超次元ゲイムネプテューヌ Origins Relay   作:シモツキ

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第十九話 エデンズライブ、導入編

女神は、その存在そのものが絶大な『魅力』を有している。言い換えるならそれはカリスマ性で、時に人を導き、時に人を支え、時に人を魅了する。

それは当然の事。女神は人の思いで、願いで生まれる、『こんな指導者がいてほしい』という理想だから。理想も言い換えれば好みな訳で、その好みの総意を束ねた存在が絶大な魅力を有しているのは、いっそ自然な事とすら言える。

そこに、私達は目を付けた。私達女神の持つ魅力を、求心力を、影響力を最大限活用する事で……宗教戦争(犯罪組織との戦い)の残火に、区切りを付ける。

 

「…それでは、本日より練習開始となります。皆さん、準備はいいですね?( ̄∇ ̄)」

 

プラネタワーのトレーニングルームに集まった、私達女神九人と教祖の四人。こういう時のお決まりとしてまずイストワールさんが切り出して、それに私達九人がこくりと頷く。

 

「では、早速…といきたいところですが、このプロジェクトは『何故するのか』もとても大切となってきます。なのでまずは確認をしておきましょうか(・ω・`)」

「お、確認って体での読者さんへの説明だね!いーすん気が利く〜!」

「いきなりそういう事を言わないで下さいネプテューヌさん…(~_~;)」

 

至極真面目なトーンで始まったのに、例の如くネプテューヌが空気の破壊(シリアスブレイク)。ネプテューヌは一日一メタを目標にしてるんじゃないかと、最近思う。

 

「こほん。現在四ヶ国が協力して行わなくてはならないのは、犯罪組織との戦いからの復興です。それは当然、経済的な面や社会的な面が中心にはなってきますが、精神的な面…即ち、人々のメンタルケアも決して欠かす事は出来ない責務です( ̄^ ̄)」

「その通りね。国も女神も国民あってのものだもの」

「国民の心を癒し、活力を与える事が出来れば、自然と他の復興も進んでいく。その観点から見ても、メンタルケアは重要な事よ」

 

イストワールさんの言葉にノワールとブランの二人が首肯し、それぞれの考えを口にする。今しているのは既に会議で決めた話だから、わざわざ言う必要もないんだけど…二人は姉として、女神候補生の四人への指導も兼ねて改めて今言ったんだと思う。…勿論、今の四人だったら言われずとも少なからず理解はしてたと思うけどね。

 

「とはいえ、一人一人に合わせたメンタルケアは相当な時間を必要とします。勿論最終的にはそこに辿り着きますが、それは各家庭やカウンセラー、ひいては個人の領分であり、皆さんがそれをしようとすればキリがなくなってしまいます(-_-)」

「だからこそ、相手に合わせる受動的なメンタルケアではなく、私達の持ち味を活かした能動的な活動で人々を癒す…でしたね」

「はい。そして、その方法というのが……」

「……わたくし達女神による、ライブですわ」

 

続く言葉に私が答え、満を持してベールが結論部分を口に。ただ言ったんじゃなくて、満を持してベールは言った。だって、その結論……私達女神でライブをやって、魅せる事で多くの人に元気を届けようと提案したのは、他ならぬベールなんだから。

 

「女神によるライブ。その案を聞いた時は、一瞬耳を疑ったけど…」

「考えてみれば中々理に適っているんですよね。歴史を紐解けば、過去に似たような事をした女神様もいる訳ですし」

「アタクシは聞いた瞬間それだ、って思ったけどね。…お姉様のライブ…そんなの、名案以外の何物でもないもの…!」

「ベールさんの、ではなく女神の皆さんの、ですけどね…。ともかく、ライブというのはわたしも良い案だと思いました。過去もそうですが、現に一度ネプギアさん達はコンサートに出演し、大いに会場を盛り上げた実績がありますからね(´∀`*)」

 

そう、この案が採用されたのは、旅の中で候補生の四人がリーンボックスでコンサートに参加して、大成功を収める事が出来たからというのが理由の一つ。その流れで私達の視線が四人に向かうと、ネプギアはちょっと照れつつも首を振る。

 

「大いに盛り上げたなんて、そんな…」

「そんな?…ロムちゃん、あの時はちゃんともりあがってたよね?」

「うん。みんな、たのしそうにしてくれた…」

「…って言ってるわよ、ネプギア。返答はそのままでいいの?」

「う…こういう時、自信を持って言える二人やお姉ちゃん達が羨ましい……」

 

