白騎士物語 時をこえた物語   作:神無 龍希

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今回は虫の谷の最初のイベントだよ


黒騎士8

 

 

                    ◇ ◇ ◇

 

 

翌日レナード達はシーザーがグリードに連絡をつけて呼んだゴンドラに乗って一度グリードへ行き、定期便のゴンドラに乗り換えて虫の谷へやってきた

 

虫の谷は縦横に溝が走っている峡谷で緑が生い茂っているために空気が澄んでいる

 

(ユウリ)

「うっわー、虫の谷ってきれいなとこなのねー」

 

虫の谷の風景に感動してる人の横で文句を言ってる人もいる

 

(シーザー)

「おーやだやだ、何でこんなとこを通らなきゃいけねえんだ」

 

(レナード)

「しょうがないだろ、マグスの巨石へいくにはここを通るしかないんだから」

 

(ユウリ)

「何でそんなに嫌がるのよー、こんなに景色のきれいなとこなのに」

 

(エルドア)

「そんなことを言っていられるのも今の内だけだ」

 

(ユウリ)

「へ…、それどういうこと?」

 

(カーラ)

「じきにわかる、嫌でもな」

 

しばらく歩くとカーラの言う所の嫌でもわかることに出くわした

 

峡谷の下側を縦横に溝を塞ぐくらい大きな虫が歩いているのを見かけたのだ

 

(ユウリ)

「なにあれ…」

 

(エルドア)

「あの巨大な虫はグリーバーだ、この峡谷の溝はこいつの通り道となって出来たものだろう」

 

エルドアはその言葉に続けてグリーバーの上空を指さす

 

(エルドア)

「そしてあれが虫の谷に住まうハピタル族の風の民だ」

 

風の民は単座式の飛行機のようなもの数機でグリーバーの上空を飛びグリーバーに向けて飛行機のようなものに格納されていた丸っこいものを落とした

 

その丸っこいものはグリーバーに当たると割れて派手な音と閃光を撒き散らした

 

グリーバーはそれにびっくりすると反射的にガスを撒き散らした

 

風の民達はマスクをしっかりつけた上でグリーバーのガスの中に飛び込み飛行機のようなものについてる袋を膨らませて歓声を上げテンションを上げて出てきた

 

(ユウリ)

「あれっていったい…」

 

(賢士)

「どうやら虫の生体器官と機械を組み合わせた小型の飛行機のようだの」

 

(賢士)

「あんなものはアスヴァーンにもイシュレニアにもないものよ、大したものよな」

 

(シーザー)

「風の民はその大したものであるグライダーに乗って袋にガスを詰めて生計を立てているのさ、グリードでも結構いい値段で買ってるみたいだぜ」

 

(カーラ)

「それでさっきの喜びようというわけだな」

 

(シーザー)

「そういうこと」

 

(ユウリ)

「ううぅ…、あんな大きな虫…」

 

シーザーが気楽に言ってる隣でユウリが楽しそうだったさっきとは一転して嫌なものを見たと落ち込んでいた

 

(エルドア)

「グリーバーのガスで随分と視界が悪くなったな、今日のところは近場で場所を見つけてキャンプにしよう」

 

(カーラ)

「そうだな…、確かにこれでは不意を突かれても仕方がないくらいだな」

 

 

                   ◇ ◇ ◇

 

 

虫の谷キャンプ地 ー深夜ー

 

たき火の近くで夜食を食べてるシーザーの近くにカーラがやってきた

 

(シーザー)

「おう、何だもう交代の時間か」

 

(カーラ)

「ああ、お前もそれ食い終わったらもう寝たらどうだ」

 

(シーザー)

「ふう、寝てる間にどっかいっちまうつもりか」

 

(カーラ)

「なんのことだ」

 

(シーザー)

「とぼけんなよ、俺の龍の眼ってやつは結構自分勝手な上に貪欲でな、他人が胸の中に秘めてることとか色々わかっちまうんだよ」

 

(シーザー)

