ヒエヒエの実を食べた少女の話   作:泰邦

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サブタイにもなっているけど本人は出てきません


第百二十三話:〝フィッシャー・タイガー〟

 〝白鉛病〟の治療にあたり始めて一年の月日が経った。

 ジェルマの移動する国土を使い、フレバンスの患者たちを移動させ始めたはいいものの、送り届けるべき場所が融通出来ずに現在もジェルマに留まっている。

 最新式の機材が運び込まれ、多数の医療班が投入されて治療にあたっているが、現在では未だめぼしい成果を上げられていなかった。

 ジャッジも何やら策があるようだったが、悔しそうな顔をしていた辺り上手く行かなかったのだろう。

 北の海(ノースブルー)を回遊しながら延命治療を続けるだけの状況に進展はなく、医療班も多大な労力が必要になって黄昏のリソースを圧迫していた。

 単純労力はジェルマの軍隊を利用することで最低限で済んでいるが、これはこれで黄昏の資金面を圧迫している。

 ──その状況を覆す朗報がカナタの下へと入った。

 

「オペオペの実が見つかったのか?」

『ああ』

 

 ティーチからの報告に安堵の息を吐くカナタ。

 分の悪い賭けであることは承知だったが、人海戦術でひたすらに探し回らせた甲斐があったというものだ。

 それでも一年かかっている辺り、余程見つかりにくい場所にあったのだろう。

 

「誰が見つけた? 褒賞を出そう」

『バレルズだよ。偶然な……褒賞って何出すんだ? 金か?』

「ああ──50億出そう」

 

 『ブーーーーッ!!』と勢いよく何かを吐き出す音がした。

 ティーチは酷くびっくりした様子で大声を出したのに対し、カナタはうるさそうに顔をしかめる。

 

『50億!? 正気か!?』

「それくらいの価値はある。絶対に無くすなよ」

『お、おお……クソ、そう言われると緊張してきたぜ。50億も出すんならおれが見つけたって言えばよかったしよ』

「私の目の前で嘘を吐くようなら張り倒すからな」

 

 カナタの前で同じように下心満載の嘘を吐けば一瞬で見破られていたことだろう。ある意味先にわかって良かったのかもしれない。

 それに、心配せずとも捜索をしていた者たち全員に褒賞は出す。流石に金額は下がるが、それくらいの蓄えはあった。

 海運で出している利益は莫大なのだ。

 

「お前はそのままジェルマに向かえ。オペオペはスクラに食べさせる」

『任せろ。誰が来ても海に沈めてやるよ、ゼハハハハ!!』

 

 言動はあれだが、ティーチの実力そのものはカナタも十分に認めている。まだ荒いところはあるが、あれで幹部としては上位に位置する実力者だ。

 油断、慢心が過ぎるところが(きず)だが……生まれ持った性格は変えられない。それをフォローする人員を配置するのはカナタの仕事だった。

 ともあれ、大仕事が一段落しそうだとカナタは椅子に深くもたれかかる。

 カナタとしてもドラゴンに良い報せを持って行けそうで安堵していた。

 

「……あとは、ジェルマか」

 

 ジャッジの妻──ヴィンスモーク・ソラの容体は聞いている。

 スクラから送られてきたカルテによれば、劇薬を飲んだ影響で様々な影響が出ているという事だが……オペオペの実の力があれば解決できる可能性は飛躍的に高まる。

 彼らの目的は北の海(ノースブルー)の制圧──もっと言うなら北の海(ノースブルー)にある国全てを手中に収めることだ。ドラゴンの目的を考えると、天竜人の代わりに上に立とうとしているとも言えるわけで、カナタとしては出来るなら味方に引き込むべきではない相手だった。

