今回はスウァーノ視点、サノス視点、第三者視点を織り混ぜながら展開していきます!
アスガルド──────そこは九つの
その
しかしオーディンが寿命により亡くなった事で復活したヘラ──ソーの実姉にしてムジョルニアの前所有者、そして死の女神である──のアスガルドへの復讐、そして銀河の征服の為に一時は民全員が危機に陥ったのだ。
ソーと生きていたロキを惑星サカールへ追放し、ヘラの目的は果たされようとした。だがこの目論みは最後には潰される結果になったのである。
死の世界からのオーディンの助言により真の雷神へと覚醒したソー。
惑星サカールで闘技場のチャンピオンとして君臨し、二年間も変身したままだった事で知能を上げたハルクことブルース・バナー。
ソーの義弟にしてかつてアベンジャーズと戦うも敗れ、ダーク・エルフとの戦いでは自らの死を偽装してオーディンに成り代わっていたロキ。
太古の時代に幽閉先から脱出しようとしたヘラとの戦いで同胞達を殺され、逃げ延びた先のサカールで酒好きの賞金稼ぎに成り果てていたアスガルドの女戦士、ヴァルキリーのブリュンヒルデ。
彼ら四人が結成した“リベンジャーズ“やサカールの奴隷であったコーグ、アスガルドを一度は裏切ったスカージ、アスガルドの番人であるヘイムダルの手によりヘラの手下達は全滅。
『アスガルドとは場所ではなく、民である』────その事を悟ったソーは“
そしてソー達は新たな故郷である地球を目指し、旅立ったのである────────
「スペース・ストーンはどこにある?吐け、無力なアスガルドの王よ」
倒れ伏しているアスガルドの新王────確かソーと言ったか。
そいつの首を締め上げながら宙吊りにする。
私の手をこじ開けようともがくが、死にかけている奴にとっては無駄な抵抗だ。
「ぐ、ぅっ……ストーンはない……キューブはアスガルドと共に失われたっ……」
「嘘だな。その話が本当なら何故パワー・ストーンがここに反応した?」
インフィニティ・ストーンは磁石のように互いに引き合う性質がある。
正確な場所まで分かるわけではないが。
「そんなこと……知るかっ……!」
「……ふむ」
どうやらこいつはストーンについて本当に知らないらしい。
だがストーンがこの宇宙船のどこかにある事は確かだ。ならば
「サノス様、この男はどうされますか?」
「がはっ……ひ、久し振りだな」
大きな足音を立てながら近付いてくるカルが放り投げた人物の処分をコーヴァスが尋ねてくる。
すると
「ほぅ、かつてサノス様の期待を裏切り、のうのうと生きているロキではないか。この男も我が実験のモルモットにしてもいいでしょうか?」
「構わん。だがその前に」
私はガントレットに嵌められているパワー・ストーンをロキに向けた。
ストーンが反応を示し、淡い紫色の光がさらに激しくなる。
「貴様がストーンを隠し持っているのか」
「さぁ、どうだろう?見ての通り、私は何も持っていないが」
私の問いにロキは余裕の笑みを見せ、答えてくる。
その顔を引き剥がして強引に聞き出そうと考えていると、首を絞められている愚かな王が苦し気に声を発した。
「言っただろう……キューブはもう、ないと……!」
「ならば徹底的にやるまでだ」
手を離してソーを地面へと落とす。息を吸い、むせている奴を上から頭を押さえつけて地面に叩きつけた。
「がっ!?」
「ストーンを渡せ。でなければ、こいつを殺す」
「やるがいい。私にとっては血の繋がらない義兄だからな」
「ロキ、貴様……ぐぁぁああっ!?」
パワー・ストーンを顔に押し付ける。ストーンが持つ破壊のエネルギーがゆっくりと顔に広がっていき、紫色のヒビが入り始めた。
激しい痛みに暴れるが私の力の前では何の問題もない。
「さぁ、どうする?このまま見殺しにするか?」
