プロローグ 1/3
悲報:俺氏転生する
いやね、死亡が理由なのか、神様のミスによるものとか原因すら判らないのよ。気が付いたらこの世界にぽつんと一人佇む俺氏。
早朝なのか人が居なかったのが幸いというか何というか…いきなり目の前に人が現れたらホラーか怪奇現象だからね。仕方ないね。
まぁ、その後軍人さんが来て拉致られました。理由は…妖精さんの要請だそうで。訳がわからないよと思っていたら…いつの間にか提督として忙しい毎日を送る羽目になってました。
艦これの世界に提督だった俺氏(タウイタウイ提督)は拉致された様なものだという事しか分からなかった。
この世界の妖精さんは喋れずに、身振り手振りで意思疎通を…するわけではなく、小隊長妖精さんがテレパシーの様なもので提督や艦娘と意思疎通を取るという事だけは判った。
そんな妖精さんからの報告によれば、俺がこの世界に呼ばれた理由は以下の通り
1:呼んだら応えたらしい(あっちでの生死は不明)
2:俺以外にも呼んだ人は多いのだが、世界の壁を越えられなかったらしい
3:世界の壁を越えた人物は俺一人
4:提督適正者の数はおおよそ(この世界の日本では)1000万人に1人の確立
5:強制的に海軍所属だって。やったね!艦娘に会えるよ!
うん、頭痛が痛いというレベルを超えている。一山いくらの使い古された設定みたいな事で生死がかかった戦場しかない世界に俺は呼び出されてしまった。というか、どうやって呼ばれて応じたのかすら不明だし。
確か、あの時は酒飲んでたはずだから酔いつぶれた所をオッケーしてしまったんだろうなぁ…とか今更思ってます。
結局艦娘には会えたよ。初期艦は叢雲でした。まぁ、俺も叢雲を初期艦に(艦これでは)選んだので問題は無かった…と言いたいんだけど、基本一般ぴーぽーな俺に軍の事なんぞ判らん。
叢雲にギャーギャー怒られたりしながら必死に色々な事を学びつつ、そこそこ仲良くなって半年で宿毛湾泊地に着任。
元々太平洋に展開していた艦隊の休憩場所…らしいのだが、今の日本はそれこそ日本海側の最前線と言っても過言ではない。
どうやらこの世界ではドロップ艦もあれば建造もある。ただし、艤装の欠片という形でドロップされて泊地に戻ってから専用の機材で確認してみないと、艦名が判らないらしい。
艦名が判明したら、励起(艦娘化)させるか、近代化改修に使うかを選択するという感じだ。
この世界では同じ鎮守府に二人の同じ艦娘を配属させる事が出来ない。そして、励起した人物が所属する鎮守府を自分の場所と認識する為、基本的には転属が出来ないとか(例外はあるらしいが)
まぁ、そんな世界観なのはもうこの際OKという事にしておこう。艦娘は鉄の冷たさじゃなくて人の柔らかさと温かさを持っているという問題はバッチコイという事でいいだろう。
叢雲に廊下でぶつかって押し倒したのは役得だった。まぁ、改にもなってない頃だったけど50000馬力は伊達じゃなかった。死にはしないけど痛かったゾ。
あぁ、後この世界での時間軸としては本当に艦これがスタートした初期も初期、ゲームで言うならば提督が着任した状態…まぁ、いわゆる完全初期状態に近い。
日本には現在、横須賀、呉、佐世保、舞鶴、大湊、宿毛湾、単冠湾に鎮守府がある。最初期には宿毛湾も単冠湾にも鎮守府は無かったのだが、俺ともう一人の提督候補が教育を受けている間に作ったらしい。
しかし、提督候補人数分の鎮守府を作ったは良いが、そこに至るまでにはかなりの犠牲が生まれた。その為、先ずは日本近海からの深海棲艦を排除する事を目的とした作戦が始まろうとしていたのだ。
ここで何個か問題が発生した。良い話?と悪い話だ。
まずこの世界のシステム的な面でみると、基本的な艦これのシステムがそのまま適用されている事が判明。しかし、ステータス等のパラメーターを見る事は不可能であり、取得経験値によるレベルアップも不明。
これに関しては、はぐれイ級を狩る1-1式で叢雲に協力してもらって検証した。一回辺りの出撃で入手できる経験値はおおよそ10倍、燃料や弾薬の供給量は、1日で補充される総量の10分の1。これが毎週月曜日に纏めて本部から送られてくるといった感じだ。
これは世間が慢性的な物資不足にあるという事もある。輸入に頼っていた日本が輸入物が一切入ってこないという事は、致命傷だ。
その為に、先ずは補給路の確保・並びに水産資源の確保を可能とする日本海、太平洋近海の制海権の確保が重要なのだが…いかんせん、艦娘に対しての情報が少なすぎる。
パラメーターやレベルが確認出来ないというのは致命的過ぎたが、これは妖精さんと協力して数値化するタブレットの開発に何とか成功。これを各鎮守府に配備する事で轟沈から艦娘を守る事が出来た…と思う。
日本近海を取り戻すまでには約1年が経過していた。もうこの頃になると資源は配給制、嗜好品なんて無く、暴動や略奪に発展する事件も多発した。
無論、医療分野においても猶予は無く、満足な医療を受けられなかった老人達、子供達が犠牲となり、約1年で日本の人口は半減以下…約4000万人にまで低下したが、人数が減った事による資源の節約が国を生き永らえさせたのは皮肉というレベルを超えていた。
日本近海を超えて南方面と西方面へ進出。図らずとも資源を求めた旧日本帝国軍と同じルートを辿り、俺達は…進む事となった。