死んでも影激薄な僕が異世界に飛ばされたら最強チートアサシン…? 作:HAL
短かったり長かったりします。
これからそういう感じで文字数偏ります。
それから少し溜めた状態から更新しますので
よろしくお願いします<(_ _)>
どのくらいボーッとしてたかわからない。でも下から声が聞こえる。とても小さな声。
「〜〜〜〜っ!!」
「??」
おしりを上げて見ると、そこに居たのは。
「おいお前!!いきなり俺を下敷きにするとはどういうつもりだ!!舐めてんのか!?」
喋る黒猫だった。でも4本足で立ってるなら普通の猫。なのに話してる。
不思議…
「話聞いてんのか!!コラアッ!!」
軽く頷く。黒猫がもう一度話し始めた。
「俺の名前は黒猫のレク!レクでいい!野良猫家業だ。黒猫は色々疑惑付きだから、1匹行動してる。ここらの人間じゃないだろ?見慣れねぇ服装してるしよ。まあ、1つあるとしたら猫耳と尻尾があることだけどな!」
………?…猫耳と、尻尾…?
改めて自分の容姿について把握する。制服と猫耳と尻尾が確かにある。その代わり、人間としての耳がない。つまりこれは猫獣人。人間と猫を合体した種族。
猫になりたい願いが叶った…?
「とりあえず状況理解が追いついてねぇみたいだけどよ?お前の名前はなんだ?」
名前…?
「俺はお前のことなんて呼べばいいんだよ?まさか名前がねぇとか言わねぇよな?」
それに対しては頭を振って否定した。でも長く自分の声を聞いてない。ずっと声を出さないで生きてきたから。最後に声を聞いたのは、まだ3歳の時。言葉もまだそんなにわからない時。園児になってから声を出さなくなった。家庭内崩壊が始まったから。弟が生まれてそんなに経たない間に。最初は嫌だった。でもそのうち、慣れてしまった。弟は慣れてなかったけど。
自分の、名前……
「……影闇、忍…」
これが16歳の声。若干声が低い。声変わり半ばの声。まだ少し高い声聞こえるくらい。でも、久しぶりに聞いた気がする。
「シノブ?」
「忍」
「んじゃあシノブな!よろしく、シノブ!」
「うん」
意外と声が出る。今まで心の中でしか声出してなかった。でも、今声を出してる。息苦しい気持ちは無い。猫と話してるからなのかもしれない。
レクのおかげ…
「とりあえずシノブ!この世界のことをよくわかってねぇだろ?まずはそれを知る所からな!」
教えてくれるんだ…
右も左も分からない僕に、教えてくれた。自分の住んでた場所じゃないこと。転生して異世界に来たかもということ。普通の人は猫と話せないこと。それからよくみんなが、話す『げーむ』みたいな仕組みを、教えてくれた。レクは物知りだった。
「頭の中で画面を開いてみろ!」
「画面?」
「その、お前の住んでた所の画面でいい!俺は猫だからわかんねぇけど、イメージでいい」
画面…、テレビかな…?
家のテレビの大きさをイメージに『画面』を出す。すると目の前に画面が出てきた。
これは…何?
「まあ、それが何なのかは追々教えるからよ。まずはその画面の所に『衣装』ってあると思うんだ?それを触れ」
言われた通り触る。するとたくさんの服が出た。着せ替えみたいだった。
「そこから好みの服装にしろ!服装セットもあるけど、部分で変えたい所もあるだろうし!そこは豊富だから色々優遇利くしな!自分で選んで着替えろ!」
言われた通り沢山あった。沢山ありすぎてどれを選べばいいか、わからない。でも、色々着てみた。『決定』ボタンを押さない限りは、何度も着れるみたい。だから、自分の着たいものを選ぶ。
たくさんあるけど…これかな…
僕が選んだのは忍者一式。マフラーまであるけど、露出が多い。最初は迷った。でもこれは捨てれないと思った。だから、まとめて買うことが出来る所に入れた。それから黒のフード付きTシャツも付けて購入。それを着せ替える。すると来てた服はクローゼットへ。傷もいつの間にか無かった。とりあえずお披露目。レクに見せる。
「どう?」
「忍者系か!てことはアサシンだな!」
「あさしん?」
「まあ、そっちの言葉で言う『暗殺者』。忍者ってそういうこともするだろ?護衛とか潜入とかさ?」
わからないけど、そうなのかな…?
