アベンジャーズーホープ・オブ・レイー   作:白琳

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赤坂サカスさん、あら不思議さん、HNさん、ぼるてるさん、いいひとさん、アカガラさん、評価ありがとうございます!

今回はオリ主とオリキャラとの話です。タグに恋愛と入れてあるので、たまにはそれっぽい要素も入れておかないと。


レイ~オリジン・ストーリー2~
前編


S.H.I.E.L.D.壊滅からおよそ半年後。世界各地で犯罪が増え続け、それに伴って俺達ヒーローの出番も増えてきている。スティーブやウィルソンもバーンズを探す傍ら犯罪者達を捕まえているし、ソーもたまに姿を見かける。

特にスタークは戦いの後もダメージ・コントロール局との連携で街の復旧もしないといけないから一番の苦労者と言えるだろう。

 

仲間達が頑張る中、俺もヒーローとして戦いながら自分の過去を探っている。自分はどこの出身で親は誰なのか。どのようにして傭兵になったのか。だが知りたいのはそれだけじゃない。一番知りたい事がある。

 

 

──────アウトエナジーを操る万能光術(エネルギー・アーツ)を俺はどのようにして手に入れたのか。

 

俺とミアで協力して調べてみると、俺は記憶喪失になる数日前まではこの力を持っていなかったらしい。つまり記憶を失ったと同時にこの力を手に入れた可能性が高い。

なら俺はどうして記憶を失った?いくら調べてもそれだけがまったく分からないのだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「スウァーノ、遊園地に行くぞ!」

 

タワーを訪れたミアを俺の部屋に招き、しばらくしない内に彼女が後ろからのしかかりながらそう言ってきた。

 

「急にどうしたんだよ?」

「だってあたし達、付き合ってから恋人らしいこと何もしてないんだぞ?お前が傭兵だった時も仕事が忙しくてあまり遊べなかったしさ」

 

あのヒドラの事件よりも少し前、俺はミアとついに恋人関係になった。

何故すぐに付き合わなかったのか?ミアは俺の色々な事を知っているが、俺はミアの事を何も知らない。だから出会ってから約一年半の間、俺は彼女の事を知ろうとしたのだ。

『笑顔が可愛い』『料理や掃除などが苦手』『負けず嫌い』『夜中、ベットの中に潜り込んでくる』など色々知った。ちなみに最後のはそこまでだ。襲ったりとかはしてない。

しかしミアの『恋人らしいこと何もしてない』というのには誤りがある。付き合ってないにも関わらず、出会う度にキスを求めてくるし人前だろうと関係なく抱き付いてきていたのだ。付き合ってる今ならともかく、あの頃は勘弁してもらいたかった。そのせいで周りからは既にミアが恋人だと決めつけられていたし。

 

「だから行こう!今すぐ行こう!」

「いや、もうちょっと……」

 

今は俺が傭兵だった時の事を調べており、何十枚という資料を読んでいるのだ。俺の傭兵としての活動を纏めたものであり、どれも誰の記憶に残らないような資料ばかりだが。

 

「そんな詰め過ぎても疲れるだけだぞ?なぁ、一息つけよ~?」

「……分かったよ。ミアの言う通りだな」

 

確かに詰め過ぎるのは体に良くないか。既に二日徹夜しているが、慣れてしまったのかあまりいつもと変わらない。

 

「ところでいつまでのしかかってるんだ?」

「あ?当ててんだよ」

「……あー、なるほど」

 

正直言って、ミアの胸の膨らみは小さい。別に好みがあるわけじゃないが、前に『貧乳』と口にしたら大暴れされたっけ。

理由として戦争などに参加していると栄養がある食事をあまり食べられなかったから、と言っていたが。

 

「…………今、『貧乳』って言ったか?」

「い、いや。言ってないぞ」

「ふーん」

 

心の中で思っただけで反応するとか、どんだけ気にしてんだよ……。

 

 

 

 

その後、俺の運転でミアと一緒にニューヨークにある遊園地へとやって来た。タワーの近くにあるテーマパークの中では一番大きい遊園地であり、大きな門を潜って俺達は中に入った。

楽しげな音楽が流れ、動物の格好をした人が子供達に囲まれている。遊園地なんて情報だけでしか知らなかったが、こんな感じなのか。

 

「ほら、最初はどれに乗る?パンフレット見てみるか?」

「ああ、見る」

 

