ヒエヒエの実を食べた少女の話   作:泰邦

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第百三話:生れ落ちる災害

 カイドウの巨体が宙を舞う。

 大地を削り取るように吹き飛ばされ、土埃を巻き起こしながらようやく停止する。

 既に数えきれないほどに繰り返され、しかしカイドウが何度やっても対処できていない攻撃によるものだった。

 

「ゼェ……ハァ……!」

「昔に比べれば強くなった。だが、それだけだな。おでんと戦っても勝敗は紙一重だったろう」

 

 対するカナタの体に傷は無い。

 巨龍が鎌首をもたげて口を開き、大地を焼く熱線を放とうとも、咆哮と共にかまいたちを放とうとも──その全てを避けきっている。

 元より自然系(ロギア)のカナタにとって攻撃を回避することは容易く、見聞色で上回っている以上は反応することも難しくない。

 カイドウの頑丈さだけが、この戦いを長引かせている原因だった。

 

「まだ立ち上がるか。頑丈な奴だ」

「そう簡単に倒れるワケ、ねェだろうが……!!」

 

 獣形態から人形態へと移り、片手に金棒を持って膝を突きつつもカナタを睨みつける。

 小柄な体のどこにカイドウを吹き飛ばすだけの膂力があるのかと思うが、カナタの能力は割れている。冷気を操るだけの能力で膂力は上がらない。

 つまり、あれが素の力なのだ。

 イかれている。

 

(何故だ……何故、この女におでんやロジャーと同じものを感じる……!)

 

 発される覇気だけではない。

 おでん、ロジャー、ニューゲート、オクタヴィア……そしてロックス。

 かつてカイドウが挑み、戦い、その強さを認めた相手。彼、あるいは彼女を前にした時と同じものを感じていた。

 オクタヴィアの娘だから当然、などとは思わない。つい先日、おでんの息子と思しき子供に失望したばかりだ。たとえ血が繋がっていても、親の才能の全てを受け継ぐわけでは無い。

 子供への期待、あるいは落胆。カイドウの子供も、あるいはこう成れるのか?

 否、とカイドウは断じた。

 あの子では、この域には至れないだろうと。

 

「オオオォ──!!」

 

 吼える。

 他ならぬカイドウが至れていない。未だ辿り着けない境地に辿り着く目の前の女を倒して、初めてカイドウは頂が見えるようになる。

 ロックスは死んだ。

 ロジャーも死んだ。

 ニューゲートが頂点と呼ばれるようになって数年──だが、あの男とて一体何年頂点に立ち続けられる?

 殺したい。

 殺さねばならない。

 挑み、己の力を出し切り、死力を尽くし、そうして──そうして、どうしたい?

 唐突におでんの事が脳裏をよぎる。

 

「私を前に考え事か。余裕がありそうだな」

 

 斬撃がカイドウの肉体を抉る。

 おでんに受けた斬撃よりもなお深い。普通の人間であれば死んでもおかしくないほどの傷だ。

 だが、それを受けてもなおカイドウは考えることを止めない。止められない。

 光月おでんの事を思い出す。

 最期まで死力を尽くして戦い、そして処刑されるとなってもなお笑っていたあの男を。

 思い出すたびに腹部に付けられた十字の傷が疼いた。

 

「おでんに受けた傷が痛む……テメェも強いが、あの男も強かった」

「そうだろうな。私はあの男が気に食わなかったが、強さは認めていた」

「あのまま、普通に戦っていたら勝敗はわからなかった……だが、邪魔が入った」

 

 黒炭ひぐらしの介入により、おでんは一瞬の隙を見せ、カイドウは死に物狂いでその隙を突いておでんを打ち倒した。

 だが──不完全燃焼だったのは間違いない。

 あれほど強い侍になら殺されても良かった。

 しかし、今はそう思わない。

 

