◇ ◇ ◇
その人影はバランドール城を襲撃し国王を殺した上にシズナ姫を攫っていった黒騎士の一人である
(レナード)
「きさまは…、シズナ様を返せ!」
(ドレギアス(カーラ))
「それはこちらのセリフだ、こちらこそ白騎士を返してもらおうか」
(ドレギアス)
「それはお前のような者が持つべき物ではない」
(賢士)
「確かにシンナイトはイシュレニアで作られたものであるし、ウィザードがイシュレニアの流れを組むならばそう言いたくもなるのはわかるがそれはお門違いというものよ」
(ドレギアス(カーラ))
「なに?」
(賢士)
「元々白騎士はイシュレニアの騎士ワイルドに授けられたものであるが、そのワイルドが囚われたアスヴァーンの女王ミューレアスが持ちかけた取引に乗りミューレアスを助け出したことからアスヴァーンの戦力となったものよ」
(ドレギアス(カーラ))
「だから今更返すつもりがないとでも言うつもりか?」
(賢士)
「違うな、白騎士のことを決めていいのは持ち主であるワイルドだけと言うこと」
(ドレギアス(カーラ))
「何をわけのわからんことを、そのワイルドとやらがイシュレニアやアスヴァーンがの存在していた頃の人間だというのなら、それは一万年前の人間だということになる、そんな大昔の人間が
(賢士)
「シズナ姫を攫ったということは汝らが予言を、シズナ姫がミューレアスの生まれ変わりであることを知っておったから攫ったということであろう」
(ドレギアス(カーラ))
「確かに知っている、あの姫の持つアスヴァーンの能力で全てのシンナイトを手に入れるのが我らウィザードの望みだ」
(賢士)
「ならイシュレニアのクソ皇帝を止めるために生まれ変わったのがミューレアス一人とは限るまい」
(ドレギアス(カーラ))
「なに、いったい何を言いたいのだ?」
ドレギアスは少し考ええるそぶりを見せてが今気づいたといった体でレナードを見る
(ドレギアス(カーラ))
「まさか、こんな小僧がワイルドの生まれ変わりだと…」
(ドレギアス(カーラ))
「面白い、なら確かめてみようではないか」
ドレギアスは闇のように黒い剣を抜き、正面に構えて宣言する
(ドレギアス(カーラ))
「古の闇を支配する、漆黒の翼ディニヴァスよ、我に力を…変身!」
その言葉に応えてドレギアスを中心に魔法陣が展開し黒い光に包まれる
その黒い光が収まるとドレギアスのいた位置にカラスのような漆黒の翼を持つシンナイトが立っていた
(エルドア)
(シンナイトの契約者は常に一人のはず、だというのにこんなことになるとは、これが時をこえたことによる矛盾なのか)
(レナード)
「ならばこちらも、古の剣を携えし、白き勇者ウィゼルよ、我に力を…変身!」
レナードを白い光が包みその中から白騎士が現れる
(ドレギアス(カーラ))
「貴様がワイルドとやらの生まれ変わりかどうか確かめてくれる」
黒騎士は剣を軽く構えると僅かな予備動作でダッシュして白騎士に斬りつける
だが白騎士はその攻撃を剣でがっしりと受け止める
黒騎士は剣を押し合う力勝負には持ち込まずに大きく後ろへジャンプして改めて剣を構える
(ドレギアス(カーラ))
「ならこれでどうだ」
黒騎士はそのままの位置で大きく剣を振り上げてから「ハアッ!」と気合の入った声と共に白騎士に向けて大きく剣を振り下ろす
白騎士は見えない何かを叩き付けられたかのように倒れる
(レナード)
「な…、何だこれは」
レティシア達は片隅で結界を張って勝負を見守っていたがレナードの言葉を聞いてエルドアが答える
(エルドア)
「あれはもしかすると剣技のソニックブレードではないのか」
(レナード)
「ソニックブレード?」
(エルドア)
「剣の達人はその一振りで空気をも斬り、その衝撃は見えない刃となって遠くの敵をも倒すと聞いたことがある」
(ドレギアス(カーラ))
「よくわかったな」
(賢士)