入り口で渡されたパンフレットを広げていたミアが俺に近寄り、この遊園地の地図を見せてくる。肩と肩が触れ、顔がくっつきそうになるがこういった状況にも慣れた。初めは戸惑いすぎてミアを不機嫌にさせてしまっていたが。

 

「これなんかどうだ?あたし、まずはあのジェットコースターに乗りたい」

「ジェットコースター?……ああ、あのハリケーンコースターか」

 

少し先にあるこの遊園地の名物と言えるハリケーンコースター。ハリケーンという名前の通り、回転したレールがいくつも設置されてるジェットコースターだ。

乗ってる人達が悲鳴を上げているが、俺からしてみればあんなのいつもやってる事だ。しかも空中で。

 

「ミアが乗りたいなら俺はいいぞ」

「よし、なら乗るぞ!」

 

 

 

 

 

ハリケーンコースターの一番前列に乗れた俺達は初めに上へと登っていくレールを走ってる時も余裕であった。

俺はもっと上空を飛ぶ事だってあるし、ミアだって戦いの中では空中へと身を投げ出す事もあるからな。

 

「ス、スウァーノ」

「ん?……って、ミア?」

 

しかし頂上に着く直前、ミアが俺の腕をしっかりと掴んできた。何だと思い、横を見るとそこには必死になって俺に掴みかかっているミアがいたのである。

 

「お、思ったより……た、高いんだが」

「……もしかして怖いのか?」

「なっ!?そ、そんなわけないだろ!ただ、いつもと感覚が違うだけで、下見たら怖くなったとかそういうんじゃなくて──────」

 

ミアが必死になって俺に言ってくるが、その途中に真っ逆さまに落ち、ミアの言葉はそこで切れた。

 

「きゃああああああっ!!?」

 

悲鳴と共に俺の手を握り締めるミアは涙目である。初めてミアが涙を流す所を見たが、そこまで怖いか。

彼女には悪いが、滅多に見ない表情を見せてくれたこのジェットコースターには感謝する他ないな。

 

 

 

 

 

「……もう、絶対に乗るか」

「そろそろ泣き止めって、ミア」

 

目を赤くして愚痴るミアの涙をハンカチで拭いてやる。誘ってきたのはミアなんだが、本人がこういう目に遭うのは珍しいパターンだよな。

 

「ほら、ならあれとかどうだ?ティーカップとか、メリーゴーランドとか」

「あたしを子供扱いするなっ!いいか、次はあれに乗るぞ!」

 

そう言ってミアが指差すのは上がったと思ったら垂直に落ちるアトラクションであった。見た目や悲鳴が聞こえてくる事からあれもジェットコースターと同じ絶叫系だろう。

 

「いや、お前さっきあんなに……」

「ふん!あれなら絶対に大丈夫だ!行くぞ、ほら!」

 

俺の腕を引っ張り、アトラクションへと向かっていくミア。

だが絶対にさっきと同じ結果になるだろうな、うん。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

遊園地に来た時間が遅かった事や混んでいて待ち時間が長かったりなど、色々な理由で乗れるアトラクションには限りがあった。

そして最後に、ミアが「乗りたい!」と言い出した観覧車に乗る事となった。

 

「……綺麗だな」

「そうだな。ほら、あっちの方まで見えるぞ」

 

真下に見えるアトラクションや街頭の光、その先に見えるニューヨークの夜景がとても綺麗に見える。タワーの最上階からも夜景は見れるが、ここからだとまた違った夜景が楽しめるな。

 

「……なぁ、スウァーノ」

「ん?」

「えっとな……その、ちょっとは息抜きになったか?」

 

ミアは不安そうに尋ねてくる。おそらくミアは自分の過去を調べる事に躍起になり、無理をし続けている俺を心配してここに連れてきたんだろう。

俺が何も答えずにいると、ミアの表情がさらに不安を感じたものとなった。そんな彼女を安心させるように俺は頭を優しく撫でる。

 

「ああ、息抜きできたよ。ありがとな、ミア」

「そ、そうか!なら良かった!」

 

不安そうな表情から笑顔となったミアが突然立ち上がり、抱き付くと同時に俺に自身の唇を押し付けてきた。

嬉しさから来る行動だろうが、突発的にやられると驚くんだが……まぁ、いいか。

 

「また遊びに来るか?」

「ああ、また来るぞ!お前と二人でな!」

 

そんな約束をした後、観覧車が終わるまでミアからキスを何度もねだられる事になるとは、まだこの時の俺は思いもしていなかった。




次回は逆にマーベルキャラとの話になります!
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