最近ウイルスやら何やらで気が滅入ってしまいますね。
作者は花粉症でマスク必至です(笑)
色々大変ですけど頑張って行きましょ~!
それではさらに(癒しの)向こうへ!
PLUS ULTRA!
時間はあっという間に過ぎて、入学式当日。
僕達は受験の時にも来た雄英の校門に向かっていた。
「へぇ、セラピー科か。ピッタリな場所じゃねえか」
「そうだね、最初に聞いた時はびっくりしたよ。それにしてもすごいねかっちゃん、首席合格って!」
「私も経営科は不合格って言われたときは、椅子から転げ落ちちゃいました」
他愛ない話をしつつ、クラス割の紙の前まで来て名前を確認する。
「俺は…ヒーロー科だな。前年度まで2クラス20人ずつだったと思うんだが…」
「セラピー科は1クラスしかないから組は無いんだね。ってヒーロー科も?」
「セラピー科は私たち含めて4人ですか…。ヒーロー科は40人ってことは合併したんですかね?」
まあ、派手な個性で活動するヒーローの方に目が行きがちで、裏方のサポートみたいな役割は敬遠されがちだから仕方ないかな?
逆に良く集まったと思うし。
~雄英高校~
「じゃ、また後でな」
「うん、それじゃ」
「お友達作って紹介してくださいね!」
「最初から作れると思ってんのか…?」
かっちゃんと別れ、セラピー科の教室の前に到着。
「扉大きいですねぇ!」
「異形型の個性の人もいるし、バリアフリーかな?」
教室に入ると、既に全員そろってた。
「ん?ああ、緑谷と渡我ってあんたらか。俺は心操人志。よろしく」
『僕は口田甲司。よろしくね』
そう言って挨拶してきたのは2人。
前者が紫色の髪をした心操君。
後者がゴツゴツした見た目で小声でジェスチャーを交えながら喋ってくれたのが口田君。
後から聞いた話だと、恥ずかしがり屋らしい。個性を使う際ははっきりと喋るらしい。
「あっ、僕は緑谷出久。よろしくね」
「私は渡我被身子です!よろしくお願いします!」
先生が来るまで時間があったので、少し雑談することに。
「緑谷の個性は何なんだ?俺のは洗脳。使えば大抵の奴らは俺の命令に従う」
「僕のは癒しの存在を引き寄せる個性だよ」
「私は擬血ですね。血を飲むことでその人そっくりになれます」
『僕のは生き物ボイス。動物に色々なことを命令できるんだ』
全員の個性が聞き終わったんだけど、心操君が僕の個性が気になるみたい。
「緑谷の個性ってどんなのなんだ?」
「えーっとねぇ…?ちょっとごめんね」
気になることがあったので、心操君の両肩に手を伸ばす。
「なんd『『きゅー?』』うぉッ!びっくりした!」
『…!』
やっぱり。見間違いじゃなかった。そこにいたのは2匹のすくすく。
片方は全体的にピンク色をしていて、顔の左下辺りに瞳のような濃いピンク色の丸い球体があって、そこからコード?のような物が伸びている。
もう片方は、雰囲気は似てるけど抹茶色の子。丸い球体は同じだけど、瞳は閉じてて黒い帽子をかぶってる。
名前はまた考えるとしてと、姉妹?なのかな良く似てるし。
「ほー、これが癒しの存在って奴?っていうかさっき俺の両肩に居なかったか?!」
『モフモフしてて、可愛い(*´ω`*)』
「普段は僕以外には見えないんだけど、触ったら実体化して他の人も触れたりする事が出来るんだ」
「わぁ、また新しい子達ですね!帽子や、このコード?がハートの形になってて可愛いです!」
少しすくすくと戯れてると、イレイザーヘッド(※ここからは相澤先生で表記します)先生が来た。
「はい、このクラスの担当になった相澤だ。早速だが入学式がある。体育館に集合してくれ」
「「「はい」」」
相澤先生が担任なんだ。
かっちゃんのクラスは誰が担当するんだろ?
~体育館に移動中~
体育館に行き席を探してると、ヒーロー科の隣にセラピー科の椅子があった。
あれ?ヒーロー科って2クラス無かったっけ…?
