感想、ありがとうございました!
ゆっくりしていってね!
俺がユウキと現実世界で出会ってから三日後くらいのこと、またメンテがあって、あと10分くらいでそのメンテが終わる…。
だから俺はアミュスフィアを手に持って。ステンバーイしているわけなんだが…。
いきなり俺の部屋の扉「ズバンッ!」とすごい音をたてて開かれる…。
その開かれた扉の向こうには…黒いセミロングの髪、整った元気そうな顔、そして乏しい胸…つまり…
「もう少し静かにあけれないのかよ…心」
俺の妹である心が立っていた。
俺の部屋のドア…壊れてないだろうな…?と心配になるくらいの音だった。
「お兄ちゃん!これどうやって使うの!?」
心が俺に見せつけてきたもの…それは…アミュスフィアだった。
なん…だと…?
なぜ心が持っている?そしてなぜこのタイミングで聞きに来た?
そう疑問を持ってはいるものの普通に受け答えしてしまう。
「あのなぁ~心。説明書くらい読めよ…」
「せつめい…しょ?」
疑問に思った顔をしているがその手にはしっかりとアミュスフィア解説書と書いてある紙束が握られている…。
わざとだろうか?天然だろうか…?
おそらく前者だが。
「お前がその手にもってる紙束が説明書だよ」
「こんな太くて大きいものを私に使わせるの!?」
うん、前者だったな。
「どういう言葉の選び方だよ!もういいよ!俺が普通に言って教えるから!」
「最初からそういえばいいのに」
「説明書があるなら自分でなんとかしろよ…」
わが妹ながらなんて面倒くさい性格してるんだ…。
説明書嫌いなタイプか…。うん、たまにいるよね、確かに面倒くさいよね説明書…でもちゃんと読もうね説明書。
ちなみに俺は最初にざっと流し読みして少し使ってみて…まぁ、ほとんどの場合それでわかるのだが、わからないときはもう一度説明書を見る感じかな。
「アミュスフィアなんていつの間に手に入れたんだか…」
「どうやって使うの~?」
「というか、お前…俺が使ってるところよく見てただろ?わかるんじゃねぇの?」
「ああ、かぶってリンクスタートっていうやつ? あれ…お兄ちゃんが中二病にかかってなんか一人で自分の世界にトリップしてるのかと思ったよ」
「おっとマイシスター。それはひどい誤解だぜ? 本当は多人数の世界にみんなでトリップしてたんだよ?」
「なぁんだ、お兄ちゃんがおかしくなったわけじゃなかったのかー」
この妹…めちゃくちゃ危ない…!
危うく中二病、それもなんか道具まで仕入れるほどの本格的にかかっちまった中二病患者になるところだった…!
父さんや母さんには言ってないだろうな…?
まぁ、今はそれは置いておこう…。
メンテが終わったらゲーム内でユウキと会う約束があるのだ。急がなきゃ待たせてしまうことになる。
メンテ終了まであと5分くらいだ。
「ま、まぁ…誤解は解けたからいいだろう…。アミュスフィアの初期設定はかぶってリンクスタートってやったらほぼ勝手にやってくれる…。あとはなんのゲームを買ったか…だな」
俺がそう言いながら考えていると、心は自分の部屋へ一度小走りで戻り、戻ってきてゲームのパッケージを渡してくる。
そのパッケージの題名は…『ALfheim Online』
「ってALOじゃねぇか!」
「うん、お兄ちゃんが持ってるの見てさ!一緒にできるかなーって思って」
「ちなみに、種族とか武器とか…決めてあるのか?」
「うん!ネットで色々見たからね」
ネットでゲームのことは調べたのに本体のことは調べなかったのか…。
いや、まぁいいや…。
「種族と武器は?」
「種族は
ん?俺と同じだな。
暗視・暗中飛行は確かに便利だし…。実際ALOの中でもどの種族が初心者用とかないからな…。スプリガンも、キリトという前例がいるから強くなれることがわかって不人気種族ナンバー1はそのままだが少しずつ人気も出てるし。
強いて言うなら
「武器は片手直剣なんだ」
「うん、片手直剣は使いやすいしいいと思うぞ」
素手とか言われたらどうしようかと思った…。
素手で戦うとかなんなんだよ!俺だけだよ拳をメインウェポンにしてる奴!