 それでも、今回の一件に関していえば色々な観点からジェルマを利用することが最善と判断したのだが。

 ……それに、ジェルマの戦力は〝戦争屋〟と呼ばれるだけあって強大だ。利害関係が一致するならリンリン・カイドウの同盟を相手取る時に有力な味方足り得る。

 味方と言わずとも、敵に回らないだけの布石は打っておかねば面倒事になるのはわかり切っていた。遅かれ早かれ必要な処置なら、早いに越したことは無い。

 

「……ん?」

 

 電伝虫の鳴る音が響く。

 最近は部下に任せる仕事も増え、権限も与えていることが多く、カナタまで連絡を入れてくることは少ない。

 カイエやスクラからの報告ではない。指定した時間ではないからだ。

 

「…………」

 

 何となく嫌な予感がしながら、カナタは電伝虫の受話器を手に取った。

 

 

        ☆

 

 

『……私だ』

「五老星か。直接連絡を入れてくるとは珍しいな」

 

 カナタは手に持っていたペンを止め、椅子に座り直した。単なる報告ならともかく、相手が五老星では下手な言葉を発すると言質を取られて面倒事になる可能性もある。

 気軽に問いかけるカナタに対し、五老星は酷く重苦しい様子で口を開いた。

 

『今回の一件、君は関わってはいないのかね?』

「今回の一件?」

『とぼけるな』

「そう言われてもな……はて、お前たちに話さず関わった案件なら星のようにある。どの案件の事かな」

『フィッシャー・タイガーの件だ! マリージョア襲撃など、前代未聞だぞ……!!』

 

 これでも随分理性的に話しているのだろう。五老星からすれば怒りが爆発してもおかしくない一件だ。

 カナタは然したる興味も無さそうに手の中でペンをくるくる回しながら、わかり切っていた答えを返す。

 

()()()()

『貴様……!』

 

 五老星も、事ここに至ってまだとぼけるつもりだと思ったのか、口調が荒くなっている。

 カナタは溜息を吐きたい気持ちを抑えながら釈明する。新聞にもまだ載っていない一件だが、カナタは情報の力を侮っていない。各所に網を張って情報を仕入れ続けている。

 事のあらましはおおよそ知っていた。

 

「タイガーの件は私も知っている。マリージョアで暴れて多くの奴隷を解放し、自身もまた逃げおおせたと聞いたからな」

『あの男は一時期貴様の船に乗っていた。今回の件、貴様が指示したものではないのか?』

「馬鹿を言え。あの男は既に私の船を降りた身だ。一度道を違えた相手だし、ここ数年は連絡もない」

『貴様の情の深さも、天竜人に対する敵意も知っている。易々と信じられる言葉ではない』

「では逆に問うが──()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()

 

 カナタの問いに対し、五老星が沈黙した。

 一度は天竜人を殺害するまでやった女が、奴隷を解放するだけで終わらせるはずがない。悪い方への信頼ではあるが、タイガーの行動が何よりカナタの関与を否定している。

 もしカナタが関わっていればマリージョアは壊滅しているだろうし、今頃は海軍と全面戦争に入っている。

 

『……その言葉を信用しろというのかね。今回の件の黒幕の可能性がある、君が』

「信じられないというのなら好きにしろ。どのみち私を七武海から追放したとしても、困るのはお前たちだけだ」

 

 七武海の特権はカナタにとっても貴重ではあるが、カバー出来ないものではない。マリージョア通行の権利もフワフワの実を手に入れている今となっては価値も薄く、五老星もそれを把握していないはずがなかった。

 世界政府加盟国との正式な取引は無くなるが、表向き無くなったように見えるだけで取引は続く。黄昏に取って代わる海運網など、この海に存在しない。

 それを分かった上でのカナタの言葉は、五老星としても難しい判断を迫られるだろう。

 ああ、だが──と。

 カナタは何を考えたのか、手の中でくるくると回して遊ばせていたペンの動きを止める。

 

「タイガーは道を違えたとは言え、元々私の仲間だ。今回の一件を発端に私の持つ特権を削りたい……そんなところか」

『……だとしたら何だというのかね』

「別に特権を削るくらいは好きにすればいい。マリージョアの通行権など今更不要なものだ。その辺はお前たちも知っているだろう? ()()()()()()()()()()()()()()