悪戯っぽい笑みを浮かべたユニに訊かれて、答えに窮してしまうネプギア。…自分から盛り上がったって言うのは恥ずかしいし、でもこのまま謙遜してたらロムちゃんとラムちゃんの気持ちを否定する事になるし…って迷ってるんだろうなぁ、これは…。

 

「女神全員が一同に会し、生放送のライブを信次元全土に放送する。そして皆さんの歌い踊る姿を見てもらう事で、人々の癒しと活力に繋げていく。…以上が復興における、精神面の主力となります。全員、理解の齟齬はありませんか?( ・∇・)」

「んっと…はいはーい!」

「どうしました、ラム様」

「あのねミナちゃん、わたし『そご』っていみがわかんない!」

「じつは、わたしも…」

「あぁ…齟齬というのは、勘違いや思い違いの事ですよ。イストワールさんは、『あれ?そうなの?』と思う点がなかったか、と訊いたのです」

 

久し振りに聞いた、ロムちゃんラムちゃんの「それってなあに?」のコーナー(名前は今考えた)。因みにこれ、時々皆の癒しにもなってるんだけど…無自覚に癒しを振り撒けるのも、女神の力の一つだよね。

 

「さて、確認は以上となりますが…本題はここからです。当たり前ですが、何の準備もせずに成功させられるようなものではありませんからね(´・ω・`)」

「確かにそれはその通りですね。アタシ達の時はサプライズで、しかも一コーナーだけの出演だったからこそ勢いで乗り切れましたけど、今回はそうもいきませんし」

「ですわね。そして演者として目下必要になるのは、歌唱力、ダンス技術、トーク力の三つ。その内トーク力はまぁ、問題ないとして……」

「前二つは特訓必須ね。講師の方はどうなっているの?」

「勿論もう依頼はしてあるさ。それに、歌の講師ならもう来てもらっているよ」

 

ノワールからの問いに頷いたケイさんは、答えながらも出入り口へ。そして一度出たケイさんが戻ってきた時、その後ろから入ってきたのは……

 

『え……5pb.(さん・ちゃん)?』

「え、えっと…はい。この度歌の講師となりました、5pb.です…」

 

有名な先生ではなく、友達だった。…いや、5pb.も有名だよ?あくまで指導者として有名な人物じゃなくて、って意味だからね?

 

「まぁ、まさか貴女が講師とは…宜しくお願い致しますね、5pb.ちゃん」

「こ、こちらこそ宜しくお願いしますベール様!」

(さ、早速立場が逆転してる…)

 

緊張で硬くなっている5pb.は、一瞬で講師というか生徒っぽくなっちゃったけど…そんな彼女もれっきとしたプロ。5pb.の歌唱力はここにいる皆が認めるものだし、講師としての不安はない。

 

「5pb.さんが来てる…って事は、もう今から訓練をスタートするんですか?」

「そうですね。特に問題がなければ、確認と説明はこれで終わりに……」

「ちょーっと待ったいーすん!まだわたし達、一番重要な事を教えてもらってないよ!」

「あぁ…言われてみれば確かに、ある意味で最も重要な人物の紹介をされていませんわ」

「…最も重要な人物……?」

 

小首を傾げて不思議そうな声を発するブランの言葉に、私は心の中で同意。一瞬私やブランが無知なだけかと思ったけど、見回してみれば皆も似たような顔をしている。

一体誰が足りないというのか。私達がそう思う一方で、ネプテューヌとベールの表情は自信満々。そして二人は目を見合わせた後私達の方へ振り返り……言う。

 

「ある時はアイドルを導き、ある時はアイドルを支え、またある時はアイドルを勇気付ける」

「しかし決して面には出ず、影に徹する立役者……そう!」

『プロデューサーさん(だよ・ですわ)っ!』

『…あー……』

 

びしぃっ!と背中を合わせて言い放ったネプテューヌとベール。……うん、まぁ…確かにプロデューサーは大事な役職だと思うけど……この二人、本気で言ってる…?