「だがあれは紛い物のようだのう」
(賢士)
「剣気にありありと魔力が感じられるわ、おそらくは風の魔力を剣に
(エルドア)
(誰が継承しているかは知らぬがよくもここまで使いこなしているものよ、紛い物にしてもああいった技は私には出来なかったな)
(エルドア)
(だがああいった技を使えてしまっているためか技に頼りすぎてるようにも見えるな)
(レナード)
「本物だろうが紛い物だろうが見えなきゃ同じことだろ」
(ドレギアス(カーラ))
「そうだな、このまま貴様が倒れることに違いはない」
(賢士)
「そうでもないぞ、妾がレナードに一つの言葉を送りレナードがその言葉の真意を理解出来ればその技は通用しなくなろうぞ」
(ドレギアス(カーラ))
「ふん、ハッタリを」
(賢士)
「聞けレナード!、見えないけど見えるものだ!、それがわかればソニックブレードなど恐るるに足らぬ!」
(レナード)
「なんだそりゃ、ナゾナゾか?」
(ドレギアス(カーラ))
「戦いの中で考え事とは余裕だな、それもう一発くれてやる」
黒騎士が大きく剣を振り上げて気合の入った掛け声と共に一気に振り下ろす
白騎士は予め剣で受ける態勢をとっていためにあまりダメージは受けなかったがそれでも立っていられずに膝をつく
(レナード)
(ちくしょう、やっぱり攻撃が見えない)
(レナード)
(どうすりゃいいんだ)
黒騎士は白騎士が剣で防御してるのを崩そうとソニックブレードから間髪入れずに剣を叩き込んだりしているがんかんか崩せない
(ドレギアス(カーラ))
「しぶとい、ならもう一発」
黒騎士は再び距離をとって剣を大きく振り上げる
(ドレギアス(カーラ))
「もう一度こいつをくらええぃ!」
黒騎士は振り上げた剣を振り下ろしてソニックブレードを放つ
(レナード)
「ぐっうぅ…(剣で防御してるおかげで大きなダメージはないがこのままじゃまずいな)」
(レナード)
(しかしソニックブレードという見えない攻撃をする時は必ず剣を振り上げるな)
(レナード)
(剣を振り上げてから見えない攻撃…?)
(レナード)
(見えない攻撃をするために剣を振り上げるという動作が必要だどしたら…)
(ドレギアス(カーラ))
「どうしたどうした、防戦一方ではないか、それでも白騎士の契約者か」
(ドレギアス(カーラ))
「しょせん貴様などに白騎士は使いこなせんということだな、そろそろ白騎士を返してもらおうか」
(レナード)
「それはどうかな」
(ドレギアス)
「なに?」
(レナード)
「わかったぜ、見えないけど見えるもの」
(ドレギアス(カーラ))
「この後に及んで時間稼ぎのハッタリか、見苦しい」
(レナード)
「それは自分の目で確かめてみるんだな」
白騎士がくいくいっと右手を招く仕草をして黒騎士を挑発する
(レナード)
「こいよ、ソニックブレードを撃ってこいよ」
(ドレギアス(カーラ))
「よかろう、これで終わりにしてくれる」
黒騎士が大きく剣を振り上げる
(レナード)
(よく”見ろ”、やつのあの剣の動きを、あれが振り下ろされる時に”見えない攻撃”がくる)
(ドレギアス(カーラ))
「くらええぃ!」
黒騎士が剣を振り下ろすのに反応して白騎士は右へ横っ飛びに避ける
そのまま横っ飛びに跳んだ勢いをバネに黒騎士の右手に剣を叩き込む
黒騎士はその一撃に耐えられずに剣を落としそれを見逃さなかった白騎士が落とした剣を蹴り飛ばした
(賢士)
「ソニックブレード自体は確かに見えぬ、だがソニックブレードを撃つのに剣の振りが必要であるとわかれば撃つタイミングを知ることは出来る」
(賢士)
「つまり攻撃は”見えない”けど剣の動きは”見える”ということよ」
(ドレギアス(カーラ))
「驚きだな、白騎士の封印が解けたのは我らウィザードがバランドールを襲撃した時で間違いないな?」
(エルドア)
「ああ、間違いない」
(ドレギアス(カーラ))
