ダンジョンでTSパルゥムが好き勝手するお話   作:かんなさん

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ステイタス

「はあ…はあ…なんて綺麗な背中…ちょっとだけ舐めていい?」

「駄目に決まってんだろ」

 

 そんなやり取りこそあったものの、俺は何事もなくトトにステイタスを刻んでもらう事に成功した。何故成功したなんて表現をするかというと、このロリは何を思ったのかステイタスを刻んでもらったら裸になれと言いだしたからだ。ジト目で睨みつけると白状した。どうやら上半身だけでよかったらしく、トトの頭にたんこぶが一つ増えた。

 それでも肩とか首とか色々と撫でられたけど…はあ、これって毎日続くのだろうか。

 

「それにしても、これは…」

「どうかしたのか?」

「…ううん。はい、これ。君のステイタスだよ」

 

 そういって紙を手渡されたので、素直に受け取り中身を見てみる。

 

 

 

名無し

Lv.1

力:I0

耐久:I0

器用:I0

敏捷:I0

魔力:I0

 

《魔法》

【ザ・ワールド】

・速攻魔法

【複製(イミタティオ)】

・武具限定の複製魔法

・複製された武具が破壊された場合、対象となった武器の耐久値が減る

・無詠唱魔法

《スキル》

【冒険者】

・ストレージ機能追加

・マップ機能追加

【魔力強化】

・魔力の上限をアップ

・魔力の回復量をアップ

・魔法に対する魔力使用量を減らす

【廃棄の遺伝子】

・成長する

 

 

 …うん、うん。なんだこれ。どうなんだこれ?

 

 時を止めて周囲にナイフを生やせばいいんですかね(困惑)。

 

「読みながらでいいから聞いて」

「う…な、なんだよ」

 

 後ろから抱き着かれて、動揺を隠しつつうっとうしそうに見るけどトトは顔色も変えずに言葉を繋いだ。

 

「あなたのステイタスは、異常」

「…そうなのか?」

「うん。とても変。普通は、魔法もスキルも現れる事は無い。それが二つ以上…スキルに至っては三つ以上も現れてるのは、明らかに普通とはかけ離れている」

「…」

 

 そうなんだ。これっておかしなことなのか…。

 

「そう、それと教えてなかったけど、ステイタスはこれまでの貴方の記憶や経験、思いが反映されることもある。魔法も、スキルも、どちらも…」

 

 う…。そ、それってつまり、俺が異世界から来た事も反映されるかもしれないってことか?いや、この冒険者っていうこれ見よがしなスキルは、もしかしたら俺の冒険者って職業へのイメージなのかもしれない。アイテムストレージが使えてなんぼとか、そういう風に思ってたのだろう。

 

「貴方の魔法はどれも変。速攻魔法ってだけでもおかしいのに、無詠唱魔法とか聞いたことがない。それにストレージとかマップとか追加するスキルとか聞いたことない。唯一普通なのは魔力っていうスキルだけ…でも、最後の一つは特に異質」

「…それは、確かに」

 

 廃棄。廃棄ねえ…もしかして、あの存在Xが関係してるのかね。俺は自分の事を廃棄されたなにがしだとか思ったことは一切ないし…だとすると、外因が原因なのは明白だ。そしてその原因は、存在Xが作ったこの身体にあるとしか思えない。

 

「貴方は、私に何か秘密にしてることがある」

「…まあ」

 

 なんだ、見抜かれてたのか…ただの変態ロリだと思ってたけど、割と見てるところは見てるんだな。正直、意外だ。

 

「私はそれを君の口から聞くことはしない。((ぼそっ)体に聞くから…)。でも、ステイタスの成長に補正をかけるスキルなんてものは聞いたことが無い。他の神々に見つかると、君は絶対に面倒ごとに巻き込まれる。あいつらは、クソみたいな性格をしてる奴が多いから」

「神様はどこでもそんなんか」

「私の事を見ながらそんな事言わないで」

 

 いやいや、聞こえてるから。普通に聞こえたから。最初の一言で全てが台無しだよ。ちょっと見直しかけたっていうのに。

 

「良い、ステイタスは原則他の人…たとえ、同じファミリアのメンバーにも秘密にするもの。だけど、君の場合はもっと慎重に、完全に秘密にしなければいけない。そうじゃないと、悔しいけど私では君を守れない。お願い、約束して…」

 

 …ったく、こんな時はそんな顔もするのか。

 

「分かってる。俺も面倒ごとはごめんだし、言われなくても誰にも教えないよ」

「ん」

 

 一応こいつは上司のようなもの。その上司が意外と俺の事を懸念してくれてるって分かって、良かったなと思う。

 

「それじゃあ、まず最初のファミリアとしての活動は、一緒にご飯を食べる…お互いにあーんし合って食べさせ合う…」

「えっやだけど」

 

 誰があーんなんかするか。そういうのはもっと真性ロリに頼むんだな。

 

「だめ…?」

 

 まあ、そこまで言うならいいけど(チョロ)。

 

 この後、めちゃくちゃあーんしあって、お金の関係で一部屋しか借りれなかったので一つのベッドで寝た。

 

 




TS流行れ(大本営命令)

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