『それでは只今より入学式を始めます。まず最初に根津校長先生よりご挨拶とお知らせがあります』
「やあ!校長の根津さ!」
そう言って壇上のマイクがある机の上に、乗ったのは面接の時にお世話になった根津先生だった。
「今年もこんなにも多くのヒーローの卵を迎えられて、嬉しいよ。僕らは君達が次世代のヒーローになれるように全力でサポートする!さて、挨拶はこれくらいにしよう。今年からある科が新設された。そう、セラピー科さ!」
聞いた事もない単語が出てきて困惑し、ざわめきだす。
「セラピー科は主に市民などの心のケアを目的としたもの。今までヒーロー活動のみを重点的に見てきたけど、今年から心のケアも重視していこうと思う!」
「その関係で、ヒーロー科は今年から合併し、1クラスのみになった!その分様々なサポートを学校から行うから、安心してほしい!」
~教室に移動中~
そんなこんなで入学式が終了し、教室に戻る。
「しかし、何するんだろうな?」
『あれじゃない?カウンセリングみたいな』
「若しくはすくすく達と戯れるカフェみたいなのを経営できるとか?」
「でも、そういう店舗って雄英が用意してくれるの?カウンセリングの方がまだ現実味があるというか…」
あーだこーだ話してると相澤先生がやってきた。
「はい、皆も気になってると思うがセラピー科としての主な活動を発表する。カウンセリングを目的とした土日限定のカフェを経営してもらう…!」
「『「「何か色々混ざったけどやった~!」」』」
予想していたことが混ざってしまったけど、将来の夢に一歩近づくことが出来る…!
思わず皆で叫んでしまったけど、相澤先生に睨まれてしまった。
「それと、緑谷。すくすく達の食費やら何やらの件だが、カフェを寮代わりにしてもらおうかという案が出ている。ところですくすく達は配膳とかって出来るのか?」
「そうですね。配膳もできますし、簡単な料理なら作れる子もいますよ.
妖精さんに頼めばこんな感じで料理を持って行ってくれます」
携帯に保存していた動画を先生や皆に見せる。
そこに映っていた妖精さんを見て、三者三様の反応を示した。
「おおう…そうか。セラピーの一環として、ランチクックの食堂でちょっとした配膳とか、ふれあいをしてもらいたいと思ってるんだが、人見知りする子はいるのか?」
「いえ、基本的には人懐っこい子ばかりなのでその辺は大丈夫です」
すくすく達はなぜか分からないが抜け毛というものは無い。
生き物なら冬毛とか夏毛とかがあるのだが一年中を通してモフモフなままだ。
なので、安心してキッチンに立ってもらえるし配膳も任せられる。
「分かった。校長に伝えておこう。出来ればすくすくたちの世話も兼ねて口田・心操・渡我にも寮で生活してもらいたいんだが…」
「「『大丈夫です!むしろさせてください!』」」
「お、おうそうか」
若干食い気味で皆が同意すると、例のカフェの建物を見させてもらえることに。
「おおー。オシャレですね」
「ああ。教員全員で案を出しつつ建設した。ログハウス風だったり和風だったりとか色々な案があったがそれぞれの良いところを取ったものになった」
店の外観は洋風で所々に様々な建築方式が取り入れられており、喧嘩する事無くまとまっている。
上部に付いている看板にはまだ何も書かれてないが、両サイドにすくすくや妖精さんに天狐がデフォルメされて書かれていた。
中に入るとテーブル席・お座敷席・カウンター席と、ありとあらゆる座席が用意されていた。
お座敷は靴を脱いで上がる畳方式で、掘り炬燵になっている。
テーブルとカウンターは木製。
店内にいるだけで不思議と落ち着く雰囲気になっている。
「はー、お金かかってますねぇ」
「まあな、昨今のヒーロー社会でもセラピー活動が重視されていてな。その先駆けとしてお前ら4人がうちに来たから、こちらとしても全面的に協力することになった」
『それにしても大分気合入ってないですか?』
「ああ…何かうちの連中もストレス溜まってるらしくてなぁ。かくいう俺もそうだが…。緑谷が見せてくれたあの写真を見せてくれた時から、『全身全霊をもってサポートしよう!我々の、いや人々のために!』をモットーにこのプロジェクトが進められたんだ。最初の内の一か月は、我々教師やお前たち生徒に対しての営業になる」
「欲望が隠しきれてないですけど…まあ完成したらぜひ癒されてください」
あ、かっちゃんに後から聞いたんだけど、ヒーロー科の担任はブラドキングで副担任はセメントスらしい。
3日後から入寮(この場合は入店か?)するので家に帰って母さんに事情を説明する。
「そうね…正直言うと、結構生活費もギリギリだったのよね。それにすくすくちゃん達のカフェに興味あるし、いいわよ」
「ありがとう、母さん!」
「きゅー!」
「キュッ!」
「よろしくであります!」
明日は休み。色々と準備しなければいけないので、早めに寝ることに。
自分の部屋に行くと、
※
何だろうと思って開くと、セラピー科のグループに連絡が。
ギルパイア:じゃあ、10時にショッピングモールに集合しましょう!