「おれはおでんを本当に倒す機会を失った──おれは、おでんに勝ちたかった」

「…………」

「テメェを倒せば……おれは、おでんを超えたことになるのか?」

「そんなものはお前が決めろ。死者の言葉を代弁するのは生きている者の勝手だ」

「そうかよ──じゃあ、そうさせてもらうぜ」

 

 肉体が変化していく。

 人形態でも、獣形態でもない──人の体技と獣の肉体を併せ持った、人獣形態へと。

 

「〝死〟こそが人の完成だ。だが、そこに至るまでの過程にも価値はある──男なら、一度は最強(てっぺん)を目指すもんだ」

 

 カイドウは強い。あれほどの男にやられたのなら、おでんも本望だろう──世界にそう思わせることが、カイドウからおでんに送る最大の弔いだった。

 ことここに来て一皮剥けたカイドウは、左胸から腹にかけて深々と切り裂かれた肉体を気にすることも無く笑う。

 

「ああ……オクタヴィアの娘だなんだと、つまらねェことは言わねェ。()ろうぜ、カナタ」

「たった数時間ほど殴られ続けただけで、随分と変わったものだ」

 

 おでんはワノ国を取り戻すために戦った。どう戦ったのかをカナタは知らないが、結果として敗北した。

 そこにおでんは果たして納得していたのか? 処刑の様子まで詳しくは聞いていないが、カイドウの執着ぶりを見るに決して悪い最期では無かったようにさえ感じる。

 ワノ国を取り戻せなくとも、笑って死んだのなら第三者がとやかく言う必要は無い。

 

「……お前は、おでんの最期を看取ったのか」

「ああ──〝おれのことは忘れてくれて構わねェ。おれの魂は生きて行く〟と……やつはそう言っていた」

 

 ──〝一献の、酒のお伽になればよし。煮えてなんぼのォ~~、おでんに候!!!〟

 

「奴の魂は生きて行くだろう。見事な死に様だった」

 

 カイドウは本当におでんを尊敬していた。あれほど覚悟の決まった侍が、果たして今後現れるのかどうか……それすらわからない。

 海賊に卑怯などという言葉は無い。

 だが、それでも。

 カイドウはおでんに勝ちたかったのだ。

 正面からの戦いで、武器をぶつけ、覇気をぶつけ……死力を尽くして、死んでも構わないほどの戦いを感じたかった。

 本当に強い相手との戦いを。戦いの愉悦を感じて、その最高潮の中でこそ死にたい。

 だが、そこに至るにはまず己こそが最強という名の頂に近付かねばならない。未だ至っていない身で、死ぬわけにはいかない。

 

「おれはお前を倒すぜ」

「やってみろ」

 

 〝焔雲〟と呼ばれる赤い雲が腕に纏わりつき、獣形態の時と同じ青い鱗が全身を覆っている。

 肉体は人形態の時よりも肥大化し、ただでさえ顕著だったカナタとの体格差がさらに大きくなっていた。

 それでもなお、カナタには及ばないだろうとカイドウは感じていた。

 

「最強に挑むのも、一興じゃねェか……!」

 

 バリバリと強烈な武装色の覇気が雷と共に金棒へ集まっていく。加減無し、最大の一撃だ。

 対するカナタは同じように槍へと覇気と冷気を収束させる。当たれば死ぬ、一撃必殺の槍術。

 

「──〝雷鳴八卦〟!!!」

「──〝神戮〟!!」

 

 

        ☆

 

 

「……つまり、世界政府が敵に回ったという事か?」

『いや、世界政府も一枚岩じゃねェって話さ。〝黄昏〟は強大だ。今は七武海として政府の味方になっているが、これがいつか自分たちに向けられる可能性がある……政府のお偉方はそれを嫌がってるらしい』

 

 ワノ国の侵攻に際して、あまりにも精強な軍隊としての形を見せ過ぎた。

 これに危機感を覚えた政府の一部の役人は〝黄昏〟の勢力を削ることを考えたのだと言う。

 

『強い力は欲しいが、自分たちの手に余るって判断したんだろう……もしかすると、それ以外にも理由があるかもしれねェがな』

 

