない。

 

いや、冷静になるとこの状況はやべえ。

 

そう思うと再び脱衣所で脱衣の気配を感じる。……嫌な予感がビンビンだ。

 

「つかぬことを伺いますがヒナタ様?」

 

「……っぐす。ど、どうしたの悟君?」

 

「ここってもしかしなくても女湯?」

 

「……そうだよ?」

 

俺は絶望した。

 

その絶望の審判をくだすようにガラガラと戸が引かれる。

 

「姉様!先ほどの試合はなぜ……っ!?」

 

噂をすればとはまさにこのこと。日向ハナビの御登場だ。俺を見つけたとたん白眼を発動させて飛び上がり、柔拳を繰り出してきた。不審者相手へのアプローチとしては間違っていない。

 

「え、ちょっとハナビ!?どうして……!」狼狽えるヒナタ。

 

「不審者め!姉様に何をした!?」

 

涙目のヒナタを見て勘違いしたんだろう。まっすぐ掌底が俺の顔面の仮面目掛けて飛んでくる。

 

俺は下半身は出さないように湯船から一瞬中腰で体を上げ、柔拳の攻撃を柔拳の円の動きで受け流し捌いて、ハナビを湯船に叩きつけ素早く首まで湯船に浸かる。……もちろんなるべく勢いは殺したが。

 

バシャンと大きな水しぶきが上がる。

 

「うわっぷ!クソー!」

 

とハナビが起き上がり再び俺に攻撃を仕掛けてくる。しょうがなく思い応戦しようと上半身を出そうとすると、間にヒナタが割って入る。

 

「ちょっとまってハナビ!この人は私の友達よ!」

 

必死のヒナタの訴えにハナビは構えを続けたまま制止した。

 

「……この人が?」と白眼で俺をジロジロと見てくるハナビ。  (/ω\)イヤン

 

「でもこの人……」と何かを言いかけたハナビの言葉を遮るようにヒナタが説明をし始める。

 

「この人は黙雷悟って言って、私と同い年のアカデミー生なの!仮面をつけててちょっと怖いけど……これは恥ずかしやがりだからで、決して悪い人じゃないの。」

 

「いやでも姉様?この人「だからハナビ、お願い構えを解いて!」……いやこの人」

 

 

 

「悟君は私の、大切な女の子のお友達なんだから!!」

 

ヒナタが自身の心のうちを叫ぶ。

 

 

 

「え?」

 

「……え?」

 

 

「…………あれ?」

 

ハナビ、俺、ヒナタの順で間抜けな声が連鎖した。この場の全員が頭にハテナを浮かべている。

 

「あの……姉様、白眼でその人見てみて?」

 

「えっなに?急にどうしたのハナビ?」

 

「……いいから」

 

 

 

「?……白眼」

 

 

そういうとヒナタの目の周辺に血管が浮き、白眼が発動した。……あっまずい。

 

 

「ヒナタ、あのぉ……もしかして勘違いしてるようだけど俺って……」

 

白眼がにごり湯を透過し、俺のナニかを確認したヒナタはどんどんと顔を真っ赤にしていく。目もグルグルと回っている。

 

そしてついには「……ふへぁあ」と息を漏らして湯船に崩れ落ちるヒナタ。

 

「姉様ぁ!?」「ヒナタぁ!?」

 

「ちょっと不審者!一時休戦!誰か人呼んで来て!」

 

「りょ、了解!!」

 

……その後俺がヒナタの体に触れるわけにはいかないので、ハナビの言う通り女中の人を俺が呼びに行きその間ハナビがヒナタを脱衣所まで連れてゆき長椅子に寝かせた。女中の人の処置が済んだのち、俺たちは応接室へと移動した。

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

 

 

「訳を聞かせなさい、不審者!」

 

「訳を聞かせてください。女中さん!」

 

「訳はヒザシさんから……」

 

「訳は日向の御隠居から……」

 

 

ハナビが俺に、俺が女中さんに、女中さんがヒザシさんに、グルグルと問答を繰り返す。

 

ヒナタを囲んでワイワイしているとヒナタが目を覚ます。

 

「う……ううん。あれ……私……?」

 

「姉様!」「「ヒナタ様」」「ヒナタ!」

 

ヒナタが目を覚ますと、自身の現状を把握し始めて、気を失う前の状況を思い出して顔を赤くしている。かわいい。

 

それは置いておいて、俺は一瞬静まった現状を利用して状況の整理を図る。

 

「とりあえず、現状把握したいです!まず、ヒザシさん!俺を今回屋敷に招いたのには裏がありますね!それの説明をお願いします!」

 