 

「ぷろでゅーさー…プロの、でゅーさーさん…?」

「でゅーさーさんって、何…?(きょとん)」

「デューサーのプロじゃなくて、プロデュースをする人って意味よ、ロム、ラム。…それ、本当に必要?」

「えぇ、必要ですわブラン!必要不可欠と言っても過言ではありませんもの!」

「そのとーり!で、誰がわたし達のプロデューサーさんなの?赤羽根P?武内P?それともまさかの杉崎P?」

「ええっと…お姉様、その務めでしたら、アタクシ達教祖が……」

『えぇぇっ!?』

 

何か必要不可欠が必要の上位表現みたいにベールが言ったかと思えば、ネプテューヌはパロディ三連発。案の定アイドル『ネタ』に走っている二人へチカさんがおずおずと返答すると、二人はこれまたビビットに反応。…やっぱこうなった…後、最後の人はPじゃなくてマネージャーだよネプテューヌ…。

 

「何言ってるのよあんた達……」

「重要な事だよ重要な!でも、どうしよっかベール…」

「そうですわね…かくなる上は、わたくし自身がプロデュース業もするしか……」

「…えーっと…一応言っておくね、二人共。……ネプギアとユニが呆れてるよ」

『……!?』

 

おふざけ方面に本気な二人。これは放っておくとどんどん加速するなぁと思った私は、早々に特効薬を行使した。

すると予想通りに二人ははっとして、それからにこーっと愛想笑い。…嘘は言ってないよ?二人共心底呆れてるってレベルではないけどね。

 

「…こほん。チカさんの言う通り、現状プロデューサーを立てる予定はありません。ですが、準備を進める中でやはり必要だとなれば依頼しますので、それで納得して下さい( ̄▽ ̄;)」

「そういう事でしたら、まぁ…」

「約束だよ?いーすん。顔文字から『仕方ないなぁ』感が伝わってきてるけど、わたしその言葉を信じてるからね?」

 

そうして二人が納得した事により、今度こそ確認と説明は終了。当初の予定通りここからは練習スタートで、全員気持ちを切り替える。

ここまでの確認でも分かるように、これは本当に大事な企画。失敗なんか出来ないし、良いライブになればなる程多くの人の心が癒されていく。だから、皆が握るのは得物じゃなくてマイクで、舞い踊る場所は戦場じゃなくて舞台だけど……全力を尽くす事には、その為に頑張る事には、変わりない。

そして、この練習において私はサポート役。だって、私はどこの国にも属していない女神だからね。そういう意味じゃ、それこそ私がマネージャー辺りの立場になるんだけど…例え立場が違っても、私だって気持ちは同じ。だから……頑張ろうね、皆。

 

 

 

 

『あーあーあーあーあー』

「うんうん、皆さん良い調子です。じゃあ、次は一人一人で、最初は……イリゼさん、いいかな?」

「いいよ。あーあーあーあー……あれ?」

 

活字じゃ全然分からないとは思うけど、現在私達は準備体操も兼ねて、音階ごとの声を出す練習中。全員で何回かやった後、5pb.が指名をしてきたのは私。多分私は守護女神の四人よりは一緒に旅をしてきた分気軽に話しかけられて、且つ候補生の四人より年上(の様な立場)だから、一番最初に選ばれたんだろうなぁと思いつつ、一段階ずつ音階を上げていって……気付いた。何故か、私も発声練習をしている事に。

 

「……?え、っと…変じゃなかったよ…?」

「あ、ううんそうじゃなくて……どうして私まで練習を…?」

「な、何故それを今…既に始まってから十分以上経ってるのに……」

 

ぼそりと聞こえたユニの突っ込み…というか呟き。いや、それはそうなんだけど…あんまりにもさも当然かのように私も組み込まれてたから、つい……。

…というのは言ったら絶対弄られるから、心の中に留めておく事にした。ふふん、私だって毎度毎度悪癖にしてやられたりはしないんだよ?

 

「それにしても暫くやってから指摘するなんて、やっぱりちょっと芸人魂あるわよね、イリゼって」

「ある意味ノリ突っ込みだよね、それもノリノリの」

「ってあれ!?言ってないのにバレてる!?何で!?」

「なんで…まぁ、強いて言えば……顔を見れば分かる、から?」

「改善どころか悪化してたぁぁぁぁああああッ!?」

 

ノワールとネプテューヌに容赦なく斬られ、追い討ちとばかりにブランが一撃。普段しちゃうようなミスを回避してちょっと上機嫌だったのに、現実は酷いものだった。口から出るのを阻止したら、なんと表情に出てしまった。しかもかなりくっきりと。…あ、どうしよう…今ちょっと自分のしょうもなさに泣きそう……。