 海楼石の数少ない産出国の一つがワノ国だ。政府の持つ質の良い武器など、もしかしたらと考えられる要素はいくつかある。

 〝黄昏〟と政府の間には七武海としての間柄しかなく、武器も食料も個々の国で取引している。政府と直接の取引は無い。カナタにそのつもりが無いからだ。

 ワノ国を〝黄昏〟が征服するのは都合が悪い、と考える者がいてもおかしくは無かった。

 

『これが五老星の指示によるものかどうかはおれも分からねェ。だが──』

 

 と、そこまで話して本題からずれていることに気付く。

 先に本題を話すべきだろうと考え、『話が逸れた』と軌道を修正する。

 

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「……!!」

『ああ、驚くのはわかる。だが目的地は恐らく〝ハチノス〟じゃねェ』

「ではどこに?」

()()()()

 

 グロリオーサが息を呑む。

 今まさに戦っているこの場へと、ビッグマム海賊団が向かっている。百獣海賊団だけであればこのまま潰してしまえるだろうが、もしビッグマム海賊団まで参戦すれば──。

 

「重大事件ではないか。政府は全てを敵に回す気か?」

『さァな。だが、三つ巴の戦いになればすべての勢力が否応なしに削れる。どこか一つでも消えてくれればって考えはあるかもしれねェな』

 

 その辺りはバレルズにもわからない。

 数日前にビッグマム海賊団が根城にしているホールケーキアイランドから出立し、方角的には恐らくワノ国を目指していると判断されたが……リンリンたちが何を狙ってワノ国へ向かっているのかもわかっていない。

 状況は常に変化し続けている。

 当然、バレルズ自身もこのままでいられるとは思っていなかった。

 

『おれも政府の命令に逆らって情報漏洩した以上、海軍には居られねェだろう。そっちで雇ってくれねェか?』

「それは私ニョ一存では決められない。だが、有用な情報を持ってきたことは考慮しよう」

『十分だ。おれにも息子がいる。路頭に迷うことは避けてェからな』

 

 では、何故政府に逆らってまで連絡を入れたのか。

 息子、家族のことを思うなら口を噤んでいた方が良かったのではないか。グロリオーサはそう言う。

 

『まァそうだな。少し前のおれなら政府に逆らうなんて真似はしなかったろうさ』

 

 だが、とバレルズは笑った。

 

『カナタって女はまさしく〝魔女〟だった。直に一目見ただけで、おれはあの人の味方をしてェと思っちまったからな』

 

 一目惚れ、とは少し違う。

 海賊に熱を上げるなどというのは海兵にあるまじき行動だが、カナタには人を惹きつける何かがあった。

 バレルズはその衝動のままに、政府の緘口令を破り、海軍を裏切って海賊についた。

 それでも彼に後悔は無い。

 

『無事を祈るぜ。再就職先が無くなってるのは困るからな』

 

 

        ☆

 

 

 爆発が起きた。

 嵐の如く吹き荒れる衝撃波で木々が薙ぎ倒され、ボールのようにカイドウの体を吹き飛ばす。

 動物(ゾオン)系の能力者と正面から打ち合う怪力も、恐らくはカナタの卓越した覇気の使い方にある。カイドウは体でそれを理解しながら、吹き飛ばされつつ己の力を研ぎ澄ましていく。

 部分的に収束させる。これではまだ足りない。

 肉体全てを覇気で覆う。これではあまりにも無駄が多い。

 ではどうするか──カイドウは考えることを止めない。

 思考を止めることは敗北と同義だ。

 最強を目指すと決めたのなら、目の前にいる強者から全てを盗み取る。戦い方も、強さの根源も、再現不可能な能力以外の部分は同じ人間であるなら不可能は無い。

 

「オオォ──!!」

 

 両手で金棒を振り回し、カナタの肉体を吹き飛ばす。

 しかし瞬きした次の瞬間には既に再生しており、フルスイングした隙だらけの懐に入りこまれて斬撃を食らった。

 もっとコンパクトに、もっと早く──回避させる暇もないほどの速い一撃を。

 