「セティ兄さんを助けるつもりならやめた方がいいかもな」

 

(カーラ)

「何、第一誰が誰の兄さんだ?」

 

(シーザー)

「お前にとって兄さんなら俺やレナードにとっても兄さんだな」

 

(カーラ)

「何を馬鹿なことを」

 

(シーザー)

「レティシアがそういう情報を仕入れてんだよ、なっレティシア」

 

(賢士)

「ほんとに性質(タチ)の悪い眼だの」

 

(カーラ)

「レティシア、起きていたのか」

 

(賢士)

「ちゃんと見張りをしてから妾に挨拶をしてから去るつもりだったのか?」

 

(カーラ)

「ああ、そのつもりだったんだがな、それよりシーザーやレナードの兄弟と言うのは?」

 

(賢士)

「一万年前イシュレニアが量産型騎士を実用化しようとしておったのは前にきいておったな」

 

(カーラ)

「兄さんがバランドールで話していたことね」

 

(賢士)

「そしてその裏でマドラスは量産型の実用に成功しシンナイトがいなくともやっていけるようになればシンナイトの契約者達を処分し赤子を契約者にして己の操り人形にしようとする計画が進んでおったのよ」

 

(賢士)

「もっともその計画は量産型が虫の谷でトロルの勇者部隊にコテンパンにされて実行に移す目途(めど)が立たなくなったがな」

 

(賢士)

「だが契約者の予備と言える赤子達は残っておった、幼子と言えるくらいには成長しておる太陽王の契約者も含めてな、それに契約者としての調整も全て出来ておったのよ」

 

(賢士)

「だが計画自体が頓挫したとなればこの赤子達は処分される、そう考えた当時の研究者の一部達は赤子達をドグマ神殿の隠し部屋の冷凍睡眠装置に入れて未来ほ託したというわけよ」

 

(シーザー)

「そーいやー、17年前に大地の大異変が起きてドグマホールとか古代遺跡とかジャンジャン出てきたって聞いたことがあるな」

 

(賢士)

「おそらくはその時にミディアスにドグマホールで発見されてあちこちへと預けられたのだろうな」

 

(カーラ)

「ちょっと待て、話しを聞く限りだとその赤子達は契約者が生きている時に生まれたことになるな、それがなぜ当たる予言で契約者の生まれ変わりなどと言われている、おかしいではないか」

 

(賢士)

「それは因果の必然としか言えぬであろうな、魂は時間に縛られぬと聞いたことがあるが、もしやすると死して後に過去へと移動して生まれ変わったのやもしれぬし、あるいは冷凍睡眠しておる自我の薄い幼子に契約者としての縁に引かれて憑依してそのまま乗っ取ってしまったのかもしれぬ、まあその過程はどうあれ時間のずれを無視して結果がでておることになるの」

 

(カーラ)

「妙な話しではあるがそれ以上は考えない方がいいかもな、今更な話だし」

 

(シーザー)

「その冷凍睡眠してたのがお前とセティ兄さんに加えて俺とレナードってことだろ」

 

(シーザー)

「そしてセティ兄さんは太陽王の契約者だろ」

 

(賢士)

「その上マドラスがとり憑いておるの」

 

(シーザー)

「あの性質の悪い過去の亡霊がセティ兄さんを手放すとは思えないぜ」

 

(カーラ)

「それでも私はセティ兄さんを助けたい」

 

(賢士)

「セティを助けるか…、妾は精神とか霊的存在を攻撃する術はある、だがの…、だがのう…、とり憑かれてる者を巻き込まずに済ますことが出来ぬのよ」

 

(シーザー)

「専門家でもいればよかったんだけどな、いや、いても時間がないか」

 

(賢士)

「時間がない?」

 

(シーザー)

「ああ、カーラのやつ今度が最後の機会だと釘を刺されてんだよ」

 

(カーラ)

「シーザー、なぜ知ってる」

 

(シーザー)

「俺の龍の眼は自分勝手だって言っただろ、勝手に読んで伝えてきやがったのさ」

 