わからないことは頷けないので、頭を傾げる。レクはガクッと頭を下ろしてため息。
「まあ、いいや!わかんねぇもん言ってもしかたねぇし!んじゃあ着替えが終わったところで、次の説明行くぞ?準備はいいな?」
「ん」
「次は右にあるカバンって所を触ると、装備ってのがあんだ。そこには色んな武器とかそこに出来るんだけど、忍者だから剣とかは装備できない。出来ても短い剣、『短剣』くらいだ。それ以外は小物系の武器だな!手裏剣とかクナイとかそういうのな!」
…………
わからない単語が多すぎて聞き役をしてる。短剣は包丁とかとはちょっと違うらしい。違いがわからない。でも、実物を見たら教えてくれるらしい。レクは優しい。でも、何でこんなに知ってるんだろう。
すごい…
「それから右下に動物の絵があるだろ?そこを触ると俺のアイコンがあるだろ?アイコンを触った状態で動物の絵に持っていくと」
レクの体が光った。するとレクが人間になった。しかも身長が高い。何cmあるか知らないけど、頭をあげるほど長い。すごくカッコイイ。
「こんな風になる!つまり仲間になるってことだな!んで、俺がこのままだとただの変質者になっちまうから俺のアイコンを触ると俺への着せ替えができる。シノブが自分を着せ替えたように俺にもしてくれ!」
レク用にはお金がかからないみたい。全部無料。レクに合う服を選んでは着せ替えする。女の子用の服もあった。それを着せ替えてみる。
「って、ドレスかよ!?やだぜ!?絶対に!!」
僕もないかなと思った。なので辞める。次に選んだ服を着せる。
「いや、何でだよ!!ナース服とか誰が得すんだよ!?誰もしねぇだろっ!?」
意外と似合ってた。でも言わない。とりあえず辞める。また次に選んだのは。
「だーっ!!シノブ!!いい加減にしろって!!なんでメイド服なんだよっ!!しかもミニスカートとかっ!!誰の趣味だよっ!!男もんにしろ!!」
怒られた。でも何かに使えそうと思った。これもとりあえず辞めた。言われた通り男の服を見る。1回目選んだ服は。
「お、つなぎか!まあ動きやすいといえば動きやすいけど、地味だよな〜」
つなぎは違う。他のは…?
それから、消防服や警察服、執事服、ホスト、王子様等があった。全部着せた。でもあんまりしっくりこない。何かが足りない。
執事服…も、何か足りない…
色々見ていくと僕と同じ忍者服があった。それを着せてみる。すると腹出し系だった。タンクトップみたいな感じので、かっこよかった。
「お腹出てる…」
「そういう仕様なんだろうさ。けど、俺の場合は戦闘をしたりとかしないから、着ても逃げることしか出来ねぇな…。でも、今までよりも着やすいからこれでも良さそうだな!」
「お腹隠す?」
「うーん、冬は欲しいかもな。ここの冬は超寒いからな!もう生きていけねぇくらいには…。その時貰う!」
「わかった」
レクの服装も忍者服に決定した。おそろい。お兄ちゃんみたい。僕にお兄ちゃんができた瞬間だった。
今は笑えないけど…
「これで決定なら決定押すと」
押した瞬間、猫に戻った。そしてもう一度レクのアイコンに触るとお兄ちゃんに変身。しかも忍者服を着てる。不思議に思い、猫に戻したら人間に戻すを繰り返してると。
「シノブ!!後で遊んでやるから今は説明させろ!!話が進まねぇ!!」
怒られた。今は話を聞く。また画面を見る。
「服の方は仲間の俺やこれから仲間にする奴の服装とか変えられるなら、気が向かいた時にでもやれ。さて、次の話だ。左下に『ステータス』って書いてある。そいつに触れ」
『ステータス』……、これかな?