ハートロール:おう
アーマウス:はーい
グリーティー:りょーかーい
ちょうど、洗顔料とか買いたかったし良かった。
すくすくたちのシャンプーやらも詰め替え用の奴を買っておかないと。
~次の日~
一足早く着いたため、ベンチに座ってのんびりと。
ここのショッピングモールでは何度か買い物をしており、その際にすくすく達も一緒に買い物できるように許可はもらってます。
今日一緒にいるすくすくは、先日心操君から発見された2匹。
名前はすくすくさとりと、すくすくこいし。
前者はピンク色の子。後者は緑色の子。姉妹なのかな?
いつも一緒にいる。たまに姿を見失うことがあるけど、頭の上か肩の上に良くいる。
妖精さんに聞いたところ、さとりの方は心を大体読むことが出来る。
こいしの方は無意識に入り込む能力らしく、発動すると見つけることが難しくなる。
僕の場合は個性の関係か、位置がなんとなく分かるけどね。
そうこうしていると、皆が集まったので行動することに。
(服装などはご想像にお任せします。作者がオシャレに疎いので…)
「緑谷は何を買いに来たんだ?」
「すくすく達のシャンプーとかかなぁ。基本的には1種類なんだけど買い物に付き合ってくれた子が気に入ったものにしてるよ」
ちなみに今はすくすく幽香が選んだフローラルな香り。
お陰で、全員お風呂から上がったら部屋の中が一気にお花畑に…。
「そういう心操君達は?」
「俺はアイマスクかな。最近寝つきが悪くて蒸気で温めるやつを試そうかと」
「私は化粧品類ですね~。寮になるので、少し買い足しておかないと」
『僕は飼ってるウサギの牧草とかおやつかな?新しいものが出てるかもしれないし』
それぞれ買いたい物を決めた所で、行動開始。
~移動中~
最初は僕とトガさん、心操君の用事を済ませることに。
「蒸気で疲れを取るアイマスクでラベンダーの香り付き。良いかもな」
「アイマスクも良いけど、ハーブティーで体をリラックスさせるとか、色々な方法があるし試してみれば?」
セラピー関係の事を調べる内に、色々な知識が身に付いた。
心地よい睡眠の方法や世界各国の料理、マッサージなどリラクゼーションに関してはかなりの知識量になった。
「なるほどな。その辺は考えた事なかったなぁ…これもセラピー科としての勉強になるか」
「あはは、そうだね。人間は生きている内に必ず悩みやストレスを抱え込んじゃうからね。だからこそそれを解決してあげるのも大切な事だからね」
「きゅー!」
「きゅ…きゅきゅー!」
「ん?どうしたの?」
心操君と話してると、足元でシャンプーを選んでたすくすく達が言い争い(可愛い)をしてた。
どうやら香りの好みが別れたらしく、ポフポフと短い足で互いの頬を突いていた。
「よしよし、ケンカしないの。両方買ってあげるから」
「流石だな。仲裁もお手の物か?」
「まあね、すくすく達の仲裁から子供達の仲裁もやってたし。大切なのは同じ目線のなって話を聞いてあげることだね」
『なるほど…僕も何度か子供のケンカを止めに行ったことがあるけど、尽く怖がられたんだよね。今思ったら少し上から喋ってたなぁ』
流石に大人、しかも個性を使った喧嘩とかは止めたことはないけどね。
そうこうしていると、トガさんの買い物も終わったみたいだ。
ということで次は口田君のウサギの餌とかを買おうと移動。
その途中、楽器店があったので寄ってみることに。
「生演奏の喫茶店とかオシャレじゃないですか?」
「確かにな。でも俺は弾けないぞ?」
『そこは音楽の先生とか、他の科の人にレクチャーしてもらえばいいんじゃない?』
すると、店員さんが首を傾げつつ音が鳴っている電子ピアノを見ていた。
「どうしましたか?」
「ああ、このピアノ、自動演奏機能はついてないのに何故か演奏されてるんですよね。故障した訳でも無いのですが…」
「へぇ…?」
良く見てみると、ピアノの椅子の背もたれと座面の上、鍵盤の上に見慣れたモフモフした物が。
「よいしょ。君達は楽器の演奏が得意なのかな?」
「えっ?!何ですかこの生き物!」
困惑している店員さんに事情を説明。
