転生したらまさかのスライムだった!その上ノーチートって神様ヒドくない!?   作:西園寺卓也

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第229話 ラノベのお約束に頭を抱えよう

「・・・神獣って?」

 

 

 

ひれ伏す<古代竜(エンシェントドラゴン)>に問いかけてみる。

 

・・・ほぼ土下座しているように見えるが。

 

これで変態妖艶美女に変身したらあり〇れをほうふつとさせてしまうため、ご遠慮願いたい。

 

 

 

『貴様っ!知らぬのか!? 神界に住む高貴なる存在! 神々とは違う存在を神獣と呼ぶのだ』

 

 

 

「あ~、つまり神界には神様と神獣しかいないと」

 

 

 

『まあそう言う事だ』

 

 

 

「キュキュ――――!」

 

「ズゴズゴ――――!」

 

 

 

褒められて嬉しいのか俺の頭をヒレでペチペチ叩く二匹。

 

 

 

「んで? お前さんどうするの? 帰るの? これ以上暴れるなら、

 

 

 

①素材剥ぎ取り(牙とウロコ)

 

②丸焼きで食す

 

③お尻にパイルバンカー

 

 

 

どれか選んでくれ」

 

 

 

俺は選択肢を告げる。優しいな、俺。

 

 

 

『どれも地獄じゃ!特に③!!』

 

 

 

丸焼きよりお尻にパイルバンカーの方が嫌なのか。

 

 

 

「キュキュ?」

 

「ズゴズゴ!」

 

 

 

ん?ジョージとジンベーが何か言ってるようだな。

 

 

 

『はは――――!! いえ、滅相も無い! 神獣様に迷惑をかけるなど・・・して、何故にそのような凡庸な男の頭に乗っているので?』

 

 

 

「キュキュ――――!!(怒)」

 

「ズゴズゴ――――!!(怒)」

 

 

 

 

 

ジョージとジンベーが口をカパッと開けるとピ――――!っと白い光線が出て<古代竜(エンシェントドラゴン)>を直撃した。

 

 

 

ボガンッ!

 

 

 

『ゴハッ!』

 

 

 

こんがりして口から煙を吐く<古代竜(エンシェントドラゴン)>。

 

さながらド〇フの爆破コントみたいだ。

 

 

 

『も、申し訳ございませぬ! ヤーベ殿に仕える事に異存はないのじゃ、よろしく頼むとするのじゃ!』

 

 

 

え? 今何て言った?

 

 

 

「おい、今なんて言った? 俺に仕えるとか言わなかったか?」

 

 

 

『言ったぞ!言った! 神獣様に命令されれば嫌はないのじゃ!』

 

 

 

おおい!何を命令してるの!?ジョージ!ジンベー!

 

 

 

「キュキュ――――!」

 

「ズゴズゴ――――!」

 

 

 

おい、お前ら。どうしてそんなにドヤ顔なんだ?

 

俺達のおかげでいい部下が出来ただろってか?

 

 

 

「いや、こんな巨大な図体のヤツ、面倒見切れねーけど。メシ代だって馬鹿にならんだろうし」

 

 

 

俺は存外に居てもらっては迷惑と言った雰囲気を醸し出す。

 

 

 

『ならば我も人化すればよかろう!小さくなればそれだけエネルギーも消費せずにすむのじゃ!それならばお主も文句なかろう!』

 

 

 

そう言って<古代竜(エンシェントドラゴン)>の体が輝きだすと、みるみる内に小さくなっていく。

 

 

 

「これならばどうじゃ? 我の体も随分と小さかろう。この状態であれば念話ではなく会話も可能じゃ」

 

 

 

そう言って無い胸を張るのは頭に二本の角を生やした幼女だった。

 

 

 

「幼女じゃねーか! あり〇れのような艶女じゃねーのかよ! しかも幼女枠も妹枠もリーナで埋まってるから! もう空きはないから!」

 

 

 

俺は心の奥底から絶叫した。

 

 

 

「ななな、なんじゃお主!我の姿に何か文句があると言うのか!」

 

 

 

「ありまくりだろうが! お前は長年生きている<古代竜(エンシェントドラゴン)>なんだろうが! 何故に人化すると幼女になるんだ! ラノベの王道過ぎんだろーよ! 何だよ!ドラゴンで、幼女で、のじゃロリって!? 要素てんこ盛り過ぎんだろーが!」

 

 

 

「何がラノベの王道じゃ!意味が分からぬわ!」

 

 

 

ぷんすか怒る俺にぷんすか怒り返すお子様ドラゴン。

 

それにしても、すっぽんぽんでなくてよかった。そうであれば死ぬところだ。俺が、社会的に。

 

 

 

「それにしても、ドラゴンローブ? マント?と謎の杖を持ってるけど、それも変身する時に用意するのか?」

 

 

 

「これは竜気で作ったアイテムじゃの。我のイメージで具現化しておるのじゃ」

 

 

 

ドヤァと言った感じで鼻息荒く説明するお子様竜。

 

 

 

「はあ・・・こんなお子様竜の面倒を見るのか・・・」

 

 

 

俺がものすごく深く溜息を吐くと、さらにお子様竜が怒り出した

 

 

 

 

 

「我にはミーティアと言う立派な名前があるのじゃ!お子様竜などと呼ぶではない!だいたいお前なんぞよりもずっと長く生きておるわ!」

 

 

 

如何にもぷんぷん怒ってマス、といった感じで両手を振り回し地団太を踏んでいる。

 

なにこの保護欲をかき立てられる生き物は?

 

いかんいかん、幼女枠はリーナでいっぱいなのだ。

 

 

 

「キュキュッ!」

 

「ズゴズゴッ!」

 

 

 

なに、めでたしめでたし? どこが!

 

俺は痛くなる頭を抱えた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

同時刻、王都バーロンの屋敷では―――――

 

 

 

「ヤーベさんが置いていってくれたクッキー、おいしいねー」

 

「確かに、サクサクだな」

 

「紅茶にバッチリ合いますわ」

 

「ふおおっ!うまうまですー」

 

 

 

サリーナ、イリーナ、ルシーナ、そしてリーナがメイド長リンダの入れてくれた紅茶を飲みながらヤーベが置いていってくれたクッキーを楽しんでいた。

 

 

 

「ふおおっ!」

 

 

 

リスの様に両手でクッキーをカリカリ食べていたリーナのアホ毛がピーンと立った。

 

 

 

「ど、どうしたのリーナちゃん?」

 

 

 

ルシーナが驚いたように声を上げたリーナに目を向けた。

 

 

 

「ラ・・・ライバルが現れたでしゅ~~~~~!」

 

 

 

絶叫するリーナをポカーンと見つめる奥さんズの面々であった。

 

 

 

 

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