ロキの表情は変わらない。本当に殺してもいいと考えているのなら望み通りそうしてやろう。
ストーンの力をさらに強めようとすると、ロキが自分の唇を噛み締める姿が見えた。
「やめろっ!!」
「ならばストーンを渡せ」
「ロキッ……本当の事を、言え……!キューブは、もうどこにも……」
ストーンが本当にないと信じているみたいだったが、ロキが手の平に出現させたキューブを見て「バカが……」と呆れていた。
おそらくお得意の魔術で消していたんだろう。
「サノス……お前は一つ勘違いしているな」
「なに?」
「私がこうしてお前の前に出てきたのは、お前の注意を引く為だ。────やれ、
ロキの大声と共に突然壁が崩れ、中から現れた大男が私を突き飛ばした。
ソーが私の手から放り出され、ロキは私に巻き込まれてキューブを手離していたが、それを拾っている余裕はない。
「ガァァァアアアッ!!」
「っ!」
立ち上がる私にハルクと呼ばれた大男が襲いかかってきた。顔を何度も殴られ、一撃一つ一つが私を着実に追い込んでいく。
そして柱を突き抜け、壁にめり込んだ私の胸を勢いよく蹴り飛ばした。「かはっ」と、肺にある空気が全て口から漏れるようだった。
「ハルク、ソー、仲間!お前、ハルク、許さない!!」
言葉を発するハルクの拳が、防御すら取らない私の顔を容赦なく殴っていく。
攻撃はさらに激しくなり、私の意識が段々と薄れていくのを感じた。
「ゥガァァァアアアアッ!!!」
トドメとばかりにハルクは私の首を締め付け、振りかぶった拳が迫ってくる。
それを朦朧とする意識の中で見続け──────
「──────
「……ッッ!!?」
私に傷一つすら付けられない軟弱な拳を受け止め、困惑している奴の顔を殴り飛ばした。
ふむ……“弱いフリ“をするというのも大変だな。だがあえて自らを弱く見せ、調子づいた所を落とすという“遊び“もなかなかに良いものだ。
「お返しだ」
鼻血を吹き出し、ふらつくハルクの顔を壁へと叩きつける。
抜け出そうと抵抗してくるが、構わずに今度は床へと叩き落とした。
「ガアアァァ──────」
「吠える事しか能がない犬風情が」
足を掴み、床を引きずって放り投げる。地面をバウンドした直後にすぐ突進してきたが、受け止めると同時に背負い投げの要領で頭から床へと落とした。
「ふんっ……ほんの少し、パワー・ストーンの力を見せてやろう」
気を失ったハルクを片手で持ち上げ、ガントレットを握る。
それによりパワー・ストーンの力が発揮し、殴り飛ばすと床や壁にボールのようにぶつかっていく。
そして最後は瓦礫と共に落ちてきたのであった。
「……アレが貴様の切り札か?」
呆然と立つロキにそう尋ねる。あの程度で私を倒せると思っていたのなら随分と弱く見られたものだ。
雑魚が何人集まろうと、私の敵ではないというのに。
「サノス様、こちらを」
近寄ってきたプロキシマがキューブを私に差し出してくる。それを受け取った私は力を込め、外殻となっているキューブを粉々に砕いた。
手元に残っているのは、中にあったスペース・ストーンだけである。
「ようやく私の元に来たか」
我が部下を貸したにも関わらず、ロキが地球侵略に失敗した事によりアスガルドへと保管された。
奪い取る事も考えていたが、前王のオーディンやヘラと戦って無事には済まされない。
故に奴らが死んだこの瞬間を狙ったのだ。
「ぐっ……!」
ガントレットにスペース・ストーンを嵌め込むと、凄まじい力が私の体へと流れ込んでくる。
しかしこの程度で屈するような我が肉体ではない。
痛みを耐え抜き、私は二つ目のストーンを手に入れた事をようやく実感したのだった。
「ふふっ……む?」
突然倒れているハルクの体が謎の光に包まれたかと思うと、一直線に光と共に宇宙の彼方へと飛んでいってしまった。
あの光……確かあれは。