(賢士)

「マドラスはつくづく人を信じぬクソッタレよな、自我を持つ手駒を長期に渡って直接操れぬ状況が不安なのかもな」

 

(シーザー)

「それにカーラに違和感を覚えてる可能性もあるんじゃないか?」

 

(カーラ)

「違和感…、だと?」

 

(賢士)

「あり得るかもの、妾が渡したブローチの力で暗示をかけられとる間だけ自意識を避難させて自分を取り戻しとることを隠しおおせておるとしても完全な操り人形とはどこか違いが出ておるやもしれぬの」

 

(賢士)

「まあ、操り人形ではなくなっておることがばれたとしても、使える駒である限り自我を消されることはなかろうがの」

 

(シーザー)

「へえー、そりゃまたどうしてだ?」

 

(賢士)

「マドラスが量産型騎士の契約者を赤子にすることが出来たのはおそらく最初から自我がなかった故であろう」

 

(賢士)

「だがマドラスがセティとカーラを手に入れた時には既に自我があったはずよ」

 

(賢士)

「そして一度芽生えた自我を完全に消し去った状態でも契約者足りえるのかどうかまではさすがにわからなかったのではないかのう」

 

(賢士)

「だからこそセティにとり憑いて自我が消えぬ程度に操り人形にしてカーラも暗示をかけて操ったのであろう」

 

(シーザー)

「そうなのか?」

 

(カーラ)

「いや、わからん、長いこと操られていたこともあって既に忘却の彼方だな、ブローチの力で探すのも難しいわ」

 

(賢士)

「まあその話しは置いとくとして、カーラの決意は変わらぬであろうし、それを踏まえて問題を解決せねばな」

 

(シーザー)

「問題?」

 

(賢士)

「おそらくはマグスの巨石での取引の時にカーラにレナードかシーザーを殺すように仕向けるであろうな」

 

(カーラ)

「確かに兄さんはそのつもりだ」

 

(賢士)

「ならば妾も協力するからシーザーを崖から落とす方向にしてもらえぬか」

 

(シーザー)

「ええー、俺を」

 

(賢士)

「龍騎士なら白騎士と違ごうて翼があるから問題ないであろうし、カーラもそれではっきりとウィザード側と見せることが出来るであろう」

 

(カーラ)

「止めることが出来ないならリスクを減らして送り出すということか」

 

(賢士)

「汝がどのような道を選ぼうとも一度繋いだ絆は切れはせんし忘れることもあるまい、妾達はいつでも仲間よ」

 

(シーザー)

「勿論俺もな」

 

(賢士)

「ともかくマグスの巨石までは共に行こうぞ」

 

(カーラ)

「…わかった…(まったくこいつらはどこまでも…、どこまでも…)」

 

カーラは心で泣いていた




(作者)
「毎度お馴染み用語解説のコーナーだよ」

(レティラ)
「と言ってもとくに解説しなきゃいけないことはなさそうだね」

(作者)
「そうだね、風の民のグライダーにしても某風の谷の飛行機械と同程度のイメージしかなさそうだし」

(レティシア)
「確かに虫の死骸を加工して外装にしてるおることとか某風の谷とどこが違うとしかいいようのないことをしておるし理屈や理論による説明の一つもないあたりメー〇ェやガン〇ップのイメージしかなさそうだの」

(作者)
「それに過去の契約者云々に関してもかなり適当なことしてるような気が…」

(レティシア)
「理でとんとんと突き詰めてゆくと破たんしかせぬしな」

(作者)
「誰か公式資料とかを徹底的に買い漁って調べているマニアな人がいれば情報ょくださいませんか」

(レティラ)
「作者が弱音だだ漏れだなんて、簡単に調べれる範囲にその手の情報がないのね」

(レティシア)
「魂は時をこえるという便利な話がなければどうしても辻褄が合わなかったしの」

(作者)
「それじゃ、次回またお会いしましょう」

(作者)
「ほんとに情報待ってまーす」
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