目指すは忍ぶ忍者   作:pナッツ

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50:九尾の威を借るはナルト

<うずまきナルト>

 

 武者震いが止まらねぇ!!

 

 俺は自分の名前が出た瞬間に下に降りる。

 

「ほらシカマル、どけってばよぉ! 次はこのナルト様の~出番でぇい!!」

 

「……たくうるせー奴だな……少しは俺の勝利を褒めろよめんどくせー」

 

 さっさとシカマルどかせて、ふんぞり返って悟を待つ!

 

「随分とやるきだなぁナルト」

 

 カカシ先生が呑気に言ってるがそんなの関係ねーっ……確かに悟はつえー。だけど、だからこそ

 

「お前とは本気でやりあって見たかったってばよぉ……悟っ!!」

 

「そうだな、何時かの森での一発分……この試合で返させてもらおう」

 

 目の間に現れた悟の気配はびんびんでヤベー感じがする。左腕を骨折の影響で固定して包帯でぶら下げているけど多分シノの相手見てーにあれはハッタリだ、気を付けておくってばよ。

 

「それでは第7回戦ゴホッ……始め」

 

 心気くせ―にいちゃんの掛け声を合図に一斉に影分身をしまくる。悟は、まだ動かない。

 

「「「「「いざぁああ!! 勝負!!」」」」」」

 

 影分身達でいっせいに悟に襲い掛かる。軽くいなされるけど問題ねェー……。

 

「ここだあ!」

 

 隙をついて手裏剣を投げつける。今悟は鉄棒を持ってねーから弾くことは出来ないだから。

 

「おっと」

 

 体勢を崩して避ける!! そこを狙って……!

 

「影分身ロケットぉ!!」

 

 影分身を投げつけまくる。

 

「いけいけいけいけいけぇええい!!」

 

 影分身に埋もれた悟。よしかt

 

「八門八卦・剛天……勝ったと思ったか?」

 

 悟がなんかやべー回転をして影分身たちをはじけ飛ばす。……。

 

「やっぱりつえーな悟!!」

 

「ふん、相手が強くて喜ぶなよ……なっ!!」

 

 悟が火球を飛ばして突っ込んでくる!

 

「おわあおっアブねっ!!」

 

 何とか避けたと思ったら、身体の下から蹴りを喰らって浮き上がらされる。この攻撃はまさか……まずいってばよ!

 

「サスケが見てねーけどこれが本家だ喰らえナルト!」

 

 浮き上がった俺に悟は右手の包帯を使って俺をグルグル巻きに……!

 

「おらぁ表蓮華っっ!!」

 

「っささえろーーー!」

 

 俺の声に地面に残った影分身たちが回転して落下する俺たちを受け止めようと、さらに数を増やしてクッションになる。

 

 クッション影分身を蹴散らした悟の攻撃は……

 

「どらあーーー俺!! 無事ぃ!!」

 

「ちぃっ影分身多すぎんだろ……」

 

 なんとか無効化できた! そのまま影分身に囲まれた悟は雷を作って周囲に攻撃をする。攻防が熱いってばよぉ……!

 

「無茶苦茶な戦いだ……」

 

「あのナルトが……」

 

 会場では俺たちの戦いを見て色々ぶつぶつ言ってるみてーだけど聞いてる余裕はねえ……。

 

「へん、悟さんよぉ。手ぇ抜いてんじゃねえのか?」

 

「まあ、そうかもな……なら少し、本気を出そう」

 

 ……消えっ!! 今の一瞬悟が雷になって影分身たちを薙ぎ払う。

 

「お前は雷遁チャクラモードの相手を出来るか? ナルト?」

 

 っやべぇやべぇ早すぎる! 訳も分からずに攻撃を喰らいまくる。目にも止まらない拳と蹴りにガードするしかできねぇ……出した影分身も即座に消される、どうすれば……!!

 

(ふん、不甲斐ねぇーなあ)

 

(九尾!? 今忙しいんだ、用なら後に……)

 

(……右に拳を突き出せ、ナルト)

 

 っ!! 咄嗟にパンチを繰り出す。すると……悟の顔に拳が当たり移動の勢いのまま、悟は転がっていく。

 

(どうなって……?!)