「
ビフレスト……アスガルドを含めた九つの世界を繋ぐものだったか。
ヘイムダルという奴に聞き覚えはないが、余計な事をしてくれたものだ。
「コーヴァス、邪魔者を仕留めろ」
「はっ!」
あの男に逃げられたからと言って何かが変わるわけではない。
だがヘイムダルという奴は、必ずどこかで邪魔になるはずだ。
ならば今ここでその命を絶っておけばいいだけの話。
「っ……やめろ……
「黙らせろ」
カルが犠牲になろうとする愚かな
「っ…!っっ……!!」
口の動きを制限され、声を出せなくなったソーが私を睨み付ける。
だがそのような視線は今まで幾度も受けてきた。
今更そんなもので臆するような弱者ではないのだ、私は。
「殺れ、コーヴァス」
私の命令と同時にコーヴァスが持つ
邪魔者の胸を貫き、そして短い悲鳴が響いた後にコーヴァスが血まみれの武器を片手に戻ってきた。
「ところで……だ。
私はそう問い掛けながら後ろを振り向く。そこにはナイフを片手に私の首筋に迫ったロキが、空中で動きを止められていた。
スペース・ストーンの力ならば単純な瞬間移動の他にもこうして相手を空間ごと拘束する事も可能か。なるほど、使い道はまだまだありそうだ。
「私が隙を見せたと思ったか?楽観過ぎるぞ、アスガルド人よ」
「ぐっ……!」
ナイフを弾き飛ばし、ロキの体を宙に浮かべる。もちろん全身を空間ごと拘束し、出来る事は喋る事くらいだろう。
兄であるソーを見てみればカルの足下から抜け出そうともがいている。おそらく脱出すればこの
「弟想いの兄だな。お前を助け出そうと必死になっている」
「……義兄、だがなっ……それにっ、私はいつだってあいつをっ、利用している。そんな弟を……本気で助けると思うか?」
「なら試してやろう」
パワー・ストーンの力も使い、輝くストーンを少しずつ奴に近付けていく。
今度は先程とは違い、アスガルド人だろうと消滅は免れない力をその身に注ぎ込むつもりだ。
「お前は絶対に神になんてなれやしない……この化け物が」
「神になど興味はない。私が目指すのはこの宇宙の均衡、ただそれだけだ」
「……っ!!……っ!!!」
口を封じられたソーが何かを叫びたがっている姿を確認し、私はガントレットをロキの体へと押し付けた。
触れたパワー・ストーンの力は体全体へと広がり、紫色の光と共にロキの体は消滅を始めていく。これを止める術はもはや私でもない。
「ソー……いや、兄上。これでお別れだ。こうなるなら、もっと──────」
その言葉を最後にロキは完全に消滅した。
「っっ……うぁぁぁぁああああああっ!!!」
直後、目を細める程の眩しさを伴いながら巨大な雷が落ちた。
一体どこから?と思ったが、それよりも注意しなければならない相手がいる事に気付き、その考えを止めた。
「流石は雷神といった所か」
「ふぅ……ふぅ……!」
雷の直撃を受け、気を失ったカルを倒したソーは破壊されたマスクを剥ぎ取る。今の奴は全身に雷を纏い、その姿からは今まで瀕死だったとは到底思えない。
「サノォォォォス!!!」
纏っていた雷を衝撃波のように周囲へと放ち、ブラック・オーダーを圧倒する。そして飛び出すと拳を振りかぶりながら私へと向かってきた。
「ふんっ────っ!?」
ガントレットを閉じようとした瞬間、巨大な雷が私に落とされた。
その威力に一瞬立ちくらみをし、その隙に奴の拳が私の顔を殴りつけたのである。
「おおおおおおおおっ!!」
拳や蹴り、頭突きなど全ての攻撃に雷を纏わせながら私の体に叩き込んでくる。
その圧倒的なまでの威力と手数、そして気迫は相当なものだがそれらが私を上回っているわけではない。
「がふっ!?」
頭上から殴り付けて攻撃の手を止め、ガントレットを閉じて二つのストーンの力を発動する。