その場でがっくりと手と膝を突き、視線も気にせず落ち込む私。あんまりだよ、あんまり過ぎる…オーバーリアクションとかじゃなく、割とほんとに泣きそうだよ…。

そう思う中、不意に私の肩に触れる誰かの手。その柔らかく優しげな手に反応して、私が顔を上げると……そこにいたのは、微笑んだロムちゃん。ロムちゃんは穏やかそのものの雰囲気で、言ってくれる。

 

「イリゼさん、だいじょうぶ…わたしもときどき、中々言えないこと…あるから…(ぽふぽふ)」

「ぐふっ……」

「ふぇ…?い、イリゼさん……?」

「…貴女の妹、今イリゼにトドメ刺しましたわよ…?」

「そ、そうね…わたしも無慈悲な事を言ったと思ったけど…まさかそれをロムが超えてくるとは……」

 

私の心に突き刺さった、鋭く透き通った無垢の氷剣。アナザーなロムちゃんにも時々容赦ない事言われる私だけど……こんなに鋭くも汚れのない言の葉を刺されるのは(多分)初めてだった。……ごめんね、ロムちゃん…今ロムちゃんがおろおろしてるのは気付いてるけど…大丈夫だよ、とは言えないや…だって大丈夫じゃないもん…。

 

「…うーん……」

(…今度はラムちゃん…?まさか、ラムちゃんまで……)

「…うん、やっぱりイリゼさんはイリゼさんじゃなくて、イリゼちゃんよね!」

『……へ…?』

 

傷心のままの私へと、また近付いてきた影が一つ。それはラムちゃんで、私が耳を塞ごうかどうか迷う中…元気な声で言い切った。私にとっても、皆にとっても意味のよく分からない言葉を。

 

「あ、あの…イリゼ、ちゃん…?」

「そう、イリゼちゃん!前からちょっと気になってたけど、やっぱりイリゼちゃんはイリゼちゃんってかんじ!」

 

全然意味の見えてこない、ラムちゃんの発言。何がどういう事なのか、さっぱり分からない。でも…これだけは、恐らく合ってると思う。断言は出来ないけど──なんか、格下げされた…。

 

「…………」

「…あ、あの…大丈夫ですかイリゼさん…わたしでよければ、何か……」

「…ふぅ。練習を中断させるのは悪いし、取り敢えず休憩までは私もやろうかな。あーあーあーあーあー」

「あぁっ!無かった事にした!?イリゼ今無かった事にしたよ!?」

「…触れないであげましょ、皆。それがイリゼの為よ」

「あー!あー!あー!あー!あーーっ!」

 

…とまぁ練習から大分脱線しちゃったけど、私は一旦疑問を置いといて皆の練習を優先させる事にした。そして理由はどうあれ私も参加してるんだから、手を抜く事なく精を出す。それはもうしっかりと。勿論の事全力で。出し惜しみなしに、ネプテューヌやノワールの発言が聞こえなくなる位の大声で。

 

「…イリゼさん、元気になったね」

「うんうん、きっとロムちゃんが声をかけてあげたおかげよ!」

「…アンタ達、後でイリゼさんに謝って…いや、それもしない方がいいわね…心中お察しします、イリゼさん……」

『……?』

 

何か色々聞こえてくるけど、とにかく私は発声に集中。そうして私は5pb.から「の、喉を痛めちゃうからこの位で、ね…?」と言われるまで続け、フルパワーの声と共に、鬱屈した気持ちも吐き出してすっきりした……という事にして、皆と練習を続けるのだった。

 

「ふぅ…ただの発声練習でも疲れるものね。それだけわたし達は基礎が出来てないって事かしら…」

「そ、そんな事はないですよ?むしろ、皆さん初心者なのに凄く上手で驚かされる位ですし…」

「ふふーん、まあそれは当然だよ5pb.!何せわたし達、目を閉じて聞いてもらえばその時点でほぼアイドルだからね!」

「えと…それは、まぁ…あはは……」

 

暫く練習してからの休憩時間。ネプテューヌの「それはそうかもだけど、それ言っちゃう…?」…的な発言に皆が揃って苦笑いする中、そろそろいいかな…と思った私は質問を口に。

 

「あの、イストワールさん。さっき私が言った事ですけど…」

「あ、はい。その理由ですが……有り体に言えば、もしもの時、イリゼさんには助っ人として入ってほしいんです(´∀`)」

 

私からの言葉を受けたイストワールさんは、一度教祖の三人と目を合わせた後、私に向き直ってこのように回答。…助っ人って…つまりは代役だよね?