けど、ちょっと待て…
おそらくALO最強のプレイヤーさん…。
まぁ、それは置いといて…。
「お兄ちゃんと一緒にゲームできる?」
「おう、同じゲームだからな、できる」
となると…俺は一度インプ領に戻って、心と合流する必要があるな…。
まぁ、飛行制限ってのが前はあったらしいが、今はないし…。
俺はアインクラッドでログアウトしたし…確か、今ちょうどインプ領の上空だから、心と合流してまたすぐにアインクラッドに戻ればいいか…。
ちなみになぜアインクラッドに行っていたかという疑問については…まぁ、昔を思い出していた…とでも言っておこうか。
ちなみに今は18層まで攻略してあるらしい…。俺は18層でログアウトしたからログインすればそこに出てくるはずだ。つまり最前線だな。
キリトとアスナが攻略組として頑張ってるから結構速いペースで攻略がすすんでいるらしい…俺はまだ攻略に参加してないがな。
キリトとアスナはSAO時代にほんの短い間とはいえ一緒に過ごした22層にあるあの家を買いたいから頑張ってるみたいだな。
まぁ、俺はしばらく攻略には参加しないでおこうと思っている、理由?いや、特にないけどOSS作成が楽しすぎて止まらん…。
「お兄ちゃん?」
「ん?ああ、ごめん…考え事してた」
「まあ、いいけどさ」
うん、まぁ、取り合えず俺はインプ領に行って心を探して、合流したらまたアインクラッドに戻ればいいんだな。
「ユーザーネーム何にするんだ?」
「ハートだよ」
「心だから英語にしてハートってか…安直だな。まぁ、本名の俺よりマシだけどさ…。取り合えず、向こうでも俺の見た目は髪の色が違うだけだから見つけたら声をかけてくれ。
んじゃあ、そろそろログインするから自分の部屋で、アミュスフィア被って『リンクスタート』って言うんだぞ?わかったな」
「は~い」
そういって心はてってって~っと音を立てながら自分の部屋へと戻って行った。
まったく、元気のいいやつだぜ…。
まぁ、取り合えずは…。
アミュスフィアをかぶって、ベッドに寝転がり、いつも通り言う。
「リンクスタート」
リンクを始めながら考える、心はちゃんとログインできたかな…と…。なんだかんだで自分も妹に甘いな…。
気が付くと俺は18層の広場に立っていた。
メンテ終了から約5分くらいだ…。ユウキはもうログインしているだろうか?
ユウキに知らせてから迎えに行こう。
と思いながら探すと、紫色の髪の少女が広場のベンチに腰掛けて誰かを待っていた。
ユウキだ。俺を待っているのだろうか…?
俺は近づいて行って話しかける。
「ユウキ、待たせたみたいだな」
「いや、そんなに待ってないよ?まだ5分くらいだし」
5分…ということはメンテ終了とともにログインしてたのか…。俺もそのつもりだったんだけどな。
「ユウキ、俺今からインプ領行かなきゃなんねぇんだ。妹がALO始めるらしくてさ…」
「そうなの?妹さんが?インプ領ってことは…
ユウキは興味津々といった感じで聞いてくる。
なぜにそんなにテンションが上がってらっしゃるので…?