「これほど短い時間で白騎士を使いこなし私の剣を飛ばすとはな」
(ドレギアス(カーラ))
「認めざるおえんな、貴様が白騎士の正当な後継者であることもワイルドの生まれ変わりだということも」
黒騎士はその姿を消して人間であるドレギアスに戻り、話しを続けながら黒騎士を呼び出す鍵である
黒騎士の剣は黒騎士が消えた時に人間の使うサイズに戻っていた
それを見てレナードは白騎士を消して元に戻った
それを見て賢士はしかめっ面になる
(賢士)
(ちい、レナードのうつけめ、相手を負かしたからって戦いが終わったとは限らぬと
(ドレギアス(カーラ))
「今回は私の負けだ、ここまで来てるということは姫を監禁している飛行船がアルバナに停泊していることも見当がついているのだろう」
(ドレギアス(カーラ))
「まあ、今からアルバナへ急いだとしても追いつけないだろうが情報くらいなら得られるだろうな」
(レナード)
「なぜそんなことを言う」
(ドレギアス(カーラ))
「次追いついてきた時に完全に決着をつけるのもいいかと思ってな、そう言えば白騎士の契約者よ、まだ貴様の名前を聞いていなかったな」
(レナード)
「俺の名前はレナードだ」
(ドレギアス(カーラ))
「覚えておこう、姫を助けたければこれからも飛行船を追うがいい、こいつを倒してからな」
ドレギアスは去り際に一枚の
その札を中心に魔法陣が展開され光を放ち始める
(賢士)
「これは召喚符か、しかもこの大きさは巨大モンスター用かの」
(ユウリ)
「ちょっと、巨大モンスターって白騎士じゃないと相手にならないんでしょ、レナード」
(レナード)
「わかってる、我に力を…変身!」
だが神器であるガントレットは何の反応も示さない
(ユウリ)
「うそー、どうなってるの」
(賢士)
「ついさっき呼び出したとこだし大分派手にやりあっておったからのう、しばらくは無理よな」
(賢士)
「相手を倒したらそれで終わりとは限らぬと言うことよな、よく覚えておけこのうつけ」
(レナード)
「うつけって俺かあ?」
(賢士)
「白騎士を早々にしまうようなやつはうつけで十分よ」
(ユウリ)
「それよりあのモンスターが完全に出てきたらどうするのよ」
(作者)
「毎度お馴染み用語解説コーナーだよ」
(レティシア)
「(ずず~)ああ、お茶が美味しい」
(作者)
「って、ちょっと何やってるのよ」
(レティシア)
「いや、今回は解説するものが一つだけであるし割かと暇になりそうなのでな」
(作者)
「だからと言って茶ぁしばいてんじゃねえ」
(レティラ)
「まあまあ、それよりも本題に入ろう」
(レティシア)
「そうだのう」
(作者)
「ちい、まあいいか(後で覚えてろよ)」
(レティシア)
「何か言うたか?」
(作者)
「別に」
(レティラ)
「今回解説するのはソニックブレードって技だね」
(レティシア)
「本来であれば純粋な剣気を刀身に纏って斬撃の鋭さで真空波として飛ばす遠当ての技よな」
(作者)
「その通り、だけど純粋な技としてそこまで出来るのは木の枝で鉄を切れるような真の達人のみだと思えるので今回は風の魔力を使った紛い物ということにしました」
(レティラ)
「目に見えない攻撃って厄介だね」
(レティシア)
「だが撃とうとする姿勢が見えれば避けるのは容易い」
(作者)
「だね、銃は銃の向きとか手の動きとかでわかるしISの衝撃砲も使い手をよく見て撃つタイミングを見切れば避けれるからね」
(レティシア)
「だな、恐るるに足らぬ」
(レティラ)
「そう言える時点で普通じゃないからね」
(作者)
「それとソニックブレードを破るヒントになった見えないけど見えるものは遊〇王DMの〇之内と孔〇舞の決闘での言葉が元になってるよ」
(レティラ)
「結構さりげなく使ってたからわからなかったかもね」
(作者)
「それじゃ、また次回お会いしましょう」