「はぁ、何となく分かりました。どうりで犯人が誰か分からなかった訳です。でも、この子達が音楽を弾いてくれたお陰で売上が伸びたので、win-winですね」
「あはは…。ほら、勝手に弾いてごめんなさいってしようか」
「「「きゅー…」」」
店員さんに対して、お辞儀すると快く許してくれた。
「君達の名前も付けてあげなきゃね」
「良く似てますし、この子達も姉妹何ですかね?」
「しかし、音楽の話題が出てた時に丁度出てくるとはな」
『この子達にも手伝ってもらえれば生演奏も出来そうだし、楽器は後で先生とかに相談だね』
その後は計5匹に増えたすくすく達と、ペットショップに向かい口田君の用事を済ませて、昼食にすることに。
人間組の注文を済ませて、すくすく達の昼食(ドーナツ等)をいくつか買って、談笑しながら食べてると後ろから声を掛けられた。
「ん?デクにトガじゃねえか。買い物か?ってまた増えたのか?」
「あ、かっちゃん。そうだね、交流も兼ねて買い物だよ。こっちのトリオの子達はさっきそこの楽器屋さんで見つけた。こっちのデュオの子達はここにいる心操君の両肩にいたよ」
「ああ、あんたが緑谷達が言っていた幼馴染か。俺は心操。セラピー科だ」
『僕は甲田口司。よろしくね』
良く聞いた声が聞こえたので振り向くと、かっちゃんがいた。
その背後にはヒーロー科かな?の何人かの男女がいたので、僕たちと同じように買い物に来たんだろう。
「俺らも時間が空いてる奴らで来たんだ。そうしたら頭と肩に見慣れたモフモフしたものが乗ってる姿があったからな」
「わぁ…!ふわふわやぁ!あっごめん!自己紹介が遅れてしもうた。私は麗日お茶子。よろしく!」
「ウチは耳郎響香。楽器屋で見つけたって言ってたけど、この子達音楽出来るの?」
「俺は尾白猿夫。この子達、人懐っこいな。君の個性なのか?」
指先に肉球のような物がついてる茶髪の子が麗日さん。
耳たぶからコードのような物が伸びているのが耳郎さん。
尻尾があるのが尾白君。
「そうだね、僕の個性だよ。音楽は…そうだ。妖精さんいるかな?」
「ふわぁ…よびましたか?」
「ってどこに乗ってるん?!」
妖精さんを呼んだら、ちょうどかっちゃんの頭の上にいた。
「いごこちがよかったのでつい」
「妙に重かったのはお前がいたからか?このやろ」
「むう、ほっぺをムニムニしにゃいでくだしゃい~」
かっちゃんが妖精さんと戯れているのは中々無い光景だ。
「妖精さん、この子達の個性を聞いてみてくれる?」
「わかりました」
かっちゃんの頭から飛び降りると、すくすく達となにやら話し始めた。
すくすくたちと妖精さんが
「そういえばセラピー科は何をするんだ?」
「ん~…そういえば喋って良いんでしょうか?」
「良いと思うよ何も言われなかったし。まだ詳しいことは決めてないけど、カフェをするんだって」
「カフェ?」
「そうそう。色々な悩みを相談できる場所だったり、ただのんびり過ごす場所だったりね」
「何でも最初は学校の関係者を対象に、試しに開店してみて大丈夫そうなら一般市民やヒーローに対して開店する予定らしいよ」
「あ~絶対にそれは流行るね。これを見ればねぇ」
尾白君が苦笑しその光景を見ると、そこにはすくすく達と戯れているトガさん達が。
「じゃあ、ヒーちゃんは緑谷君達と同じ中学校だったんだ」
「そうですよー。元々地元は違ったんですけど~、色々な状況が重なってデク君に助けてもらったような感じですね」
「へぇ、緑谷なら何となく分かるけど爆豪にも?あんまり想像がつかないけど」
モフモフされ、完璧にリラックスしているすくすく達。
麗日さんや耳朗さんの表情がかなり緩んでいるので、セラピー効果はかなりありそうだ。
麗日さんは個性の
耳朗さんは個性のイヤホンジャックを猫じゃらしのように器用に動かしつつ、戯れている。
尾白君も戸惑いながらも、いつの間にか着いてきていた朱音と戯れている。
「まあ、もう少ししたら正式に発表があると思うから楽しみにしててよ」
「ああ、良心的な価格設定で頼むぞ?」
「あはは、流石にその辺はきちんと考えるよ」
そんなことを話しつつ、食べ終わったので移動することに。