 

 黄昏の管理体制は他の海賊と違ってかなり厳しいが、それでも熟練のスパイであるサイファーポールを完全に排除できるわけでは無い。

 防諜には出来る限り気を使っているが、見抜けるカナタもフェイユンも忙しい身だ。監視だけに手を割けない以上、どうしても全てを把握することは難しい。

 それでもあらかた排除出来ているのはそれだけ二人の見聞色が優れているからだろう。

 ……余談だが、ハチノスで脈絡もなくいきなりフェイユンにぶちのめされたり、カナタに捕えられたりする船員が時折出るため、ある種の怪談として船員たちの間で浸透していた。

 

「私は別に構わない。元々不要な立場でもあるしな」

 

 リンリンとカイドウの同盟を前に海軍という敵を増やすのは愚策だが、信じられなくなった味方を背中に置くくらいなら敵に回しておいた方がまだマシだ。

 元より海軍と海賊は敵同士。一時的な共闘関係は築けても長く続くものでは無い。

 七武海を辞めることになれば大手を振って世界政府を転覆させるために動くことも出来る。本当に、どちらでもよかった。

 五老星はやや考え込み、『今はまだそこまでやるつもりは無い』と答える。

 

『君のこれまでの貢献は良く知っているし、未だ〝白ひげ〟や〝ビッグマム〟に〝百獣〟といった大物海賊団が残っている。少なくとも彼らを打ち倒すまでは味方でありたいものだ』

「そうか。では、精々後ろから撃たれないように気を付けねばな」

 

 五老星との話はそれで終わり、カナタは目を細めて今後に思いを馳せる。

 多少特権が失われようともカナタのやることは変わらない。七武海の立場を捨てない限りはこれまで通りにやっていけばいい。

 今はまだ、準備の段階だ。

 つい先日に入ったタイガーのマリージョア襲撃の知らせを受け、赤い土の大陸(レッドライン)の両側に船を出すよう指示を出している。元奴隷の面々が降りてきた後で逃げる手段に困った時、手助けをするためだ。

 もっとも、カナタが報告を受けたのはタイガーが事件を起こした後。それにハチノスからマリージョア付近まで数日かかる。既にどこかへ逃げている元奴隷も多いだろう。

 グロリオーサとジョルジュを向かわせたが、果たして何人連れて来られるか。

 長期的に見ても短期的に見ても損な役回りをしている自覚はあるが、やりたいようにやるのが海賊というものだ。

 一握りでもカナタの役に立つ人材が交じっていれば、と思うしかない。

 

 

        ☆

 

 

 グロリオーサはジョルジュの能力で〝赤い土の大陸(レッドライン)〟を越え、シャボンディ諸島でマリージョアから逃げ出した元奴隷たちを捜索していた。ジョルジュは新世界側、グロリオーサは楽園側だ。

 天竜人の下に戻すためではなく、逃がすために。

 仕事も住む場所も提供できるが、彼らからすればカナタ率いる黄昏は七武海という名の政府の狗──どこまで信用してもらえるか、という疑念はあった。

 カナタからもその辺りの懸念は聞いていたが、実際に到着してみればその通り。

 他の滞在している海賊たちはそそくさと身を隠し、後ろ暗いことがあるものは誰もが目を背ける。一々問い質していたのでは日が暮れてしまうだろう。

 これは困ったと、グロリオーサは部下に捜索させつつ自分も捜索に出た。当てはないが、この島で一番情報通な人物を知っていたからだ。

 相変わらず客からボッタくっているのだろうかと思いながら、店の扉を開けて中に入る。

 

「入るぞ。いるか、シャッキー」

「いらっしゃい……あら、グロリオーサじゃない! 久しぶりね」

「うむ。久しいな、シャッキー……そっちの男は客か?」

「いえ、何年か前からここに居候してるの。時々ふらっといなくなるけどね」

 

