「―次話投稿が遅れてしまい、本当に申し訳ありませんっ!」
【アブソリュート・デュオ】のアニメもすでに第7話を終え、だんだん終わりへと近づいて来ています。アニメが終わる前に、もう少しでも進めるように投稿して行きたいと思います。
えっと、報告ですが・・・この作品では≪生存競争(サバイブ)≫を行いません。透流たちは≪生存競争(サバイブ)≫を行いますが、悠也たちが≪別の事≫をする予定となっているため、作中に≪生存競争(サバイブ)≫が登場する事はありません。
――アニメについて一言、
「・・・あの黒板、超便利だな」
前置きはこの辺で、それではどうぞっ!
駅を出てJR線へと乗り換え、ひと駅で降りる。
そこから5分程歩くと目的地の『あらもーど』へ到着となったわけだが――
かつて日本最大のショッピングモールだったという『あらもーど』(みやび情報)は、その地位を他所へ譲ろうとも客足が減じることはなく、休日ということもあって多くの人で溢れかえっていた。
「・・・・。まるでお祭りです」
「・・・。人がいっぱいですね」
大口とはいかないまでも、ポカンと口を開けて周囲を見回すユミエとユリエ。
「トールとユーヤは驚かないのですね」
ユリエの問いに透流と悠也は、それぞれ順番に答える。
「あぁ、地元にもデカいモールがあったからな」
「俺の場合は、ただ人の数の多さに慣れてるだけだよ。まぁ、とりあえずフロアガイドを見て店の場所を確認しようぜ」
「「ヤー・・・」」
まだ少し呆けた様子のユミエとユリエを促し、近くに設置してあったガイドマップを手に取って開いた瞬間、透流と悠也は困惑によって眉をしかめてしまう。
「「なんだこれ・・・」」
妙にぶ厚いガイドマップはフロア紹介だけでも8ページにも亘り、全部で500以上もの店名が表記されていた。
「ユーヤ、どうかしましたか?」
悠也が呆然としていると、ユミエが背伸びをしつつガイドマップを覗き込んでくる。
バランスを取るために、悠也の袖を掴んで覗き込む姿が小動物を思わせた。
「あ、悪い。ちょっとその辺りに座って見ようか」
そう言って近くにあったスツールにユミエとともに座る。その後に、透流とユリエも続いた。
「これは・・・何が何だかわかりませんね」
「あ、あぁ。・・・やっぱりそう思うよな」
索引に載っているのは店舗名と配置番号だけ。しかも西・南・北館と様々な場所に配置されているだけじゃなく1,2階にまで範囲が広がっているとなるとユミエの言うとおり何が何だかさっぱりだ。
「多すぎてどこへ行けばいいのかわかりません・・・」
と、ユリエも困った顔を浮かべる。
「う~ん・・・。とりあえず適当に歩き回ってみるか? これだけ店があるんだから、そのうち気に入る物が見つかると思うし」
「・・・そうだな。とりあえず歩くか」
透流の提案に頷いた悠也が立ち上がると、その隣に座っていたユミエが――
ギュッと、悠也の腕に自分の腕を絡めてきた。
「ゆ、ユミエ・・・っ!?」
「これならはぐれません。それに、恋人同士で出掛ける時は
日本のTV番組を観るのが趣味であるユミエに、どうやら変な情報が伝えられてしまったようだ。TVで云っている情報は全てが正しいとは限らない、だが・・・・、この情報は≪良い情報≫である。
(・・・・マジで、
小さく笑みを浮かべて満足そうに言うユミエ。それでも少し恥ずかしいのか、ちょっと顔を赤らめている。そんな姿も超可愛いから、悠也の方も顔を赤くして――
「そ、そうだな・・・・」
明後日の方を向き、一言だけしか声が出ないのだった。
悠也とユミエ、透流とユリエの4人が並んで歩いていると、すれ違う人の多くが振り返る。そんな雑踏の中、ユミエとユリエのことを話題にする声が聞こえてくる。
