Fate/Apocrypha×仮面ライダーオーズ 日野映司の物語 作:バーラ18
あんまり場面が変わらないかもしれませんがお許し下さい。
「ッシ!」
掛け声と同時に怪物は前へと踏み込む。
地面を踏み台にし、自慢の脚力で怪物は一瞬にして距離を詰める
(速い!)
いつのまにか怪物の剣先が彼女の目の前にまで迫っていた。
怪物の予想外の速さにルーラーは一瞬判断が遅れてしまう。
戦闘において、一瞬の隙は決して看過できるものではない。
しかし、だからといってこれで勝負が決まると考えているのなら早計である。
今回呼び出されたルーラーはこの聖杯大戦を司る一流のサーヴァントだ。
それゆえ違反を行ったサーヴァントに粛清を行える戦闘力がなければ話にならないのだ。
(けど、捉えられないスピードではない!)
判断が遅れたため回避はあきらめ、旗を使って剣先の軌道を自分の身体からずらした。
怪物の放った突きは虚しく大気を貫く。
攻撃を受け流され怪物はそのままルーラーの後ろへ流される。
ルーラーは怪物の背中に向けて旗を垂直に振り下ろした。
怪物は身体を急反転させ攻撃を剣で受け止める。
だが、予想以上の重いひと振りに怪物は思わず右片膝をつく。
(重い!このサーヴァント、筋力はおそらくB以上だ!)
間髪いれずルーラーの蹴りが怪物の頭部に飛んでくる。
怪物は上体を大きくのけぞらせてかわし、そのままバク転で後方へと下がる。
状況は振りだしに戻った。
「少々驚かされましたが・・・・今の攻防であなたの動きは分かりました。次は必ず仕留めます」
「へえ、そうかい、やってみな」
ルーラーの挑発に怪物は怯みもしない、その余裕は蛮勇によるものではなく、確かな根拠が存在している。
(筋力も敏捷も技も彼女がすべて上・・・確かにこの形態では勝てないな)
怪物は自分と彼女の性能差を冷静に判断する。
(ならばここで切り札を切るか?いや、まだこんな序盤で使用してしまうと相手にただ有利な情報を与えるだけだ。)
「ハア!」
代わって今度はルーラーが先手をとる。
ルーラーの振るう旗が怪物を地面ごと薙ぎ払おうと襲い掛かる。
さきほどの攻防で怪物は学習したのか旗を正面からは受けとめず、上に跳躍して回避する。
そして地面に落下する勢いに任せて両手で握った刃を叩きつける。
ルーラーは正面から剣を受けた。
怪物とは違って彼女は自慢の筋力で攻撃を防ぎきる。
そのまま鍔迫り合いに持ち込むも怪物の目の前からルーラーの姿が一瞬にして消える。
怪物が背後の気配に気付いた時にはすでにルーラーの旗は自身の身体に叩きつけられる寸前だった。
この距離ではもう回避も剣での防御も間に合わない。
怪物は右手を剣の柄から離し、手甲に内蔵されていた鉤爪を展開し、紙一重でガードする。
左手の鉤爪も展開し、剣を捨て、切り上げた。
ルーラーは鉤爪を真後ろに跳躍してかわす。
ただ、完全に回避することはできず、鉤爪はルーラーの服を掠め、数センチの切り傷を与えた。
状況は再度振りだしに戻る。
始まったばかりの戦いは決着が付かない泥沼と化した。