スペース・ストーンが拘束し、パワー・ストーンから放たれた力がソーを遥か遠くに吹き飛ばしたのであった。
「サノス様、ご無事でしょうか!?」
「……あの程度、何ともない」
プロキシマが心配してくるが、私の体にも鎧にも傷一つすら付いていない。ブラック・オーダー相手ならば有利に立てたかもしれないが、私が相手では無力に等しいのだ。
「あの男……いずれサノス様の前にまた現れるでしょう。その前にここで息の根を止めるべきです」
「その必要はない」
ガントレットを掲げ、閉じる。パワー・ストーンの力がこの船全体に広がり、すぐに周囲で爆発が起きていった。
この船ごと破壊してしまえば、生き残りがいたとしても死に絶えるだろう。
「行くぞ、ブラック・オーダーよ」
スペース・ストーンの力が生んだワームホームを通り、我々はこの船から姿を消した。
そしてアスガルド人が乗っていたこの船も、宇宙の藻屑となって消えたのである。
スペース・ストーンの空間把握能力を使い、私は次なるストーンの場所を特定した。
マインド・ストーン、タイム・ストーンは地球に。
リアリティ・ストーンは様々な生物・物をコレクションしているタニリーア・ティヴァンことコレクターが住む惑星ノーウェアに。
しかし最後のストーン──────ソウル・ストーンは未だに場所が分かっていない。
「ならば……
私を裏切り、雑魚共の集団の仲間になったガモーラ。同じく私を裏切り、私への復讐を企てているネビュラ。
どちらも義娘でありながら私なりに愛情を注ぎ、優秀な暗殺者・殺し屋として育て上げたつもりだった。
だが結果はこの有り様である。特にネビュラにはガモーラとの試合に負ける度にサイボーグ化を施してやったというのにだ。
だが、今更娘達の育て方を後悔しても遅い。それよりも今はストーンを集める事だ。
地球にあるストーンはブラック・オーダーに任せ、私はノーウェアへと向かう。そしてその後に娘達を探し出してソウル・ストーンの所を聞き出せばいい。
ガモーラとネビュラはソウル・ストーンがどこにあるのかを突き止めている。必ずあの二人が必要なのだ。
「しかし……そう楽々と集まっては面白くないというものだ」
私はヘルメットを外し、鎧も装着を解除して床に落としていく。
この鎧もガントレットと同じくドワーフ達に造らせたもの。装着者の力を飛躍的に倍増し、ガントレットを持たなくても絶対的な存在になり得るのだ。
この鎧を外す事で私の実力は大きく下がるだろう。だがこれは『私を倒そうとする者達へのハンデ』だ。
もちろん私は倒される気などないし、立ち向かってくれば誰であろうと関係なく戦うつもりだ。
「さぁ……始めるぞ」
ロキ、初登場にしてすぐ退場……!ロキファンの方々には申し訳ないです!
ヘイムダルはもっと酷く、名前のみ出て退場……MCUキャラは多過ぎて登場させるのが難しい……。
ちなみにサノスが鎧を脱ぎ捨てた事とエンドゲームでの強化に理由付けをしてみました!まだまだ本気を出してませんし、エンドゲーム編ではどうなる事やら。
あと、サノスや(あまり強そうには見えなかった)ブラック・オーダーは映画よりも強化していく予定です。
今回からちょっとしたアンケートを実施していきます!良ければ回答をお願いします!締め切りはエンドゲーム編終了までで!
エンドゲーム以降のお話について
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エンドゲーム以降も続ける(同作品にて)
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エンドゲーム以降も続ける(別作品にて)
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エンドゲーム以降は求めてない