「ねぇ、あの銀髪2人の女の子すっごく綺麗じゃない?」「芸能人とか?」「写真撮ってアップするしか」「やめとけ、絶対に炎上するぞ」「なんだ、男連れかよ・・・」「でも、ショートヘアの女の子を連れてる男の方は、ちょっとカッコイイかも」「うん! 私、けっこうタイプ!」
反応は様々なれど、ユミエとユリエについてのものがほとんどだった。
ただしほとんどということは、それだけじゃないということでもある。
「隣に居るショートヘアの女の子も可愛いけど、男の方もカッコイイなぁ」「もしかして、ジャ○ーズかな?」「解かる! ダンスやってそう」「E○ILE TRIBEに、所属してそうだよね?」「それも解かる!」
・・・・・・何故か、悠也について話す声も聞こえていたのだ。
「俺、別にダンスなんてやってないけどな・・・」
――≪戦争もどき≫なら、飽きる程やってたけど。
「・・・ユーヤの事を話していますね」
「ユミエの事だって話されてるぞ、俺より多く」
どうやらユミエにも、周りの声が聞えていたようだ。まぁ、あれだけ話されていたら、嫌でも聞こえるか。
「ユミエは可愛いからな、噂されて当然だろ」
「ユーヤだってカッコイイですよ?」
「俺なんて、良くて中の上くらいだよ」
「むぅ・・・。≪彼女≫の私が言うんだから、ユーヤはカッコイイです」
「・・・っ! そ、そうか?」
ユミエが、急に腕を強めに組んで来る。悠也は自分の肘の辺りに、何かは解からない≪柔らかい感触≫を覚えて少し動揺してしまう。
動揺を表情に見せないようにして、悠也はユミエの頭に手を置いて、そっと撫でる。
「じゃあ、≪彼氏≫の俺が言うんだ――ユミエは超可愛いよ」
「や、ヤー・・・///」
悠也の発言にユミエは顔を真っ赤にして、頭を下げてしまう。
ホントなら、ここで「世界で一番、ユミエが可愛いよ」なんて言った方が場が成り立つんだろうが・・・。そんな発言を口に出す勇気なんて、悠也にはまったく存在していなかった。
「おーい、悠也、ユミエ! 置いてくぞー」
悠也とユミエがいちゃいちゃ(?)していると、透流とユリエはすでに店の中に入ろうとしていた。
「・・・おっと。ユミエ、置いてかれるぞ」
「ヤー。急ぎましょう、ユーヤ」
腕を組んでいると走り難いので、一度お互いの腕を解く。
だが、悠也とユミエは
「こちらなんて似合うと思いますよ。どうですか、彼氏さん?」
「え!? あ・・・・。そ、そうですね・・・っ」
服を見繕っていると女性店員がやってきて前述のセリフを口にされ、慌てて返事をする。
ちゃんと自覚もしているし、ユミエ本人からも先程言われたばかりだが――改めて他人に言われると、気恥ずかしい物だ。
「それでは試着をしてきます」
と言い残し、店員に薦められた夏服を何着か手にしてユリエは試着室へと入っていく。
「ふふっ、すごく可愛い彼女さんですね!」
「え、えぇ・・・。・・・・自慢の彼女、です」
悠也が、人生で初めて出来た≪神様からの贈り物≫としか思えない
「ユーヤ。着替え終わりました。・・・見て貰えますか?」
カーテンが僅かに開き、ユミエがひょこっと顔を出してくる。
「あぁ、大丈夫だぜ」
何が大丈夫なのか自分でもよくわからないが、ユミエはこくりと頷くとカーテンを大きく開ける。
「うぉ・・・」「あら・・・」
悠也と店員、同時に驚嘆の声を出すと、そのまま無言でユミエの姿に見惚れてしまう。
ユミエが試着したのは、黒を基調とした涼しげなワンピースだった。
ふわりと裾が広がり、あしらわれた黒いレースが女の子らしさを引き立てている。
「どうですか、ユーヤ?」
「あ、あぁ・・・。えっと、すごく似合ってると思う。
(・・・・・・・・こ、こんな感じでどうだろうか?)