「──〝雷鳴八卦〟!!」

 

 覇気と雷を伴った強烈な打撃は、しかしぬるりとした手応えで受け流されたと理解する。

 横腹に蹴りを食らい、またも大きく吹き飛ばされて血反吐を吐く。

 一方的だが、カナタは確実に最短、最速の一撃を打ってくる。それさえ理解してしまえば、自分が攻撃した後どこが隙だらけなのかを考えれば防御は間に合う。肉体に覇気を局所的に集中させてダメージを軽減し、一秒でも長く戦い続ければいい。

 まだ、まだ、まだ──(いただき)は遠い。

 

「…………」

 

 少しずつカナタの攻撃に対応し始めている。体勢を崩して確実に当てているが、元から頑丈なのと覇気を局所的に集中させる技術を身につけ始めたことで耐久力が更に上がっていた。

 昔の自分のようだ。

 覇気は常に強者との戦いで開花する。

 この男は、いずれ自分を超えるかもしれない。そう考えると少し惜しい気もするが──見逃す道理もない。

 心臓を潰し、首を落とせばそれで終わりだ。

 既に出血は致命傷の域に達しており、動物(ゾオン)系の能力者であってもこのまま放っておけば危ないというところまで来ていた。

 

「お前はここで終わりだ」

 

 百獣海賊団はここで終わりだ。

 黒く染まった槍を構え、カイドウとの距離を一瞬で詰める。

 金棒と数度打ち合い、カイドウの体勢を崩し、その心臓へと狙いを定めた。

 

「──その心臓、貰い受ける」

 

 どれだけ頑丈でも、内臓を潰せば再生は出来ないだろう。今後の脅威になることを考えれば確実に殺しておくべきだ。

 体勢を崩して倒れ込むカイドウの胸元へと、黒槍は寸分の狂いも無く向かい──()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()

 

「──!?」

 

 それを理解した瞬間、カナタは即座にカイドウとの距離を取る。

 カナタとカイドウの戦いに割って入れる者などそう多くはない。何より、その武器には見覚えがあった。

 

「リンリン……何故お前がここに居る!」

「ママハハハ……! おれがここに居ちゃいけねェってのかい?」

 

 ピンク色の髪の、巨人と見紛うほどの巨体。

 〝プロメテウス〟と〝ゼウス〟を従えた、天候を操る女。

 海軍が監視船を出していたはずだが、連絡は無かった。ホールケーキアイランドからワノ国まで距離があるため、数日前には出立していなければ間に合うはずがない。

 

「センゴクめ……!」

 

 イラついたようにカナタが呟く。

 やはり海軍など信用すべきでは無かった。傘下の海賊を使ってでも監視に置いていれば、この状況は防げただろう。

 リンリンは構えはするものの動くことは無く、カナタの出方を窺っていた。

 

「リンリン……テメェ、何しに来やがった……!」

「死にかけで強がってんじゃねェよ、カイドウ」

 

 血塗れで死にかけながらも、カイドウは起き上がってリンリンに問いかける。

 少なくとも、カイドウがリンリンを呼び寄せたわけでは無いらしい。その眼には敵意が宿っていた。

 

「おれはあの女が嫌いなんだ。テメェもあいつは嫌いだろう? だったら、やることは一つさ」

「なんだと……?」

()()()

 

 カイドウとカナタが共に目を丸くする。

 海賊同士の同盟。カナタが気に食わないリンリンは、自分の勢力だけでは足りないと理解し──カイドウに手を貸せと言う。

 

「それとも、テメェはここで死ぬかい?」

「……いいや」

 

 ここではまだ、死ねない。

 最強には程遠い。もっと強く、もっと上の世界を見てから──死ぬのはそれからだ。

 カイドウは笑いながらカナタを睨みつけ、リンリンの言葉に返答する。

 

「良いぜ、リンリン。その提案、乗ってやる!」

「ハ~ハハママママ!! そう来なくちゃなァ!!」

 

