アベンジャーズーホープ・オブ・レイー   作:白琳

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ブラック・ウィドウの公開が迫り、ファルコン&ウィンター・ソルジャーも米国配信が今年に繰り上がったりとMCUの作品がどんどん楽しみになってきましたね!

唯一、MARVEL関連で残念な事と言えば、PS4版アベンジャーズの発売が先伸ばしになった事ですね……まぁ、さらに良くなって発売されるみたいですから楽しみなんですが!


もう一つの戦い 後編

「ぐぁぁあああっ!!?」

 

「なっ……ヴィジョン!?」

「どうした!?」

 

俺達が後ろを振り向くと、ヴィジョンが宙に浮いていた。だがそれは彼が自ら浮いてるわけではない。背後から腹を貫かれ、持ち上げられているのだ。

貫いている武器はハルバード、そしてそれを持っている敵はこの場に一人しかいない。

 

「コーヴァス……!?」

「でも、あいつはそこにいるぞ!?どうなってる!?」

 

ヴィジョンを襲っているのは確かにコーヴァスだが、プロキシマの隣にも奴はいる。その事にサムが困惑しているが、味方全員が同じ気持ちだ。

 

「ふんっ!」

「あっ……ヴィジョン!!」

 

俺達が驚いている間にコーヴァスがハルバードを振り払い、先端が抜けたヴィジョンは吹き飛んで地面に転がった。今まで口に手を添えて黙り込んでしまっていたワンダがようやく動き、ヴィジョンに近寄ろうとするもコーヴァスに腕を掴まれて投げ飛ばされてしまう。

 

「ワンダ!」

「だ、大丈夫よ!」

 

サイコキネシスにより地面にぶつかる前に体勢を立て直したワンダ。だがその間にコーヴァスはヴィジョンへと近付き、ハルバードを振り上げていた。

 

「ストーンは頂く!!」

「やらせるか!」

 

ヴィジョンの額目掛けてハルバードが振り下ろされたが、アウトエナジーをヴィジョンの全身に纏わせてバリアを形成する。どうにか間に合ったバリアにより、奴の一撃を防ぐ事は成功した。

 

「っ……貴様ぁああっ!」

「邪魔をするな!」

 

ヴィジョンを襲ったコーヴァスが怒り、プロキシマと一緒にいたもう一人が俺に襲ってくる。だがハルバードをバリアで防いだ瞬間、スティーブの攻撃とミアのセルファローを立て続けに受けて退く結果となった。

 

「スウァーノ、大丈夫か!?このっ、よくもあたしの大事で大好きなスウァーノに!!」

「スティーブ、こうなったら二手に分かれるしか」

「ああ、それしかない」

 

スティーブの指示により俺とスティーブ、ミアはコーヴァスとプロキシマ、サムとナターシャ、ワンダはヴィジョンを襲ってるコーヴァスへと振り向いた。

 

「ちっ、奴らに俺の邪魔をさせるな!」

「なっ……何だそれ!?」

 

ヴィジョンを襲うコーヴァスの影から切り離された小さな影が動き出し、サム達の前へと移動した。そしてその影の中からハルバードを構えた三人目のコーヴァスが這い出てきたのである。

 

「……なるほどな。分身、それが正体か」

「ただの分身だと思うな。俺達は一人一人が本物のコーヴァス・グレイブだ」

 

それは……敵としてはまずいな。つまりは同じ強さを持った敵が三人もいるという事だ。あいつ一人でも強敵なのに、あっちには二人もいるのか……。

 

「コーヴァス、奴らは私一人で十分だ。お前はあちらに行き、あのバリアを破壊する為の時間を稼げ」

「だがあの二人の内、俺と戦っていた奴は強いぞ」

「問題ない。私の強さはよく分かってるだろう?」

「……ならば任せるぞ」

 

俺達の相手はプロキシマが一人でするらしく、コーヴァスはサム達との増援に向かおうと跳躍した。当然そんな事はさせないと身構えると、突然放たれたワイヤーのアームがコーヴァスを掴み、電流が流されたのであった。

 

「が、ぅぐっ……!?」

「ったく、そんな簡単にいかせる訳ないだろ?」

 