悠也は心の中で、自分に問い掛ける。少し前に
「ありがとうございます。それではこれを買うことにします」
「決めるの早っ!! ・・・って、せめて他のも試着してから決めてもいいんじゃないか?」
横で店員がうんうんと頷く。
仕事としてと言うより、もっと他の服も着てくれといった表情だ。
「わかりました。・・・ですがこれは買うことにします」
そう言ってユミエの服選びは、延長戦へと続くのだった。
「・・・・・・・・ユミエ、さすがに買い過ぎなんじゃないか?」
「ナイ。ユーヤがいいと言ってくれたものを買うだけです」
12着+靴3足は、些か買い過ぎだと思ったが――
「ユリエ、さすがに買いすぎじゃないか?」
透流がツッコんだように、ユリエも同じくらい買っていた。
・・・だから悠也は、考える事を止めた。
結局、とてもいいお客さんになったユミエとユリエは上機嫌で歩みを進めていた。2人でどんな服を買ったとか、どんな感想を貰ったとか話しているのが聞こえてくる。
というのも、今はユミエとユリエが並んで歩き、その後に悠也と透流が続くという並びで歩いているからだ。
「はぁ~。そっちも大変だったろ、悠也?」
「まぁな・・・。透流の方も同じだったみたいだな」
悠也と透流は疲れた様な声で会話するが、その表情は笑っていた。・・・・まぁ、苦笑いかもしれないが。
「さて、服は買ったわけだがこれからどうする?」
「「――? 他のお店の服を見るのではないのですか?」」
「「いや、今日のところはやめておこう」」
他の店に行っても、同じ事の繰り返しになると充分に把握できる。
ユミエとユリエの声を揃えた質問に、悠也と透流も声を揃えて答えるのだった。
「それでは帰りますか?」
「う~ん・・・。せっかくの外出なんだし、どうせならもう少しぶらついて行こうか」
「ヤー。そうですね」
ユリエの問い掛けに透流が答え、その答えにユミエが賛成の声を上げる。
「じゃあ、とりあえず配送カウンターに向かおうぜ。さすがに荷物が多いだろ? ――そんな訳だからさ、ちょっとそこ通してくれないか? それと、この≪結界≫も解いてくれよ」
「「「・・・・?」」」
悠也の後半の言葉が誰に宛てられた物か解からず、他の3人は首を傾げてしまう。・・・・だが、
「「「・・・・っ!?」」」
すぐに、この場で起きている≪異変≫に気付く。
先程まで溢れそうなほど人が居た『あらもーど』から、≪人々の姿が消えている≫と云う――≪異変≫に。
現在、この場に立っているのは悠也と透流、それにユミエとユリエの4人。
――そして、白銀のコートのような衣装を纏い、其々に武器を装備した≪3人組≫だけだった。
「ど、どうなってるんだ・・・っ!? お前たちは何者だ!!」
いち早く透流が声を上げるが、その前に居る≪3人組≫は答えない。
「ユーヤ、どういう事ですか? さっきまで人がいっぱいだったのに、まったく居なくなってしまいました」
「恐らく、≪人払いの魔法≫でも使ったんじゃないか?」
ユミエの質問に悠也が答えると、その言葉の後にユリエが続く。
「――解からない事は、≪ご本人たち≫に直接聞けば良いと思います」
ユリエの言葉の後に、
「「「―――
透流とユミエ、そしてユリエの言葉が重なった事は言うまでもない。
少しの間、睨み合いが続いていたが・・・ここで、悠也が声を上げる。
「おい、透流。あの3人組の≪左側に居るヤツ≫・・・・何か見た事ないか?」
「――え?」
悠也の問い掛けに、透流が気の抜けたような声で答える。しかし、すぐに気持ちを切り替えた透流は、悠也の言う3人の中で≪左側に居る人物≫へと視線を向けた。
その人物は少し栗色掛かったショートカットの髪が特徴で、中性的な童顔をしていた。大きく開いた
一番最初に気付いたのは、会話に参加していなかったユリエだった。
「透流、恐らく≪彼女≫は・・・・」
「・・・・は? ≪彼女≫?」
ユリエの言葉に不審な点があったため、悠也がツッコみを入れる。目の前に居る人物は、明らかに――≪男≫の格好をしていたのだ。
「まさか、――
「のりい? え、それって確か・・・
そう、
「
「共闘と言っても、一緒に戦ったのは殆どが麻耶乃とだったけど・・・。
ユリエが思い出したように口を開くと、それに同意するように透流が声を上げる。しかし、
それは、目の前に立つ
だが、この場で最も重要なのは≪彼女≫が――≪白銀のコート≫を身に纏っていると云う事。
「まさか、あの
――
だが、これで――≪新キャラ≫の皆さんが揃った訳だ。
さて、
See you next again!!!
どうでしたか?
感想等頂けると、すごく嬉しいです。
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それでは次話もお楽しみに、なるべく早く投稿致します。
――それではまた、のしのし♪