◇ ◇ ◇
魔人との戦いが終わった後レティシア達はダメージの大きなレナードと魔人から戻ったまま意識の戻らない踊り子をサソリの尻尾亭の二階の部屋へ運び込んだ
レナードはレティシアとユウリが治療して踊り子はエルドアが見ている
治療と言っても魔法一つで簡単に回復出来るほど単純な話しではない
ダメージを受けたことに代わりはないからどれだけ治療魔法を唱えても体がダメージを受けたことを覚えていてその事実をなかったことには出来ないのだ
だけど治療魔法を使うことによって大きなダメージを小さなダメージだと体をごまかして自己回復能力を上げることは出来る
レナードが部屋で数時間寝ていれば治るとこまで治療出来たのはレティシアの…、いや賢士の治療魔法レベルの高さの証明と言えよう
そして踊り子の様子を見ていたエルドアは
(エルドア)
「これは…、思ったよりも浸食が進んでいるな」
(ユウリ)
「え…、浸食って」
(エルドア)
「アドベントを使用した術者は身体がじわりじわりと魔人の色に染まり身体の全てが魔人の色に染まった時、身体は完全に魔人に捧げられ二度と戻れなくなる」
(ユウリ)
「そんな…」
(エルドア)
「だが私の知る限り短時間でここまで進行の早い魔人はいないはず」
(賢士)
(となると契約者故に浸食が早い代わりにギリギリで戻っても浸食の影響を受けないようになってるのか、それともこの魔人召喚そのものに何か細工をされておるのか)
やがてレナードも起き上れるようになって夕食を終えた夜遅くに踊り子が目を覚ました
(踊り子)
「ここは…」
(レナード)
「気がついたか」
(踊り子)
「お前達は!」
(レナード)
「無理すんな」
(レティシア)
「それに色々とお話しを聞きたいしね」
(賢士)
(妾ではなくてレティラが表にでておって正解だの、ごく普通に話すだけでこれほど和むとはのう、やはりこういった話しの時には小手先の話術よりもその在り方や性質といった雰囲気の方が大事になる時があるのう)
(レナード)
「確か妹を助けたいとか言ってたみたいだけど」
(踊り子)
「そうだよ妹…って、この状況だと失敗したということか」
(踊り子)
「これでは妹は…」
(レナード)
「まだ諦めるのは早いんじゃないか」
(踊り子)
「え…」
(レナード)
「俺達もウィザードのやつらかせ助け出したい人がいる」
(レナード)
「だからお前の妹もついでに助けるよ」
(踊り子)
「え…、でも私はお前の命を狙ったのに、お前を殺そうとしたのに」
(踊り子)
「普通魔人を倒したらそのままにしとくか止めを刺すものかとだと思ってた」
(踊り子)
「それなのに…、私の妹を助けるなんて…、どうしてそんなことを言うんだ」
(レナード)
「どうしてって言葉は俺の方が言いたいよ、どうして人を助けるのに理由が必要なんだ、それに敵がウィザードなら当然だね」
(踊り子)
「お前…」
踊り子は驚いたような、それでいて泣き出しそうな表情でレナードを見ている
(レティシア)
「まあとりあえずさ、お姉ちゃんの名前とか妹さんのこととか色々教えてくんない、情報があればどうやって助けようかって考えようもあるかもしんないし」
レティシアが話しをぶった切ってそんなことを言う
それでも話しをぶった切ったことを不快ら思われることもなく「ああそうだな」とすんなりと話しを合わせてくれるのはレティシアの人徳か?
