転生したらまさかのスライムだった!その上ノーチートって神様ヒドくない!?   作:西園寺卓也

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第159話 レッツゴウ!ハッピーニューヨーク(幸せ入浴)しよう 後編

「はーい、リーナちゃんはちゃんと湯船に浸かって暖まろうね~」

 

「ふおおっ!? ご主人しゃま―――――!」

 

正面を向いてガッチリしがみついていたリーナがフィレオンティーナに脇の下から両手を入れられ、高い高いでもするように持ち上げられて悲鳴を上げる。

 

「はい、ルシーナさんにサリーナさん、リーナちゃんをちゃんと温めてあげてね」

 

そう言って二人にリーナを預けて自分は腰掛に座って俺に艶やかな背中を向ける。

妖艶なうなじをアピールしながら、チラリと後ろを向き、俺に目を合わせて来る。

 

「さあ、旦那様・・・お願い致しますね」

 

「はい、イタシます!」

 

辛抱溜まらんとばかり、高速泡立てを行った石鹸を触手にたっぷりつけ、フィレオンティーナに塗りたくる。

 

「あんっ・・・」

 

あ、ヘンな声出さないでもらっていいですか? いろんなトコロが持たないので。

とりあえず、触手ではなく、人間形態、矢部裕樹としてお相手致す。

 

後ろからきゅっとフィレオンティーナを抱きしめる。

 

「あ、旦那様・・・」

 

「じゃあ、綺麗に洗っていくね」

 

二本の腕でフィレオンティーナの背中からゆっくり優しく肌が傷つかない様洗っていく。

フィレオンティーナの背中はまるで滑らかな絹の様だった。どこにも引っ掛かりがなく、すべすべという一言以外に表すすべがない。

 

背中が終わると肩を抱くように洗う。

 

「んっ・・・温かいです・・・旦那様・・・」

 

ほうっと頬を住めるように呟くフィレオンティーナ。

風呂は体を温める効果があり、新陳代謝を促進する。フィレオンティーナが健康になれば言うこと無しだ。

 

そのまま脇を洗い、太もも、足を洗っていく。

一言で言うなら、むちむち、であろうか。素晴らしい。

後ろからお腹に手を回してすべすべしながら洗っていく。

 

「ひゃんっ・・・旦那様、くすぐったいです・・・」

 

「む、お腹もしっかり温めながら綺麗に洗わないとね。試練だが、ガマンするんだ、フィレオンティーナ」

 

「は・・・はいぃ・・・旦那様・・・フィレオンティーナはガマンしますぅ・・・」

 

ぷるぷると肩を震わせながら艶っぽい声を出すフィレオンティーナ。いや、お腹撫でる様に洗っているだけだからねっ!?

 

だが、お腹も終われば、残すは素晴らしきお尻様と御胸様を残すのみだ。

チラリと横を見ればリーナはのんびりイリーナの横でお湯につかりながらボヘーっとしているイリーナを心配しているようだ。

そしてルシーナとサリーナは両手でつくったゲンコツを口に当ててこちらをガン見している。

・・・どしたの?

 

まあいいか、フィレオンティーナを洗いあげる事に集中しよう。

まずはお尻様を両手でワシッと掴むように泡を付けていく。

 

「ひゃんっ!」

 

むちむちのお尻を一心不乱に優しく撫でる様に洗っていく。

 

「ああっ・・・旦那様・・・」

 

フィレオンティーナの表情は後ろからでは伺い知れないが、洗われて気持ちがいいようだ。よかったよかった。

 

さて、最後の砦と言うか、ラスボスと言うか、巨大御胸様を清めねばならぬ。これは誰にも譲れない、俺だけの仕事である。うん。

 

再度後ろから手を伸ばし、下から持ち上げる様に御胸様を包み込む。もちろん俺の手では包み込むことなど出来るはずもない。それほどの圧倒的スケールを誇る。

 

ふにゃん!

 

「・・・・・・ッ!」

 

何かに耐えるフィレオンティーナ。

こ、この感触は!マシュマロなどと言うありきたりな表現では生ぬるい!

だが、これ以上この御胸様を解説するわけにはいかぬ。いろんなトコロからお叱りが来てしまう気がする。

俺は健全且つジェントルな男子であるからして。

ただただ、御胸様を洗うのみ!

 

「・・・・・・ッ! ・・・・・・ッッ!」

 

胸を洗うたび、フィレオンティーナが声にならない声をあげて体をよじる。

・・・ちょっと背徳感あるな。いかんいかん。

 

さて、そろそろいいか。きっと綺麗になった。ピカピカだ。多分。

俺は桶でお湯をすくって体中の泡を洗い流す。

瞬間、くたっとフィレオンティーナが後ろに倒れてきたので、優しく抱きとめる。

 

「綺麗になったぞ、フィレオンティーナ。気持ちよかったか?」

 

俺は日ごろの感謝を込めて精一杯洗ったのだが、フィレオンティーナは蕩ける様な表情で目を潤ませ俺を見つめてきた。

 

「旦那様・・・、最高に幸せです・・・」

 

そう言って両手を俺の首の後ろに回し、フィレオンティーナは俺にキスをしてきた。

 

フィレオンティーナ可愛すぎる!

滾る! 久方ぶりにスライムの血が滾るわ!

・・・スライムの俺に血はないけどね!

もうR-18指定突入してでもここで押し倒す以外に道はない!

 

俺もギュッとフィレオンティーナを抱きしめ返す。

がばちょっと押し倒そうとした、その時。

 

ビターン!

 

俺の背中に何かが張り付いた。

 

「ふおおっ! ご主人しゃま―――――!!」

 

「!?」

 

リーナか!? い、今はいかんぞ!コッチ来ちゃダメ!今は大人の時間だから!

 

だがしかし! リーナは俺のキモチお構いなしにガッチリと俺の背中に張り付いた。

 

「ふおおっ! ご主人しゃま―――――!!」

 

あ、やめてやめて!俺の背中にぐりぐり顔を押し付けちゃダメだって!

俺様のエロエネルギーがリーナのぐりぐりによって保護エネルギーに代わって行くぅぅぅ!

 

あ、見ればその間にフィレオンティーナがくったりしてしまった。あー寝てるぅ・・・クスン。

ま、まあよく考えたらコルーナ辺境伯家の来客用お風呂場でイタしているわけにもいかないよな。うん、そうだそうだ。そういう意味ではリーナいい仕事してますねぇ!

 

「つ、次は私を洗ってもらえますでしょうか・・・?」

 

「そ、その次は私です・・・」

 

顔を真っ赤にしたルシーナとサリーナがそれぞれ洗って欲しいと希望してくる。

俺はフィレオンティーナをゆっくり風呂に入れるとルシーナ、サリーナの順に体を洗って行った。もちろん鉄の意志によって風呂場でイタそうなどとは思うことは無かった。

その間ずっと背中にリーナがへばりついていた事とは一切関係がない・・・無いったらない。うん。

 




今後とも「まさスラ」応援よろしくお願いします!

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