 リンリンは手に〝ナポレオン〟を構え、カイドウの隣に立つ。

 対するカナタは油断なく槍を構え、増えた敵を面倒そうに見る。

 

「面倒なことをしてくれたものだ。だが構わないとも──二人ともここで沈めていくだけだ」

「ハ~ハハママ!! 言うじゃねェか、カナタ!! だったらやってみなァ!!!」

「ウォロロロロ!! さァ、殺し合いを再開しようぜ!!」

 

 三者ともに覇王色の覇気を炸裂させ──三つ巴ではなく、二対一の戦いが始まる。

 世界最悪の海賊同盟が産声を上げるように、世界を軋ませながら。

 

 

        ☆

 

 

 三叉槍が勢いよく飛んで来た。

 ゼンは紙一重でそれを躱し、続いて振るわれる槍を弾いて距離を取る。

 

「なんと……ビッグマム海賊団がここに居るとは思いませんでした」

 

 傷だらけのクイーンを庇う様に前に出たのはビッグマム海賊団の誇る〝将星〟の一人、カタクリだった。

 クイーンは敵対しているはずの海賊に助けられたのが気に食わないのか、はたまたやられっぱなしで機嫌が悪いのか……イラつきながらカタクリの方へと視線を向けた。

 

「なんの真似だ、カタクリィ……!」

「ママの命令だ。百獣海賊団と同盟を結ぶ……どうなるかと思っていたが、無事に同盟締結したようだからな」

 

 カタクリの手の上に子電伝虫が乗っており、リンリンとカイドウの同盟の話が大音量で流れてきた。

 その場に現れたビッグマム海賊団はそれを聞き、即座に動き出した。

 

「正直気は乗らねェが、ママがやると言った以上はやるまでだぜ、ペロリン♪」

「敵は強大だ。油断するなよ、ぺロス兄」

「巨人族の数が多いわね……厄介そうねェ」

「〝黄昏〟の幹部格は強いぜ。最低でも二人一組で当たれ。カタクリやクラッカーは単独でもいいかもしれねェがな」

「スムージー。お前〝黄昏〟を相手にするのは初めてだろ。気ィ抜くなよ」

「オーブン兄さんこそ、やる気が空回りしないよう気を付けた方が良いんじゃないか?」

 

 リンリンの子供たちは強い。幹部のほとんどはリンリンの子供たちで形成されており、実力はリンリンの血を引いているだけあって並外れている。

 中でもカタクリとクラッカーは相当な実力を持っており、単独で黄昏の海賊団の幹部を相手にしても問題ないと認識されていた。

 ジュンシーと戦っていたキングもクイーンたちと合流し、仕切り直すように息を整える。

 一方の黄昏の海賊団も、ビッグマム海賊団と百獣海賊団の海賊同盟という寝耳に水の出来事に驚きつつも態勢を整えていた。

 

「おーおー、まさかビッグマム海賊団が百獣海賊団と同盟とは。海賊に忍者に侍、更に生き物か怪しいのも混じってきたか。何でもありになってきたなァ」

「くはは、それもまた一興よ。ビッグマム海賊団にも強者が多い。退屈はせずに済みそうだ」

「何人いるんだよありゃあ……本隊に傘下、それにビッグマムの〝ホーミーズ〟か。少なくとも2万くらいはいそうだなァ……」

「ヒヒヒ、雑魚が何万人いようと変わらねェだろ。なァ、ティーチ」

「ゼハハハハ! 違ェねェ! しかし幹部勢揃いとは、敵ながら壮観だな!」

「笑い事ではありませんよ。まったく、おでん様の弔い合戦だと言うのに……」

「あれも敵ですか……? 潰しますか……?」

 

 互いにやる気は十二分。世界を揺るがす大勝負。

 ──ラウンド2、開幕。

 




どうせ原作でも同じことになるんだしちょっとくらい早めてもいいよね、というあれ。

しかしバレルズ、アイドルにハマって沼ったドルオタみたいになってしまった…。

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