まぁ、それは置いといて…。
「だから、ちょっとインプ領行ってくる」
「ボクも行くよ!どうせ今日はソウムと遊ぼうと思ってたんだから、ソウムが行っちゃうと暇になっちゃうからね」
ん~…悪いような気もするけど、本人が行くって言ってるんだし…。
「じゃあ、お願いするよ、一緒に来てくれ。ユウキ」
「了解!」
ユウキはニコッと笑いながら元気よくそう返事した。
実は可愛い…と思ってしまい、思考が一瞬止まったのだが…まぁ、ばれてないからOKだ。
ユウキとてくてく歩いて外周のさらに端っこに来て羽を広げてお互いの顔を見る。
「んじゃあ…」
「うん!」
「「行こうか!!」」
その声と同時に二人で青い空に身を投げ出す。
しばらくは重力にしたがって自由落下しつつ羽の調子を確かめて…。
そろそろ広げようかと思ったところで…。ふとユウキを見るとこちらを見ていた。
?なんだろう…?と一瞬疑問に思ったが、ユウキの表情を見てわかった。
「チキンレースしよう!」ってことだな…。
ALOのミニゲームみたいな?勝手にプレイヤーがそうやって遊び出したっていうだけの遊び。
アインクラッドとか、高い処から飛び降り、自由落下しつつ、いつブレーキをかけるかを競う。
無論遅れたら地面に叩きつけられてリメインライトになる。
意外と楽しい…。
ユウキとやるのは初めてだけどな…。
「負けねぇぞ?」
「ボクも負けないよ?」
うん、この返答から見るにやっぱりチキンレースみたいだな。
行くぜ!!
降りる場所はインプ領の首都のど真ん中の広場!
新しくユーザーを作り、
地面が徐々に近づいてくる…。ユウキはまだブレーキをかけない…。
地面が降ってくる感覚に襲われる…。ユウキはまだブレーキをかけない…。
もうこれ以上落ちればブレーキをかけても間に合わない…!
「チッ!!」
一気に羽を広げ、はばたかせてブレーキをかける。
ユウキを見ればほぼ同じタイミングでブレーキをかけていた。
引き分け…かな。
まぁ、遊びが入ったけど…取り合えず…。
「インプ領についたな」
「うん」
ユウキが返答してくれた。
インプ領の広場にいきなりすごい勢いで降りてきたせいか、目を引いてしまう…。
そんなことはどうでもいいと思いながら女性アバターでハート、という名前のアバターを探す。
中々見つからん…。
どこにいるんだ…?
ユウキにも名前を伝え、一緒に探してもらう。
なんとなく、本当になんとなく武器屋に行ってみる…。ちなみにプレイヤーの店ではなく初心者用に作られた、NPCの店である。
その店の中には…。いた、Heartという名前の少女。多分あれが心だろう。動きと纏う雰囲気で分かる。
これで人違いだったら恥ずかしい。
もしあれが心だとしたら…リアルとほとんど変わらない背丈に、リアルとほとんど変わらない胸。
多分、ログインしたとき落ち込んだんだろうなぁ…ということが容易に想像できる…。
ショートカットの紫色の髪をしたハートという名前のアバターは片手直剣が並んでいるコーナーで興味深げにじーっとみている。
「いたみたいだね」
ユウキが後ろから話しかけてくる。
俺は「ああ、見つけた」と言いながらハートに近づく。
「あー…ハート?」
「!」
話しかけられたのが意外だったのか少し驚きながらこちらを見る。
そして俺の顔を見て納得したように手をぽんっと叩く。
「なんだ、お兄ちゃんか」
この反応で決まりだ。こいつは心だ。
「そうだよ、お兄ちゃんだよ」
俺は見た目が一緒だからな、元SAOプレイヤーだから…。髪の色は違うけどさ。
ユウキはなぜかリアルとほとんど変わらないけど…SAOプレイヤーじゃないのに…。髪の色はもちろん違うけどさ。
まぁ、謎だがそれは置いておこう。
「そして隣にいるのが木綿季さんか」
「うん、ユウキだよ!」
「訂正、ユウキさんか」
心、いやハートはユウキが名乗った時のニュアンスが違うとわかったのか言い直す。
その辺無駄に万能だなおい…。
さてと…次はアインクラッドがここを通り過ぎる前にハートに飛び方を覚えてもらい、戻るだけだな。
それが難しいんだけどな…。まぁ、心ならすぐ覚えてくれるだろ、物覚えの速い天才万能娘だし…。
ソウムくんの妹、心ちゃんがALOを開始しました!
しかも
感想待ってます!
次回も遅くなるかもしれませんが、そうなったら…すいません。