のんびりと歩きつつ、ヒーロー科での事やセラピー科の事について会話を楽しんでると…。
「廻兄さん、あの人デクさん?」
「お、本当です…「ああ、前に話していた壊理の怪我を治してくれた坊主か」ねって親父さん…」
横から聞いたことのある声が掛かったので、振り向くと可愛らしい格好に身を包んだ壊理ちゃん。
春っぽいコーデでビシッと決めた治崎さん。
それに、袴を着こなしている初老の男性が立っていた。
「こんにちは治崎さん、壊理ちゃん。そちらの方は…?」
「おう、こんにちは。前に言っていたお嬢さんの母親の父親。つまりはお嬢さんの祖父に当たる人だ」
「孫の壊理が世話になったようだ。壊理の祖父の
そういって頭を下げて来たので、慌てて止める。
「いえいえ、顔を上げてください。僕はあの場でできることをやっただけですから」
「ありがとうな。壊理も君達と遊んでからかなり明るくなってな…」
そう言うと何故か治崎さんに目配せをする。
「お嬢さん、向こうでリンゴのスイーツが一杯売ってますから、行きましょうか。そこの皆さんもどう?おごるけど」
「うん、行く…!おじいちゃんは?」
「ああ、後で行くよ。ちょっとお兄ちゃん達とお話ししてからな」
「はーい!」
ということで、僕とトガさんと仁義さんが残った。
「すまんな残ってもらって。後で何か飲み物でも奢る」
「いえいえ、とんでもないです」
「それで話ってのは何ですか?」
そうかっちゃんが言うと、仁義さんは少し悲しそうに目を伏せて語り始めた。
「壊理の個性の話だ」
「壊理ちゃんの個性…?そういえば聞いたことが無いような」
「当然だろう。壊理は個性に対して強いトラウマを持っている」
仁義さんの言葉は僕たちに強い衝撃を与えるには充分な威力を持っていた。
「…初めて発動したときに、何かしらの出来事があったということですか?」
「ああ、壊理の個性は“巻き戻す”」
「巻き戻す?時間をですか?」
「正確に言えば、生物の時間を戻すということだ」
「っ!もしかして、生物に対して発動したら…」
僕がそこに行き着いた時、仁義さんは神妙な顔で頷いた。
「…そこに存在した事実が残り、それそのものは消え去ってしまう。壊理から両親の話が出なかっただろう?」
「そういえば、出てくる話は治崎さんや穿通さんや鉄砲玉の人達が主でした」
「実際にその瞬間を見たわけでは無いが、初めて発動した際は制御不能に陥ってしまったらしい。幸い近くに個性を無効化する個性のヒーロー…イレイザー?だったかがいたから、大事には至らなかったが。それが約1年前の事だ」
ここで相澤先生の名前が出た事には驚いた。
知り合い同士も繋がってたとは。
「壊理は個性に対する深いトラウマを。両親は壊理に対するトラウマを抱えてしまい、今は別々に暮らしているんだ」
「もしかして、両親のどちらかは…仁義さんの子供ということですか?」
「ああ、娘だ。今は個性に驚いたとは言え壊理に対して恐怖を覚えてしまったという罪悪感と、未だに残っている当時の光景の鮮烈さとの狭間で戦っている。最近になってようやくテレビ電話越しに話せるようになってな。だが、個性の制御の起点になっている壊理の角が伸びてきてな。どうするかという事で色々話し合っているんだが、いい案が思い浮かばなくてな」
「でしたら、担任の先生に相談してみましょうか?」
「先生に?」
「はい、壊理ちゃんの個性を消してくれたヒーローが僕たちの担任なので、相談すれば何かしらのサポートは出来ると思います」
「おお、ぜひ頼む!」
とりあえずその場は解散する事になり治崎さんの連絡先を教えてもらい、逐一報告するようになった。
余談だが、鉄砲玉のクロノさんから聞いた話だと、壊理ちゃんや僕らのお菓子まで買った治崎さんの財布はすっからかんになってしばらく真っ白に燃え尽きてたらしい。
喫茶店出来て一般客に解放されたら、サービスしますね…。
ヒロアカ最新刊買いました~。
基本的に単行本派なので、毎回楽しみなんですよね。
組長の名前はオリジナルです。
次回も不定期更新なので広い心でお待ちください。
それでは、See You Next モフモフ~!