 

(仮面野郎の高速移動……あれはカウンターに弱い。速さで誤魔化してはいるが、事前に組んだ動きを繰り返しているにすぎねーんだよォ。お前の影分身がやられるパターンで動きは見切った。ワシが合図を出すからお前は身体を動かせぇい!!)

 

(何でそんなアドバイス……俺に)

 

(ふんっあいつが気に入らない、それだけだ……)

 

 何かよくわからねーけど、九尾のおかげで悟の動きに対応できる!

 

「いつつ……。今の動きまぐれじゃなさそうだな……。一体どうやって……!!」

 

 再度悟が電気を纏って視界から消える。だけど

 

(……下だぁ!!)

 

 っ!! よし、足払いでぇ……

 

「っナニ!?」

 

 悟の体を浮かせる! 

 

「くらえ、新技!!う・ず・ま・きぃ!」

 

 完全に宙に浮いた悟は十分なガードができねぇ! 影分身で追い打ちをかまして、もらったあ!! 

 

「ナルト連弾!!」

 

 空中に浮いた悟をかかと落としで思いっきり地面に叩きつける。床にヒビが入るぐらいの衝撃、流石に悟でも大ダメージだぜ!!

 

「へっへーん!!大勝利ぃーーー!!」

 

(あいつの高速移動は相手の反撃を想定していない……ふん。種が割れれば脆いもんだが……油断はするなよ、ナルトォ)

 

「へ?」

 

 

 悟は立ち上がっていた……。何か緑のオーラが……

 

「八門八卦・剛掌波!」

 

「うっぐえ!!!」

 

 咄嗟に手でガードするが見えない何かが体を吹き飛ばす、滅茶苦茶痛てー……。

 

「……なるほどな。大した奴だよ……ナルト……ならこれならどうだ?」

 

 ってうわあああ。さっきのを右腕だけで滅茶苦茶な数飛ばしてくる。ガードしてもいたいし、攻撃がみえねーからよけらんねー!

 

「さあ、諦めろナルト」

 

「っ誰が! 諦めるかぁーーー!!」

 

(威勢は良いが……純粋な実力差だな……こりゃぁ……)

 

 ぐっ……つうっやべーマジヤベー!!

 

(九尾! 何か作戦とかねーのかよぉ?!)

 

(無理だな、今のお前では手段に乏しい。お手上げと言う奴だ……)

 

「っだらあ!!」

 

 影分身を出しまくって無理やり前に出る。

 

(無駄だ、そんなことしてもチャクラの無駄にしかならん)

 

(うっせー! 俺は諦めねぇ……諦めなねーぞお!!)

 

(……ふんっ)

 

 影分身を投げつけてもすぐに高速のパンチで消される……クソっ!!

 

「まだ……まだぁあ!!」

 

「これで終わりだ、ナルト!!」

 

 急に目の前に悟がっ……防ぎきれ……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ナルト君っ!!!!!!」

 

 