 

「こちらも万全を期するつもりだけど、君達女神に動いてもらわなくてはならなくなる事が起きる可能性もゼロではないからね」

「けど今回のライブは複数人、或いは全員で出る曲も多い以上、誰か一人でも抜けると動きに支障が出てしまうわ。だから……」

「だからそこを私が埋められるように、という事ですね。…あれ、でもそれって…まさか私、全員分覚える必要が…?」

「あぁいえ、その必要はありませんよ。誰の助っ人として入っても何とかなるよう、そこはパートや振り付けを上手く調整していますから」

「そ、そうなんですか…(そんな事って可能なのかなぁ…?)」

 

分かったような、分からないような。そんな感じながらも一先ず私は飲み込んで、今度は回答を受けての言葉を四人へ向ける。

 

「…ですが、現実的に考えたら私が助っ人を…というのは厳しくないですか?だって……」

「イリゼの場合、偶に別次元へ飛ばされて不在になっちゃうもんねー」

「あ、ネプテューヌ…そんなしょっちゅう飛ばされてる訳じゃないよ私……」

「ほんとにー?近々また色んな次元の住人と交流を持ったり、男の子と二人きりになったりするんじゃないのー?」

「何その微妙に具体的な想像!?」

 

ひょこっと後ろから会話に入ってきたネプテューヌに話を逸らされて(&私も間に受けちゃって)、言いかけた言葉は有耶無耶に。勿論すぐにまた訊く事も出来たんだけど…私が言おうとした事を、教祖の四人が分かってない筈がないし、ならきっとそれを踏まえて私を助っ人に据えたんだろうと自分で解決。問題があればその時また訊けばいいよねと思って、その日私は最後まで皆と練習に励んだ。

そうしてトレーニングルームに来てから数時間。やらなきゃいけない事はライブだけじゃない私達の練習は疲労困憊になる前に終了となり、私達は出入り口へと歩き出す。…と、ちょうどその時だった。

 

「失礼します」

「あ、えーっと…指揮官君!」

「は、はい…確かに私は指揮官ですが……」

 

私達が辿り着くよりも前に開いた、トレーニングルームの扉。そこから姿を現したのは、軍服に身を包んだ一人の男性。

 

「…何かあったんですか?まさか、犯罪組織の残党が何か……」

「いえ、例の件に関して軍からの報告です。急を要する事ではありませんが、加えて直接お伝えしたい事があり、伺いました」

「ふむふむ、それじゃあ話してくれ給え!」

「お、お姉ちゃん…指揮官さんを困らせちゃ駄目だよ…」

「は、はは…ではまずこちらをご覧下さい」

 

プラネテューヌの軍人という事でネプテューヌとネプギアの二人が応答し、軍人さんは若干翻弄されながらも手にしていたタブレットを私達の方へ。

 

(…っと、これは……)

 

彼が報告しにきた内容は、『例の件』という言葉から想像した通り私達全員が関係する事。そして、タブレットに映る報告書の一ページ目には、ライブを表す『エデンズ・ライブ』の言葉ともう一つ……『オペレーション・フォビドゥンライブ』という文言が表示されていた。




今回のパロディ解説

・赤羽根P
アイドルマスターシリーズのメディアミックスの一つ、アニメ版におけるプロデューサーの通称の事。プロデューサーさんと言えば、まずは彼ではないでしょうか。

・武内P
上記同様メディアミックスの一つ、アニメ版シンデレラガールズにおけるプロデューサーの通称の事。赤羽根Pの名前を出したら、彼も出さなくてはいけないでしょう。

・杉崎P
生徒会の一存シリーズの主人公、杉崎鍵がとあるシーンにてヒロインの一人、星野巡から呼ばれた名前の事。単なる一ネタなので、知ってる人は少ないかもですね。

・「〜〜目を閉じて〜〜ほぼアイドル〜〜」
早い話が声優ネタ。これを言ったネプテューヌ然り、妹のネプギア然り、目を閉じて聞けば本当に(別の)アイドルや歌手を想像してしまうでしょう。
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