言われた通り触る。すると色々たくさん書かれた文字が、出た。何から見ればいいかわからない時、お兄ちゃんを見た。
あ、猫の時はレク、僕と同じ状態の時、お兄ちゃん
お兄ちゃんは俺を見て驚いてた。本当に無知なんだと知った。すると頭を撫でてくれた。頭を傾げるとニコッと笑った。
「これはお前のプロフィールにもなるんだ。今はまだレベル……1……なん、だけど……?」
「?」
僕のプロフィール?を見たお兄ちゃん。固まった。なんでだろ。僕も見る。どう見たらいいかわからないけど、書かれてる項目を見る。
1番上、……なんて読むのかな?わからない。でもMAX。2番目、聞き耳?…MAX。潜入?…MAX。……あとはよくわからない…。でも、2つレベル1がある。多分攻撃技…、もう1つはコミュニケーション。……それ以外は、ほぼMAXだ…。
お兄ちゃんは固まってる。僕は『サブステータス』を見る。サブステータスは多分、忍者の主なお仕事以外のこと。そっちもMAXが多い。でも、また2つレベル1がある。
恋愛…?と、感情…??
確かに恋愛は知らない。知ってるのはお母さんとお父さんの関係。それ以外は知らない。あとは考えれなかったから。感情は、よくわからない。元から無かったわけじゃない。でも、いつからかは知らない。
もう長く、感情なんて…出てない…
感情の横に矢印があった。それに触れると下に症状みたいなのが、書いてある。『感情欠如症』。
どういう意味かな…?
欠如、つまり無くなってるってこと。僕が笑えない、楽しくない、怒らない、泣かないはこれがあるから。
……なのかな?
とりあえずお兄ちゃんを起こす。画面から目は離してる。揺する。叩く。触る。したけど動かない。仲間は家族、猫ならペット。でも猫じゃない。人間。なのでさっきの服の所を開いて、お兄ちゃんの着せ替えで、とりあえず適当に女の子用の服を着せた。画面を一旦閉じた。それから下を向いてるお兄ちゃんの顎をあげる。ビクッと震えるお兄ちゃん。やっと目が覚める。
「し、シノブ…?」
「ずっと固まってた」
「へ?」
「話が進まない」
「お、おう…?」
「だから、罰」
「………は?」
「服装見て」
お兄ちゃんの顎から離れる。また横に座る。お兄ちゃんは自分の服を見る。少し固まってから首をグギギと、小刻みにこっちを見た。僕はずっとお兄ちゃんを見る。お兄ちゃんの顔が青くなった。
「ごめんっ!!シノブ!!話が進まねぇからって言った俺が、逆に固まってて!!だから許してっ!!」
すると、風が巻き起こった。そのせいでお兄ちゃんのスカートがめくれた。一瞬で隠す。でも僕は見た。
……女の子用のパンツ…、黒猫なのに白いフリフリのパンツ…。女の子用の服は、下着も変わる…?
「み、見たか…?」
「見た」
「即答だな!!」
「フリフリパンツ」
「言うなっ!!」
「可愛い女の子用の…」
「あーあーっ!!聞こえないっ!!」
「リボン付き」
「もうわかったからっ!!……この場合、メイド服だから……これか…?あんまやりたくねぇけど…」
?
お兄ちゃんが急にブツブツ言ってる。僕が首を傾げてると、お兄ちゃんの顔が赤くなる。猫耳だけど、黒だけど、赤い。僕の選んだ服はメイド服だった。スカートをキュッと掴んで僕を見る。
「……ご、ご主人様…。もう二度と、このようなことは致しません…。な、なんでもしますから、許してください…!………………言っちまった………」
ボソッと何か聞こえた。何か悪いことを言ったわけじゃなかった。聞いてないフリをする。それよりも気になったこと、それは『なんでも』だった。
誰でも、そこには食いつく…僕も…
「『なんでも』って?」
「ご、ご主人様のお好きなことを…お命じ下さい」
「具体的に?」
「ぐ、具体的!?……えっと、それは……ご奉仕…です。……………あー、自分で言ってて恥ずい……」
ご奉仕…?何言えばいいのかな…?
「ご奉仕って何?」
「そんなことも知らねぇのかよ!?……ハッ!!…あー、えっと……そうですね…」
これは暴言…かな?