 白髪交じりの壮年の男は酒に酔いつぶれているらしく、机に突っ伏して眠っていた。

 昔と全く変わらない姿のシャッキーは、笑いながら「グロリオーサも知ってる人よ」と言いながらお茶を差し出してくる。

 グロリオーサは礼を言いながら視線を向けるも、座った席からは後頭部しか見えないので誰かまでは判別できなかった。

 

「ふむ……気にはなるが、それはまた後でよい。実はちょっと気になることがあってニョう」

「貴女が来たってことは、黄昏の海賊団関連? そうね……ここ最近で一番大きな事件と言えば、フィッシャー・タイガーのマリージョア襲撃の件よね。ここに来た理由はそれ関連?」

「うむ。話が早くて助かる。タイガーの手引きで逃げ出した元奴隷たちニョ逃げ場を作るために来たニョだが、中々うまくいかなくてニョう」

「そうね。カナタちゃんが七武海だし、やっぱり政府の差し金で探しに来たって思うんじゃないかしら」

「やはりか……」

「でも、当てと言えば一つ──」

 

 グロリオーサの視界の端で寝ていた男がピクリと動いた。

 緩慢な動作で起き上がると、白髪交じりの金髪をオールバックにしてグロリオーサの方を向く。

 見覚えのある顔に、グロリオーサは思わず目を丸くした。

 

「レイリー!? おニュし、何故ここにいる!?」

「あら、起きたの? レイさん」

「うむ……懐かしい名前が聞こえたものでな。悪いが水を一杯貰えるか」

 

 朝から飲んでいたのか、あるいは朝方まで飲んでいて今まで机で寝ていたのか、レイリーは頬に赤い跡を付けたままシャッキーにコップ一杯の水を貰う。

 グイッと一飲みし、調子を取り戻したようにグロリオーサに焦点を合わせた。

 

「……おお!? グロリオーサじゃないか! 久しぶりだな、元気にしていたか?」

「遅いわ!!」

 

 今更気付いたらしく、レイリーは笑いながら席を移動する。当たり前のように片手に酒瓶を持っている。先程まで酔いつぶれていてまだ飲むつもりかと思ったが、どうやら中身が空だったようだ。

 シャッキーに窘められ、グロリオーサと同じようにお茶を頼むレイリー。

 

「いやァ、はっはっは。本当に久しぶりだ。カナタも元気か?」

「ああ、みんな元気にしておる」

「彼女も今や七武海になって海運やらなにやら手広く商売をしていると聞く。シキを倒し、〝ビッグマム〟とやり合うほどに勢力が拡大した。彼女も立派になったものだ……」

「カイエちゃんも元気? 何年も前に手配書が出てるのは見たけれど、今はもう少し大人になったでしょう?」

「あニョ子は今、北で仕事中だ。背も伸びて美人になっておるぞ」

「そう……覚えていないかもしれないけれど、いつか連れてきてね。大人になったあの子に会ってみたいもの」

「そうだな。あニョ子の仕事が一段落したら連れてくるとしよう」

 

 思い出話に花を咲かせていると、店の奥の方でごそごそと物音がしてきた。

 この店は元々シャッキーの一人暮らしだった。今はレイリーが居候しているというが、他にもいるのかと疑問に思うグロリオーサ。

 シャッキーも気付いたのか、「そうそう、紹介しておくわね」と奥に引っ込む。

 奥から連れてきたのは、三人の少女と呼ぶべき年代の子供たちだった。

 

「貴女のお目当ての子たちよ」

「と言うと……マリージョアから逃げて来たニョか?」

「ええ。路頭に迷っていたところを助けたの──レイさんが」

「はっはっは。将来美人になるだろうと思うと、あのまま野垂れ死にさせるわけにはいかないだろう?」

 