 

~~~~~~~

<三人称>

 

 ナルトの目の前に移動した悟の拳は額を捕らえる。会場にいる誰もが決着を予想したが……。

 

 ナルトはその場で踏ん張りを効かせ微動だにしていなかった。会場にどよめきが走る。

 

 すると突然

 

 

「だあああああ!!」

 

 ナルトが振るう腕が濃密なチャクラ纏い悟を吹き飛ばす。

 

「っつう!?」

 

(この力まさか……)

 

 態勢を整える悟は驚愕する。感知したチャクラの質は過去に自身も扱った……九尾のものだった。だが目の前のナルトは目を朱く変化させたまま理性を保っている。

 

「ッいってーけど、負けねー……ぞ」

 

「クククッ、お前って奴は……行くぞ! ナルト!!」

 

 朱いチャクラを纏うナルトの身体能力は八門の状態の悟に匹敵していた。

 

(俺は今、第五・杜門まで開いているが……なるほど九尾のチャクラはこれほどまでか……っ!)

 

 互いに移動スピードは常人の忍びを遥かに凌駕している。

 

 しかし、交戦が続くと次第に悟が圧倒し始める。その差は体術、技術の差であった。

 

 ナルトの重い一撃も柔拳の型が受け流し、その隙を剛拳で打ち抜く。悟の集中力は拮抗するライバルの存在で鋭さを増し、より動きが洗練されていく。

 

(ここまでやってんのに……っ悟はすげーってばよ……)

 

 ナルトは心からそう思う。

 

(ワシのチャクラを分けてやったんだ!! 仮面野郎だけはぶちのめせぃ!!)

 

 九尾の試合観戦を熱心に見る様にナルトは心の中で笑う。そして……

 

「今度こそ止めだァア! ナルトォ!!」

 

「来やがれ!! 悟!!」

 

 お互いの右拳がぶつかり合う。勢いはナルトが優勢で、悟は足を滑らせ後退させられる。拳同士のぶつかり合いを制したのは……

 

「だらああ!!」

 

 ナルトだ。ナルトの振りぬいた拳は悟の右手を砕き鮮血に染め、そして後ろに倒れ行く悟。

 

「ホンっと―に今度こそ俺の……勝ちだってばよ!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「八門遁甲第六・景門……開」

 

 倒れる姿勢の悟は、包帯でぶら下げて固定された左腕を大きく振るい解き放つ。倒れ行く中、蓮華用の右手の包帯をチャクラであやつり、ナルトの右手に巻き付ける。

 

「な……!? 左手のことわすれてたあ!!」

 

「悪いな、今までの拳は腰が入ってなかった……これがぁ!!!! 俺のっ!!!! 本気だぁ!!!!」

 

 悟は右腕を引き、ナルトの身体を浮かせ引き寄せる。そして無防備に近づくナルトの額を左の拳で打ち抜いた。

 

 

 ゴっ……! そんな鈍い音が響き、ナルトは空中で目にも留まらぬ速さで回転、地面に叩きつけられる。

 

 会場は静まり返り……

 

「ゴホッ……勝者、黙雷悟」

 

 審判の月光ハヤテの宣言だけが響き渡った。

 

 

~~~~~~~

 

 少ししてナルトと悟は2階の観戦場に戻る。あれ程の激闘を繰り広げたにも関わらず、ナルトはすぐに目を覚まし起き上がっていた。

 

「あんたたちなんか……色々とすごかったわよ……」

 

「ああ、俺も驚いちゃった……」

 

 サクラとカカシの賛美にナルトは照れながらも

 

「いやあ……でも負けちまったからなあ……」

 

 と落ち込む様子を見せる。

 

(ナルトの奴……いつの間に九尾のチャクラを扱えるように……?)

 

 カカシは不思議がるが、そのことについては考えても仕方がない。真相は「気に入らない奴の勝ちを阻止する」ために九尾が素直にチャクラを貸しただけなのだから。相手が悟でなければ、同様の実力を出すことは今のナルトには到底無理な話だろう。

 

「いやースカッとした!」

 

 にこやかに笑う悟と、悔しがるナルト。悟は両手から血を垂れ流し、ナルトは全身くまなく傷だらけだ。凄惨な様子についヒナタは声をかける。

 

「2人とも!! そんな怪我でどうして戻ってきて……医務室に行かないとっ!!」

 

 珍しく声を張るヒナタに目をぱちぱちさせるナルトと悟。

 

「いやあ、俺は自分で治療できるし……」

 

「俺も何か傷だらけだけど調子はなぜか良いんだよな~」

 

 怪我の酷さの割に呑気な2人にヒナタは顔を赤くして手に持つ塗り薬を塗りたくるヒナタ。

 

「……っ! ……っ!……っ!」

 

「あははは、おいおい、怒らせたか?」

 

「おわっとヒナタ何すんだ……いてて……あっでもこの塗り薬よく効くってばよ」

 

 2人の傷に塗られた薬はシュウウ~と煙をあげる。

 

(何だあれ……只の塗り薬でこんなに傷が早く治るわけ……相変わらず驚かされるな、意外性コンビめ)

 

 カカシの呆れる顔とナルト達の様子に何も察せないサクラは疑問符だけを浮かべていた。

 

 そして

 

 

「あはは……はあ……さてヒナタ、俺たちに構うのもいいがよく見ろよ」

 

 悟の促すその先には、日向の運命の鎖が表示されている。

 

 

 宗家と分家。

 

 

 

 ヒュウガ・ネジVSヒュウガ・ヒナタ

 

 

 

 ヒナタの覚悟が問われる戦いが、始まる。

 

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