「いらない」
「え?」
「ご主人様、つまり主。メイドさん、つまり従う人。お兄ちゃん、暴言言った。だからもういい」
それがどういう意味かは、お兄ちゃんの方がわかる。僕は思ったこと言ったけど、意味まではわからない。お兄ちゃんはさらに青くなった。猫の仕草『ごめん寝』ポーズ。寝たらダメだけど。
メイドさん、会ったことないけど…。多分、何もしなくていいは…むしろメイドさんにとっては、苦痛。……だと思うから…。わからないけど…
「も、申し訳ありません!!言葉を間違えましたっ!!ご奉仕が何をするのかも教えますっ!!わかった上で、ご主人様の命じられたことはなんでもしますっ!!だからお願いですっ!!させて下さい!!」
ここまで言わせたら頷く。このままだと可哀想だから。それからお兄ちゃんは、ご奉仕の意味を教えてくれた。どういうことを言えばいいかも、教えてくれた。僕にわかりやすく言ってくれた。
ご奉仕…。優しいことから、怖いものまで、なんでも答える。なんでも屋みたい…
僕は疑問に思ったことをお兄ちゃんに命じた。まず気になったこと。本当にパンツは女の子用かどうか。趣味じゃないけど、気になった。
「スカートめくって」
「……は、はい…」
恥ずかしそうにお兄ちゃんはめくった。猫耳を垂れ下げてフルフル震えた。涙を浮かべて、顔が真っ赤になる。ご奉仕はそういうことなんだと知る。
「膝広げて」
「……はい…」
震えた膝を広げる。恥ずかしいのか顔を隠してる。
「顔見せて」
「……!!…はい…」
隠したのにまた顔を見せるお兄ちゃん。トマトのように赤い。それから僕は両手で、お兄ちゃんの履いてるパンツを触る。ビクッと震えるお兄ちゃん。
あ、ちゃんと付いてる。男の人なんだ…お兄ちゃん
当たり前だけど、改めて認識する。お兄ちゃんは男なんだと。でも反応が女の子みたい。可愛い。ちゃんと女の子用のパンツだと認識できたので、下ろさせる。お兄ちゃんは次何されるのか、不安そうにしてる。
猫の仕草その2、尻尾を巻き付ける…
スカートだからってこともあるけど、猫は怖いと尻尾を守る。それか威嚇するために逆立ちする。ブワッて広がる。この場合は恐怖からなので、隠せないからせめて、自分の尻尾を自分の腕に巻き付けてる。
猫のことは、全部知ってるわけじゃないけど…知識はある。猫だけだけど…
「お兄ちゃん」
ビクッと震える。目を強く瞑る。今にも泣きそう。僕はお兄ちゃんに手を伸ばした。
「ご褒美」
「……へ?」
「よしよし」
頭を撫でる。優しく撫でる。さっきまで恐怖という顔をしてたお兄ちゃん。撫でられただけで安心した。僕は顎を撫でる。すると、ビクンッと震える。咄嗟に引っ込めた。ビックリして固まる。お兄ちゃんは顔をトマトよりも赤い、唐辛子みたいになった。猫なら好きな所。だけど、お兄ちゃんは嫌だったみたい。
「ごめんね?」
「あ、違っ…!えっと、長く触られてなかったしそれに多分俺…人間になったの初めてだから人間の状態はくすぐってぇのかもしれねぇ…。あ、でも、決して気持ちよくなかった訳じゃなくてっ!!」
必死で弁解。我を忘れてる。僕はお兄ちゃんの頭をポンと置く。ビクッと震えるお兄ちゃん。
「もうしない」
「あ、いや、あの…!」
「猫の時にする」
「あ、そういうこと…か…」
何か安心したお兄ちゃん。ホッとしてる。でもまだ顔が赤い。お兄ちゃんは僕の手を掴んで、自分から触らせようとする。僕が首を傾げると。
「急に触ったからビックリしただけかもしれねぇし、心の準備は出来たからもしかすると触れれるかもだし!本当に嫌だったわけじゃないからよ!……だ、だから……触って…くださぃ…」
本来は聞き耳で聞こえてる。僕はあえて少し意地悪をしてみる。面白いかわからないけどやる。
「ん?何?」
「!!……だ、だから!…触れって…」
「メイドさん」
「はい…?」
「言葉遣い」
「………、……ハッ!!!」
「しない」
「あっ、違います!!触って下さい!!お願いします!!ご主人様っ!!」
青い顔で僕の手を掴んで懇願する。必死に。耳を垂れ下げてまで、必死に。言い終えたら顔真っ赤になった。お兄ちゃんの感情はコロコロ変わる。
涙目、可愛い…。僕の顔、真顔だけど…
チョンと触る。それでもビクッと震える。だけど今度は逃げなかった。コショコショと触る。肩をビクビクさせても目がトロトロに。気持ちよさそうと言うより、何か良くないことしてる気分になる。そんな顔。
お兄ちゃんの、弱点…かな?