ワイヤーをガントレットの中へと巻き戻し、墜落したコーヴァスにミアは勝ち誇ったかのように言い放った。だがすぐに立ち上がり、ハルバードを凪ぎ払ったのである。

 

「はっ!」

「むぅっ……!?」

 

だがコーヴァスとミアとの間に割り込んだスティーブがハルバードを受け止めると共に掴み、コーヴァスをその場から動けないようにした。

その隙を狙い、俺は横から生み出した斧を奴に叩き込んでやった。

 

「ぎゃばっ……!?」

「コーヴァス!?よくもっ!」

 

吹き飛び、壁に叩きつけられるコーヴァス。その返り討ちをしようとプロキシマが槍を構えて襲ってくるが、ハルバードを奪ったスティーブがその攻撃を防いだ。

 

「スウァーノ!ミア!」

「ああ、分かってる!」

「やるぞ、スウァーノ!」

 

スティーブが槍を受け流し、プロキシマがバランスを崩した瞬間を狙って俺は剣を、ミアはセルファローで攻撃した。だがそれらを奴は容易にかわしたのである。

 

「まだだっ!!」

 

片手にもう一本、剣を生み出して振り下ろす。だがそれすらもプロキシマは槍で受け止めたのだった。

 

「私はブラック・オーダー最強の戦士。そう易々とやれると思うな」

「っ……!」

 

弾かれた俺は飛び退き、ミアもプロキシマの攻撃をかわして戻ってくる。すると俺達が離れた瞬間を好機と見たのか、槍から稲妻状の光線を放ってきたのである。

 

まずい。あれは確か、さっき俺達の間を抜けてヴィジョンを狙った光線。だとすれば例え隠れても逃げられないだろう。ならば、せめてミアを守って──────

 

「やめろぉっ!」

「がふっ……!?」

 

スティーブがハルバードでプロキシマを殴り飛ばすと、突然光線の向きが変わって壁へと直撃した。そして破壊された壁の穴の大きさもそうだが、光線がそれた事にも俺達は驚いていた。

 

「まさか……いや、そういう事なのか」

「どういう事だよ?」

「たぶん、撃ってから光線の向きを自由に変えられるんだ。だからスティーブに殴られて、光線の操作を誤ったんだ」

 

だったら例え撃たれても対抗できるだろうが、何度もは無理だろう。やはり撃たせない事が一番有効な対策になるはずだ。

 

さて……どうにかプロキシマとコーヴァス、両方を相手して戦えているがサム達は大丈夫だろうか?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ふんっ!」

「がはっ!?」

 

コーヴァスがハルバードを凪ぎ払い、突撃してきたサムを殴り飛ばして壁へと叩きつけた。そして攻撃の機会を伺っていたナターシャへと振り向くが、振り下ろそうとしたハルバードは空中で止まってしまっている。

 

「くぅっ……はぁっ!!」

「っ……なにっ!?」

 

サイコキネシスでハルバードを弾き飛ばしたワンダだったが、直後にコーヴァスに掴まれて投げ飛ばされてしまった。だが空中に浮かび、即座に浮かべた瓦礫を叩きつけたのである。

 

「ふっ!」

 

ふらつくコーヴァスの膝をナターシャはバトンで攻撃し、膝をつかせる。その隙に復活し、飛んで来たサムが急降下からの蹴りを顔に決めた。

 

「ワンダ、今の内にヴィジョンを!」

「え、ええ!」

 

ナターシャに指示され、ワンダはヴィジョンの元へと向かった。バリアを破壊しようと何度もハルバードで攻撃しているコーヴァスだったが、ワンダが迫ってきている事に気付いて舌打ちをしつつもヴィジョンから飛び退く。

 

「ヴィジョン!今、そっちに────」

「行かせるわけがないだろう!」

 

飛び出すワンダをコーヴァスがハルバードを振り下ろして止める。驚くワンダだったが、彼女も負けじとサイコキネシスによりコーヴァスを吹き飛ばしたのであった。

 

「ヴィジョン……スウァーノ!バリアをっ!」

 

今も遠くで戦っているスウァーノに大声を掛け、頷くと共にヴィジョンを守っていたバリアを解いてもらう。ハルバードを突き刺された腹部には穴が空いているが、ワンダはその傷に手を添えて塞いでいった。