 レイリーの女好きが功を奏したらしい。

 当の三人はやや警戒気味だが、レイリーの人の良さゆえか、あるいはシャッキーの面倒見の良さゆえか……ともかく、多少警戒は和らいでいるようだ。

 三人はそれぞれハンコック、サンダーソニア、マリーゴールドと名乗った。

 名前に何かを感じたのか、グロリオーサは三人の出身地を訊ねる。

 

「……おニュしら、出身はどこだ?」

「…………アマゾン・リリー」

「〝女ヶ島〟か!! なんという……まさかここで故郷の名を聞くことになるとはニョう」

「貴女も、女ヶ島の?」

「うむ。事情があって島を飛び出した身ではあるが、今でも故郷はあニョ島だと思っている。しかし、そうか……おニュしら、島に帰りたいか?」

 

 こくん、と頷く三人。

 初めて海に出て、奴隷商に攫われ、売られ、天竜人の奴隷として過ごしてきた。望郷の念は絶えることは無かっただろう。

 グロリオーサは深くため息を吐き、少しばかり考え込む。

 考えていなかったわけでは無いが、やはり故郷へ帰りたいと願うものはいる。カナタはそれでも黄昏のシマのどこかで労働者として働かせるつもりだったようだが、同じ島の出身となるとグロリオーサも思うところはあった。

 賃金を貯めて故郷へ帰るための路銀を稼ぐ、と言う意味での労働者扱いだが、グロリオーサの出身の島なら彼女の一存で船も出せるだろう。

 だが。

 

「果たして、今の女王が受け入れてくれるか……」

 

 女ヶ島は強い者こそが美しく、絶対とされる国だ。奴隷にまで身を落としたハンコック達を受け入れてくれるかどうかは分の悪い賭けと言える。

 一度国を出たグロリオーサは二度と女ヶ島の土を踏めないと思っていたが、彼女たちはそうではない。なんとか温情を引き出して受け入れてもらうしかない。

 と、そこまで考えてはたと気付く。

 カナタに女ヶ島を傘下に加えて貰えばいいのでは? と。

 

「……うむ。よし、何とかなるやもしれん」

 

 女ヶ島は女ばかりの島で、強い者こそが絶対の島だ。外部からいきなりやってきて傘下にすると言っても反発はあるだろうが、カナタなら問題はない。

 強さも美しさも、グロリオーサの知る中で最高峰だ。あとは無理やりにでもハンコック達の滞在を認めさせれば、と考え。

 

「そうと決まれば、まずはカナタに提案せねばな」

「あら、もう行っちゃうの?」

「すまんな、シャッキー。他の島ならまだしも、女ヶ島出身となればわしも思うところはある。この子たちを帰してあげたいニョだ」

「ふふふ、そうね。貴女、そうやって他人を助けようとする人だもの。カイエちゃんの時だってそうだったし」

 

 シャッキーはタバコ片手に笑い、「そこがグロリオーサの良いところよね」と言う。

 マリージョアから逃げた元奴隷たちが他にどこへ逃げたのかをハンコック達に聞いたが、全員捕まらないようにバラバラに逃げたらしく、他の者たちの行方はわからないらしい。

 数日間は捜索に費やすだろうが、その後は一度ハチノスに戻ってハンコック達の事を紹介し、女ヶ島を傘下に加えるよう提案する。

 上手く行けばハンコック達は早急に女ヶ島に帰れるだろう。

 

「共に来るか? 女ヶ島に帰りたいというなら、わしがなんとかしよう」

「帰りたい……です」

「よし、ならば来るがよい」

 

 カナタにとっても女ヶ島を傘下に収めるのは悪い話ではない。受け入れてくれるだろう。

 

「世話になったな、シャッキー、レイリー」

「またね、グロリオーサ。カイエちゃんを連れてくるのを楽しみにしてるわ」

「カナタにもよろしく言っておいてくれ」

 

 シャッキーとレイリーに挨拶をして、四人は船へと戻った。

 


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