僕の中で満足したので画面を開き、元の服装に戻す。お兄ちゃんはぐったりしてる。頭撫でると気持ちよさそう。でも今は画面の説明は出来なさそう。とりあえず画面を閉じる。それから僕が質問する。
「ステータス、MAXは変?」
「んあ?……あぁ、そうだな。変っていうか異例かな。普通は最初から最大値とかじゃないんだ。ちゃんと訓練とか鍛錬とか修行とかの言葉が相応しいんだけど…。お前はもしかするとここに来る前に、既に備わってたのかもな。お前の元のいた世界のさ。お前がどんな人間だったかってのは聞かねぇよ。でも、そこの環境からコレなら納得もする。ここでそういうのしてきたわけじゃないし、俺とお前は今さっき出会った。それなのにここで修行してたなら、ある程度理解してるはずだしな。けど、それも違うってなったらあとはもう1つしかねぇ。お前の生まれた世界が関係するだろうよ。だからまあ、周りは変とか思うかもな。まずは普通に猫と話せるとかもないし」
普通じゃない…か…
「あ、いや!お前をそんな悲しい雰囲気にさせたかったわけじゃねぇ!!どの道俺ももうお前の仲間であり、友達であり、相棒だ!ちゃんと手助けもする!それにお前が良いなら、寝る時や逃げる、何かの潜入とかの隠密行動とか以外はこの姿でいるしな!そうすれば変に思われねぇしさ!!こうやって人間の姿なら言葉も出せるし、変に思われねぇだろ?」
「そのままがいい」
「なら!決まりだな♪これからよろしくな!シノブ」
ニコッと笑うお兄ちゃん。表情筋が動かないせいか笑えない。これがさっきステータスで見た『感情欠如症』の意味。これを治すのはまだ先かもしれない。
「よろしく、お兄ちゃん」
「そう言えば、ずっと気になってたけどよ?」
「ん?」
「『お兄ちゃん』ってもしかしなくとも俺の事か?」
「うん」
「なんで??」
「分けてる」
「分ける??」
「猫の時、レク。人間の時、お兄ちゃん。…ダメ?」
「いや、ダメじゃねぇけど…」
嫌みたいだ。僕は俯く。すると慌てたお兄ちゃんが訂正してきた。
「いや、お兄ちゃんって呼ばれるのは嬉しいぜ!だから呼んじゃあいけねぇとか言わねぇし!ただ、お兄ちゃんとか言われんの慣れてねぇから恥ずかしくてよ…。呼びやすいように呼んでくれりゃあいいけど、なんかむず痒いなぁ…」
「お兄ちゃん、いくつ?」
「んー、猫だったらもう遠の昔に死んでる年齢だけどよ。ここでは年齢とか関係ねぇからな。まあマジの人間なら寿命で死ぬけどよ。一応、猫の年齢は300歳以上。こっちでは俺の容姿の設定上17か18くらいだな。そう思えば『お兄ちゃん』って言われても変じゃねぇか。それになんだか、そう呼ばれるの嬉しい気分になるし!よし、これからそう呼べ!許可する!」
「うん。ありがと」
「どういたしまして♪シノブ」
お兄ちゃんが僕の頭を、よしよししてくれた。悪い気はしなかった。まだこの感情がなんなのかわからない。お兄ちゃんと一緒に居たら、もしかしたら治るかもしれない。そう思っていると。
「もう夜だ。出発は朝になったらな!それまでそこの木の上で寝ようぜ!俺の寝床なんだよ♪」
木の上…?
見上げると大きな木。人間になったお兄ちゃんは少し力入れてジャンプすると、木の幹に立つ。すごい。
「シノブもやってみろ!俺が受け止めてやるから!」
言われた通り、お兄ちゃんの真似をした。するとお兄ちゃんみたいにちゃんと跳べた。支えて木の幹に足を置かせてくれた。木の幹は思ったよりガッシリしてる。折れないし小さい僕でも、落ちない。その状態ですぐに眠る僕。お兄ちゃんは猫に戻って一緒に寝てくれた。今日は色々疲れた。ぐっすり眠れた。