額にあるマインド・ストーンを自身の力を以てして活性化させ、修復するという同じストーンの力を持つワンダだからこそ出来る芸当だ。

 

「ワンダ……ありがとう、助かりました」

「ヴィジョン、みんなが戦ってくれてる間に早くここから逃げ──────」

 

「わぁぁああっ!?」

 

二人のすぐ横をサムが転がっていく。翼は片方がもげ、飛ぶ事は不可能な事がすぐ分かる。

ワンダ達が後ろを振り向けば、ハルバードを持った二人のコーヴァスが立っており、ナターシャが捕まってしまっていた。

 

「ナターシャッ!」

「くくっ……面倒な貴様さえいなければ、どうって事はない」

「さぁ、この女を殺されたくなければそのロボットを俺達に渡せ!」

 

ナターシャの首へとハルバードを近付けるコーヴァス。その気迫は冗談などではなく、本気であった。

これ以上、仲間を傷付ける訳にはいかない────そう考えるヴィジョンは、自ら敵の元へと向かおうとしていた。

 

「ヴィジョン!?駄目よ、貴方はここにいて!」

「ロマノフを救いだし、あの二人を私の自爆で倒します。大丈夫、ワンダもみんなも私が守ってみせます」

「でもっ……!」

「どうした、早くしろっ!」

 

ワンダとヴィジョンが揉めていると、早く選択をしろと言わんばかりにコーヴァスが声を荒げる。ハルバードの刃はナターシャの首へと当たっており、斬れる事はないもののその恐怖がナターシャを襲っていた。

時間がない事にワンダは焦り始め、仲間であるナターシャか、最愛の相手であるヴィジョンのどちらを取ればいいのか分からなくなっていた。

 

──────そこへ、希望を見出だす者達が現れるまでは。

 

「ナターシャをっ……離せ!!」

 

スウァーノのアウトエナジーを纏った蹴りがコーヴァスを襲い、もう一人をスティーブが羽交い締めにする。ナターシャを救いだし、最後には動揺するコーヴァス二人の顔にミアのセルファローがトドメのように炸裂したのであった。

 

「ぐぅっ……何故ここに……プロキシマともう一人の俺はどうしたっ!?」

「っ……ここだ、コーヴァス……」

「プロキシマ!?」

 

三人目のコーヴァスに支えられながら歩いてくるプロキシマの体からは血が垂れていた。コーヴァスの手には刃が血で濡れたハルバードが握られており、原因がそれである事は明白である。

 

「……すまない。私が()()()さえ発揮できれば……」

「それはやめておけ、サノス様にも言われてるだろう……俺達よ、一度元に戻るぞ!」

 

プロキシマを支えるコーヴァスの影へと入っていく二人のコーヴァス達。怪我をしているプロキシマを抱え、目の前に集結したスウァーノ達を見て自分達の不利をコーヴァスは理解していた。

 

「……仕方ない、一度撤退するぞ」

「ぐっ……!!」

 

プロキシマがスウァーノ達を睨む。だがそれに臆さず、睨み返す彼らにコーヴァスは舌打ちをして上空のQシップへと吸い込まれていった。

 

こうしてブラック・オーダーによるヴィジョンの襲撃及びタイム・ストーンの奪取はひとまず防がれたのである。

 

 

 

 

 

「それじゃ、そろそろ向かおう」

「ええ。ローディと……戻ってきたってのが本当ならブルースとも」

 

スティーブはクインジェットに視線を向け、俺や他の面々、未だにふらつくヴィジョンへの方へと振り向いた。

 

「ああ、戻るとするか。俺達の家……アベンジャーズ基地に」




コーヴァスの二つ目の能力は分身能力。本当はもっと制限があったり、色々と内容を出すつもりでしたが弱く見られてしまう為、あえてやめました。
プロキシマのオリジナル能力は映画でも登場した光線にちょっと付け足しただけですね。ですが、オリジナル能力はまだありますのでワカンダ戦で出てきます!

エンドゲーム以降のお話について

  • エンドゲーム以降も続ける(同作品にて)
  • エンドゲーム以降も続ける(別作品にて)
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