(踊り子→カーラ)
「私の名前はカーラ、酒場の踊り子が本業でその稼ぎで妹のレンと二人で暮らしている」
(カーラ)
「妹は私と同じ金髪で見た目はそうだな…、酒場の評判でき私はかっこいいとかセクシーとか言われることが多いがレンは可愛いと言われることが多いな」
(カーラ)
「その分バカがレンに寄って来ることも多いから何度か叩き潰したけどな」
(レティシア)
「それでウィザードに命令されたことが済んだらどこで妹さんを解放してもらえることになってるの?」
(カーラ)
「ここから南の古代遺跡だ」
(エルドア)
「あそこか…、砂嵐でも吹いていないと隠れて近づくのは無理そうだな」
(レティシア)
「エルドアその遺跡知ってるんだ、どんな形してるの?」
エルドアが「ここはこう」と見取り図を描いて説明してくれる
(レティシア)
「見晴らし良さそうな遺跡だねー,だったら魔法で姿を消して近づいたら?」
(エルドア)
「砂漠を渡る疲労に加えて魔法を使いっぱなしか、さすがに無理があるだろう」
(賢士)
《さすがにそこまできついと今の妾の魔力ではな…》
(レティシア)
「そっかー、無理かー」
作戦が決まらない中カーラは言い出した
(カーラ)
「妹を助けに行く時は私も連れて行ってくれ」
(エルドア)
「それでレナードを不意打ちして殺すことが出来れば妹が約束通り返ってくるかもしれないと」
(カーラ)
「違う、私はそんなんじゃ」
(ユウリ)
「エルドア、あまり意地悪なこと言わないでよね」
(エルドア)
「するぬ、だがこの町が心も乾いていると言われるのはこういうことだ」
(エルドア)
「だからこそレナードが妹を助けると言った時に驚いたのではないのが」
(カーラ)
「そうだよ、この町にそんなお人好しはいないからね」
(レナード)
「さて、それはそうとどうやれば助け出せるかだな」
(カーラ)
「ちょっと待て、その前に南門を通る方法を考えなくてはならん」
(レナード)
「えっ…、それはどういうことだ」
(カーラ)
「遺跡に行くには南門を通っていくのが一番いいんだが、この町では何をするにもガマローネ商会の許可がいるからな」
(ユウリ)
「ってことは南門を通るにもその…許可ってのがいるわけ?」
(カーラ)
「そういうわけだ」
(レナード)
「なーんだ、じゃあますは明日の朝一番にそのガマローネってのに会わなきゃいけないってことじゃないか」
(ユウリ)
「人質救出作戦を考えるのは南門が通れるようになってからね」
(レナード)
「そうと決まったら今夜はもう寝るか」
(レティシア)
「さんせーい」
それぞれが各部屋に入った後でレティシア…いや賢士はエルドアの部屋に行った
(賢士)
「(コンコン)エルドア」
(エルドア)
「どうなされたレティシア殿」
(賢士)
「エルドアもカーラに何かと聞きたいことがうるのではないかと思おてのう」
(エルドア)
「それは確かに色々と聞きたいものですが」
(賢士)
「だから今夜の所は妾とカーラの二人っきりにさせてくれぬかのう」
(エルドア)
「それはまた、なぜに?」
(賢士)
「黒騎士との話しとなると随分と繊細なものになりそうでな、皆を交えて話すというわけにはいかぬ」
(エルドア)
「なんと、彼女が黒騎士だと」
(エルドア)
「…わかりました、その代わりどんな話しをしたのか後で聞かせてください」
(賢士)
「うむ」
そして今度はカーラの部屋へ向かった
(作者)
「毎度お馴染み用語解説のコーナーだよ」
(レティラ)
「といってもこのあたりのイベントは原作ゲームだとさらっと流されちゃってるよね」
(レティシア)
「うむ、それに次回は以前の独自解釈からのコンボでオリジナルイベントが発生してそれにかかりっきりになるしの」
(レティラ)
「ようするにネタがないんだね」
(作者)
「そんなはっきり言わないで、事実だけどぐっさりとくるよ(しくしく…)」
(レティシア)
「あ~あ、凹ってる作者置いておいて今回はこの辺にするかの」
(レティラ)
「そうだね、また次回会おうね、ばいば~い」