転生したらまさかのスライムだった!その上ノーチートって神様ヒドくない!? 作:西園寺卓也
城門をくぐり抜け、幾何もいかないうちにドラゴンとワイバーンが迫って来た。
「ガアアアアアアッッッッッ!!」
雷竜サンダードラゴンが先制の
「「ヒィィィィィ!!」」
フィレオンティーナとゲルドンが情けない声を上げる。
鍛え上げられている二人をして状態異常を発生させる属性竜の咆哮。
「かかかかかっ・・・勝てるだか!?アレに?」
「だだだ、大丈夫ですわよ!旦那様のご判断ですもの・・・」
完全にチビッたゲルドンにフィレオンティーナは大丈夫だと伝えるが、足がぷるぷる震えている。
「(だ、旦那様~~~~~!! 私は一人でドラゴンに勝てるのでしょうか!?)」
涙がちょちょぎれ始めるフィレオンティーナ。
「(だ、だいたい人間が一人でドラゴンに立ち向かうなど・・・正気の沙汰ではないのですわ~~~~~!!)」
ついにフィレオンティーナの目から涙が決壊する。
かなり内又になって全身痙攣けいれんの如く震え始めた。
ちなみにゲルドンはいないことになってしまった。
『イカン! ボスの心配された通り、状態異常の効果が高い咆哮の一撃を喰らったか』
そう言って慌てたのは、助っ人兼情報確認のために来ていたヒヨコ十将軍が一人、第四位センチュリオンであった。
『今こそボスよりお預かりしたこの出張用ボスを使う時だ。ボス頼みます!』
センチュリオンは足で捕まえていた出張用ボスをフィレオンティーナの肩に置く。
出張用ボスは小さなティアドロップ型のスライム形状をしていた。
キィィィィィィィィン!!
出張用ボスから魔力が溢れたかと思うと、
パアンッ!
勢いよく魔力が破裂した。
「ハッ・・・? わたくしは一体?」
「おら、どうしてただか?」
一瞬状況が飲み込めない二人。
『フィレオンティーナ。聞こえるか?』
「はっ!? 旦那様?」
だがフィレオンティーナがすぐ理解する。ヤーベの声が聞こえたのだ。
『俺の分身がお前たちの魔力抵抗値を上げておく。油断しないようにな』
そう言って出張用ボスが光っていた。
「ああ、旦那様・・・愛しておりますわ」
会話になっていないような気もしたが、頑張れと伝えてヤーベは通信を切った。
「そうですの、さすが属性竜ですわね。こちらの魔力抵抗値を上回る咆哮を仕掛けてきましたか。ですが、わたくしには旦那様がついていらっしゃいます。アナタのような空飛ぶ蜥蜴に負ける道理などないのですわ」
そう言ってフィレオンティーナは杖を雷竜サンダードラゴンに向かって掲げる。
「天空にあまねく精霊たちよ、我が声に応じ、彼方よりその力を解き放て!<
ズガガガガガ――――――ン!!
広範囲に広がりながら天空より雷が荒れ狂う。
正しく雷の牢獄に捕らわれた雷竜サンダードラゴンとワイバーンたち。
ワイバーンはフィレオンティーナが放った<
だが、さすがは雷竜サンダードラゴンである。<
「ガアアアアアア!!」
大きく口を開けて首を後ろに捻る。
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「くるだでっ!」
ドウッ!!
雷竜サンダードラゴンが口を開けて<
「<
フィレオンティーナは雷竜サンダードラゴンが放った<
フィレオンティーナの杖からは一条の雷が迸り、<
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「ふふふ、旦那様に雷の防御の仕方をお教えいただきましたの。<
教えて貰ったとフィレオンティーナは言ったが、実際には見ていたのである。
ヤーベが捕らわれたフィレオンティーナ救出のために悪魔王ガルアードと悪魔の塔で戦った時に、ガルアードの放った
「ガアアアアアア!」
<
「ゲルドン殿、お願い致しますわ」
そう言って自身は極大呪文を準備すべく、魔力を練り上げる。
「任されただよ。この一撃におでの全てを込めるだよ!」
ゲルドンは右足を大きく後ろに引き、巨大ハルバードも後ろへ回す。
「おおおおおっ!!」
右腕を下側から回し、すくい上げる様にハルバードを振り上げる。
「飛天剛衝波!!」
ギュゴッ!
空を切り裂き、ハルバードから放たれる裂ぱくの衝撃波が雷竜サンダードラゴンを襲う!
ギュバッ! ドゴォン!
さらに魔法のハルバードの爆炎効果が追加される。
爆炎に包まれる雷竜サンダードラゴン。
「ギュゴゴゴゴオオオ!!」
突っ込んできたところをカウンター気味にゲルドンの放った飛天剛衝波を喰らい、突進が止まってダメージを受ける雷竜サンダードラゴン。
「ギエル・シ・アール・キース!古の契約に基づき、神霊の祭壇に今力よ満ちよ!数多の精霊たちよ、天空よりその断罪の剣を解き放て!
フィレオンティーナ最強の魔術が施行される。
天空より空間を切り裂くが如く、超巨大な雷撃が雷竜サンダードラゴンを貫いた。
「ガアアアアア!!」
巨大な雷撃に体を貫かれ外は元より内部からも雷に焼かれる痛みに断末魔を上げる雷竜サンダードラゴン。
そして翼の動きが止まり、スパークを放ちながら黒い煙を上げて地面に墜落する。
「ふふふ、属性竜に完勝!ですわねっ!」
嬉しそうに魔法の杖をクルクル回すフィレオンティーナ。
「(先制攻撃の
そう思ったゲルドンだったが、口にすれば碌な事にならないと思い直し、黙って勝利を喜ぶことにした。