白騎士物語 時をこえた物語   作:神無 龍希

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今回は非常識なことに町中でのでかぶつ同士のバトルだよ


鬼械神(デウスマキナ)7

 

 

                    ◇ ◇ ◇

 

 

片手で剣を構える者、弓で狙いをつける者、杖を持って呪文を唱える者など踊り子に雇われたゴロツキ達は数に任せて様々な攻撃を繰り出してきたが、バランドール城襲撃という本物の戦場を駆け抜け旅をしながらモンスターを倒すことで戦術が安定してきたレナード達にとってはなんの問題もなかった

 

酒場の外での乱闘に変わりはしたものの数分後に立っていたのはレナード達と踊り子だけになっていた

 

(レナード)

「どうした、これでおしまいか?」

 

(ユウリ)

「大したことないのね」

 

(踊り子)

(随分と手強いね、これを使うしかないのか?)

 

(踊り子)

(この魔人(ギガース)召喚のアドベントカードを)

 

(踊り子)

(やつらのアドベントは術者の体を捧げて異界の魔人を呼び出す術、使えば元には戻れない)

 

(踊り子)

(だがやつらはこのカードは新技術によって開発したもので一か月以内に呼び出したギガースを処理すれば確実に戻れると言っていたな)

 

(踊り子)

(どうせこのままでは勝ち目もないし妹も助からん、やつらの言葉を信じるしかないのか)

 

(踊り子)

「まだだ、まだ終わってないよ」

 

そう言って踊り子は一枚のカードを取り出す

 

(エルドア)

「ぬう、まさかあれは」

 

(踊り子)

「アドベント」

 

その言葉に応えて踊り子を中心に魔法陣が展開し黒いもやのようなものが踊り子を包み込む

 

やがて踊り子はトロルや白騎士と同じ巨人サイズの馬のような顔をした紫色の魔人に姿を変えた

 

(エルドア)

「なんてことを、あのままではあの娘も助からんぞ」

 

(賢士)

(黒騎士の契約者を使い捨てるような真似など考えられぬ)

 

(レナード)

「いくら妹のためだからって自分も無事でないと意味がないだろうが、我に力を…変身!」

 

レナードを中心に魔法陣が展開され白騎士が姿を現す

 

(レナード)

「そういやあれをぶった切っても踊り子の方は大丈夫なのか?」

 

(賢士)

「この時代の技術についてはエルドアの方が詳しかろう、どうなのだエルドア?」

 

(エルドア)

「娘の体を媒体にしているだけで変身しているわけではないはずだ、魔人を倒せばなんとかなるはずだ」

 

(レナード)

「それなら安心してたたっ切れるぜ」

 

そうとわかって安心したレナードが魔人の方を向いて剣を構え直している間に魔人「ブル、ブルゥ」と唸りつつ片足で地面をかいて突撃態勢になっていた

 

どうやら媒体になった踊り子の精神状態に影響されて白騎士に全力攻撃を仕掛けるつもりのようだ

 

(レナード)

「迂闊だな、そのまま突進してくるつもりなんだろうけど来るとわかっていればかわすことなんて…」

 

(レナード)

(ちょっと待て、かわしたらこいつそのまま後ろへ突っ込むよな)

 

白騎士の後ろにあるのは広場に面した家屋だ

 

(レナード)

(やべぇ、かわしたらあのあたり無茶苦茶になるぞ)

 

魔人が白騎士めがけて痛烈な勢いで突進してきた

 

白騎士はそれを真正面から受け止めたが勢いを抑えきれずに後ろの店に押し付けられる

 

白騎士が押し付けられた店は多少はひび割れたものの倒壊することは免れた

 

だが白騎士の受けたダメージは大きく足をガクガクと震わせながら剣を杖にして何とか立ち上がることが出来た

 

(ユウリ)

「もうレナードのやつ何やってるのよ、あんな見え見えの攻撃を食らって」

 

(賢士)

「だが白騎士が受け止めねば魔人の突進によってあの店も含めあの区域一帯はボロボロになっていたであろうな」

 

(ユウリ)

「え、じゃあレナードは被害を出さないようにするために」

 

(エルドア)

「そうだろうな」

 

そりレナードは体中に走る痛みに耐えながらズタボロな状態でどうやって魔人を倒すか考えていた

 

(レナード)

「うぐっ…、あっ…、はあはあはぁ…、これじゃあ後一発攻撃出来るかどうかだな」

 

(レナード)

(さっきの攻撃を思い出せ、あれがもう一度くれば…、うん、今度は確実にやれる)

 

(レナード)

(なら問題はどうやってあの攻撃を誘うかだな)

 

(レナード)

(考えてもしょうがない、正攻法でいってみるか)

 

白騎士は剣を肩に掛けて左手で人差し指を立ててクイックイッと魔人を招くような仕草をした

 

(レナード)

「こいよ、さっきのやつをもっかいやってこいよ」

 

魔人になっても言葉が理解出来るのか白騎士の方を向いて再び突撃態勢に入った

 

(レナード)

(よく見極めろよ、タイミングが全てだ)

 

白騎士は剣を鞘に納めさっきと同じように受け止めると言わんばかりにどっしりとした構えをとった

 

(エルドア)

「なんのつもりだ、さっきのやつをもう一度食らって耐えれるとは思えんぞ」

 

(賢士)

「レナードのやつ、何か考えがあるのかのう」

 

(ユウリ)

「レナード…」

 

ユウリは自分の無力を嘆きレナードの無事を祈ることしか出来ない

 

魔人が突進を開始したそのタイミングで白騎士は素早く剣を抜き魔人の突撃の直撃を避けながら剣を魔人の腹に差し込んだ

 

(賢士)

「これは見事なカウンターよな」

 

(エルドア)

「この短時間で…、なんというセンスだ」

 

(ユウリ)

「レナード!」

 

エルドアはレナードのあまりの成長の早さに驚きを通り越して呆れユウリはレナードの無事を喜んだ

 

魔人は白騎士と交差した場所より少し先の場所で倒れつつ踊り子の声と入り混じった奇妙な悲鳴を上げて消えていき踊り子だけが残っていた

 

ちなみに白騎士はカウンターの構えをとる際に少し前に出ていたので魔人が倒れた時の被害はなかった




(作者)
「毎度お馴染み用語解説のコーナーだよ」

(レティシア)
「さて、今回も原作設定的に無茶苦茶ばかりだの」

(作者)
「そーだよねー、アドベントしたら人間には戻れないという設定なのに契約者を気安く魔人にしてみたりとか」

(レティラ)
「都合よく金髪のお姉さんだけアドベントしても助かったとか」

(レティシア)
「町中で巨人同士のガチバトルなどという馬鹿げたこともしておるしの」

(レティラ)
「そんなことしたら普通家屋を巻き込んで廃墟にしちゃうよね、何考えてるんだろ?」

(作者)
「さてね、ゲームだからで済ませてるんじゃない」

(レティシア)
「えらく投げやりだの」

(作者)
「ここまで無茶苦茶だとどうしようもないじゃん」

(レティラ)
「ああ、投げてるよ、月まで届くくらい思いっきり(さじ)投げちゃってるよ」

(レティシア)
「それでもアドベントに辻褄合わせの独自設定を付け足しておるとかレナードが戦い方を考えるとか最低限のフォローをしておるのはさすがと言うべきかの?」

(作者)
「それじゃ、次回またお会いしましょう」
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