「ううむ……詳しくは言えないが、ヒナタ様と君の仲の良さを見込んで、その……な。まあ、親睦を深めて欲しくてな……」

 

珍しく歯切りの悪いヒザシさんがもごもごと話している。

 

ならと、俺が女中さんに話を振る。

 

「女中さん!「不審者、その人はナツさん、私たちのお世話係よ」あっはいどうも……ハナビ。ナツさん!なんで俺を女湯に誘導したんですか!」

 

「普通に女性だと思いましたので……失礼いたしました。」

 

うぐっ……

 

「じゃ、じゃあヒナタ、なんで俺がいるのに隣に浸かってきたの?」

 

ヒナタに話を移すが

 

「…………ぅぅ」

 

顔を赤くして俯いたままだ。ヒナタも俺を女だと勘違いしてたってことね……。

最初に会ったときから、今まで……?

 

「えっと、俺のこと君付けで呼んだりしてたし、俺が俺っていう一人称でいるのに何も言わなかったからてっきり男だと認識してくれてると思ってた……」

 

「そういうカッコイイのが好きな女の子かなって思ってて、そうやって扱ってあげた方がいいかなって……」

 

小声で答えてくれた。優しいなあ。

 

「ハナビ」  「……なに?」

 

「ハナビの対応は間違ってない。」

 

「え、あ、そう、ありがとうございます……?」

 

実際、あの状況なら俺に殴りかかるのも無理はない。

 

まあ、一通りの状況が分かってきたので俺は退散しよう。

 

俺が立ち上がり、帰り支度をし始めるとヒザシさんがおずおずと提案してくる。

 

「悟君、もしよければ夕飯でも……」「では!俺は!帰りますんで!!」

 

そう言って立ち上がった俺にハナビが語りかける。

 

「不審者、私はあなたのこと信用してないから!姉様の裸見たこと許さないから!」

 

「……それは許されないってわかってるから言わないでくれ……ヒナタにもダメージが行くし……」

 

ヒナタの赤面がより朱く染まる。

 

「何時でも制裁は受けるから、好きな時に訪ねてくれ……。とりあえず今日は帰りますんで……」

 

そう言って俺は屋敷の庭に出て、八門遁甲を使い身体強化した力で跳躍。日向の屋敷を後にした。

 

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~

<三人称>

 

 

 

少し前の出来事を、テンテンに語った悟は自嘲気味に笑っている。

 

「それで、あの影二つはそのハナビって子とそのお世話係のナツって女の人ってことね~」

 

話を聞きテンテンは影の正体にあたりをつける。面白いことになってるとテンテンはニヤニヤしている。

 

「他人事だと思って……。まあ、あの二人は暇がある時、なぜか俺のストーキングをするようになったみたい。ハナビ曰く『完全な隙をつかないと不審者には有効打を浴びせられないから』ってことで……俺はもう、気にするのはやめたよ。」

 

最後の団子の串を皿に起きながら悟は乾いた笑いをする。

 

「で、どうだった?」

 

テンテンはニヤニヤしたまま、悟に語りかける。

 

「どうだった?て何が?」

 

仮面を少し上げ、茶をすする悟がテンテンの問いかけに疑問で返す。

 

 

「そのヒナタちゃんのハ・ダ・カ♪」

 

 

「ブフぅっっっ、ッツゲホッゲホ!!」

 

すすっていた茶を吹き出し、せき込む悟。仮面の目だし穴からも茶を垂らす様子に、甘味屋の店員も驚きタオルを持ってきている。

 

その様子にゲラゲラと腹をかけて笑うテンテン。

 

 

その様子を見ていたハナビたちは

 

「不審者相手にあの余裕、あのくのいちの人すごい人かも!」

 

「……ハナビ様、もうおやめになりませんか?」

 

 

一方は興味を示し、一方は日向の跡目たちの変わりように落ち込んでいた。

 

――元はといえば自分が黙雷悟を女湯に案内したのが原因だが。そう思い過去の自分の失敗を悔やむ日向ナツだった。

 

 

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ヒナタ様が負けると、隠居たちの考えは当たりました。しかし兄上、これで良いとお思いなのですか?」

 

「……ヒナタに跡目の役割は荷が重いと俺も前々から考えていた。だからこそ別の道が必要なのだろう。」

 

「ですが……」

 

「確かに隠居どもの考えには虫唾が走るが、彼、黙雷悟なら悪いようにはならないだろう。ともに下忍としての道を歩めばあるいは……婿として俺が認めるとは限らないがな」

 

 

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